以前記事にしました折りたたみ自転車の「MiNi」ですが、せっかく自転車も仕上がったというのに、なかなか出番が有りません。
天気がいいと、どうしてもロードで出かけてしまうからですが、今日は行くことに決めていました。
さて、何処に行くかですが、埼玉県の川越や、神奈川県の鎌倉あたりをのんびり見て歩こうと考えてはいたのですが、あまり遠くに行くと疲れてしまうので、さてどうしようと思案して、「そうだ日光に行こう」と決まりました。

何時だと「乗り鉄」というと勇んで始発で出かけますが、今日はのんびり宇都宮駅に向かいます。
日光に行く場合、都内からだと「東武日光線」になりますが宇都宮からはJR日光線になります。


JR日光線は電車や構内など「レトロ」な雰囲気を演出していますが宇都宮駅の1番線ホームも、部分的にこんな感じになっています。


107系電車もこんな感じに塗装されています。


流石にこの時間だと通勤もありませんし、夏休み中で通学もありませんから車内はガラガラです。

輪行で一番困るのは車両内での自転車の置場ですが、人気のないトイレ横のクロスシートを使わさせていただきました。

50分ほどでJR日光駅に到着です。

日光駅は建て替えられていない事を逆手にとって、まんまレトロなイメージで統一してあります。
ここで自転車を出して、まず霧降の滝に向かいます。

別に滝を見に行くのではなく、ここで最近話題の「天然氷」を使ったかき氷を食べに行くためです。
しかし、そこに行くまでには「霧降道路」という登り坂をあがらなければなりません。
ロードですら根性の無い方なのに、折りたたみですからもう大変です。
でも、クランクを175mmのFC5600に変えてある効果は絶大で、ゆっくりトルクをかけて回すと、それなりの強度でノタノタ上っていきます。

3.5kmで200m程上って、霧降の滝というところの茶屋に行きます。


TV等で紹介されているお店ではありませんがここでも食べられるはずです。


まあ、その行列ができる有名店はどうなのかは知りませんが、ここのかき氷はとても美味しいです。

サクサクとしてまるで「粉雪」を食べているようで、頭が「キーン」となる冷たさもなく、サクサクと口に入れ続ける事が出来るのが特徴のようです。
掛かっているシロップも、ほとんど「自家製イチゴジャム」のような濃厚なもので、ミルクとの相性もばっちりで、これは大満足です。
あと、こんな小さい自転車で余程必死の形相で漕いできたのを不憫に思ったか(苦笑)、ご主人がお店で出しているキュウリの糠漬けを、まるまる一本プレゼントしてくれました。
適度な塩見と発酵の酸味がとても美味しかったです。

で、ほとんど満足してしまい、あとは、日光の市街地をぶらぶらと散策してきました。
自動車だと本当に通り過ぎるだけだったのですが、こうやって自転車で気分の赴くまま路地などに入って走ってみると、色々とありますね。

うろうろしていたら、山の中を走って、有名な「日光東照宮」の入り口に来てしまいました。

うっそうとした森林の中を走っているとヒンヤリとして気持ちが良いです。

グルと周って「神橋」の横を渡ります。

ここの橋のたもとで、地元の小学生やボランテァなどが、かつてここを走っていた路面電車の事をまとめたレポートを街頭で発表していました。
かつて東武鉄道により「日光電気軌道」という路面電車が東武日光駅から、いろは坂の麓の「馬返し」まで走っていたのですが、モータリゼーションの発達で御多分に漏れず「邪魔もの」とされ、昭和43年に廃止されてしまいました。
この場所はかつて交通の邪魔だと言って御神木の「太郎杉」を切る切らないと大騒ぎしたこともあり、結局自動車に頼った近視眼的な観光政策は、高速道路の開通とともに、都心からの「日帰り観光地」化を招いただけで、日光市街地はいろは坂や中禅寺湖へ行く「単なる通過点」として、宿泊や店舗が寂れてしまったのです。
流石に地元の有志の方々は、この辺りを気が付いていて、色々と対策や活動をされているようです。
この辺りは、東武線がJR新宿駅まで乗り入れる事だ出来るようになって、「相互乗り入れ」以後、観光客が増加しことで、認識が変化して来たのかもしれません。

さて、お昼を取って、帰路はのんびりと「JR今市駅」までポタリングすることにしました。
国道119号線「日光街道」を外れて、田舎道をのんびり今市まで下ります。
これは旧道の「杉並木」道ですね


今市駅の付近に来ると、こんな看板のお店が目に入りました。

こちらの商店で、冬期間に天然氷を作り「氷室」という所で保存した物を販売していて、この界隈で発売されている「天然氷」のかき氷は、ここの天然氷を使っているそうです。

冷たそうな氷が引き取られていくところを見たら、また食べたくなってしまいました。
ま、それくらい午後の日差しがジリジリを聞いてきたという事なんですが。
で、更に駅に近づくと「氷」のノボリが有り、それに誘導されると、なんだか「スナック」の店舗にたどり着きました。


なんとなく怪しい雰囲気で、店内は薄暗い「飲み屋の店内」の雰囲気が溢れていますが、そんなことに物怖じするような「どすこいライダー」ではないので(笑)、店内に入り「抹茶小豆ミルク」を頼みました。

これもサクサクとした口触りの優しい氷が大盛りで、抹茶と渋みと小倉の甘味が絶妙で、綺麗に平らげてしまいました。

冷房の効いたお店でたらふくかき氷を食べてすっかり「冷却」されたのもつかの間、外に出ると汗が搾り取られるほどの暑さが襲ってきます。
ホームで30分ほど待って、宇都宮行の電車に駆け込んだ時には、ホッとして、終点まで爆睡してしまいました。


いやしかし、こういった輪行は本当に面白いですね。
普段は一心不乱に、脇目も振らずに走っているだけなので、「寄り道だらけ」の旅は新鮮でした。
というより、僕は本質的にはこっちの方が性に合っているのかもしれませんね
ただこれだけ甘い物を食べてしまうと、明日の朝は体重計に乗りたくなおなぁ(泣)。