すっかり寒くなってきましたが、このくらいの気温だとまだ快適に走れる範疇にあります。
本日は「もてぎでSLでも見ようかな」という事意外は何も決めないで、気ままに走り出しました。

とりあえず調子を見るため、何時もの鬼怒川自転車道を、ケイデンスを上げて1時間ほど南下します。
特に速度を維持しようとか、強度を上げようとか考えないで、体が温まるまでは抑えて、温まってからはそれなりに回転数を上げて、何時もの休憩所まではAV30.7km/h程で走れました。

風向きが良かったとは言え、結構息も上がらずこの速度を維持できるのは、調子は良いようです。
ただし、持病の「膝」の調子が今ひとつで、あまり調子にのって登坂などで無理をすると故障してしまうので、程ほどにしておいた方が良いようです。

という事で、進路反転東90度で、鬼怒川を渡り、二宮町から真岡市、益子町を経由して、茂木町を目指してのんびり走ります。
ぼくは、こういった特定のルートを決めないで、気ままに知らない道を繋いでぶらぶら走ることが大好きで、とても気分が高揚してきます。

ま、GPSマップに行き先の方向は示されていますので、迷う心配もないし、方角頼りに、見知らぬ田舎の小道を走ります。
この辺りは、ちょうど紅葉が盛りを迎えています


幾つかの小さな峠を越えて、「「ツインリンクもてぎ」の手前の辺りに来ます。
この辺りから茨城県にかけての里山は、広葉樹の山が多く、意外な紅葉の見所があります。
この辺りは紅葉も最後の頃でしょうか。


しばらく走って、「もてぎ道の駅」付近の踏み切りでSLを待ちます。


12:00ごろ、真岡方面から警笛と共にSLの姿が見えます。


逆光の上、徐行区間で、煙突の煙も出てはいないので、写真としては面白くはありませんが、身近な場所でSLが見られるのはいい物です。


近場の道の駅からも多くの観光客が集まっています。


道の駅で昼食と思いましたが、あまりに込んでいたので諦めて、帰路に着きます。
途中、神社で近所の方々が集まって、何かの準備をしています。
ここは、芳賀町にある「安住神社」というところです。

直ぐ北側にある高根沢町の「安住神社」が有名ですが、こちらの方が随分古くからあるそうです。
23日にお祭りを行うのでその準備をしているとの事でした。

23日というと勤労感謝の日ですが、戦後新憲法で祝日と制定される前は「新嘗祭(にいなめさい/しんじょうさい)」と呼ばれる、農作物に感謝の恵みを感じる日でした。
そのお祭りという事のようです。

ちょうど準備が終わってお茶にするところだったようで、お参りしていたら呼ばれてお茶を御馳走になりました。
うーん、人見知りしない上に、断らない性格なんですよね(苦笑)。

いろいろお話を伺っていたところ、お年を召した御主人が、御神木と思われる太いケヤキの木を撫でながら、「こいつもよく戦争中に切られないで残ったもんだよなぁ」といわれました。
戦争中に、不足した各種物資を補う為「供出」といって、武器を作る為の金属として、鍋や釜、貴金属品はいうに及ばず、お寺の鐘まで持っていかれたという話は良く聞きますが、木まで持って行ったんですね。

木なんて、当時の武器で使っていたの?と思われるでしょうが、鉄などの資材が絶対的に不足していた当時、小型の艦船(掃海艇、駆潜艇)は、構造材のフレームに硬いケヤキが使われていたので、神社やお寺のケヤキは切り飛ばされてしまったのでしょう。
そういった「バチアタリ」な事をするから、負けたんでしょうね(苦笑)。
ちなみに松も根っこから「松根油(しょうこんゆ)」という油が取れて、精製すると高オクタン価の航空用燃料が出来たそうで、防風林など根こそぎ伐採されたそうです。
日本初のジェット戦闘機「橘花(きっか)」に使われた、ネ20型ターボジェットも、この松根油を使う予定だったそうです。

あーあ、オタクネタですね・・・・・。
このあたり、付いて行けない方は、読み飛ばしてくださいネ(笑)。

さて、しばらく走ると鬼怒川にぶつかります。
きょうはこの辺りで、熱気球の競技会が行われているはずです。
これは「熱気球ホンダグランプリ」の最終戦で、本田技研が協賛しています。
朝、遠ざかる気球は見えたのですが、残念ながら写真は取れませんでした。

2時ごろ会場に着きましたが、まだ帰ってきてはいないようです。
会場は競技会にあわせて屋台やイベントが行われていて結構にぎわっています。


現場で面白いバイクを見かけました!。


基本的にMTBのパーツとおそらく専用に作られたフレームにエンジンを付けた本当の「原動機つき自転車」のようです。

ペダルは付いてなく原動機だけで走るようですが、ちゃんと安全保安部品も付いていて、ナンバーも取得しているようで、ちゃんとした「オートバイ」です。
タンクやエンジンのデザインなど、意識的に本田初の製品「ホンダA型」を模しているようです。
これホンダ関係者の方のバイクでしょうか?。

ホンダの協賛だけあって、車も展示してありましたが、近くで、小さなお子さんにトレイルバイクを乗るための講習会が開かれていました。

かの「三無い運動」というバイク撲滅運動により、二輪で楽しむ若い人が壊滅してしまった日本ですが、こうやって地道に裾野を広げる活動も、地味ですが重要だと思いますね。
こういった活動は、三無い運動が始まった時、創始者の「本田宗一郎」氏が「子供たちからバイクを奪ってはイカン」とはじめられたと聞きましたが、続けていって欲しいですね。
自転車も同じで、騒いでいるのは中高年ばかりだと、そのうち廃れるのは目に見えいてますが、宇都宮市の実業団チーム「宇都宮ブリッツェン」などは、精力的に講演や、講習会などを開いて、裾野を広げる活動を展開していますね。

と、寄り道だらけのツーリングになってしまいましたが、色々な物を見られて、話を聞いて、触れ合いがあって、旅はこういった好奇心を満たす出会いがあるととても面白いですよね。
久しぶりに、充実感でお腹一杯の満足感を得られたツーリングでした。

しかし、わが郷土も、探せばいろいろありますね。
これは他所に言っている場合ではないのかもしれません(笑)。

本日の記録です、HRは測定していません。
走行距離    104.3km
最高速度    50.9km/h
AV速度     26.3km/h
最大HR    -
平均HR    -
最大Cad    113
平均Cad    84
消費Kcal    -