このところ、疲労感と暑さに負けて、しっかり乗っていなかったので、今日は午前中に用事を済まし、午後は「WAZOO」でノンビリおでかけポタリングをしました。

この自転車の美点は、速度を出して追い込んで走ろうという気にならないところにあります。
フロントアウター48Tで、リアのスプロケは18T辺りで固定して、クルクル回して20~27km/hの間で走行すると、とても快適に転がってくれるようにしてあります。

さて、自宅から遠回りして北の方に25km程ノンビリ走り、「道の駅」で休憩していると、年配のオジサンが話しかけてきました。
最近自転車に興味を持つオジサンが多いので、そういう人かなと思って話をしていると、「イヤー、俺は昔本職で乗っていたんだよねー」と照れくさそうに話してくれました。

要するに「ケイリン」の選手だったようで、自転車を見て懐かしくなったらしく話しかけてくれたようです。
でも、「仕事」でやっていると自転車に乗ることそのものが「辛く」成ってしまったそうです。

僕は自転車競技はまったく知らないのですが、この方「ドミフォン」という、衝立を付けたオートバイに先行させて、その後をはしるトラック競技を専門にやっていたそうで、「普通に80km/h、飛ばせば100km/hは出ていたななぁ」と語る反面、「転倒して複雑骨折など全身傷や手術だらけだよ」と体中の傷跡を見せてくれました。
帰り際に「あんまり根詰めて走りすぎると、体を壊すから程ほどにね」とアドバイスを頂きました。

自転車も、それを仕事に、まして「競技」の世界で生きていく為には、我々では想像も付かない厳しい世界を生き抜いていかなければならないのが現実なんですね。
確かに、「命がけ」で全身怪我だらけで、苦しいトレーニングを毎日していたら、いくら自転車が好きだといっても、「乗りたくなくなる」という話は、なんとなく理解できますね。

僕の場合、レベルが思いっきり低い話なんですが(笑)、ロードバイクに乗って、1年くらいしてボチボチ本格的に走ろうとしていた頃、ロードバイクに乗るのが辛くなってしまった時期がありました。
それは「ロードバイクに乗るのだから、速く走らなくては成らない」という、根拠の無い強迫観念にとらわれていたからではないか?と考えています。

で、根を詰めてトレーニングをして、パフォーマンスが思ったほど伸びなくなる時には、「自分はダメな人間なんだ」と、更に自分を追い詰めたりして、次第に「何で僕は自転車に乗っているんだろう?」と、自転車に乗ること自体が辛く、つまらなくなってしまいました。
でも、自転車が大好きで、自転車に乗ることが面白い事には違いは無いはずで、もっと楽しく、自由に自転車生活を楽しもうと考えて、あえて「速く走る」という部分を除く事により、「何時でも何処でも快適に」を実現できるコンセプトで購入したのが、クロモリ素材でシクロクロスベースの「WAZOO」だったんです。

まあ、贅沢にも複数の自転車を所有できる環境にいるおかげで、「一生懸命頑張る」と「楽しく走る」を、自転車によって使い分けているおかげで、バランスの取れた楽しい自転車生活を送っています。
勿論ロードバイクも「辛い」だけではなく、その快速性能を楽しめる余裕も出てきましたから、ロードバイクを嫌いに成らなくて良かったとホッとしています。

我々の場合、あくまで「ホビー」として楽しんでいるので、「正業」に影響を与えるような事はなかなか出来ませんが、「自分試し」の為の「限界への挑戦」という楽しみ方もありますし・・・・。
まあ、あまり今回は話がまとまりませんが(苦笑)、「先を急ぎすぎない、焦らない」心の余裕のような部分は、持っていたほうが良いのではないのかな?と僕自身は考えています。