ロードバイク歴も10年を越えて、とうとう「禁断」の「カンパニョーロコンポネント」に手を出していました。
なにか悪いことでもしているような書き出しですが、それはカンパに失礼というものですよね(笑)。

事の始まりは、また(笑)も性懲りもなくヤフオクなどで新しいバイクを探していたことに始まります。
実は昔から「ピナレロ」のフレームを物色していたのですが、なにせ「超人気ブランド」ですので、程度の良い特に「チームSKYカラー」なんぞ出た日には、あっとういまに数十人の入札が入ってしまいます。
自分としてヤフオクなどに入札する「個人ルール」として「一人でも入札者がいた場合は落札しない」という「掟」を守っています。
とにかく商売するわけでもないですし、困っているわけでもないというのに、せっかく憧れのロードバイクを手に入れようとしている方の邪魔をするのは「仁義」に外れていると思っているからです。

で、「ピナレロFPクワトロ」辺を狙っていたんですが、これがなかなか見つかりません。
ちなみになぜピナレロかといいますと、「スタイルとカラーリングがオシャレだから」という、皆様型と同じ購入動機に合わせて、走行性能で「座りが良くまっすぐ走る」特性を持っているからです。
比較的硬いフレームでも振動吸収特性がよく、ミドルレンジ以下のバイクの場合、若干重めであっても、走り出すと軽く漕げる特性も合わせて、ロングライドに向いていると考えていました。

今回実は「2018年ピナレロラザ」が完成車で出ていて、サイズやカラーリングもバッチリだったので、ほとんど落札しようと決めていたのですが、価格が新品未使用とは言え、ほぼ販売価格のままであり、それなら新品買ってもいいかななんて恐ろしいことを考えているうちに、ふと目に止まったのが、今回落札した「ボッテキア8avio(オッタビオ)」でした。


ピナレロと違って、同じイタリアでレーシングバイクの老舗のボッテリアは「知る人ぞ知る」ブランドです。
正直自分も名前は知っていて、イベントなどでたまに見かける以外は、どのようなバイクであるかなど、全くの予備知識もなく、このスタイルとカラーリングが気に入って見ていました。

但しサイズが「52」とあったので、「なんだ自分のサイズなら候補に入ったのに」と、紹介文を詳しく見ていると、どうも他のメーカーの56相当のサイズではありませんか!
希望価格も先ほどのピナレロラザの半額で、年式は2013年とやや古いですが、状態は良さそうだったので、もちろん他の人が入札していないのを確認して落札しました。

さて、今回落札するにあたり決め手になったのがこれです!

そう、コンポーネントが「カンパニョーロ」だったのです。
当時設定のあった「アテナ11速カーボン仕様」で、ホイールも含めて混じりけなしのカンパ組でした。

正直自分はスポーツ自転車再開してからコンポは一貫して「シマノ」にしていて、実用性やコスト(ライフサイクルコスト)、互換性などを考えれば、そこに趣味性を介在させる余地はなく、シマノを使用していました。
ただ、もともとデザイン性に優れているとは思えない、「日本の工業製品」らしいところは当然不満でり、また最近更にデザインがなんだか「ガンダムチック」というべきか、ああいかにもという「オモチャっぽい」ものに変わってきて、とうとう「堪忍袋の緒が切れた!」という感じになってきました。

と言って、全て新品で「今更」カンパに移行するのにはリスクが大きすぎます。
とにかく上記のアテナなどは、下から2番目上から4番目のクラスのコンポなのに、値段は「デュラエース」と遜色がありませんし、工具類も別のものを揃える(純正工具がこれまた死ぬほど高い!)必要があり、その上絶対的な性能や耐久性が飛び抜けて良いわけでもありません。
聞いた話だと、本家の欧州ではあまり人気がなく、一時業績不振で身売り(シマノという噂も!)のうわさもあったということですが、結局同等以上の性能が半額以下で購入できるとあれば無理もありません。

ま、普段なら絶対手を出さないところでしたが、考えようによってはメインバイクでないものであれば、「嗜好性」を前面に出しても良いわけですし、完成車で10万円でカンパが付いてくると考えればこれは非常に魅力的な選択だったとも言えます。
今回オーナーさんの希望で引き取りに行って直接手渡しになりましたが、大変丁寧に使われていることも分かりましたし、前オーナーさんは生粋のカンパ派で、カンパしか使わないとのことで、貴重なお話も聞けましたので、非常に良い取引をさせていただきました。

さて肝心のバイクですが、帰宅後早々に「身体測定」を行い、各ジオメトリーを簡易的に計測しました。
大雑把に言うと、かなりレーシーで運動性に振った「スペシャ ターマック」や、反対に初心者向きに穏やかで直進性の良い「FELT Z25」などのように、特殊なジオメトリーではなく、一番近かったのは「FELT F5」で、ロードバイクとしては比較的オーソドックスな物であるようです。
結局自分に合わせるためにはステムの変更、コラムカット、クランクの変更等が必要なので、あくまで跨って転がした程度のイメージは、「芯が出ていて座りが良い」という今まで乗ったバイクではピナレロに近い印象がありました。
車重はLOOKのペダル込みで8.4kg、おそらくペダルなしで8.1kgとけして軽くなく、ピナレロFP2やアルミのマドン2.5、FELT Z25と同じくらいです。
ホイールがカンパの「カムシン」で、タイヤが「ヴッィトリアザフィーロ」というエントリーグレードなので、これを同じカンパの「シャマル」にして、タイヤもヴィットリアの「コルサ」に変えればおそらく7.5kg位には落とすことは出来るでしょう。
でもピナレロもそうなのですが、絶対重量は軽くなくとも、ガッチリ固められたフレームは結構推進効率が高そうですし、体重が重い自分には合っているかもしれません。

さてこれから改造の為に色々と調べなければいけませんが、スプロケを交換するための「ロックリング回し」や「チェーンカッター」などは最低揃える必要はあります。
更にクランクの交換となると、その筋では悪名高い「パワートルク」システムで、ホローテックのように簡単に取り外しができませんから、もしかするとそれ用の専用工具の必要もあるかもしれません。
ま、こうやってあれこれ調べたり、コツコツといじるのも楽しいですし、カンパの基本的なメンテナンスもこれから覚えようと考えていますので、それはそれで大変そうですが「お楽しみ」です。
暇を見つけて取り掛かることになるので、果たしていつになったら「初乗りインプレ」ができるかはお約束はできませんが、気長にお待ちください(笑)。