この時期、聊かの信用度も無い気象予報とはいえ、「雨」の表示があれば、勇んでロングライドに行く訳にも行かず、「ご近所」を巡ることにしました。
路面も濡れているので、本日も「シラス」での出動となります。

まあノンビリ田舎道をポタリングしようと、AV20km程度でのたのた走行していたら、いつの間にか、宇都宮市の北部にある「羽黒山」の麓に来ていました。

山形の「出羽三山」の羽黒山と同名のこの山も、地元の信仰を仰いでいる山で、頂上に神社があります。
関東平野の北端にあたり、標高458mしかありませんが、独立峰なので、この辺りをツーリングしていると良く見える山です。
たしか、小学生の頃遠足で徒歩で登った事があったかな。
まあ、地元の人間にとっては馴染みのある山なんですが、一般的にここを「自転車」で登ろうという発想を持つものはあまり居なかったと思います・・・・、最近までは(笑)。

でも「ヒルクライム」というジャンルが確立されていて、それを楽しむ人が増えている現状では、身近に「手ごろ」な山があれば、登って見たくなるのが「人情」という物ですよね。
ネットで「ヒルクライム」で検索すれば、「ルートラボ」が設定されているくらいですから(笑)。

まあ、「坂嫌い」な僕としては、自転車乗りを復活させてから、「断固拒否」していた「鬼門」のような山なんですが、今更登らない理由も無いなぁという事で、えらくお気軽な気持ちで登って見る事にしました。

ここのルートは3.1kmで入り口から山頂までの獲得標高は188m、平均勾配は5.8%と、例えば「ツールド桜川」で登った「加波山」のルートに比べれば、かなり「楽」に登れるはずなんです。

しかし、上り始めて勾配がきつくなってくると、完全に息が上がってきてしまいました。
そんなに急いで登っていたわけではないにどうした事でしょう。
原因はこの「気温」と「湿度」です。
上り始めて直ぐに、全身から汗が噴出してきて、ずぶ濡れになってしまいました。
ホント、サウナに入っているような感じで、走った後に、点々と汗が落ちているのがわかります。

あと、路面がほとんどウエットで、ところどころコケも生えているような路面なんですが、スタンディングで踏み込むと、「ズルッ!」と音を立てて、ホイルスピンを繰り返し、前に進んでくれないではないですか!。
まるで「SL」が急勾配に差し掛かったときのような感じで、このときばかりは僕も「砂撒き装置」がほしいなぁなどとバカな事が頭に浮かびました(笑)。
このブログはこの話がわかる方々が来てくれるのが嬉しいですね(笑)。
話はそれますが、新幹線にも緊急制動用に「セラミック噴射装置」というのがあるそうで驚きました。

さてそんな物が無い自転車は、なんとか人間トラクションコントロールを発動させて、滑らないようにトルクを掛けて凌ぎながら、ようやく頂上の「羽黒山神社」入り口までたどり着きました。


しかし、余程の「湿気」があるはずで、いつもなら関東平野が眺望できる展望台からは、もやで何も見えない始末です。


到着して、脚の方は全然大丈夫で余裕があるのにもかかわらず、息が上がってしばらくは心拍数が落ちてきませんでした。
以前、クロスバイクに荷物をくくりつけてツーリングした時に、茨城県の日立市にある峠を登った時も、こんな感じ、いやもっと散々な目にあいました。
あの時は80kmくらい集団を引いてきて、疲労があったのと、35℃を超えるその年の最高気温を記録したまさしくその時刻に登った為、完全にグロッキーになり、途中から自転車を降りて、押し上がった苦い記憶がありました。

まあ今回は途中で脚を付くほどの「やられた感」はありませんでしたが、そもそも「どすこい」体型は坂は苦手な上、暑さにも弱いので、夏場のヒルクライムは「修行」を通り越して「地獄の責め苦」ともいえる困難を抱えてしまうので、水分やミネラルの補給等の具体的な対策と、慣れる為の「訓練」を重ねないと、9月の「ターンパイク」は、地獄を見てしまうことは確実です。

タイムをどうこう以前に、夏場の山岳ツーリングも考えているので、今度は「暑いときの山登り」というテーマと向き合わなければならなくなりました。
僕的には完全に「とほほ」な気分です。