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シンプルで簡単な構造が一番の、ロードバイクライフ! [自転車部品]

自転車趣味を始めたばかりの頃ですが、順当に雑誌などを毎月買って、最新の機材などに目を輝かせていたものですが、概ね多くの人はだんだんと興味が無くなってくるようです。

例えば「電気モノ」であるライトやサイクルコンピューターに関しては確実に「日進月歩」であり、総合性能は向上して値段は下がっていくのは、他の電気製品と同じで、「最新の物が最良の物」であることは間違いありません。
でも自転車本体や、コンポーネントに関して言えば、確かに年々総合性能は向上してることは間違いはないのですが、それが毎年何十万(百万単位)を出して機材を更新しなければいけない理由に、特に我々のような「サンデーサイクリスタ」に当てはまるのかといえば、答えな「No!」であり、そうなれば、いくらそれらの機能が優れていようとも、気にはなっても関心が薄れてくるのも道理だと思います。

ま、自分もメーカー側の人間であるので、製品がどんどん売れてくれなければ「オマンマの食いあげ」になってしまうのでわかるのですが、「あの手この手」で、最新のものが最良であるように、昨年のものより今年のものが新しく見えるように、涙ぐましい努力を続けているわけです。

ですが、物によってはそれはただの「メーカー側の都合」にすぎず、ユーザーのためになっていないという改良や機能などが、少なくないのも事実で、ロードバイクで言えばここ数年のトレンドを見て思うのはまず「ワイヤーのフレーム内蔵化」、「BB30を代表とするプレスフィットBB」、「フレームインサートキャリパーブレーキ」
「ISP(インテグラルシートポスト」、「ステム一体ハンドル」、「11速化」などは、ハイエンドバイクから始まって、エントリークラスまで普及はしていますが、従来の規格の汎用部品が使えないとか、整備がものすごく面倒になるとか、古い部品と互換性が無くなったとか、正直なところ、昔からのサイクリスタで、自分である程度自転車を整備できる人間にとっては「余計なお世話」と感じている方も少なからず存在しています。

さてここからが本題ですが、その中でも「ワイヤーのインナー化」は、素人サイクリスタだけでなく、実は「サイクルショップ泣かせだ」そうで、最初の組み付けやワイヤーの交換など、適切な前処理をしておかないと(後述します)、余計な時間がかかってしまう、厄介な構造だったりします。

自分は完全にインナー構造になっているのバイクはマドンC(2011年モデルの6シリーズ)くらいなもので、あとは全部古いアウター式なので問題はないのですが、厄介なのがFELTのFrディレイラーのワイヤリングです。
FELTのカーボンフレームは、古いものでもBB周りのボリュームがあり、高い剛性を確保しているのが長所ではあったのですが、反面ダウンチューブに沿ってBBの底部から立ち上げる、Frディレイラーのワイヤリングで、ディレイラーまでのスムーズなラインが取れず、ここでフレームの中を貫通させています。
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F5の組み立ての時、このワイヤーをフレーム内に通すのが一番手間が掛かったところで、苦心惨憺してようやく「針の糸通し」のように、ワイヤーを通していました。

Z25の方は、貫通する穴に、樹脂製のライナーが通っていて、そこにワイヤーを入れれば苦労なく通せたのですが、流石に10年も立つと経年劣化で樹脂が硬化して、ワイヤーが引っかかってしまうようになってしまいました。
これは数年前から危惧していたことで、とうとうこれが原因でFrディレイラーの調子が悪く、スムーズに変速しなくなってしまったので、意を決してライナーごと交換することにしました。

市販品を「モノタロウ」などで探しましたが、適合品が見つからず、色々と検索したらジャグワイヤーの「SPEED-LUBE LINER」という商品があることが分かり早速注文しました。
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前回のF5の時にわかったのですが、長いワイヤーだとよれて真っ直ぐ進まないので、いらないワイヤーを短く切って、まっすぐな状態で慎重に穴にさしたところ、あっさり反対側の穴まであっけなく貫通できました。
そこにライナーを通して貫通させ、仮ワイヤーを抜いてライナーの長さを揃えて、本番のワイヤーを通してあっけなく作業が完了してしまいました。
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F5の場合、フレーム内部の誘導チューブ等はなかったので、ワイヤーがあちらこちらに暴れてなかなか貫通させることができなかったのですが、古いZ25は、この頃にフレームインナー等と言う構造はそう多くはなく、整備上問題があると、フレーム内部に誘導するチューブが通ってたのかもしれません。

話は変わりますが、自分がヤフオク屋サイクリーなどの中古のフレームを探す時は、ワイヤーのインナー構造と、プレスフィットBB、IPS等は必ず避けるようにしていますし、インナー構造のフレームの場合、のちの作業を考えて、フレームにワイヤーを残して通してあるものを探します。
一度ピナレロFPクワトロの良い出物があって、購入しようと出品者に「ワイヤーはフレームに残っていますか?」と質問を出したら、通していないとのことだったので購入を断念したことがあります。

また、メーカーによってはその辺が「回帰現象」を起こしていて、やはり「質実剛健」な特に欧州あたりのユーザーからの不評を受けてか、エントリークラスやミドルクラスも、スレット式のBBに戻ったり、ワイヤーのフレーム内蔵をやめたりしている傾向をは、昨年の「サイクルモード」でも確認できました。

目新しい物や、「高ければなんでも見栄が張れるから」と欲しがる、軽薄なアメリカや日本のマーケットに合わせれば、それこそ電動無線制御式のディレイラーや、油圧ディスク(そのうち電動サーボとか、ABSとか出そうな勢い)かが主流になりそうですが、アメリカがマーケットの中心であるMTB等は、チューブレスタイヤなども含めて当たり前に普及していますが、ロードバイクの場合はどうなのでしょうね?

最近ロードバイクの販売の伸びが鈍化してきたとして、それが材料で「自転車会のインテル」と呼ばれたシマノの株価が下がった時期もありましたが、景気の動向にもよりますが、確かに今までのようにハイエンドバイクなどが右肩上がりで売れていく時代ではないようにも思えます。

自分の場合、元来「新しもの好き」なので、新機能や革新的な商品には目が無いのが本音の部分ではありますが、「差し迫って必要がない」となれば、お財布と相談しながら、最低限度のトレンドの流れに付いていくというスタイルで、今後も自転車生活を続けていくようですね。
あっ、こんなことを長々と書いているくせに恐縮ですが、今度シマノのデュラエース9100シリーズのインプレを近々掲載したいと思っています。

オイコラ!(苦笑)

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大型中年

SORANEKOさんへ

最後の一行「シマノのデュラエース9100インプレ」という言葉だけで、下々の僕たちは別世界のお話でしょうか? 昨日、集団練習に少しだけ付き合いましたが、あのようなすごい環境で、間違いなく操作できる信頼性が、トップグレードの宿命でなのですね。 
でもSORANEKOさんはサンデーサイクリスタの環境でも、あの機材をインプレできるのでUP期待しております。
by 大型中年 (2017-09-17 16:52) 

soraneko

大型中年さんへ

競技の世界では、その一瞬ですべてが決する事も有りますし、イレギュラーも許されませんから、高い耐久性も必要になりますよね。
後程詳しく書きますが、色々な大人の都合で9100による11速化が実現したのですが、決選用機材に投入しましたので今年は試す機会すら無かったのが実情でした。
不都合が無いとはいえ、あまり機材の進歩が世間とかけ離れているのも
広いお付き合いの中では都合も悪かったので(苦笑)。
by soraneko (2017-09-17 17:11) 

こけもも:

えーっと、ワイヤーをガイドするためのインナーを交換したって事ですよね。「最初の一本」がすごい大変そうです。

by こけもも: (2017-09-17 17:54) 

soraneko

こけももさんへ

そうなんです。
これは大変な作業になるなと、交換しなければと思いつつここまで引き延ばしてきたのですが、とうとうFrディレイラーがマトモに動かなくなってしまったので、意を決して今回交換に至りました。
実はこの作業、ショップの店員さんも嫌がる作業で(苦笑)、整備に出すのも忍びなく、自分で解決することにしました。
by soraneko (2017-09-17 18:24) 

BAKU・・・SCHWINN

ジャグワイヤーの「SPEED-LUBE LINER」情報ありがとうございます。
私もライナーごと交換を考えていたのでうれしい情報でした。
アマゾンで早速注文いたしました・・・
by BAKU・・・SCHWINN (2017-09-17 18:45) 

soraneko

BAK・・・SCHWINNさんへ

実は自分も最近までこの商品があることは知りませんでした。
あまり一般的な商品でもないですし、Amazonなどでも、どのワードで検索しても出てこなかったのですが、破損を機に本気入れて検索したらあっさり見つかりました!
内装式のライナーの他にも、色々と使い道がありそうですね。
by soraneko (2017-09-17 20:53) 

チースケ

soranekoさん
9100ですか。すごいなあ。
私は5800と6800の両方を運用してますが、ブレーキのフィーリングは違うものの、決定的な差は分かりませんでした。なのでコンポの入れ替えは12速が普及してしばらく経って、部品供給に困った時かなと思ってます。

自転車屋にお願いすることはせいぜいイベント時の車検くらいなので、BBはJISスレッドしか食指が動かなかったのですが、シンプルなディスクカーボンフレームでスレッドBBを見つけたら考えてしまいそうです。
by チースケ (2017-09-20 07:52) 

わだち

最初はサイクル系雑誌も年間購読していましたが、1年周回してくらいから同じ内容が繰り返されることにハタと気づき・・現在はネットで情報が入ってくる程度で十分な感じになってしまってます。
コンポーネントはR6800→R8000へリプレースしてみました。概ね満足なのですが、RDの進化に反して?ホイールを取り外す時のひと手間がやや面倒です。。でも、KSYRIUMに11-30を付けられるようになったのでこれはメリットがあると思ってます。
by わだち (2017-09-20 09:00) 

soraneko

チースケさんへ

本音で言えば11速化したいのなら、海外通販とかで6800そろえて自分で組み込んでしまえば良かったのですが、色々とありまして(苦笑)。
最新コンポの組み方の手本という意味での勉強代も含まれています。
とはいえ普段乗るバイクはすべて10速のままですので、6700あたりの海外通販がなくなってきた時点で、考えようと思っています。
by soraneko (2017-09-20 18:30) 

soraneko

わだちさんへ

自分も同じですね。
ああもワンパターンの企画と、タイアップと称しての業者のたかり体質(自動車雑誌はもっと酷い!)を知ると、嫌悪感さえ感じていました。
ネットの情報と、ブログや様々なところで出会うみなさんの「ライブな情報」の方が、はるかに中身が濃いですよね。

8000のRrディレイラーは、いわいる「シャドーデザイン」化で外側の張り出しを抑えていますが、ホールの取り外しがしにくいのはその影響でしょうか?
そういえばR8000は34Tまで使えるんですよね!
32Tで味をしめてしまったので(笑)、ものすごく気になっています。
by soraneko (2017-09-20 18:42) 

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