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悪天候の中、「マウントサイクルIN乗鞍」に行きました [イベント]

いやはや、もはや「異常気象」の一言では片づけられない天候で、昨日は埼玉で、今日は我が栃木県でも竜巻の被害が出ましたし、全国的に大雨が降っていて、大変なことになっていますね。
1日日曜日に、長野県の乗鞍岳で乗鞍ヒルクライムこと、第28回マウントサイクルIN乗鞍が開催されて、同僚のN田君が抽選に当たったので、僕は雑用係で同行してきました。
僕ごときが出られるような大会ではありませんが、日本のヒルクライムイベントとしては最高峰と謳われるこの大会の様子を見て見たかったという事もあります。

まあ、コースを走っていませんから(苦笑)、この大会の凄さをちゃんとお伝えすることはできませんが、淡々とご紹介します。
前日まで台風の影響が心配されましたが、当日は何とかイベントが開催されそうな天候まで回復したので、宿泊している松本市内のビジネスホテルを3:00に出ます。
なぜ遠く離れた松本のホテルに泊まっているのかというと、抽選が当たった直後に乗鞍近隣の宿をあたったのですが、すべて予約済みで、泊ることが出来なかったからです。
ネット中心に調べたからという事もアリ、丹念に電話で聞いていけばあるいは空いている宿が有ったかもしれませんが、どうやら参加者の人数に対して現地の宿泊収容能力が完全にオーバーしていることは間違いないようです。
色々と話を聞くと「常連筋」が便利な宿をすべて抑えてしまっているようで、初参加者には厳しい環境でしたね。

まだ暗い「夜中」の出発だというのに、乗鞍に向かう道は参加者と思われる自動車の列が出来ています。
しかし、サイクリスタは皆朝が早いですねぇ(苦笑)。
現地に付いたところ、前日のエントリーの時に下見しておいた駐車場に、最後の一台で滑り込むことが出来ました。
まだ暗いうえにパラパラと小雨の降る中準備を進めます。
乗鞍130901 006(1).JPG

しかしこんな朝早く出たのにぎりぎりセーフとは!。
僕の後から来た参加者は、止めるところを探してウロウロしていて、結局あちこちに路駐してる有様でした。
この辺りも、収容能力の不足が垣間見えます。

夜が明けてきて空を見ますが、黒い雲の塊が流れている何とも不気味な空で、これ以上の天候の回復は望めそうもありません。
乗鞍130901 008(1).JPG

周囲の参加者の話では、中止は無いものの最悪コースの短縮はあり得るとの事でした。

明るくなってきて、集合時間に合わせて会場に向かいます。
これがスター地点ですね。
乗鞍130901 012(1).JPG

会場は昨日まで色々なブースが有ったのですが、当日は撤去されてしまっていました。
どうやら参加者だけで一杯になってしまうようで、ブースを常設展示できないようでした。
僕はN田君が頑張っている間にブースでも見てあるこうと考えていたので、宛が外れてがっかりしてしまいました。

いやしかし人が多いこと多いこと!
乗鞍130901 013(2).JPG
乗鞍130901 016(1).JPG

何せ参加者だけで4500人いて、その家族や関係者などもいますから、まさしく脚の踏む場所もないという感じです。

時間になって、主催者からコースが20kmのところ15kmに短縮するとの発表がありました。
山頂付近で強風が吹いていて霧で(雲中?)視界も効かず、おまけにコースに大量に流れた水で大きな石が転がっていてとても自転車が走れるような状態ではなかったとの事です。
まあ、季節外れの豪雪で中止になるよりはマシです(苦笑)。

そんなこんなでスタート時間が30分遅れて、おまけにN田君のクラスはほとんど最後の順番のスタートですので、結局集合から2時間45分も待たされることになってしまいました!。
もうこうなるといくらローラーでアップしても何の意味も無いですよねぇ
やはり人数の多い大会はこういう所が面倒くさいと正直思います。

ようやくスタートで、N田君の雄姿をカメラに収めようと待ち構えますが、この人数が凄い勢いで目の前を通過していき、もう何が何だかわかりません。
乗鞍130901 020(1).JPG

ゴメン、結局写っていなかったみたいです。

こうなると僕の方は戻ってくるのを待っているしかありませんが、展示ブースもなく、売店もお世辞にも賑わっているとは言えないこじんまりした物で、座るところさえなく辛い待機になります。
と、重装備のツーリングバイクが居て話を聞いたところ、神奈川県から日本一周の旅に出ているという若者でした。
乗鞍130901 049(2).JPG

なんでも今日イベントで通行止めなのを知らなかったらしく、乗鞍を上って通過するつもりで訪れたそうです。
凄いですね!羨ましいですね!
ぼくも若いころにやりたかったことなんです。

さてどうやら予定より早く参加者が戻ってきましたが、これはコースが短縮された影響で、ゴール地点が広い場所でなくなり、参加者をとどめておくことが不可能になったらしく、予定より早降ろしてしまったとの事です。
しかし、メイン会場はそれだけの殺到した参加者をさばくキャパシティは無く、完走証をもらう参加者が会場に溢れて、にっちもさっちもいかなくなってしまいました。
まあ、あまり悪口も言いたくはありませんが、はっきり言えば係員の誘導がうまくなく、見れば主催者のウインドブレーカーを着た係員らしき人はたくさんいるのに、適切な誘導や対応をしているのはごく一部の係員だけで、後はたぶんあまり自転車イベントに詳しくない、もしくは関係のない地元の方なのかもしれません。

正直なところ、歴史があり、日本最高峰、最大規模のヒルクライム大会という事で期待してきた割には、あくまで僕の個人的な感想すが、地方のサイクリング協会の主催するロングランイベントとあまり大差が無い運営レベル出るように感じました。
此処の主催者は「日本サイクリング協会」ですが、基本的に「伝統的なサイクリスタ」のばあい、「自主独立自活自営」といういスキルが有ることが前提であるように言われていますから、初心者やビギナーに十分なホスピタリティが用意されるとは考えない方が正解なのかもしれません。
例えば「ツールド草津」などと比較すると、まああちらは地元の観光振興という目的もアリ、地元挙げての「ウェルカム」という雰囲気がありますが、なんだか地味な感じは否めませんでした。

まあ、この大会は、「乗鞍岳を自転車登れる」というコースのロケーションと、難易度の高いコースに日本中の「脚自慢」が集結してガチンコ対決するという所が魅力のすべてであり、なにせ抽選をするほど人気があるのですから、無理をしてイベントの魅力を上げるための努力をする必要が無いとも、意地悪な見方をすれば出来なくは無いですよね。
遊び気分で、観光気分で訪れるようなイベントでは無いという事は間違いないようです。

とにかく長居は無用とN田君を急いで収容して、渋滞に巻き込まれる前に現地を脱出しました。
N田君も膝を痛めてこの夏は満足にロードにも乗れず、バイクも新規ホイールやタイヤを入れた状態のぶっつけ本番でしたので、満足のいく結果ではなかったようでしたが、短縮されたとはいえ今まで走った事のない距離や高度で難儀し経験は得難い物があり、良い経験だったようです。

まあ、色々と文句を言ってしまいましたが、サイクリングイベントの場合、その印象のほとんどが「天候」が占めている物で、今年の場合悪天候に祟られた感じで、コース短縮などのイレギュラーもあり、好天の時に来ればまた違ったイメージを持ったかもしれません。
帰路は関東に入ったところでまたもや大雨が降っていたりして、西日を浴びて目の前に「二重の虹」が出続けているという珍しい状況の中、地元に戻ってきました。
乗鞍130901 053(2).JPG

この虹を「吉兆」とみるか、「不気味な前兆」と見るかは気の持ちようですが、やはり今年は各種イベントは天候に恵まれていない事は間違いないようで、僕自身は今年のサイクルイベントはほとんど諦めて、来年に向けて動き出すことにしました。
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yPhonist

お疲れ様でした。
今日ショップの方で、乗鞍行ってみたいよね、という話をしており、なんかちょうどいいタイミングでした。
全国から猛者の集まる人気イベント。運営自体はそれに甘えて杜撰なところもあるようなのですね〜。
イベント参加という形でなく、個人的に上りにいってみたいと思ってます。
by yPhonist (2013-09-05 20:38) 

ロックシップ

バックアップお疲れ様でした。

しかしやはりこういう名の通ったイベントと言うのは別格なんですね。頂点を目指す格式と言うか何というか、「富士登山」をした時の事を思い出しました。

乗鞍は勤め先でも下り抑速実験の好ステージでありましたが、既にマイカー規制で伝説となってしまった聖地です。
いつかその風を感じてみたいものだと思いました。
by ロックシップ (2013-09-05 21:22) 

soraneko

yphonistさんへ

とにかくロケーションは抜群ですから、僕も競技などで追いまくられて登るより、観光ツーリングの一環して、自分試のとして挑んでみたいとは感じましたねぇ。
運営に関して言えば、確かにビギナーが浮ついた観光気分で来られてしまうと、大変危険な場所であるわけですから、万全の安全性を確保しようとすると大変な労力と予算がかかってしまいそうで、好意的に見ればあえて敷居を高くしているとの見方もできますよね。
by soraneko (2013-09-05 22:12) 

soraneko

ロックシップさんへ

とにかく距離や獲得標高、絶対高度とどれを取っても国内最高の難易度があるコースですから、クライマーにはたまらない場所なんでしょうね。
また「勝負」に拘る向きにとっても、ここで好成績が残せれば一目置かれる立場に成れるわけで、二重の意味でああらゆる障害を乗り越えてでも参加したいのだと思います。

僕も14年前に自家用車で登りましたが、ここに限らず環境保護の意味でこれからは観光地に気軽に行けないような方向性になりそうですね。
by soraneko (2013-09-05 22:21) 

kanchi

人気があるからといってキャパシティを超えた参加者を受け入れたり、オフィシャルに指示や情報がうまく伝わっていなかったようですね。
そんなユルイ設営をしていたほうが却って、お客さん気分のレジャー意識の強い参加者が減って、坂馬鹿の玄人衆には良いのかもと思っちゃいました。
by kanchi (2013-09-14 17:49) 

soraneko

kanchiさんへ

サイクリング協会も高齢化が進んでいて、役員の上の方の方は結構高齢者が多いのですが、色々な大会で挨拶などを聞いていると、とにかく「自己責任」と「自主独立」の精神が強い方々が多いようです。

まあ、「昔は」というフレーズは使いたくはありませんが、そもそも長距離ツーリングなど昔はコンビニも携帯電話も無く、修理機材と食料を満載してあらゆるトラブルを克服して走っていたわけで、故に「相互援助」の精神も強くなるのですが、甘ったれた連中の面倒は見るつもりは無い・・・・というのもアリではないかと僕は思います。
by soraneko (2013-09-15 13:15) 

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