僕が住んでいる地域は、今でこそびっしり家が建つ住宅地ですが、僕が生まれた46年前には、1km四方に7件ぐらいしか家が無く、雑木林の中にポツンと家が立っていました。
電気と電話はなんとか来ていましたが、道は未舗装で、当然のように上下水やガスなども無く、スーパーマーケットもはるかかなたにありました。

そんな「田舎」ですから、チョッとした天候の悪化で送電が止まり直ぐに停電になり、オマケになかなか復旧してくれない事が多く、子供の頃は停電慣れしていたと思います。
子供の時は、台風のときなど暴風雨で揺れる家の居間で、ろうそくを立てて「誕生日だ」と、無邪気にはしゃいでいた事を思い出します。
そういう事もあり、我が家は過剰なくらい停電に対する備品が完備しています。

これは、灯油を使う「石油ランプ」です。

LEDを使うランタンもありますが、電池切れが心配なのと、やはり絶対的な光量や「温か味」が違いますね。
やはり「灯火」を見ていると心が落ち着きます。
明るさの調整や、手入れ(ススケてガラスが直ぐに黒くなる)が必要なので、慣れないと使いにくいですが、長時間の停電には役に立ちます。

このランプやロウソクなどに火をつけるのが「ジッポーライター」です

僕は喫煙の習慣が無いのでライターは使わないのですが、外出時やアウトドアの時には必ず持ち歩いている物です。
正直「チャッカマン」の方が使いやすいのですが、オイルさえ有れば必ず使えるシンプルさが気に入っています。

これは石油ストーブですが、耐熱ガラスの本体に炎の光が虹色に屈折して明るく輝くのが気に入り、電気が切れたときの暖房と光源の確保の目的で購入しました。


実は、これらの装備は正直言えば、去年の秋から今年の1月にかけて最近買った装備で、「電気が来ない冬の夜」に対応して装備したのですが、想定していたとはいえ、まさか本当に役に立ってくれるとは、買った当時は夢にも思っていませんでしたね(苦笑)。
此処毎日、「宇宙戦艦ヤマト」に登場する、「真田志郎」技師長の決まり台詞を連発しています。「こんな事が有るかと、準備しておいて役に立ったよ」と(苦笑)。
これが創作上の「ご都合主義」ではなく、リアルな現実であるのが厳しいところですね。

この汚い部屋の画像はお恥ずかしいことに僕の寝室の枕元です。

12Vのソケット付きの補助電源と、100Vインバーター、ハンディ蛍光灯などは、旅で車中泊を想定していた頃の装備で、更新しながらかれこれ20年以上車に搭載してある物です。
最近自動車で遠出する機会も減り、宿泊も軟弱にもビジネスホテルが当たり前になっていたので、正直ほこりを被っていたし装備では有りますが、計画停電が続く限り、役に立ってくれそうです。
また、不幸にも「放射能難民」になった時に、車で寝泊りしながら逃げ回る時に役にたってくれるハズです。

でも、今は正直これらの装備が確実に稼動して安心したというより、とっても複雑な心境なんです。
平和な時に「防災オタク」だとか、「インチキ地球防衛軍」とか言われて笑いものにされていましたが、こんな事になるのなら、笑われていたほうが幸せだったなぁと、しみじみ思ってしまいます。

一日でも早く、みんなが笑顔で「普通の日常生活」を送る日を、取り戻せる日が来るのを祈るのみです。