前回の、江戸川自転車道終点の関宿から、宇都宮、古賀志のジャパンカップコースからの続編になります。
これで、やや遠回りながら、都心から「日光ロングライド」の会場のある、栃木県日光市の「だいやがわ公園」まで、自転車で行けることになります。
今回もルートラボでコースを記載しました。

アドレスは「http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=d1415ac7fb2586d7f0a5d85019b0e6df」です。

さて、前回写真を撮り忘れた(笑)、宇都宮の「田野町セブンイレブン」です。

国道293号から、森林公園の入り口の交差点にありますが、交差する県道と森林公園への道は、既にジャパンカップのコースになっています。
ぼくは色々なところへ行く通過点として使っていますが、休憩していると、ここのコースでトレーニングしている「本気度の高い」ローディーが来たりしています。
今日も帰りに此処をよったら、高校生ぐらいの青年がお昼休憩で、いろいろお話したら地元の自転車部のある有名な私立高校に入っていて、ロードの選手になることを目指しているとの事でした。
オトウサンが理解があり、練習用の機材も提供してくれているそうで、いや何ともうらやましい話でした。
ぼくが彼の年の頃は30年以上昔でしたが・・・・・、いや愚痴を言うのはやめましょう(苦笑)。

さすがサイクリスタの聖地と言われるだけあって、しっかりサイクルスタンドは用意してあります。

今日はノンビリツーリングの予定ですので、FELT君に頑張ってもらっています。

さあ、日光に向けて出発です。
8:40にセブンを出て、前の道を宇都宮方面に向きます。

次の交差点を左折して、293号線を北上していきます。

この辺りは比較的平坦で、のどかな雰囲気の道です。

日曜日だと交通量が少ないのでとても走りやすいとは思います。
まあ、地方の3桁国道はこんなものかもしれません。

6キロほど進むと、右手に「宇都宮ロマンチック村」という道の駅があります。

えーと、あまり地元の道の駅は寄った事は無いので、使った事がありません。
少なくともサイクルスタンドもなく、なんだか自転車が使いにくい感じもしますが、休憩には使えるでしょう。

更に2キロほど進むと、宇都宮から日光につながっている国道119号線と、日光自動車道にぶつかります。
この119号を北西に進めばそのまま日光に行けますが、僕自身この日光街道を使う事はほとんどありません。
道が狭く路肩が危険で、その上交通量も多いのであまりお勧めできないルートです。
と、走っていると、なんだか路肩の電信柱に矢印が書いてあるボードが至る所に設置してあります。
なんだか何処かで走ったサイクルイベントのような感じですが、はて?この道で何か行われているのでしょうか?。

先ほどの日光自転車道をくぐって119号の交差点に差し掛かると、前方に自転車の集団が見えてきました。

ゼッケンを付けていて何らかのイベントのようですが、最後尾の参加者に声をかけたところ「宇都宮サイクルピクニック」だという事が解りました。

そういえば地元のブリッツェンが主催している、サイクルピクニックと言いう、どちらかといえば初心者向けのロングライドイベントが有ったのを思い出しましたが、どうやら今日が開催日で、おまけにコースが僕と丁度重なっていたようです。
所々にブリッツェンや那須ブラーゼンの選手らしき方が、集団をコントロールしているようです。


僕は参加しているわけではないのですが、のんびり走っていると集団の中で走ることになってしまい、これは非常にバツが悪い感じです。
まるで参加費も払わないでこっそりもぐりこんでしまう、最近各地のイベントで出没しているという「ゲリラ参加者」みたいに思われるのも嫌だなぁと思いました。

集団は119号線を渡って、最初の信号を左折して「田川」沿いの田舎道に入っていきます。

このルートは119号線を使わないで日光方面に行く「裏ルート」として地元では良く知られているルートで、大きな峠などもないので、サイクルピクニックのルートに選ばれていたようです。

まあ、このまま集団の中に居てもしょうがないので、本日の予定に反して、僕自身の「イベントペース」に速度を上げて、集団をパスさせてもらう事にしました。
しばらく田川沿いに田園の中の道を走り、篠の井という所で県道77号「船生街道」を右折すると、しばらくなだらかなアップダウンのある道が続きますが、ペースを落とさないで前走者をドンドンパスしていきます。
しかしこのイベント、ずいぶん参加者が多いようで、抜いても抜いても参加者の列が途絶えることが有りません。

しばらくすると塩野室という所で「エイドステーション」があり、イベントはコースがそれたようで、ようやく単独走行に戻れましたが、調子に乗ってしばらく飛ばしてしまったので、ヘロヘロになってしまいました。
まったく人が見ている時「だけ」カッコを付けるところはしょうがない親父ですねぇ(苦笑)。
ということで、県道62号線にぶつかるところで休憩です。


この辺りで約20kmで、一時間くらいのところですから、ここでエイドステーションが有るという所は流石ブリッツェンがプロデュースしているだけあって、適切な設定が成されているようです。
所が、帰宅してニュースを見てびっくりしたのですが、このイベントの49歳の参加者が死亡してしまったそうです。
詳しい事は解らないのですが、事故とかではないようで、体調を崩しての事だと思いますが、本人が可哀そうなことはもちろん、主催者も大変であることは想像に難くありません。
しかし、正直この日はこの季節にしては気温はそんなに高くなく、コースも厳しい山岳路などが無い比較的難易度の低い設定になっており、ペースも集団で走っていれば「ポタリング+α」程度と、初心者でも十分完走できる設定になっていたはずで、ケアも充実していましたから、それでもこういう事は起きてしまうんですよね。

サイクリングは楽しいイベントですが、基本的に「スポーツ」であることは間違いがなく、体調が悪い時は無理は禁物で、普段運動が不足している人も無理をしてしまうのは危険度が高いんですね。
本質的にはサイクリングは「自己完結する自分試のスポーツ」ですので、体調の管理も自己責任で、こういうイベントに参加する場合、参加できる状態であることを自分の責任で判断して参加しなければいけないのですが、こう間口が広くなってしまうと、自転車の車検に加えてドクターチェックなどもしなければいけなくなってしまうのでしょうかね。

とにかく、我々年齢になったら無理は禁物で、「熱血」よろしく「絶対完走するぞ」と身体状態を精神が凌駕してしまう事が一番危険で、「マズイな」と思ったら、「名誉ある撤退」を選択しなければいけないのかもしれません。
とにかくお亡くなりになった方にはご冥福をお祈りいたします。

さて話を戻せば、そんな大変なことになってるとは知らないで、本人はのんきに休憩に入ります。

この辺りは田舎で補給ポイントは限られますからこういった場所で確実に補給を済まします。

この県道62号線を、旧今市市市街地方面に向かいます。
市街地に入り29km過ぎ辺りで、バイパス路の県道246号線に斜めにぶつかります。

此処の信号機は「歩行者分離信号」と言って、各方向、自動車、歩行者を、全部止めて、一方向だけ通すという変な信号で、とにかく待たされるのでイライラします。

246号線に入り、直ぐ左側に、宇都宮餃子で有名な「正嗣(まさし)」の支店が有ります。

手軽に宇都宮餃子を楽しみたい方はお寄りください。
自分は子供のころから食べていて、これが名物であるという認識も、美味しい物であるという認識も薄い方なので、このお店に行列が出来ているのを、不思議な光景を見るような気分で眺めております(笑)。

あとはこの県道246号をまっすぐ進めば、市街地を抜けるとゴールの「だいやがわ公園」に到着します。


距離にしてあと8km位ですが、この辺りから目立って登り坂になっていきますからペースは落ちてきます。

まずオートキャンプ場が見えてきて、500m先を左折すると、だいやがわ公園の大駐車場になります。
約37.5kmの道のりを、休憩込みでちょうど2時間ほどで到着することが出来ました。


恐らくこの辺りが「日光ロングライド」のメイン会場になるのでしょうか?。

今回のミッションはこれで一応終了ですので、売店でジェラードを頂きます(笑)。


いちおう日光まで到着しましたので、このまま日光の中心地まで行きます。
この246号をそのまま進めば、左手に東武日光線が見えてきて、日光駅の東側に出ます。
霧降高原に向かう県道169号線を左折して、駅舎のある西側に行きます。

駅に行く角にあるお店は、霧降高原の「大笹牧場」の出店で、名物の「牛乳ソフトクリーム」が頂けます。

この角を左折して正面に東武日光駅があります。


鉄道で日光に来るのは東武線が主流であり、新宿駅への「相互乗り入れ」が実現してからは、都心からの観光客が増えて賑わっています。


この辺りでも標高はこれだけあります。


この先に「JR日光駅」が有ります。


こちらは昔の駅舎のままで、レトロな雰囲気を醸し出していますが、駅前は閑散としています。

JR日光線は、宇都宮から出る単なるローカル線という感じになっています。

この駅からメイン通りに出るとそれが国道119号線で、いわいる「日光杉並木」が見えます。


国道の横に旧街道が残っているところは、こんな歩道もあります。


こちらは旧街道のままなのか?。石畳の道が雰囲気がありますね。

実は地元栃木県に住んでいると、車で来てしまうせいなのか、この辺りは全部通過して、「中禅寺湖」などに行ってしなっていたので、良く知らなかったんですよね。
もしかすると、とても勿体ない事をしていたと最近気が付いた感じで、自走や輪行で色々なところを見て回っている所なんです。

国道119号はペダルをこがなくとも今市市街地まで行ける感じで、とても快適です。
さて今市市街地では、美味しい焼うどんや天然氷のかき氷を楽しむ予定でしたが、なんだか空が暗くなってきて、おまけに「ゴロゴロ」とし出したので、急いで宇都宮の古賀志方面に戻ることにします。
市街地をぬけてななめ右に入るところからが国道121号線、通称「例幣使街道」という道で、正直言えば、こちらを使った方が、古賀志までは短い距離で行くことが出来ます。


住宅地を抜けるとJR日光線の踏切が有ります。

この先は杉並木のうっそうと茂る昼なお暗い道が続きます。

僕が距離の短い、しかも杉並木など趣のある旧街道をわざわざ選ばなかったのはこういう事です。


とにかく路肩が無いに等しく、2車線確保できない所もあるなど、決して安全とは言えないからです。

また、日が届かないという事で、路肩には苔が生えている所や、杉の葉が溜まっている所もアリ、雨が降った後はいつまでも湿っていて滑りやすく、路肩に蓋のない側溝があるところがあり、転倒などをしてしまう可能性が高く、また転倒した時は大変危険であるからです。
これは国道119号、通称「日光街道」も同じようなところがあり、自転車で走ることをお勧めできない理由が解っていただけたでしょうか。
ある程度走りなれていて、自制心が効いて「俺は大丈夫だ」という方の場合は、こちらの旧街道の雰囲気を楽しむのも悪くは無いとも思います。

しばらく南下して「文挟」という所で左折して、東武日光線を渡ると宇都宮方面に行けますが、これで最初の田野町セブンイレブンの前まで行くことが出来ます。
と、まえからパラパラとロードが何台か走ってきますが、どうやらこれも「宇都宮サイクルピクニック」の参加者のようで、なんだか見覚えのあるバイクや参加者もいましたから、ちょうど古賀志付近でまた会ってしまったようです。

さて、色々とエピソードや事件など織り込んでしまいましたので、「何だか解らん」コース解説になってしまいましたが、宇都宮から日光に行くルート選択の参考にしていただければ幸いです。
子供のころは日光まで自転車で行くのは、もは「冒険」の領域というイメージで、中学校の頃悪天候をついて、バイクトラブルを抱えながらなんとか辿り着いた記憶が有ったのですが、今となっては結構気軽に行ける観光ルートとして楽しめるようになったようです。

ただし、これは短くないロングライドの経験による適切な装備や、念入りな計画、そして身体能力が備わったこそ初めて「楽しくツーリング」出来るようになったのであって、特に年配者の場合は「勢いに任せて」という乗りでは「リスクが大きい」と認識してほしいと思います。
楽しむために行うツーリングですから、最大限のリスク管理意識をもって、ゴチャゴチャした都心からのびのびと走れる栃木県に、是非「自走」で来ることをご検討ください。