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梅雨と弱い心に負けた?PCXで野木ホフマン館見学ツーリング [雑談]

関東地方は、梅雨前線が掛かっていないのに梅雨に入りました。

異例と言えば異例の気候なんですが、もう何が異例なんだかわからないくらい「異常が通常」に成っています。


例年だとこういう時期に買い溜めておいた自転車パーツを組み合わせて改造したり、新規で一台作ったりして時間を過ごしていますが、流石に1年以上浪人していると、もうやりつくしてしまったのと、新しく買う気が起きないのと予算が無いの等の「三重苦」で(笑)、日常整備でさえ億劫になっています。


これはイカン!と、少しでも走ろうと朝から準備していたのですが、朝まで降っていて路面は完全にウエットで、これでロードはやだなぁと、トレックFXを出して出かけましたが、自宅を出てアンダーを抜けて国道に出る頃には「あ、こりゃアカン!」と、完全に走る気力が抜けてしまいました(苦笑)

だって、だって空はドンヨリ鉛色だし、路面は濡れているし、なんだか脳の芯が痺れるような鈍痛はあるし・・・・と走りたくない理由「しか」頭に浮かんでこなくなりました


まあ、何か目標があれば気合を入れて先に進む所ですが、まあこういう時に無理をして、かつてロクな事が無かった「嫌な記憶列伝」が浮かんできてしまい(苦笑)アッサリ10分で断念してしまいました。


ヘタレです!根性無しです!ダメ人間です!!!

なんて病んでいる訳では無いですよ(笑)


此処はツーリングの予定を晴れの予報が出ている月曜日に切り替えて、午前中は通院している何時もの医院に行って薬をもらうのと先月の血液検査の結果を聞きに行く予定に切り替えました。

まあ、節操が無いとも言えますが(苦笑)、切り替えが早いのも自分の特技なのでご勘弁を!


さて10:00にはミッション終了してしまったので、そうだオートバイでノンビリ走って気分転換してこようと支度をして、10:20に自宅を出て、「ぐるとち2022」で立ち寄った、野木町の古い煉瓦窯を保存してある、「野木ホフマン館」に行ってみる事にしました。

なにせ前回はツーリングではなく「お仕事」で、イベントの先導中でなのでノンビリ見られなかったので、本日はしっかり見てこようと思いました。


さてナビのブライトンもつけずで、適当に裏道を選んで南下していきますが、場所は地図で「確かこの辺り」程度にボヤーっと進んでいたので通り越してしまい、古河市の中心街に入ってしまいました。

慌てて渡良瀬遊水地のある西に向かったところ、イベントで通過した記憶のある古い神社が目に入りました。


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「雀神社」と言う神社で、貞観年間(857~876年)からと言うのは1120年くらい前から?という由緒ある神社だそうです。
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大きな欅が入り口にあり、鬱蒼とした感じで参拝者もまばらでしたが、自分はこういうのが好きです。
おそらく此処の飼い猫ちゃんも、自分が近づいても動じることなく、お昼寝中でノンビリしていました。
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いや気持ちよさそうだニャー!という事で、起こさないようにしました(笑い)
本来の目的の野木ホフマン館は此処から北に少し戻ればあるはずで、以前通った道の記憶を探りながら北に走ると、見覚えのある大きな煙突が見えてきました。
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愛車のPCXは4000㎞を超えたので、自分でオイル交換をして快調です。
その他前回に比べて何か付いているように見えますが、そこは気にしないでください(笑)
チンガードという、グリップ部に風が当たらなくするカバーと、フロントカウルにサイドカバーを取り付けて、全体に風が体に当たりにくくなるという、見栄と言うより機能面の向上を狙っての改良ですが、制流効果もあり、速度が上がった時に安定するようになりました。
さて、折角来たのですから、明治時代に作られて令和の現代まで保管された、本格的な西洋赤煉瓦の窯を見学する事にします。
早速庭先に煙突の破片が展示してあります。
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何と大正関東大震災の時に、煙突の先端部が折れて落下したものだそうで、栃木県の南端部の野木町もかなりの揺れがあったという「生き証人」です。
余談ですが、関東大震災は東京の被害があまりに凄まじかったため、東京地下直下型と勘違いされている方が多いのですが、少なくとも3回の大きな揺れが丹沢、小田原、館山付近であり、150㎞と広域に地殻が動いており、小田原付近の揺れがM8程度の一番大きい揺れだったといわれています。
また茨城沖や千葉沖も含めて2日間に13回以上のM6以上の余震もあり、この煙突がどの揺れにより落ちたのかは分かりませんが、同様の地震が発生した場合、南関東は広域に大きな被害を受けると覚えておいてください。
此処は「野木町交流センターホフマン館」に隣接している「野木町煉瓦焼き窯」で、ホフマンと言うのはドイツで開発された連続して煉瓦を焼く「ホフマン式」の窯と言う意味で、此処に明治21年(1888年)に「下野煉化製造会社」として赤煉瓦を作る工場が立てられ、最盛期には4基の同様の窯があり、昭和46年(1971年)まで作られいていたとのことで、此処の煉瓦は「東京駅」にも使われていたそうです。
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此処に窯が作られた理由は、原料の土や砂を隣接する当時の旧谷中村(現渡良瀬遊水地)の渡良瀬川から採取し、その水運を使って東京に運びやすかった(渡良瀬川→利根川→江戸川→隅田川?)からだそうです。
この碍子を経由した電気配線は、昭和40年代くらいまで見られた方式ですね。
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碍子と言っても若い人は分からないかもしれませんが、要するに「セトモノ」で、絶縁性が高く耐久性があり、セトモノが使われていたんですね
またまた余談ですが、これまた最近自分で整備する事も無く、オマケにEVになれば「お役御免」になるエンジンプラグの頭の部分が白いのも、此処がセトモノだからで、プラグの「NGK」の正式な社名は「日本特殊陶業」であることからも解ります。
これは昭和30年に撮影された写真で、終戦後まだ10年しかたっていない頃の風景ですね。
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昭和30年と言えば、まだまだ戦前の古い日本の風景が健在であり、昭和40年代以降の「高度経済成長で」急速に都市部は変貌していき、古い風景が消えていきました。
最近地方を旅していますが、東北や山陰の田舎に行くと、まだまだ「古い昭和の風景」が色濃く残っており、時間の流れる速度は、場所によって全く違う物だという事を再確認しました。
しかし、自分の不勉強を棚に上げておいて言うのも恥ずかしいのですが、こんな立派な「産業遺産」が此処にある事に驚きました。
頭の片隅に「野木に古い煉瓦窯がある」程度の知識はありましたが、これだけ立派な物が残っていて、しかも地元が情熱を持ってこの施設を次世代まで残していこうと活動していたという事は全く知りませんでした。
古い設備のままだと崩壊が進み、次の大地震も心配という事で、歴史的資料価値を損なわい補強が施されており、「栃木県は文化不毛地帯だ」とか自虐的に語られたりしますが、此処は全く当てはまりません。
しかし、日本は今まで明治以降の「産業遺産」の保管には冷笑であり、何せ昭和39年の東京オリンピックのモニュメントでさえぶち壊してしまうくらいですから(苦笑)、ここの煉瓦窯やその保存の真摯な取り組みは、もっと評価されて多くの人が訪れるようになってほしいと思いました。
まあ、何というかマジメに取り組んで居る事は分かるんですけど、認知度は「?」で、道路からの案内も控えめと言うのは奥ゆかしいというのか不器用と言うべきなのか・・・・・
不謹慎な話だと思いますが、多分、若い人や自分のようなオタクには、「アニメの聖地」みたいな付加価値が無いとなかなか来ないかもしれませんね。
小熊ちゃんがスーパーカブでツーリングに来てくれるとか、ゆるキャン△メンバーが渡良瀬遊水地でキャンプでもして寄ってもらうとかあれば、一気に知名度は上がるんでしょうね(苦笑)
さて時間はお昼ごろでしたので、ホフマン館にある「こびとカフェ」というオープンテラスのあるおしゃれなカフェで、窯焼きのピザのランチセットを頂きますす。
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サラダとドリンク、デザートが付くランチセットで1300円はまあまあで、丁寧に作られているピザでした。
窯焼きピザは、何時も益子で「本場イタリア仕込みの本格的窯焼きピザ」を食べているので、それに比べると「素朴」な味わいであることは致し方ありません。
ただオープンテラスで、ノンビリした気分でランチを楽しむことが出来るのは高得点ですね。
ただ、周囲がだんだん暗くなってきて、雨雲レーダーを見ると所々でかなり強い雨が降っている様なので、雨雲を避けたコースを取って自宅に戻る事にします。
途中で路面が濡れていたり、パラパラとバイザーに雨粒が当たる事はありましたが、基本降られてびしょぬれになる事も無く、15:30頃には自宅に戻れました。
これは上三川付近を通過しているときの画像ですが、東側の鬼怒川の流れるラインで、恐らく「芳賀台地」沿いに強い降雨が見られて、自分より速い速度で北上して行き、帰着後に自宅付近も降り出したので、どうやら本日は上手に雨を避けて走れたようです。
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まあ、当初は鬼怒川自転車道を南下して、下妻方面まで行く予定でしたから、もしあのまま自転車で行っていれば、途中でずぶ濡れに成っていた公算が大きかったでしょう。
とはいえ、小山市内の工業団地を北上しているときには、黄色やオレンジのベストを着ているブルべライダーと何台もすれ違い、彼らはこの不安定な気候の中で、300㎞目標で走っている訳ですから、「ツーリン先でチョット濡れるくらいで何騒いでいるの!」と笑われそうです。
かつて自分も歯を食いしばり、悪天候の中を走っていたこともあるのですが、今はその「モチベーション」が途切れている状態で、ましてやバイクには「原動機」まで付いてしまっている始末です(苦笑)
と、悪戯に自分を卑下しても仕方ありませんし、こればかりは先の事はどうなるか分かりませんから、今は自分の心に正直に、無理をせず、さりとて諦めもせず、PCXでのツーリングや旅を楽しんで行こうと思います。

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えすぷれそ

いつもしっかり走り込んでるsoranekoさんが悪天候が見込まれてDNSで”根性なし、ダメ人間”だなんていうなら、お日様が出てないと走りに行かない自分は人間以下じゃないかと思います(笑
気乗りしないときは乗らないに限りますね。
by えすぷれそ (2022-06-11 21:22) 

soraneko

えすぷれそさんへ

うーん、なんだかネガ要素ばかり浮かんでしまって、楽しくなさそうだったので、アッサリ気が抜けました。
ここ数年来の天候の不安定ぶりが、今年は更に顕著ですね。
晴天求めて遠征も考えていますが、今月は大人しくしていようと思います。
by soraneko (2022-06-11 21:42) 

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