佐渡ロングライド2024完走で、先が見えてきた還暦自転車生活 [イベント]
ほぼ半年放置状態、気が向くと更新というこのブログ、可哀そうですね(苦笑)
さて、此処まで放置している理由は「正直めんどくさい」につきます。
日々のボヤキはほぼツイッターで賄っていますし、チョット丁寧に解説して、周囲への「生存確認」ようにFacebookも活用しているので、めでたくブログの必要性が無くなります。
そして、僕自身が自分の考えを他人にアピールしたいという願望が著しく減少している事が最大の理由と言えるのかもしれません。
最も込み入ったことは、そこそこ内容をまとめて長文で記録しておく必要があるので、自分の「忘備録」として、重要なことはここでまとめて、「ついでに」ご披露しているというのが現状です。
まあ、たまに無駄に長い文章を書きたくなる事もあるので、今回は写真も少なく恐ろしくクドイ記事になるでしょうねぇ。
1、老化と自転車の付き合い方について
以前にも書きましたが、自分は今までの走行スタイルを大きく変えて、「細く長く自転車を楽しむ」という方向性で、末永く自転車と付き合っていこうと決めて色々チャレンジしているところです。
再確認の意味でまとめておくと
1)自転車は基本自分の健康維持のために続ける
2)センチュリーライドなどのロングライドを楽しめる最低限のパフォーマンスを維持する。
3)100㎞以上の「ツーリズム」は、特に宿泊込みの場合オートバイでの移動を基本とする。
4)機材は必要最低限度の維持整備にとどめて、損耗が激しく更新が必要ならば「eBIKE」に移行する。
となります。
2、衰えた体でのロングライドの秘訣とは?
これも再確認ですが、自分の巨漢を相応の速度を維持して長時間走るために、以前は走り込んで筋力をつけて、高低差の克服は長いクランクを力づくで回して突破していくというスタイルでした。
しかし老化が進んで、もとより故障していた膝や、弱った筋繊維、関節が悲鳴を上げていき、疲労の蓄積も著しくなりこの方法が維持できなくなりました。
そこで、まず体の負担を減らすため体重をより減らして、パワーで走るのではなく効率の良いペダリングとポジションで、体の負担を減らして速度を維持する方向性に改編を図り、2年前の「出雲センチュリーライド」で満足のいく走行ができて、ある程度はこの方向性が間違いない事は証明できました。
3、人生の転換期の激変を超えて
自分の人生は、大げさに言えば「理不尽との勝ち目のない先の見えない戦い」であって、それでも何とか犯罪者にもならず、きちんと納税して社会人を「演じて」来たわけです。
自分にとって社会のすべが理不尽で、ストレスの原因であったのですが、収入と引き換えに我慢していたサラリーマンを投げ出して、かなりストレスが軽減され、そして自分にとっての最大の人生の障壁である母親が死去したことで、ほとんどのストレスが取り払われてしまいました。
しかし、此処に至るまでが大変で、本当にこれが「史上最大最後の大作戦」となってしまいました。
数年前から発症していた「痴ほう」が、親子関係を修復不能に悪化させ、またそれが原因での詐欺被害や夜間俳諧による転倒でのケガでの寝たきり、コロナ感染、肺がん発症、死亡による葬儀関係、相続関係の処理、ごみ屋敷化した自宅の回復作業など、これでもかとイベントが舞い込んで、ほぼ1年以上まともにロードバイクに乗れなかったのは、自分の老化も加えて本気でロードバイク復帰断念を、一時真剣に検討してしまっていました。
自分としては珍しく行く先についてかなり悩んで以下の項目の三択に迫られました。
1)完全に自転車は諦めてオートバイに移行する
2)健康維持のために最低限度の活動に絞る
3)極力以前の活動を再開して、以後の経過によってはeBIKEを導入する
で、一時は2)にほとんど傾きかけましたが、最終的に3)を選択することとなりました。
まあそこに高尚な理由や自分をカッコよく飾るつもりもなく、理由は単純明快、オマケに野蛮かもしれませんが、単純に「自分を諦めたくない」という情念の部分が大きかったと思います。
止めるのは簡単だし、楽な方向に進むのも簡単ですが、今までの経験や人間関係の蓄積などを、簡単にゴミ箱に捨てるという選択は自分には選べませんでした。
「未練」と言われればそれまでですが、健康のために周辺を走っていて出会ったサイクリスタの方々は、自分より年上で、その上一回りも年長の方も少なくなく、何より自転車を続けることを選んだ彼らの屈託のない笑顔は、そこにみじんの後悔も感じることはできず、続けることを辞めなかった者だけが得られる「何か」を感じ取る事が出来たのは、自分にとって本当に大きな刺激となり、萎えた気力を取り戻すことができました。
4、ブランクと老化の影響をどうする?
自分が38歳で、20歳以降ご無沙汰に成っていたスポーツサイクルを再開させるにあたっては、本当に人生のすべてをかけるくらいの意気込みで、嘘ではなく「血を流す努力」が必要でした。
病的に増えた体重、落ちた筋力、スタミナ、心肺機能、運動神経は、絶望的であり、当然スポーツ選手だった高校生時代の頃の最盛期の自分のイメージからは、考えられないほど衰えた身体との戦いが数年続いていました。
それに比べると「たかが一年位のブランクで大騒ぎして」と思われるでしょうけど、そこに心身の老化というものが加わると話が別になってきます。
なまじ経験が長いと、自分が望むパフォーマンスを得るためには、どの位の努力が必要であるか分かってしまい、その「苦行」の怯えが、どうしても家から出る気力を萎えさせてしまいました。
実はこうなる前に最後に出た大きな大会は「2022年佐渡ロングライド」で、3月にかなり好調で喜んでいたところ、4月から母親の件や天候が悪くて走れなくなってきて、多分ストレスの反動の間食が原因の体重が大幅に増加した状態で参加したこの大会は、「悪夢」の一言に尽きました。
とにかく走り始めて調子が上がらず、スタートから海岸線沿いのルートから最初の上り坂を走り始めてすぐに「ダメだこりゃ!」となりました。
上り坂でウエイト増加の影響で、インナーローでも失速してしまい、平地でも速度が乗らず周囲の集団からはおいて行かれ、何とか最後のASの素浜海岸にたどり着いたときは、完全にスタミナが切れてしまい、此処からの最後の上り坂で完全に足が消耗して終了となり、最後の平地でのラストスパートでは集団についていくどころか、両足が攣って回すことさえ困難になり、満身創痍で足切り時間ギリギリで何とか完走したという始末でした。
何時もなら完走の瞬間は何とも言えない達成感があるものですが、この日味わったのは「拭いようのない敗北感と絶望感」で、機材トラブルでDNFした時よりも激しく自分を打ちのめしました。
追い打ちをかけるようにこの後母の痴呆は酷くなり、夏にコロナ発症をきっかけに発見された肺がんで年末死亡し、翌年は事後処理に忙殺されてほぼ一年ロードバイクにまたがる事はなく、昨年の佐渡は当然出場できる状態ではなくなり、自分としては人生最大の障害が取り除かれて、本当に心の自由を取り戻したのでははありますが、こういう状態が9歳の頃から「半世紀」も続いていたので、ある種の「虚脱状態」となってしまい、ようやく6月から乗ろうとしたら、今度は追い打ちをかけるように、「史上最高温度の暑い夏」で表に出ること自体が自殺行為で自転車でのロングライドなど問題外で、暑さが収まったのは10月の末となり、11月からようやく本格的に乗り出せました。
5、2024佐渡ロングライドへの挑戦開始
さて、ここからが本格的な回復への挑戦となりますが、目標とする佐渡ロングライドは5月半ばなので半年もありません。
一応ダイエットは6月から始めていましたが、練習での距離は伸びず、オマケにオーバーウェイトでの山岳部の走行は、何とか維持している膝の調子を悪くするだけですので、平地オンリーでの練習となります。
予定ではもっと早く体重を落とすはずでしたが、2月に入って暖かくなると思ったら突然寒くなるという天候の急変で、体調を悪化させないために、ある程度抵抗力を増やす方向で食事量を増やしました。
当然体重は減らなくなり、天候もあまりよくないので乗らないことも増えると、せっかく暖かい時期向けに代謝機能を調整したのが狂ってしまい、間違いなく体調が崩れる事は容易に想像できました。
で、今回その対策として選んだのが「サウナ」でした。
昨今はサウナブームと言われて、サウナで健康維持やダイエット目的などで楽しむ人も増えましたが、自分の場合特に雨で乗れないときなど自宅に籠って動かないことで代謝機能が衰えるのを防ぐために、サウナに入って汗を流し、冷水で引き締めるという、サウナの世界でいう「整う」を行いました。
幸いなことに、歩いて行ける近所に日帰り温泉の公衆浴場があるので、そこの回数券を購入して、こまめに通う事が出来ました。
肝心の体重ですが、本当の目標に全く到達しないことは明らかで、無理して絶食で体重落としても体調を崩す事は火を見るよりも明らかで、一応過去の佐渡参戦時の最低ウェイトのマイナス2㎏までは調整して、3日前からスタミナをつけてカーボローディング目的で多めに炭水化物を摂取して、ギリギリ最低ウェイトに調整することには何とか成功しました。
6、走り方や機材の変更
最初の頃の佐渡参戦時の走り方を見ていると、とにかく体力に任せてハイペースで走って、その消耗した分を大量に補給して苦手な坂も、パワーで乗り切るという野蛮なモノでしたねぇ(苦笑)
何度も書きますが、体の負担を減らす為省エネ双方に切り替えていて、これは2年前の佐渡でも実践できていたようですが、その時の体重は、今回より8㎏も多かったこともあり、消耗が激しいだけでなく、巡航速度も遅くなっていたようで、記録を比べると100㎞の中間地点の両津の到達タイムが今回より45分遅く、最終的なゴール地点のタイムでは60分遅かったという結果でした。
で、色々検討の上、ウェイト減少のほか、機材の方の考え方も変えることにしました。
バイクは同じ2011年式のマドン6ですが、ホイールを上り坂対策で入れていた「軽くて硬い」MAVICのR‐SYSから、シマノのデュラエースWH9100C37の、アルミリムカーボンコンポジットのセミディープリムのホイールに変更してみました。
これは2年前の反省から来ていて、まず210㎞の長丁場で、実は緩やかな勾配の高速セクションの距離が長く、そこで速度を持続するのにはディープリムの方が有利であり、多少重くなってもそれは自分の体重を減らした方が効果的であるという結論に達したからです。
また、「鉄板のように固い」というMAVICのホイールは、推進効率は確かに良いのですが、衰えた今の自分の足では、必要以上消耗する事が明らかで、後半の山岳セッションに有利になる以前に、足を消耗させていたことに気が付いたからです。
まず試しに手持ちのWH9000C24を試して、確かにこのホイール軽量で、かなり柔らかく足の負担が少なく長距離向けではあるんですが、想定されている30km/h前後の巡航速度での速度維持が得意ではないようでした。
まあ以前ならお金にモノを言わせてカンパのボーラウルトラでも買っていたのでしょうけど、何せ無職浪人ですのでお金に余裕がなく、手持ちの、カルトベアリングに改良したフルクラムレーシングゼロを売却して購入できる範囲のホイールという事と、長い下り坂があり自分の体重だとリムブレーキではカーボンホイールは熱の問題が心配だったので、適度に軽く、適度に柔軟で、良く回って高速走行の維持がしやすいという条件に合ったWH9100C37を、レーゼロの売却価格で購入することができました。
実際マドンに装着して走行してみると、ほぼ想定通りの性能で、足の負担が少ないうえに、25㎞/h~の加速と速度維持が非常に楽になり、自分の場合35㎞以上の速度では走らないので、セミディープリムで十分であり、これは特に前半戦の高速巡行に貢献したと思います。
タイヤに関しては以前ならお気に入りのヴィットリアのコルサ系を新品で入れていたでしょうけど、昨今の自転車部品の高騰に加えての歴史的な円安とくれば、もはや「舶来の高級品」は庶民に手が出るものでなく、主に価格の問題と、興味があったのでパナレーサーの「AGILEST」を使ってみました。
値段は半値近く、うれしい誤算ですが以前の「RACEシリーズ」より、大幅に性能が向上していて、舶来の有名ハイエンドタイヤ以上とは言いませんが、それに匹敵するパフォーマンスでバランスが良く、今回もタイヤによるネガがないどころか、やや空気圧を高めに入れても、嫌な突き上げや荒れた路面での推進力減衰が気にならないレベルであり、値段差から考えればホビーサイクリスタが高価な舶来品を無理して手に入れる必要はないと断言します。
7、補給の工夫あれこれ
いくら省エネ走行に切り替えたとはいえ、超重量級の自分がイベント速度で移動すれば、相応の補給は必要になり、イベントで用意されているエイドでは絶対的に不足してしまいます。
また、後半戦の体力消耗や乳酸の蓄積の足の疲労などを考えれば、ミネラル分やクエン酸、アミノ酸系のアプリ面とを効果的に摂取する必要があります。
それで今回は以下のサプリメントを用意しました。
今回は基本的に補給は自前で何とかする方針で、カロリーをマルトデキストリンパウダーを、400cal分と、乳酸分解の為のクエン酸パウダーをジプロックで小分けにして5袋用意して、ドリンクに溶かして補給しました。
あとミネラル補給で定番の「2RUN」と、肝機能向上の為の「ヘパリーゼ錠剤」、血糖値維持のための「えいようかん」と、ミネラル補給で「WINZONEジェル」
イヤイヤこれじゃ薬浸けで不健康この上ないじゃないか!!とも思いますが、これらは過去のイベントなどで実績があるもので、今回は補給で止まっている時間を最低限にして、走行中に走行強度の調整で「走りながらスタミナを温存して回復させる」手段を使いました。
8、現状パフォーマンスの確認と、イベントへ戦術
一応ウェイトはギリギリ作戦状態の上限には押さえましたが、走り込みに関しては決定的に不足していて、特に脚の故障を防ぐため、全く山岳路の練習をしてこなかったので、正直ぶっつけ本番で脚が持つ気がしませんでした。
幸いなことにコースの難易度や時系列ごとの損耗具合等、ほぼ完全に把握していたので、ペース配分を考えて、ペースは維持しつつ足に負担をかけるような踏み込みを抑え、特に上り坂はギリギリ周囲のペースに合わせられる強度に抑えるように計画しました。
9、さあ、佐渡島に渡りましょう。
やれやれ、やっと海を渡って佐渡に行けますね(苦笑)
この佐渡ロングライドは、イベント当日も含めて、エントリーから宿泊の手配やフェリーの予約など、お手軽な旅行会社のツアーに頼らないと、自分でクリアしていく項目が結構あります。
宿泊が取りにくいのはこのイベントが最盛期で、参加者が5000人規模の頃から変わらず、最近は佐渡の宿泊業の衰退で多くのホテルや旅館が廃業していて、特にイベント前日の予約を取るのは本当に大変です。
ただし、一泊5万円くらい出せば泊るところもあるんですがねぇ(苦笑)
今は「車中泊」というオプションもあるので、取れなければまあいいかなと気楽に望んではいました。
さて、佐渡に始めてきた時のように、40代前半の体力がない今は、宇都宮から佐渡に行くだけで相当の消耗があって、それを残してしまうと確実に走りに悪影響を与えてしまいます。
今回は平日の方がフェリーの予約が取りやすい事もあり、2日早い木曜日にわたる事にして、佐渡汽船新潟港フェリーターミナルに行きます。
平日だとこのようにガラガラで乗船率が低いのは、佐渡汽船の経営としては好ましい物ではありませんよね。
これは、単純に人流や物流を増やすことは、佐渡汽船側の経営努力だけの問題ではなく、佐渡を取り巻く構造的な問題なのですから難しいところです。
今回「おけさ丸」に乗りましたが、実に快適な船です。
往復で4万なにがしの料金は確かに痛いんですが、此処はノンビリ船旅を楽しみましょう。
この料金は自家用車で渡航した場合の料金であり、人間だけなら2等で3170円で渡れますので、そちらに誘導するはありだと思いますね。
実は、最近の自家用車は無駄にい大きく、オマケに無駄に速度が出るような、「成金アイテム」化しているのが現状です。
まあ、人のことは言えませんが、リタイアして暇とお金に任せて、佐渡に来るような連中の「運転マナー」は、残念ながら許容できないレベルに悪化してます。
そのうえ、何処ぞに戦争に行くのかい!というほどの装甲車のようなパワーと重量の高級SUVが、周囲を蹴散らして狭く険しい佐渡の道を、他を蹂躙しながら走っている様は、見ていて本当に腹が立ちます。
環境を看板にしている「高級SUVのEV」も同罪で、産業と観光と自然との共存がテーマで発展する可能性を秘めている佐渡は、いっそ自家用車の渡航制限という荒療治を逆手にとって、人流を増やしつつ観光客や、スポーツなどでの長期滞在者の増加などを考えても良いのではないでしょうか。
例によって大脱線していますが(苦笑)、もうイベント直前となればダイエットしている場合ではないので、ガッツリ昼食をとります。
この日は風も弱く天気も良いので波がなく絶好の航海日和で船旅は快適でした。
佐渡について観光など動き回ると消耗するので、できれば宿でゴロゴロしたり、海岸沿いに行って昼寝などをしようと考えていましたが、ナント夕方から天気が急変して、翌日の午前中まで、この季節にあるまじき台風のような低気圧が通過した影響で暴風雨が吹き荒れて、宿に足止めです。
今回予約した宿は面白くて、普通のTVではなく、androidTVで地上波は見られない代わりにアプリの番組が見られます。
どうしようかな?と思っていましたが、AmazonPraimeは契約しているのでログイン出来るかなと開いたら、QRコードをスマホで読み込めば出来ると思い出しました。
で、めでたくワザワザ佐渡まで来てアニメ三昧になりました。
まあ姫様は拷問という名のご褒美もらえますが、さて自分の佐渡ライドはご褒美になるのか拷問になるのかどちらになるのでしょうね(笑)
そのためには、落ちた体力回復させるために、カーボローディングを進めなくてはと、翌日のお昼は最近封印していた「チャーハン&餃子」です。
これは真野町にある「ファミリーレストランたいがあ」というお店で、完全な「街中華」のお店ですが、味も量もばっちりで大満足でした。
夕飯は宿の近くにある「島の食堂福ふく」さんで、大衆食堂と思いきや、しゃれたカウンターがありジャズが流れる雄荒れなお店で、オーナーはトライアスロンもしていたという方で、佐渡ロングライド参加者ですという話をしたら喜んでいました。
こちらもガッチリ唐揚げのタルタルソースと豚の角煮定食で、こちらもおいしく頂きました。
佐渡は前日に受付でゼッケンをもらいますが、以前の賑わいに比べればかなりこじんまりした感じでした。
かつては5000人規模の大会でしたが、一昨年はコロナ後最初の大会で1500人、今回は1700人の参加者だそうで、確かに観光を考えれば参加者は多いほうが良いでしょうけど、現在の佐渡のフェリーや宿泊設備の規模からみれば、このくらいが限界なのかもしれません。
まあ最近のキャンプブームや車中泊の普及など、そのあたりの環境が整えられれば、エクストリーム系やMTBの祭典である「バイクロア」のように、イベントと合わせてアウトドアを楽しむという手もあります。
実はその手のアウトドアイベントがいくつかあり、好評を得ていて今後の自転車の楽しみ方としては有望だと思います。
最も年寄は「せめて布団で寝てシャワー位ないと体が休まらない」とは思うんですがねぇ。
とはいえ、今回前日宿泊でやっと取れた宿はゲストハウス風の宿で、まあそれは問題ないんですが、結構「やかましい」のが難点で、これなら今の自分は車中泊で十分身体を休めるなぁとも思いました。
10、イベントスタート!
あまり寝付けなかったこともあり、翌朝会場近くの駐車場にかなり早い時間に向かって、早めに準備をして仮眠をとる作戦に出ます。
基本的には前日に出来る準備はすべてしておいて、自転車出して空気を入れるくらいにしてあります。
このあたり臨機応変に対応できるのも、20年のイベント参戦経験のおかげです。
さて、集合時間ですが、面白い事に以前参加者の集合場所だったところは参加者駐車場に成っていて、近くの路上に集合に変更に成っています。
参加者が少なくなった影響でしょうけど、こちらの方が合理的でしょう。
集まった感じからは、一昨年の時と同じくらいの混み具合という感じです。
今回はバッチリ快晴・・・とはいきませんでしたが、おおむね薄曇りでやや蒸し暑い程度で、何より風が弱いのがありがたく、コンディションはばっちりです。
自分も前日睡眠不足のわりに、体が重くなっているわけでもなく、まあ走り出せば何とかなるでしょう(苦笑)。
と、今回はスタートしてからの撮影はほとんどありません。
まあ、今更珍しいところもありませんし(笑)、出来るだけ走行時間を稼ぐ作戦なので、補給も含めて停止時間は最低限にする予定です。
走りだしてそこそこ周囲のペースに合わせてみると、思った以上に体が軽いのが好印象で、心肺がきつくなりますが、これは一度HRを思いっきり上げて、体が温まれば慣れるレベルです。
海岸線沿いを過ぎると上り坂の区間が始まりますが、一昨年はこの時点で「あっ!ダメだこりゃ!」と全くペースが上がず、絶望感が広がりましたが(泣)、
今回は、決して早い訳ではありませんが、上り坂で周囲のペースについて行ける感じで、絶望的にノロノロしなければ脚が持たない!という事はなさそうでした。
この影響は大きく、まあバリバリにやる気全開の若い連中にはついていけませんが、そこそこのペースで走る集団には、上り坂で遅れなけば問題なくついて行けるので、ここは列車に乗せてもらい、ペースを保ちつつ特に脚の消耗を最低限度に温存できます。
有名な「Z坂」からの上り区間や、「大野亀」前の上り区間など、結構厳しい勾配が続く場所は、お得意の「カメさん走法」に徹して、インナーローでノロノロ上って消耗を抑えます。
今年はここにお馴染みの「悪魔オジサン」がいて、参加者に「こんなとこにいて、ろーよっぱのイベント間に合うの?」とか声かけられていました(笑)
この区間では一昨年は一番軽いギアでも「失速」する感じでしたが、今回はHRを上げずにケイデンスを維持できるので、「満身創痍」にならないで淡々と登れます。
で、大野亀を過ぎてからはペースを上げて追い込みます。
一昨年のように完走狙いの最低限のペースにすることもできましたが、今回は来年へのデータ取得も目的ですので、だったら守るのではなく攻めて走ろうと、両津までは恰好なペースで走りました。
まあ「走れる」素地はできていたという事もありますが。
両津には10:15に到着で、例年だと10:00前後ですので、休憩時間を削った効果も大きいですが、悪くはありません。
昨年はこの時点で11:00と100㎞で一時間も遅かったのですから上等です。
今年はさらにここの昼食も削り・・・・というか何時もの仕出し弁当ではなく、カレーライスと豚汁に変更に成っていて、自分は走行途中でカレーを食べると油で消化器官が弱るので絶対イベントの時は取らないので、スルーさせていただきました。
両津から小木の60㎞は、例年淡々と走る区間で、今回も前半戦でかなり消耗していたので、ペースを落として淡々と走りました。
このくらいの参加者数だと、210㎞のコースでこの辺りはほとんど単独走行となり、早い集団にはついて行けそうもないので、余計淡々と走ります。
小木のASに13:00ごろ到着で、眺めの休憩と、補給を行い、足にエアーの消炎スプレーを吹き付け、インナーを脱いでテーピングも取り、以後の山岳セッションに備えます。
佐渡の210㎞コースの本番はこの小木以降にあり、長い上り坂のセッションが参加者を苦しめます。
今年はここに至るまで、上り坂で脚が終わってしまった一昨年の反省を踏まえて足の消耗を最低限に抑えて走ってきました。
脚は十分残っていて、失速もしなかったのでまずは成功というところですが、まともに上り坂に2年以上上っていなかったので、苦しい事は変わりません。
ここでのクライマックスは、最後の頃聞こえてくる佐渡太鼓交流会館の方々の太鼓の応援で、この「ドンドコドンドコ」という音が聞こえてくると本当にうれしい物なんですよね(笑)。
ちなみに、今回大規模な応援行動は少なかったものの、結構地域住民の応援が多かったように思います。
食堂や温泉などで「参加者です」というと、結構暖かい応援をいただく機会も多く、こういうところも佐渡の魅力の一つに成っています。
しかし文字だけだと本当に見苦しいな(笑)
この坂を上ってしばらくするとまた海岸線に向かうところで176㎞地点で、忘れもしない以前スポークが折れてDNFした場所ですが(執念深いなぁ)、このあたりに成ってくると、何とか完走の二文字が頭に浮かんできます。
海岸線を走ると最後の180㎞地点の「素浜AS」があり、此処から海岸上の県道までが最後の難所の上り坂、何とか登り切って県道に出れば本当にほっとします。
一昨年はこの時点で完全に脚が売り切れて、ほとんど攣ったような状態で回すのもつらい感じでとてもラストスパートはかけられませんでしたが、今回は、負荷はかけられませんが回すことには問題がなく、釣りの症状も出ていないので、県道の最後の上り坂を乗り越えてからは、周囲のペースに合わせてラストスパートをかけて、30㎞/h程度の巡航でゴールを目指します。
正直最後の20㎞はこのペースで走るのはかなり苦しく、足も痛みが出てきたので途中でスローダウンを考えましたが、何とか最後まで回し切って、海岸線に出たころには限界を超えて、ゴールラインを超えるとともに脚が攣ってしまいました。
まあ完全に出し切った感じで、これだけ自分を追い込んで走ったのは本当に久しぶりで、疲れますが気持ちはよい物で、一昨年のような不完全燃焼と敗北感のような悔しさは味わわずに済んで、何とか仇は撃てた感じです。
ゴールは16:30で、DNFタイムに1時間30分の余裕があり、一昨年より1時間早い時間でゴールできました。
まあ観光もせず休憩時間も絞って走りに集中したので、この程度は当然なのかもしれませんが、1年間のブランクを挟んで、以前のような走り込みもなく此処まで走れたので、結果には満足しています。
脚、特に膝周りが痛くなり、まるでジャイアントロボのようにしか歩けませんでしたが、軽く炎症を起こしていただけのようで、翌日不思議と筋肉痛の痛みはなく、冷シップをグルグル貼っておいたら痛みも治まってきて、後遺症もありませんでした。
身体の負担を抑えてロングライドを走るために、ここ数年取り組んでいたスタイルチェンジは成功しているようで、もっと楽に走りたければ更に体重を落とせば負担は減っていくと思います。
小木の160㎞地点まで7時間30分で走れたので、そこまでの強度程度のセンチュリーライドも8時間以内で走れていたことになり、まだまだロングライドイベントを走れるパフォーマンスは維持できたという事になります。
まあ今回ベテラン声優で有名な「井上和彦」さんも、チームのサポートがあってとはいえ、70歳で完走していますから、60歳程度で騒いでいても仕方がありませんが(苦笑)、とりあえず「還暦で佐渡ロングライドを完走する」という目標に対しては、ある程度の目算は立ったとと思います。
11,総括と今後について
現在の体重と活動量、自転車へのモチベーションを維持できれば、1年分の老化を加味しても、入院をするような怪我や大病さえなければ、来年も十分完走できると思います。
さて今後についてですが・・・・
まあ数年は現状の活動を続けられると思いますが、正直パフォーマンスを上げるためにこれ以上の強度のトレーニングや、時間を割くだけのモチベーションはなくなっています。
健康の為走る事は止めませんが、緩やかに降下していくパフォーマンスでも、ある程度の強度のロングライドを「楽しむために走る」のには、自分はある時点で「e-BIKE」の導入は必至と考えています。
平地ベースなら問題ありませんが、もともと既に故障していた膝をこれ以上酷使することは出来なくなると考えれば、「トルクアシスト」のある「e-BIKE」で、足の消耗を抑えて山岳イベントを楽しむという方向になると思います。
実は今回の佐渡も何台かのe-BIKEが走っていて、途中までは同程度のペースでついて行けたものの、後半に行くに従ってだんだん見えなくなっていき、トルクアシストで脚の消耗を抑えられる事の有効性を目のあたりにしました。
「修行のための自分と試すロングライド」ではなく「人生を楽しむためのロングライド」であれば、ストイックさは程ほどにしておくのが「細く長く楽しく」ためには賢明という考えに成っています。
また、黎明期から成長期であるe-BIKEは、システムや電池など毎年コロコロ変わってしまい、「購入した翌日から旧型になる」危険性が低下して、安定してくると思いますので、安心して購入、維持できる目算も付いてきたというのが大きいかと思います。
まあ、高価なことには変わりはなく、自分が乗っているオートバイ以上の高価なものが多いので、現在持っている自転車資産は相当整理して、購入資金の足しにする必要性はあると思います。
まああまり金額は期待はできないでしょうけど(苦笑)
最後に、やはりロングライドイベントは楽しいですね。
何時もは「ボッチライド」専門の自分ですが、こういうイベントは、今まであったこともないライダーが、「同じ空間と苦労を共にできた」という共感がとても心地よいんですよね。
だから、可能な限りロングライドイベント、特にこの佐渡ロングライドは参加し続けていきたいですし、それをモチベーションにしてく生活を通じて「楽しい自転車生活」を謳歌できる健康を維持して行きたいと、改めて決意しました。
お元気でなにより。
自分も60歳目前なので、自転車との付き合い方はそれなりで。
休みの日に気が向いたら2〜3時間程度乗るぐらいです。
エアロロードに乗りながら、意味のない速度で楽しんでます。
人様に迷惑をかけない範囲で、安全に楽しめたら良いですね。
最近、サウナーが流行ってますね。
「整う」とは言いますが、くれぐれも水分補給は忘れずに!
3年前ぐらいに父が亡くなり、すでに親子関係は絶望的になってましたのでやっと方がついた感じです。
自分の対応には親戚からは批判がありましたが、外からはわからないことも多いですから。
何かとありますが、ぼちぼちやりましょう。
by ブラザー弟 (2024-05-28 10:20)
ブラザー弟さんへ
お久しぶりです
そうですね。
自分も楽しみは自転車一択という訳では無くなっていますので、気負わず負担にならないように続けています。
とにかく「楽しむ」が一番ですよね。
今回サウナは体調維持には本当に有効でした。
ダイエット特化で、無理して体重落とそうとかして、水も飲まずにはやらないようにしていたのが幸いでした。
こう気温の変動が激しいと、代謝機能の調整が難しくなり、単純に鍛えればよいという感じではなくなっていますねぇ。
しかし、ある意味自分の人生の障害を清算するのに、半世紀もかかってしまったわけで、この辺りの血縁内の「血の拗れ」ともいえる確執は、親戚であっても所詮は他人ですので理解してくれないのが普通なのかも知れないですね。
自分も近所や親せきからかなり酷い言われ方をしていたようですが、まあ手も金も出さないで高みの見物シャレこんでいたような俗物達など、自分の人生を語る資格はないと決め込んで、飄々と生きてます。
by soraneko (2024-05-29 09:01)