航空機マニア、特に軍用機マニアにとっては今年最大のイベントとも言える、アメリカ空軍のアクロバットチーム「サンダーバーズ」の極東ツアーで、千歳、浜松、三沢の航空自衛隊の基地祭にで、デモ飛行を披露しました。

ただし、このサンダーバーズ、あまり日本において天候との相性がよろしくありません。
前回2004年のツアーはすべて雨で中止となり、ファンを落胆させました。

今年も千歳はなんとか天候が持ったようで、浜松も降ったり止んだり・・・。
一応準備はしていましたが、予定の三沢の天候が「OK」を確認、宿を予約して出発したのが前日の午後1時というギリギリのタイミングでした。

青森で一泊して、翌朝出撃です。
当日は千切れ雲が多いながら、視界は良く、フライトには支障の無い天候です。
基地祭当日、三沢市内は車の大渋滞で、身動きできなくなるので、約13km北にある、上北町(現東北町?)の市民体育館の駐車場に車を止めて、そこからは自転車で基地に行きます。
当日イベントも無く、鎖もかかってない広い駐車場ですから、だれにも迷惑がかかることは無い事を確認して駐車しました。

さて、基地までは県道を南下すればいいのですが、狭い道で大渋滞していると自転車も通れないので、別ルートを通りましたが、よく調べていなかったので、山間部で迷いました。

ここは一体何処でしょう?(笑)。


かなり遠回りしてやっと基地のメインゲートに着きました。
もう見物客でごった返しています。


一応自転車ブログなので(笑)、愛車のリッジランナーの写真を

この自転車は、「パーク&ライド」の実践で、今年は大活躍しています。
3000円で引き取ってきたんですけどねぇ(笑)。

基地に入ると「ゲートガード」という戦闘機のお出迎えです。

あっ、T2が切れちゃった

今は無きアメリカ空軍のファントム戦闘機も置いてあります。
子供がぶら下がったりしていました。


基地内をうろついていると、宇宙服のような格好の軍人がセグウェイでうろついています。
スーツに「EOD3」と有りますので、爆発物処理部隊の、対爆発防御スーツのようです。

以前来たときには、リモコンの処理ロボットや、爆薬処理犬、遠距離から狙撃して破壊する為の対物ライフル「M92パレット」などが展示してありました。

お祭り気分で来てはいますが、ここは治外法権の「アメリカ合衆国」で、米軍は対テロ作戦の作戦遂行中、つまり「戦争中」であり、実戦体制をひいています。
警備員も実弾装備のM92拳銃(シルバーのフレームだから個人所有のM945?)やM4ライフルを携帯していますし、建物の屋上からは「狙撃部隊」が監視していて、不振人物に対処しています。

まあ、基地祭そのものは「アメリカ軍の文化祭」だと思えば間違いなく、実際現場で会う兵隊さんや家族は、本当に陽気で、お祭りを楽しんでいます。

さてお目当てのバーズです

理屈ぬきでかっこいいですね。

展示機の目玉のひとつF15Eストライクイーグルです

日本で使っているのは「空対空戦闘」用の機体ですが、これは攻撃用に強化した発展型です。

イーグルはスマートな戦闘機なんですが、イメージが変わりますね。


これは戦略輸送機のC17グローブマスターⅢです。

60tの「M1戦車」を2台も搭載できる力持ちの大型輸送機ですが、デモ飛行で、戦術輸送機のC130ハーキュリーズのようにあっという間に飛び上がり、75度以上の深いバンクで低空をグルグル旋回したり、急上昇したりと、まるで戦闘機のような飛行ぶりは、観客の度肝を抜いていました。

これはOA10サンダーボルトⅡ観測攻撃機です。


「タンクバスター」と言って、7本の砲身を回転させて30mmの砲弾を3000発/分発射させる「30mmガトリング砲」という、兇悪な武器を持つ攻撃機です。


この機体は暗視装置か、爆撃標準用のレーザーシグネスチャーを搭載していて、そこに「ラクダ」のマークがありました。

おそらく「湾岸」などのイラク戦で成果を挙げた機体のようです。
やはり米軍は、自衛隊と違って生臭いですね。これが現実なんですが・・・・。

あとサプライズゲスト機であの「ボーイングB52H」爆撃機がフライパスしました。

まあ「ベトナム戦争」の悪役爆撃機ですが、改良に改良を重ねて、今でも現役です。
しかも、この機体は、TF33型8発から、RB211系列4発にエンジンを換装した型で、実現しているとは知りませんでしたから、十分「サプライズ」でしょうか?

午前中、自衛隊のデモもありますが、今日は観客からすれば「前座」扱いで、可哀想では有ります。
その中で地元三沢のF2支援戦闘機のデモは、僕が見た中では一番過激でした。

F2はこんなに性能良かったかしら?と思うほどの機動性で、リミッターでも解除したの?と言うほどです。
多分に、次期主力戦闘機が決まるまでに、生産中止が決定しているF2の生産続行のアピールでもしているのかなと思うほどでした。
まあ、戦闘機乗りというのは「負けず嫌い」で「目立ちたがり」なので、サンダーバーズ何する物ぞ!と、燃えまくったと言うところでしょうか(笑)。
何時もは主役の「ブルーインパルス」も天候が悪く、おまけに6番機がバードストライク(鳥が当たる)で、インテーク脇がへこむ損傷を受けて緊急着陸し、消化不良の演技となってしまいました。
低空機動中に、エンジンに吸い込んでフレームアウト(エンスト)していたら、墜落して大惨事になるところでしたから、この程度で良かったのでしょう。

さて、今回の主人公の「サンダーバーズ」の演技です。


ピンボケ、ぶれまくりで、ろくな写真が取れない理由は僕が壊滅的に「下手」だからです(笑)。

言い訳をすると、低い雲が太陽をさえぎり、暗かったので、コンパクト型デジカメのズームレンズでは暗くなりすぎ、シャッタースピードが遅くなったのと、F16のスピードにAFの速度が追いつかなかったからです。

さすがにそろそろ機材の限界を感じてきました。
でもデジタル一眼の本体はともかく、328とか428のレンズは、40~80万位しますからねぇ。

とにかく、バーズの飛行は見事としか言いようがありません。
機材の性能をいかんなく発揮して、「アクロバットショウ」として、如何に観客を楽しませるかと言う事に対して、その技量と演出は見事としか言いようがありません。

本当にいい物を見させていただきました。

さあ戦い終わってつわものどもの夢の後、さっさと退散です。
自転車で車に戻り、着替えて自転車を格納します。


近くに温泉を見つけたのでここで疲れを取って、さあ600kmの帰路に着きます。

この辺りにはこういった温泉がたくさんあります。
施設は大昔の「銭湯」そのもので、良く言えばレトロな物ばかりです。
入湯料は210~350円くらいです。激安ですが泉質がとてもいいので疲れが本当に取れます。

三沢から「みちのく自動車道」に入りますが、超渋滞!。
理由は「ETC」が無いからです。
直接「八戸自動車道」に接続しているのに、ETCレーンが無いので利用できません。
で、こんな言い訳看板がたくさん出ています。

しかもその事をドライバーに説明しているので、まったく進まず、大渋滞となるわけです。
更にその説明の為に6人も右往左往しています。

たしか4年前もそうで、八戸ICでいったん入りなおして、係員に文句を言うと、「みちのく道は青森県の運営で、道路公団(現NEXCO東)も凄い迷惑なんだけど、いくら抗議しても付けてくれないんだよね」とのこと。
あんな言い訳看板や係員の人件費を出すのなら、ETCレーンを作る方が安いんだと思うんですけどね。
多分、赤字路線で経費が出ないとか言うんだろうケド、利用者の利便性などどうでも良く、係員の給料が出ることが重要なんでしょうね。

で、なんとか11時45分と、日曜日のうちに帰宅する事が出来ました。
これで今年の飛行機イベントは多分終了です。

さあ、もてぎだ!。