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御嶽山噴火災害 [防災]

今回の災害においても多くの人命が失われてしまったことに本当に心が痛みます。
犠牲になられた方に対してご冥福をお祈りいたします。

まあ、言いたいことはたくさんあるのですが、やはり起きてしまったかという感情と、結局犠牲者が出なければ何も動かないんだという絶望感が個人的には激しく渦巻いています。
とにかく「活火山」に関して、あまりに多くの地元の人たちや観光客、登山者が危険性について無頓着、無関心、無神経すぎることが以前より指摘されておりました。

そもそも目の前にある山が、火山活動で造山されたのなら、「たかが人間」が勝手に決めた分類やタイムスケジュールなどに関係なく、不意に火を吐くかも知れないということは覚悟しておかなければいけないことなんです。
であっても、その山が信仰の対象であったり観光を中心とした生活の糧だったり、観光、登山で訪れたりするのであれば、最大限の「リスク管理」が必須であり、常に「最悪の事態」は頭の片隅に置いておかなければいけない事を、もっと多くの人達に認識して欲しいんです。

本来、この程度の噴火レベルで、しっかりとリスク管理がなされていれば、被害者などが出るはずがないんです。
これは「雲仙普賢岳」の噴火で多くの人たちが犠牲になった災害と噴火レベルと規模が全く違うんですね。
つまりたいへん言いにくいのですが、今回の場合、「出さないで済んだはずの犠牲者を出してしまった」という観点から反省すべきは反省して、今後の「活火山と付き合う日常」の糧にして欲しいと思います。

最後に僕個人的にどうしても違和感があるのは、マスコミが申し合わせて使っている「心肺停止」という表現です。
その背景や理由は想像が付いて、一定の理解もするんですが、やはり「死亡」となぜそこまでこだわって分類しなければいけないのかが、やはり喉に小骨が刺さったような違和感が拭えないですね。
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ロックシップ

民主党の政府外郭団体仕分けの際、御岳山の24時間監視システムを切ってしまったとか・・・
結果論ですが。

こうして考えると南木曽町の大雨崩落被害と、今回の水蒸気爆発のもととなった大量の水分は無関係とは言えなそうな気がします。
やはり気象・地質・天文など官公庁の横軸連携が今後の防災のカギになりそうに思いますね。

「心肺停止」の表現。医学的見地からそのような表現になるのでしょうが、家族や縁者にとって”一縷の望み”をもてあそぶかのような放送表現はやめるべきではないでしょうか?
そこがICUなら理解できますが、何日も火山灰に埋もれ放置されている方を表す言葉とは思えません。

自分も違和感ありありと感じています。
by ロックシップ (2014-09-30 20:16) 

soraneko

ロックシップさんへ

民主党のいわいる「仕分け」は行為そのものが間違っていたのではなく、巨大利権の無駄を「見て見ぬふり」しておいて、削り易いようなところから正に「弱い物イジメ」をするような削減を強行した卑屈さが何とも許せないんですよね!。
結果国民の犠牲を伴ってしまったのなら、反省することが無いのなら、あの連中が未来永劫国政に関わることを許容できません!
「絵に描いた餅」で現実を直視できない最近のお嬢ちゃんお坊ちゃん達に、権力を与えるとどうなるのかという悪い例で、最近よく聞く話なんで困った物なんです。

こんなことを書くとこのブログも炎上してしまいそうですが、つまり「心肺停止」なら「救助」になりますし、死亡だと「遺体収容」で、活動の切迫性が違うのだと思います。
僕が釈然としないのは、もし本当に「遺体収容」であれば、現場の隊員に「死」を覚悟するような現場で任務を遂行させなければいけないのか?という点です。
もし、彼らに二次被害が出てしまったとしたら、それは被災地で収容を待っているであろう被害者達の「本位」であると言えるのでしょうか?
by soraneko (2014-09-30 20:52) 

kanchi

自然を相手にしたスポーツの一種である登山を実行しようとした時点で、事故・災害のリスクは高まっているはずです。
一般の住環境での災害と違って、救護者の危険が低くなるまで遺体収容などは待つべきだと感じます。
by kanchi (2014-10-02 14:00) 

soraneko

kanchiさんへ

先に発生した広島の大規模土砂崩れの時の「救助」と同列で語るのは無理がありますよね。
やはり登山は「テーマパーク」に遊びに行くのとは根底から違うわけで、リスクと自己責任の部分を認識してもらう必要があると思います。

ただ、「水蒸気爆発だから予知が不可能だった」と申し合わせて関係者が連呼して責任逃れをしてるのはいただけませんよね。
予測できないのなら、安全が確保できないのなら、行政が責任を持って「入山規制」「入山禁止」にすべきなんです。
これは活火山で、「気軽に多くの登山者が訪れる」山の場合、どこでも同じリスクがあるわけで、「季節や時間など運が悪かった」などという無責任な事を言っている関係者もいるそうですが、「他人事」ではないと思います。
by soraneko (2014-10-02 19:45) 

フロマージュ

今回の最大の問題は予知と予防だと思います。つまり、本当に予知できなかったのか或いは予防できなかったのか?ということです。
余地に関わっていて国費も投入されている当局者や専門家が口を揃えて予測が困難だったと言っているようですが...
今回の噴火は、確かに事前の火山性微動が減少した後で発生したものですが、登山や観光シーズンでもあったのだから、安全巡視の立場で情報発信や入山規制は行えたはずです。
責任ある立場の方々が保身的かつ及び腰なのが明白となりました。今回、被災者が身を呈した問題提起を今後の防災に生かせるのかが、はなはだ疑問ですね。政府や当局に安全管理を期待することは、到底できません。、当方も登山を趣味とするハイカーの一人として自己防衛に努めなければならないと考えています。
by フロマージュ (2014-10-04 21:05) 

soraneko

フロマージュさんへ

まったくその通りだと思います。
有珠山の噴火を予知して避難に繋げた功績のある火山学者の方のコメントで、「これだけの兆候があるのに、予知が出来ない理由が無く、火山活動のレベルを上げなかった方がおかしく、明らかに地元の観光を配慮した自主規制が有った」という意見もありますし、合わせて関係者が顔を合わせて如何に意思を統一できるのか、情報の共有が出来るのかにかかっているともおっしゃっていました。

そういう意味で言うと今回の被害は火山被害というより、単なる「山岳遭難」だという意見もアリ、また「天災」ではなく「人災」であることも明白でしょう。
ただ「責任のなすり合いと犯人捜し」という嫌らしい日本人の悪い伝統はこの際排除して、関係各位が「現実を正直に直視」して、真剣に再発防止に努力していただくとともに、我々一般市民の「危機管理意識の向上」を各々が真剣に考えてほしいと思います。
by soraneko (2014-10-04 21:26) 

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