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灼熱のサバイバルライド!、銚子電鉄応援ツアー [イベント]

関東地方はここ数年で一番の暑さとい、凄まじい猛暑が連日続いています。
そもそも最高気温が36℃などという体温と同じ気温になったときは、「厳重警戒」で表に出ているだけでも危ないのに、運動するなどはもってもほかで、自殺行為とも言えます。

と、行っている本人は25日と26日の泊まりがけて、千葉県銚子市の犬吠埼にツーリングしてきました。
ここ銚子の犬吠崎は、千葉県サイクリング協会主催の恒例行事である「銚子センチュリーライド」でお馴染みの場所ですし、地元を走る「銚子電鉄」は乗り鉄で何度も訪れています。
今回はその銚子電鉄の応援プロジェクトに些少ながら寄付させていただいた事で「一日乗車券」を頂いたこともあり、乗り鉄がてら地元の観光をしようという目的で、毎年この時期にある会社の3連休を利用して、計画を実行しました。

まあ、今回の場合、ルート選択や機材の準備など、以前より計画的に進めてきたもので、けして思いつきだけで行き当たりばったりで行ったツーリングではないのですが、唯一のそして最大の問題になったのが「猛暑」だったのです。
今までもイベントやツーリングで35℃超の中を走り続けた経験もありますし、暑さに体も慣らしてきたので「単日」のライドならなんとか大丈夫だとは思いますが、どんな最短ルートでもオーバーセンチュリーマイルは確実な距離を「連日」走るとなると、これは完全に未体験ゾーンでした。

25日はそんなこともあり、とにかく最高気温に上がりきらない間になんとか沿岸地域に出ようと、3:00に自宅を出発しました。
天気予報だと沿岸部、銚子付近の最高気温は30℃を少し超える程度であり、内陸部を午前中に抜けてしまえば初日はなんとかなるという目論見です。

流石にこの時間だと真っ暗闇の田舎道を南下しますが、低い雲に市街地の灯りが反射して不気味に赤い空になっています。
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25日は土曜日で、一般道は営業中のトラックやダンプカーが多いので、極力自転車道を繋いだルートで銚子を目指しています。
夜が開た頃に何時もの岩瀬駅に到着です。
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相棒は最近のメインバイクの(笑)FELTです。

しかし、本日は湿度が高いようで、ただ気温が高いよりかなり体にダメージが来るようで、全身がベトベトして不快なのにあわせて、かなり疲労が溜まってくる感じがします。
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7:30ころ土浦に到着して、現地の「コメダ珈琲」で休憩をしてモーニングをいただきます。
最近ハマっている「おぐらトースト」で栄養補給をして、7:50ころいよいよ「霞ヶ浦」に繰り出します。
往路は土浦から霞ヶ浦を時計回りに北岸を東進します。
このルートは進行方向に右手に霞ヶ浦、左手に「蓮の畑」という景色がしばらく続きます。
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8:30ころ、国道354号線の「霞ヶ浦大橋」を渡って、対岸の行方市に入ります。
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対岸に渡って「道の駅こいこい」で休憩を取ります。
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まだ朝が早いので施設は何も開いていませんので、販売機でジュースを買って侘びしく休憩です(笑)

霞ヶ浦東岸のこのあたりは、水田や民家、漁業関係の設備や養魚場の池などがあり、風景が北岸とは一変しています。
今日は何かのお祭りがあるようで、ハッピ姿の住民や飾り付けた馬などがいました。
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9:30ころ、129kmを走って東岸の走行も終わりますが、流石にこの時間になるとかなり暑くなってきました。
河川敷もそうですが、河畔を走っていると基本補給が効かないので、かなりへばってきました。
たまらず並行して走る国号に出て、コンビニで休憩します。

基本的に弱い向かい風の中AV25km/h程度で進んでいますが、今日のところはこれ以上のペースアップは無理のようです。
というか、もう少しペースを落としたほうがいいかな?という感じで、霞ヶ浦もここで終わりで、北利根橋を渡り北利根川の西岸を南下します。
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不思議とこのあたりになると、時間からしてもっと気温が上がってくるはずなんですが、水辺だからなのか、海からの風が流れ込んでいるからなのか結構爽やかな感じです。
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しばらく走ると地図上では道があったのですが、未舗装の砂利道になっていたので、水田の中の農道を突っ切って西に進んで「利根川」の河川敷に上がります。
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県道44号線に出て利根川を対岸の「香取市」に渡って再び利根川沿いを下ります。
ここは2010年の「銚子センチュリーライド」のコースで走ったコースで、そのときは佐原の「佐原道の駅さわらっこ千花」まで遡りましたが、今日はその反対になります。

しばらく進むと「海まで21.5km」の看板が見えます。
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なんというか代わり映えしない風景を延々と走っていただけに、これには結構感動しました。

この河川敷のサイクリングコースは震災でズタズタになってしまい、以後銚子センチュリーランではコースが変更され使われていません。
自転車道がそのザマということは、堤防自体がかなりのダメージを受けてしまったということで、改修工事はそれなりに進んでいますが、まだ改修前の道も残っていて、完全に使えるようになるのにはしばらくかかりそうです。

河川沿いの新道を進んで縛ら走って国道365号に合流します。
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看板にようやく「犬吠埼」の文字が見えましたねー!。

ここからは僕にとってはお馴染みにの道で、銚子市街地を抜けて犬吠崎を目指します。
銚子に入った時点で12:00を超えていますが、昼食を取る前に目的地の「犬吠埼灯台」に行こうと、空きっ腹を我慢してラストスパートです。

市街地を抜けると、おおっ!太平洋が見えます。
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しかし、今日のような猛暑の日でも沿岸部は本当に爽やかで、最高気温は30℃程度と、内陸部より5~8℃は低い感じです。
うん!これが夏の海という風景ですね。
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12:40、186.2kmをAV24.6kmで目的地の犬吠埼灯台に到着です。
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一応お約束の記念撮影です。
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このあと灯台に登ってみます。
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灯台の上は風が一段と爽やかで、景色も良いので疲れが吹き飛んだ感じですね!。

このあと、近くのレストランで美味しいランチをいただきます。
結構感じの良いお店ですが、詳しくは後述します。

さてこのあと今回の目的である「銚子電鉄」の乗り鉄をするため、銚子駅まで戻ります。
実は今回わざと当日まで宿泊先を決めないで、土壇場でどのようになるのかというテストケースをかねてのツーリングでもあります。
宿が取れなければ、夕方から日帰りの公衆浴場で休憩と仮眠を取って、夜中に「ナイトライド」を敢行すれば、ほとんど「400kmブルベ」の予行演習にもなるかなという目論見もありました。
しかし、シーズンの土曜日ですから案の定宿は見つからず、結構「崖っぷち」感があり、このスリルが堪らなかったりします(苦笑)。

銚子駅でしばらく休憩しながら電車を待ち、14:51初の電車を待ちます。
しかし、JRの駅に接続しているローカル線というのはどこでもそうなのですが、JR側の扱いが「ぞんざい」な感じで、時刻表も見つからなければ接続の案内もなんだかよくわかりません。
過疎化が進む銚子沿線ですから、利用客はやはり遠方からの観光客が多いはずですが、同席した御夫妻といろいろお話しましたが、「ウェルカム!」という雰囲気があまり見られない感じがします。

先に駅付近で試しに飛び込みで宿泊先を探していた時も、予想通り満室で取れなかったのですが、ホテルの従業員の対応は「飛び込みできて泊まれるわけがないだろう」という雰囲気があからさまに顔に出た不愉快なもので、これは昭和のバブルの時の有名観光地での「殿様商売」のホテルの対応を思い出すものでした。
このあたり、銚子がもっと真剣に観光客を受け入れてなんとか盛り返していこうと、今回の「銚子電鉄応援プロジェクト」のように若い人や一部の有志の方が頑張ったとしても、難しいかなと思わせるものでした。

実は地元栃木の「日光」や「那須」も、都心から日帰りの距離で、ロケーションは良いのですがなかなか宿泊につながらない事で長く低迷しています。
しかもバブルの時は、ロケーションにあぐらを組んで団体客が黙っても押し寄せていたので、地元の銀行が無節操に融資をして設備を拡張させた結果、景気が低迷したあとは地元の老舗の旅館やホテルがほぼ「全滅」という感じで、次々に倒産してよそのグループに買い取られたり、設備そのものが取り壊されて、温泉街が「ゴーストタウン」になりかけているという問題を抱えていました。
銚子の場合も、ロケーションは最高で、観光資源もあるのですが、どうも昔からの流れが立ちきれていない雰囲気で、「有名観光地だから高級路線で呼び込もう」という従来の流れから抜け出さない感じで、あと「震災」の影響もあり、寂れる一方という感じは拭えません。

さて湿っぽい話は置いておいて、久しぶりの「銚子電鉄」です。
いよいよホームに入線してきました。
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この銚子電鉄は本当になんとか運営しているという感じで、今回の事故で車両が直せなかった以前も何度も廃止の危機が有り「ぬれ煎餅」を販売して凌いだりと、なかなか綱渡りの経営を続けています。
色々と工夫をしてはいますよね。
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電車そのものは「抜かし懐かしい昔の電車」で、こういった感じの電車はもうJRとかでは無いですよね。
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最近のJRの電車の運転席を見ると、大型液晶のディスプレーが中心の、まるで「ゲーム機」のような感じが、おじさんには馴染めませんでした(笑)。

終点の外川まで往復して16時を回ったあたりになりましたが、このあたりで宿が取れるか、ナイトランかの決断をしなければなりません。
宿泊サイトをいろいろ周り、多分土壇場でキャンセルがあったか、隠しておいた「空室」を埋めてしまおうとするのか、意外と宿泊可能な宿が見つかったりするのですが、ほどなく犬吠埼の某ホテルに空室が出て、料金は夕食無しとしては法外な料金でしたが、ほとほと疲れきっていたこともあり、温泉もあるとのことで、そのホテルに予約を入れました。

さて困るのは夕食で、どう見ても犬吠埼付近には飲食店があまり見あ当たりません。
とはいえ疲れている上にお腹もかなりすいていて、明日も厳しいいミッションがある以上、がっちり食べたいと思い出したのがお昼を頂いた、犬吠埼灯台付近のレストランです。

ここは犬吠埼灯台から下ったところにある「君が島海浜公園」の横にある「君ヶ浜ベイハウス」というレストランで、自家製の釜焼きピザやパスタなどイタリアンの洋食系のお店です。
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お昼はTV番組で「石ちゃん」こと石塚氏が訪問されて絶賛した豚肉の丼を頂きましたが、僕の味覚にはばっちり合うお味で、ほかのメニューも試してみたいと思っていました。

店内の感じはオシャレで如何にも海辺のレストランという感じですね。
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とにかく眺望が最高の場所です
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正直海辺によくあるタイプのお店なのですが、僕の経験上こういうお店は「イチかバチか」という感じで、場所に乗っかっただけで内容の無いお店か、かなり素晴らしいお食事を提供してくれるかが両極端な感じで、もちろんこの「ベイハウス」さんは素晴らしいお料理のお店でした。

注文したのはオニオングラタンスープと、地元のチキンを使った醤油バターソースのチキンソテーです。
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オニオンスープも美味しかったですが、このチキンソテーは絶品でした!。
臭みもなく味わいがふくよかなチキンは素材の勝利ですが、しっかりと両面がカリカリしていながら肉汁がギュッと詰まった柔らかい絶妙の「火加減」で、添えられる醤油バターソースも、醤油の香ばしさとバターのふくよかさがベストバランスのソースで、いや久しぶりに美味しいチキンソテーをいただきました。
このチキンソテーという料理は、実はかなり難しい料理で、料理人の腕前が忠実に料理のお味につながるのですが、ここのマスターの素晴らしい腕前が伺える逸品ではありました。

ここのお店ではママさんと色々とお話をしたのですが、なんでも地元のNPOが、来年の5月頃に銚子市内と犬吠崎を巡る周回コースで「エンデューロレース」を企画しているとの情報をいただきました。
ママさんは「エンデューロって何?」という感じで、自転車にはあまり詳しくはなかったのですが、やはり地元の観光や行先の不安など色々と貴重なお話を聞かせていただきました。
僕個人的な旅の醍醐味は、やはり地元で生活している方々との触れ合いで、テレビやネット環境だけでは理解できないことを、色々と聴くことができるのが、人生のとって貴重な体験だと思っています。

さてこのあとは予約していたホテルで寝るだけです。
このホテルは海岸沿いで抜群の眺望を誇り、温泉にも入れるということで、結構格の高い観光ホテルのようですが、じつは今回最大のアクシデントがこのホテルで起き、僕を困らせてくれました。
温泉に入ったあと、ノンビリと買ってきたお酒で晩酌して、うつらうつらしていたら、突然外から「カンカンカン、ガリガリガリ!、ガッガッガッ!」という騒音が部屋に充満して、一気に目が覚めてしまいました。
北側の部屋でそれはいいのですが、各部屋のエアコンの室外機が並んでいて、どうやらそのうちのひとつから凄まじいい騒音が出ているではないですか!。
恐らく冷却ファンのベアリング辺がダメになっている感じで、定期的に音が出ているというより、不定期に騒音が出ていて気になって眠れません。

23:30ころフロントに苦情の電話を入れましたが「他の部屋は空いていないですし、エアコンを止めるわけにはいかないのでどうにもなりません」という、要するに「我慢しろ」という返事で、これには頭にきました。
しばらくしてどうやら警備のおじさんらしき人が部屋に来て現状を説明しましたが、「夜は私だけでどうにもならないんです」の一点張りでらちがあrきません。
結局3:00頃まで全く寝られず、完全に怒り心頭でフロントに行き、「フロントのソファーで寝ているけど文句は言わせないぞ!」と言って、ふて寝していました。
ようやく少し寝られましたが夜が開て朝日が差し込んでしまい、5:00には完全に起床してしまいました。

もうこんなホテルには1秒も居られないと、荷物をまとめて5:40頃チェックアウトしようとしたら、例の警備員曰く、「8:00まで帳場は空きません」という言葉を聞いて完全にぶち切れました!
「日本全国旅して回っているが、8:00までチャックアウトできないホテルなんぞ聞いたことがない!」と一喝して、無理やり精算をしてホテルを出て行きました。

本当なら完全なクレームで、正規の料金を払ういわれはないのですが。イヤミも兼ねてお金を叩きつけてきました。
まあ設備の管理が行き届かないというのが問題ではありますが、もっと大問題なのは夜間は従業員が一人もいなくなってしまうということで、疑った見方をすれば、夜間は「津波」などが来ると危険なので、従業員は全員退去しているとも取れなくはありません。
では、お客さんの安全はどうでも良いのでしょうか?。
「危機管理」の観点から考えても、サービスの観点から考えても納得の行かないホテル運営で、これで格が高いと結構な宿泊料を取っているというのですから困ったものです。

もしかすると斜陽が進む犬吠埼付近の観光の影響で、経営がうまくいかずその結果人件費を抑圧しているということなのでしょうか?
設備費や人件費を圧縮すると、必ずサービスに反映してリピーターが減ります。それでまた経費を圧縮していくという「負のスパイラル」に陥っているようにも感じました。
この問題はこのホテルだけの問題であって、他の犬吠埼付近の宿泊施設全体の問題では無いことを切に願わざるを得ません。

さて終わったことは仕方がないとして、仕方がないでは済まないのは、滅んど徹夜状態の体で、180kmの道のりを、それも今日はほとんど30℃以上、それも午後は内陸部を走りますから33℃~36℃の中を走らなければいけないという現実です。
いつもなら綺麗な朝日に心が躍るのですが、今日はこの日差しが恨めしく見えて仕方がありません。
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それでもこの時点では何とか普通に走れるようです。
そういえば朝食も蹴ってホテルを飛び出したのでお腹がすいていきましたので、銚子市内のコンビニでお弁当を買って、コンビニの駐車場に座って侘しい朝食です。
ホントならホテルでのんびり美味しい朝ごはんを食べているはずなのに、ああっなんて僕は不幸なんでしょうかねぇ(苦笑)。
最も何もなくとも朝食は7:30からで、チェックアウトは8:00を超えていたはずですから、じつは時間的にそれでは遅すぎたと言えるんですがね。
最近ビジネスホテルなども観光目的で使われるお客さんが増えていて、そのお客さんの要望で朝食も6:30から取れるところが増えています。
新しいホテルなら設備もしっかりしていて快適であるだけでなく、アメニティも充実していて、細かいところもサービスが行き届いています。
それでいて料金はシングル朝食付きで5000~9000円なのですから、格とロケーションだけが売りの観光ホテルではお話にならないというのが現実の姿なのかもしれません。
やっぱり、しっかりと「根に持って」いますねー!(苦笑)

このあと市街を抜けて「利根かもめ大橋」という有料の橋を渡り、利根川の北岸に渡ります。
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有料の橋の場合、自転車も50円程度取られる場合が多いのですがここは自転車用の集金BOXは塞がれていて(笑)無料で通行できました。
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対岸に渡ると国道124号線の4車線の大きな道を鹿島方面に向かいます。
実は帰路のルートはかなり悩んだのですが、最短距離のルートだと、結構内陸部の起伏の多いところや筑波山の東側の山間部を走ったりと、今日の体調と気温ではかなり厳しいかな?と考えて、極力国道の短調で尚且つコンビニなどで補給が取りやすいルートを選ぶことにしました。
ところが時間が進んで8時頃になると交通量が増えてきて、大型トラックやバスなどがかなりの速度で横をすり抜けるようになり、危険を感じて潮来の手前から再び北利根川(常陸利根川?)の河川敷沿いの自転車道に避難する羽目になりました。

潮来の有名な「水郷」の入り口付近を通過します。
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余裕があれば観光で見て回りたいところですが、8:25頃になると、もう気温はかなり上がっていて、流石に徹夜明けの体にこたえます。

このあと対岸に渡り、河川敷沿いに霞ヶ浦に向かいます。
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霞ヶ浦は結局南岸を時計回りに北上する形を取り、結果的には一周する感じになります。
ところがこのあたりは湖岸線が複雑に蛇行していて、結構余計な距離を走らされている感じがしてきました。
またこちら側の稲敷市あたりは完全に田舎で民家もまばらで、補給を取れる感じがしません。
やっと見つけた自販機で補給を済ませてから、進路変更で並行して北上する国道125号線を走ることにします。

このあたりの地形は平地というより低い山が連なる感じで、国道も平坦地より緩い山を常に登ったり下ったりという感じで僕はあまり好きなルートではないのですが、不思議なことに今日はあまり上り坂に負担を感じていません。
汗をかきすぎて体重が減ったのでしょうか(苦笑)。
とにかくあまりの暑さで、この頃になると連続で30分以上走ることが不可能になってきて、30分ごとにコンビニに駆け込んで15分休憩して走るという感じで、遅々として前に進みません。

それでも11:00頃にはなんとか土浦市街地にたどり着くことができました。
この時点ですでに100km程走行していますから。やはり今日も180km超えは確実な感じです。
体のダメージもかなり来ていて、とにかく冷たいものを飲みすぎていて固形物を受け付けない感じですが、甘いものならなんとかなるだろうと、再び「コメダ珈琲」で、アイスコーヒーと、パンにソフトクリームとシロップをかけた「シロノワール」を頼んで、長めの休憩を撮りました。
ここで胃腸薬やミネラルのタブレットを摂って、体をしっかり冷やした上で、1時間も休憩して12:00頃りんりんロードを北上します。
まだ80km以上ある道のりですが、お馴染みのルートであることから精神的にかなりゆとりができて、補給ポイントも熟知していますからなんとかなるという計算が出来るようになりました。

南風にも助けられて順調につくば駅の休憩所まで一気に走り抜けます。
こういう時頻繁に水の補給ができるのはありがたいことで、飲むのではなく、冷たい水を頭から被って、なんとか体温を下げることができます。
今回は宿泊の荷物をドイターのバックで背負っていますが、やはり背中が密着していると熱が逃げないので空身よりダメージが蓄積してきます。

ここで本日初めてロードに乗ったというご主人といろいろお話しました。
長距離を走りたくてクロスバイクから買い換えたというバイクはTREKのエモンダ5シリーズのバリバリの最新カーボンバイクでした!。
今の人はいきなりかなりのグレードのバイクを最初のロードバイクにするのですね・・・・なんて言っている僕自身も最初のバイクは今またがっているFELTのZ25という、当時では結構高いグレードのカーボンバイクですから人のことは言えませんね。

このあと10km程走ると真壁付近を通過ですが、やはりペースが落ちていて30分ほど走って、町外れのファミマに駆け込みます。
ここは「イートイン」で店内で休めることを知っていたのでここでまた長めの休憩を取ります。
ここでも真新しいTREKのエモンダALR(アルミフレーム)に乗ったご主人とお話しますが、かなり乗り込んでいる感じのこの御主人も、エモンダは今日おろしたての新品バイクだったそうです。

ここでいろいろ話し込んで14:00頃になってしまったので、「走り出さないと前に進まないよね」とお店を出て走り出しますが、かなりダメージが溜まっている感じです。
岩瀬について今度は国道50号沿いの「マック」に飛び込みましたが、もうこれ以上走れないという感じになってきました。
ここでは思い切って30分程仮眠を取ってみましたが、効果てきめんでなんとかまた走り出すことができました。

15:00を超えて少しは涼しくなるかというとそんなこともなく、山道の峠をなんとか登って行きます。
途中休憩所で「水浴び」をしながらなんとか益子市街地のセブンイレブンにたどり着きます。
ここで本格的にお腹の調子が思わしくないので「ソルマック」と「ヨーグルト飲料」でごまかして、のろのろと宇都宮を目指します。
この期に及んで360kmも走ったダメージが全身に出てきて、特に左足の膝は痛みが走り完全に力が入れられない状態になり、シューズの当たる部分も痛いを通り越して足全体が痺れてきて、20km/h程度を維持するのが精一杯という感じになりました。

なんとか芳賀町の国道123号付近のセブンイレブンにたどり着く頃にはもうほとんど「半死半生」で、残り15km、で普段なら40分くらいで自宅に着く距離ですが、その15kmを走る力が体に残っていません。
正直これだけ追い込まれたライドは久しぶりではないでしょうか。
幸いココも「イートイン」で店内で休めるので、店員さんにことわって、椅子に座ってとにかく仮眠を取るいことにしました。
気がついてみると時間はすでに17:00を超えていたので、なんとか起き出して残りの15kmを、ほぼ片足だけの力で、喘ぐように自宅を目指します。
途中から何時もの通勤ルートに入りますが、ここでなんとかやっと完走できそうな安心感が湧いてきました。
結局17:53に、なんとか無事完走して自宅に帰ることができました。

帰路は 182.7kmを、最後のスローダウンが響いてAV23.8km/hで走りきりました。
結局現地での移動も含めて2日間で393.4kmの泊りがけツーリングとなりました。
これが走行したコースのログです
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獲得標高は細かく拾いすぎて過大な数値を示しがちなATLASのデータで2894m、消費カロリーは17851Kcalという結果でした。

とにかく以前から実行したかった銚子への泊りがけツーリングを実行できて、無事とは言い切れない側面もありますが、なんとか帰還することができましたので今は満足しています。
本来であれば、もっと穏やかな天候の中で、宿泊先なども「確かなところ」を決めていればもっと精神的にも余裕のあるツーリングにはなったと思います。
まあ、ある意味「最悪の条件下」で課題がクリアできたということで、僕自身のスキルは上がったと判断しています。

銚子自体は来年も「銚子センチュリーライド」が開催されればまた確実に訪れることになりますし、今度は純粋な「乗り鉄」の目的地として銚子を訪れることもあるでしょうから、今後も観光客としてこの地域に関わっていきたいと思います。
何よりも変え難い厳しい現実に囲まれながら、それでも何かを変えていこうと考えて、行動していく若い人たちを微力でも応戦することで、少しでも銚子の未来に希望が持てるようになって欲しいなどと、生意気なことを考えてしまいました。
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teruteru

この炎天下で180kmとは恐れ入りました。
普段からしっかりと走りこんできる成果ですね。
by teruteru (2015-07-27 23:02) 

わだち

筑西の方にエアコン音がうるさいので激安で泊まれる宿に二回泊まったことがあり、そういった形で事前に情報とそれなりの価格といった条件が提示されていれば大分違ったのだろうなと思いました。
そもそも泊まらないという判断も事前に考えることができますし。
それにしてもそれがトリガーとなって帰路は更に大変でしたね。。無事に戻られたようで何よりです。


by わだち (2015-07-28 08:49) 

soraneko

teruteruさんへ

初日の場合、夜中に出かけて比較的気温の低い沿岸部が目的地だったのでなんとかなりましたが、翌日はまさに「灼熱地獄」でした。
体を暑さに慣らしてくことも大切ですが、炎天下に走るための知識やスキルがあってこそなんとか走れるという感じで、危険なことは間違いないので、お勧めは出来ないライドですよね。
by soraneko (2015-07-28 18:46) 

soraneko

わだちさんへ

地方の安宿には何度も泊まっていますが、「安い、煩い、臭い、汚い」などという宿は珍しくはないので、大抵のことでは騒がないのですが、一応それなりの格(観光ホテルという名前は一定のレベルがないと名乗れないとか)で、夕食なしで一泊14000円も請求するホテルでこのザマなのは勘弁できませんでした。
正直、日帰り入浴施設で夜中まで仮眠して、ナイトライドで帰宅するというオプションを選択しておいたほうが良かったと思いますが、僕の場合この手のトラブルも旅のアクセサリーのようなもので(苦笑)、無事に帰還できて「笑い話」のお土産ができたということで、これ以上大騒ぎしないで勘弁してあげることにしました。
by soraneko (2015-07-28 18:53) 

大型中年

SORANEKOさま

危機的なライドでしたが、無事に帰還できたとの事・・・本当に良かったです。それにしても、いまどき、こんな宿泊料金を取っておきながら、全くサービスの「サ」の字も霞んでいる、このような旧石器時代の殿様ホテルが、まだ営業しているかと思うと本当にさびしくなります。
この営業スタイルで、銚子観光も色眼鏡で見られると、風評被害をかぶって、関係のない宿泊地も斜陽化するのは我慢できません。同じ日本人として断固糾弾したくなります。

そこを旅のイベントと捉え、帰りも危機的な状況になりながら、淡々と文章にまとめられるSORANEKOさんのバイタリティーに感服します。
私は宿泊のツーリングは1回しか経験ありませんが、今度はあらかじめ決めておかないで、自由に宿泊地を選ぶような緊張感あふれるツーリングを企画したいと思っていますが、石橋を叩いて渡らない性格の故、少なくとも輪行バックを持参する様な気がします。
とりあえず、370kmの長旅、本当にお疲れ様でした。
by 大型中年 (2015-07-28 22:29) 

soraneko

大型中年さんへ

一方、地方においてロケーションに頼らず、たゆまぬ努力でお客さんの信頼を勝ち得て繁盛している宿泊施設も数多くあり、結局厳しい環境や競争などで努力しないとダメなのかもしれませんね。
件の宿も内容的にけして悪い宿ではないと思いますが、「蟻の一穴」ではありませんが、小さな綻びが、そのうち致命傷にならなければと思いました。

まあ、僕の場合本当に日頃の行いが悪いのか、前世で余程悪徳を重ねてきたのか(苦笑)、子供の頃より「soraneko歩けばトラブルにぶつかる」体質のようで、身の不幸を嘆いていても誰も助けてはくれませんでしたので、自然と不幸を糧にして明るく生きようと成りました。
そういった経験や心構えは今になって随分役に立っていると思います。

実は今回泊まりがけツーリングの必要装備である「輪行袋」を忘れてしまったというオチもあります。
輪行袋を積んでいたら、帰りは間違いなく鉄道で帰っていたと思いますが、おかげで良い経験値を得られたという事のようです。
by soraneko (2015-07-29 20:12) 

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