昨年もそうですが、大陸の寒気が強いのか、ジェット気流が蛇行しているせいなのか、季節外れの寒気が流入して、天候が不順となってしまっています。

今日も晴天は晴天なのですが、朝起きたら、車が霜で真っ白に!。
完全に2月下旬頃の気温です。
9:00頃何とか走る勇気が出る程度に気温があ上がった時に、完全冬装備で出かけました。
しかし、南よりの風が強く吹いていて、AV25km/h程度が精一杯でした。
ようやく何時もの岩瀬駅に着いたときには、もうかなり疲れていて、本日はここで帰ることにしました。

何時も休憩しているベンチに先客がいらっしゃって、休憩していました。
筑波から来ているということで、朝買ってきたという「沼田屋」名物の「かりんとう饅頭」ご馳走になりました。
年のころは50代半でしょうか、かなりベテランのサイクリストタとお見受けしました。

お乗りに成られている自転車がとても素敵でした。
なんていうのでしょう、「ああっこれがツーリングするのに、最も適しているんだな」というランドナーでした。

セミオーダーされたと言う、この自転車は、細かい装備に至るまで、長距離を快適に安全にツーリングするのに適している為に、絶妙に組まれていました。

650Aのホイールとタイヤは、子の手の自転車の定番で、フロントホイールのハブは、長時間の夜間走行に備えて、ハブダイナモが組まれています。
ブレーキは、太目のタイヤが入る「カンチブレーキ」で、これも定番です。
ドライブトレーンの組み合わせがまた絶妙でした。
フロントは「DeoreXT」で、おそらくクロス用の 48-36-26Tのトリプルギアだと思います。
これはやや重い自転車で、25km/hの速度で巡航するのに最適な組み合わせだと思っていました。
インナーの22Tは、坂道を延々と登っていくのに、「エマージェンシー」としてかなり有効です。

リア側は、最初はフロントと同じ「DeoreXT」だった物を、9速用の「DURA ACE7700」にしたそうで、やはり変速のキレが格段に良くなったそうです。
スプロケットのは相当工夫していて、聞き間違い出なければ、12-21Tを基本に、12、13Tのギアをつけないで、
14Tから使い、21Tの内側にDeoreからばらした大きいリングをつけているそうです。
「シマノも、DURA ACE用で、6600にあったジュニアスプロケットがあればいいんだけどね」との事でした。
その後、シマノの「殿様商売」ともいえる対応の悪さや、ロードバイク偏重の品揃えなど、思いっきり盛り上がってしまいました。

あと、頑丈そうな「使える」キャリアやサイドバック、綺麗なサイクルフェンダーや頑丈そうなセンタースタンドなどなど、これぞランドナーの真髄と言う自転車でした。


ただ部品、特に650Aのタイヤやリムは、昔の商品が絶版で手に入らないそうで、大変だそうです。
また、その御仁は、「15年前の日本製品が、現実に使って頑丈で一番よかったんだよねぇ」と仰っていましたが、そういう製品やメーカーが軒並みなくなってしまったことを嘆かれていました。

確かに、今は「ロードバイクブーム」ともいえる異常な盛り上がりを見せていますが、ほぼ壊滅しかかっている「ツーリング」文化も、速く走る事に疲れたり疑問を持ったりする、中年サイクリスタたちによって、ある程度は復活していくような気がしています。
そうすれば、もっとツーリング車に適したパーツの供給量も少しずつ増えていくような気もします。

とにかくこのバイクは、僕が頭の中で描いていた「WAZOO」の理想的な完成形を実現していて、その現物を見せていただいたき、ある意味自分の方向性は間違っていなかったと言う事が確認できましたので、今日の出会いは本当に有意義でした。

さてここまで向かい風でAV25.6km(写真忘れてた)とまったく速度が乗りませんでしたが、帰路はエンジンが付いたように走りました。
さすがに風速5~6m/sの風は強烈でした。
途中、国道294号沿いにある「二ノ宮道の駅」により、昼食をとりました。
疲れているし走ったからと言う言い訳で(苦笑)、名物の「いちごジェラード」もいただきました。

コクのあるミルクのジェラードに、フローズンのいちごを混ぜてあり、いちごの酸味と甘みが加わってなかなか絶品でした。

休憩後は、32km/hから、調子が良いと38km/h程度まで速度を上げて巡航して走りました。
クロスバイクでも、これだけの追い風だと、空気抵抗が無いので、結構走ります。
走行して風きり音が無く、タイヤとギアノイズだけが聞こえると言うのも面白いですね。

途中でロードバイクが結構良いペースで抜いていきましたので、やや距離を開けて付いていきました。
当然「スリップストリーム」の影響圏外でです(笑)。
青色の「TREK」で黄色いバーテープも鮮やかなそのロードバイクは、さすがに結構走りこんでいたようで、途中で40km/h~42km/hの速度で走り始めました。
これは、エンデューロレースなどのトップグループの巡航速度に相当します。

途中であまり黙って付いていくのも失礼かなと思い、横に出て挨拶をしましたが、やはり「チーム」で練習をしていたそうで、エンデユーロレースの出場の予定があるとの事でした。
一人で走っていると追い込む気力が欠けますが、やはり数人で走った方が練習にはなりますね。

今日は色々出会いがありました。
ロングツーリングを長年嗜んでいる人、レースに向けて自分を磨いている人、それぞれ目的は違いますが、やはり好きな事に「夢中」な人は、笑顔が輝いているなぁと改めて思いました。