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日光ツーリングで「いろは坂」をe-BIKEで走る [自転車本体]

我々栃木県人にとって、日光はポピュラーすぎる観光地です。

とはいえ、基本的に自動車やオートバイで通り過ぎるだけが多く、ロードバイクで走っても、何せ登坂しか無い、坂好きにはご褒美で、坂嫌いにはお仕置きでしかない(苦笑)場所であります。

長らく日光市街地は通過されるだけの寂れた観光地と化していましたが、東武鉄道がJRとタイアップで「スペーシア」が「浅草でなく新宿から乗れる」が実現してから大きな変化がありました。

多くの観光客が鉄道で日光に訪れて、東照宮などに行くために市街地を歩き始めたことから、周辺の商店街が元気になってきました。


何が言いたいかというと、例えば自電車でいえばロードバイクで爽快に走る事が目的になると、途中の観光地や景色を無理向くこともなく通過してしまい、これでは車で通過してしまうのとあまり変わりがないという事に成ってしまいます。

最近「ロードバイクで早く走る」から「速度を落として過程を楽しむ」方向性にシフトしたサイクリスタは多く、女性のサイクリスタの増加や高齢化がその背景にあるとも言えます。


さて、話を「e-BIKE」に向けると、ロードバイクで自転車趣味に入った方々は、口をそろえて「ロードと同じ速度領域でアシストが効かないので要らない」と答えます。

まあ、それに適した商品もあるにはあるのですが、ハイエンドロードバイク並みの価格帯で、多くの人が手に入るものではありません。

ちなみに自分が購入した「ミヤタROADREX」は、グラベルロードベースのe-BIKEですが、40万円と、原付2種のオートバイが買える価格帯で、これも気楽に手を出せる金額ではありません。

ただ、ある程度のレベルの、例えばカーボンフレームでシマノ105コンポ系のロードバイクを買おうとすると、安くても40万円以上することを考えると、ある程度子育てなど落ち着いて時間とお金に余裕が出てきた「元ロードバイク乗り」が、自転車趣味を再開するのであれば、十分選択肢に入るのではないでしょうか?


で、本題ですが、「じゃあロードバイクほど早くないe-BIKEは面白くないの?」という疑問に対して、自分は「No!」と答えており、「何故?」と問われれば、「通過速度が遅いからこそ見えてくるものも多くなり、体力に余裕をもって観光を楽しめるから」と答えています。


今回それを実証するために、日光市街地を超えて「いろは坂」を上り、「中禅寺湖」をめぐるコースをROADREXで走り、バッテリーが持つ距離内で走り切れるかを試してみました。


26日に出かけました。

この日は一応雨の心配はなく、日光方面の天気予報は晴れマークも出ていました。
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中禅寺湖は自宅からロードバイクで何度も行きましたが、まあ距離や強度はともかく、ROADREXの場合日光市街地までで片道50㎞程度ですが、そこから中禅寺湖というとバッテリーが持たないのでは?と考えて、手前にある「大谷川公園駐車場」まで自家用車で行くことにしました。
出発すると既に緩い上り坂が延々と続くのが見えるのですが、これは結構体力消耗するんですよね。
まずはともかく「JR日光駅」に行きます。
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レトロな雰囲気は相変わらずで、雰囲気がありますよね。
日光も本格的なシーズン前で平日ですので人出はまばらです。

ここは東武日光駅前ですが、ここで標高は500m以上あります。
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駅前に展示されているのは以前走っていた路面電車です。
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まあ、今後を考えると、市街地への特に市外の車両の乗り入れを制限して、軌道を復活させてコレを走らせるほうが有益なことは(予算等の障害も大きいが)明らかなんでしょうけど、予算化以前の問題で色々と「現状維持派」の既得権益に漬かっている勢力は、どうも変化を拒んでいるようですね。
これも「消えゆく昭和の壊滅観光地」等を蝕む現状なのかもしれません。
さて、良く「いろは坂を自転車でもぼるの凄いですねぇ」と言われるのですが、実はそのいろは坂にたどり着くまでも結構「修行」に成ります(笑)
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ちなみにROADREXのバッテリーマネージメントは、HIGHTモードであれば楽なんですが、イザというときの「電欠」は勘弁してほしいので、NORMALモードで基本走ります。
速度はアシスト量が確保されている20㎞/h以下で、この程度の勾配だと15~18㎞/h程度でノンビリ走りますが、気が苦しくならない程度にHRが上がる程度で、ゆっくり周囲を眺めながら進めます。
当然この方が色々と「発見」する機会も増えて行くわけですね。
ここは「足尾」と「いろは坂」の分岐の交差点で、この辺りから勾配がまたまた厳しくなってきます。
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ここは「第一いろは坂」と「第二いろは坂」の合流地点で、昔料金所があった場所の「馬返し」で、ロードバイクで来るとここに来るまでで既に「終了」してたりします(苦笑)
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ここからいろは坂が始まりますが、基本はNORMALモードで走って、勾配が厳しいところだけHIGHTモードにして走る感じです。
いろは坂はいわゆる「九十九折れ」の上り坂で、ジグザグに坂道がかさなっているのですが、屈曲部の勾配がキツク成るので、折れ曲がるときにHIGHTにして、直線部で勾配が治まるとNORMALモードにして上ります。
文章にすると分かりずらいのですが、イメージ的にECOで重めのクロスバイク、NORMALで軽いロードバイク、HIGHTで電動バイクという感じで、ロングライドを走り慣れているライダーなら、いろは坂はNOMALで十分走り切れる感じです。
ここが「電動アシスト」たる部分で、自分でケイデンス回さなければ前に進まず、相応の強度はあるのですが、スタミナや特に脚の消耗をかなり抑えて走れるというところが最大の魅力であります。
何人か電動バイクについてデスカッションすると「ロングライドイベントで見かけるけど、決して早い訳でなく淡々と走ってい、後半になってもペースが落ち込んでいない」という話で、自分も同じ印象を持っています。
流石に此処まで登ってくると風も涼しく、蒸し暑い平地と違って本当に清々しい感じです。
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此処は何度も来ていますが、流石にロードで登ってくると清々しいとは言えない汗でドロドロ、息も絶え絶えの情けない状態になっていますよねぇ(苦笑)
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此処まで来ると明智平は直ぐに着きます。
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明智平は昔馬返しから登ってくる「ケーブルカー」の終着駅で、今でもその「廃線跡」があります。
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先の路面電車もそうですが、モータリゼーションの陰で消え去った「過去の遺物」とみなされていましたが、たとえば「そういったものを残して維持し続けた箱根」との比較すると、ある程度の答えは見えてきますよね。
中禅寺湖に到着ですが、風は心地よいを通り越して、ヒンヤリしてくる感じで、流石かつて外交官の避暑地として使われていた場所ですね。
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この辺りの最大標高は1288mで、日光駅前からは概ね700m程登ってきたわけですが、流石に全くつかれていないとは言えませんが、特に脚の消耗がほとんど感じられない感じで、バッテリー残量も多分4割程度残っている感じで、帰路はほぼ下りであることを考えれば、まだ余分にアシスト効かせても大丈夫だったようです。
まあこの日は水曜日で、寄ろうとしたお店も定休日や廃業(!!!)で閉まっており、ランチはお預けで今回は観光というより完全に実証実験走行に成ってしまいました。
なんだか、現場から離れてずいぶん経ちますが、なかなか現役気分が抜けない感じで、走っていると何らかのデータを取っている感覚が抜けないですね(苦笑)
実証でいうと、今回「ミノウラ」の車載ハンガーを使っての搬送という目的もあり、まあ運ぶだけなら横に寝かせて運べるのですが、このように立てられれば空いたスペースで車中泊が可能なので、そういった旅も可能であることを今回試してみました。
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いや、もっと車内方付けろよ!というところですが(苦笑)
実際これで車中泊で出かけるとなれば、自転車もペダルを外したりカバーをつけたりして、スペースを最大限確保して出かけることになりますね。
ちなみにミノウラの車載ハンガーは数年前に買いなおしたのですが、前輪の締結部は、以前はクイックレバー対応だけでしたが、最近のモノは多様なアクスルの規格に対応しているので、問題なく12㎜スルーアクスルも問題なく使えました。
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今回往復約50㎞、高低差700mを約3時間で走りましたが、ランチを取ったり休憩を増やしたりすれば約半日のツーリングプランで、同程度のツーリングは余裕でバッテリーが持つことが証明できたので、こういうプランで今年は「避暑」兼ねて出かけてみますね。

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