イベントの連戦は、知らず知らずのうちに、心身ともに「疲労」を溜めていたようです。
ようやくノンビリしようとすると、今度は緊張感の連続の裏返しで、イライラしたりやる気が起き無かったりと、なんだかあまりよろしくありません。

まあ、なんとか「日常生活」に順応してきて、さて何をしたものかと考えるゆとりは出てきましたから、大丈夫だとは思います。
まず、何はともあれ、圧倒的に去年から比べて走り込みが少なくなっていた事は痛感していたので、グタグダ言う暇があったら、休日は距離を走ることにしました。
とはいえ、ただ走っていても勿体無い(貧乏性ですね)ので、以前から気になっていた事が有り、それを併せて実行する事にしました。

以前、東京の「荒川ロングライド」に参加する為、5月連休を利用して宇都宮から「自走」で東京に行ったのですが、その時利用したのが「江戸川自転車道」でした。
この自転車道を使えば都内まで行ける事は判ったのですが、逆に都内や埼玉の江戸川沿岸のサイクリスタもこの自転車道を利用して、利根川の分岐点辺りまでは来ている事をそのとき知りました。
また、毎年宇都宮で開催される「ジャパンカップ」なのですが、多くのサイクリスタが「自走」で宇都宮に来る光景を見るのですが、やはり土地勘が無いので、国道4号線や、バイパスの新国道4号線、国道293号線を北上してくる姿を見て「危ないなあ」と感じていました。
これらの国道は、地図上の「最短ルート」では有るのですが、基幹国道なので交通量が多く、かなり流れも速いので、自転車で走るのには危険で不向きであると感じていたので、地元の人間が使っている、比較的交通量の少ない「裏道」を皆さんにご紹介できないかなぁと考えていました。

という事で、今回千葉県の関宿から、茨城県結城市、栃木県下野市、壬生町、鹿沼市を経由したルートを作成して、「ルートラボ」に掲載しました。
「利根川、関宿から宇都宮、古賀志まで」というタイトルで掲載してあります。
アドレスは「http://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=7e4b6fc9ab00f30f3e6815a15732e1d7」です。

と、コースだけのせてオシマイというのもあまりに不親切だという事で、このコースを実際走ってみてその様子をレポートしてみることにしました。
まず、このコースの起点である利根川の関宿まで行かなければいけません。
5:40とやや早めに自宅を出て鬼怒川自転道を南下します。

朝だから薄暗いというより天気があまり良くないようですが、気温が低いので助かります。

今日の相棒はヘッドベアリングのオーバーホールの済んだマドンAです。

気のせいではなく直進性というか安定性が良くなりましたが、ペダリングによるヨーイングやローリングといったモーメントを、じつはヘット部分が回転することで吸収してくれていたことに気がつきました。
うーん、自転車はつくづく奥が深いですねー。

まあ今日は長丁場ですのでそんなに急がないで、AV28km/h程度で、軽い追い風にも助けられて、2度の休憩をいれて2時間40分ほどで利根川に到着しました。

ここは茨城県の境町で、利根川が県境になって、対岸が千葉県の関宿町になります。
あっ、そういえば平成の大合併で野田市になったんですよね。

利根川を渡っていると対岸にお城のような建物が見えますが、これが「江戸川自転車道」の終点に有る「関宿城記念館」です。


対岸に渡り、街道の下をくぐって土手沿いに北上すれば、程なくして到着します。
まだ朝の8:40分くらいで記念館は開いていませんが、結構大勢のサイクリスタが此処で休憩しています。


確かにトイレや自販機もあり、このように屋根付きの自転車置き場や(サイクルスタンドが無いのは残念ですが)ベンチがあり、江戸川自転車道を北上してきたサイクリスタには本当にありがたいですよね。

我が「鬼怒川自転車道」も基点である宇都宮市の「柳田運動公園」がこのように整備されれば、随分違ってくるのになぁと思います。

さて、此処からジャパンカップの会場で、地元ではサイクリスタの「聖地」と呼ばれている、栃木県の宇都宮市に有る古賀志山の「森林公園」まで、作成したルートにしたがって走り出すことにします。
ほぼ9:00にスタートして、まず利根川沿いに出て、境大橋に戻ります。


境大橋は歩道が下流側にしかないので、手前にある交差点で進行方向右側に渡るか、河川沿いの道で、街道の下をくぐって下流側に出る必要があります。


橋を渡りきったら「境道の駅」の横を通過して、交差点で道の左側に渡り、茨城県結城市まで県道17号線を大体30km近く県道を北上します。
この街道と境大橋は4号線の「裏道」として良く使われるルートで、平日だと大型トラックがかなり通行しているのですが、土曜日や特に日曜日になると営業車が減るので、かなり交通量は少なくなります。
以前使っていた頃より更に減ったような気もしますが、「新4号線」が整備されているので、そちらに流れているのかもしれません。
街道沿いですので、飲食店やコンビニなど休憩場所にはこと欠きませんが、結城市に入り、国道50号線にぶつかる手前の「サンクス」を良く利用しています。


理由はちゃんと座る場所が確保されているからで、どうも喫煙者や長距離ドライバーの為の配慮のようにも思えますが、サイクリスタにもありがたいですね。


新旧の国道50号線を交差して、JR水戸線をオーーバーパスして北上していくとそれが、栃木県下野市薬師寺付近まで行く県道146号線になります。
この辺りに成ると田んぼから原野に移り、民家もまばらになってきて、もし東京から来たサイクリスタの方ならば「コレはえらい所にきてしまった」と感じるかもしれませんね。
こうなるとコンビニとかは有るはずも無く(笑)、時折現れるこういう商店や自販機が補給の拠り所になります。


この県道は概ね新4号線と平行して北上していますが交差する手前の仁良川という地名の郵便局を越えた辺りでルートラボは右折して農道を更に北上します。
11:00頃、東西に伸びる県道310号線とぶつかり、そこに「下野道の駅」が見えてきます。


此処は新4号線沿いに最近出来たばかりの新しい道の駅で、僕も今回初めて来ました。
駐車場を横切り奥に行くと、バイクや自転車を止める場所があり、そこにはなんとサイクルスタンドもあります。


おおっ、栃木県の行政もついに動いたか!と思いましたが、コレは栃木県の地元のTV局の自転車番組が進めている活動のようです。

まあ、どんな形でも、サイクルスタンドが増えてくれれば大歓迎ですね。

と、なにやら南米風の音楽が大音響で聞こえてきました。
ここはアンデスですか?(苦笑)


店先には色々な屋台も出ていました。
此処の道の駅は、良くある地元物産中心の元というより、チョッとした高速道路のSAみたいな感じですね。
とりあえずフードコーナーでかき揚げうどんを注文します。

サイクリング中は基本的に消化の良い物を食べるのが好ましく、夏となれば冷たい物でお腹も弱っているので、暖かいウドンは僕の定番ランチになります。
まあ、味の方はあまり期待していなかったのですが、500円という値段の割りにウドンも腰がしっかりしていて、汁もかつお出汁が効いていて、結構いける方だと思いました。

腹八分、いや腹五分程度で済ましておかなければいけないのですが、誘惑に負けて「ケバブ」を食べてしまいました!。

本当はビールと一緒に行きたいところですね!。

さて、お腹も「かなり」膨れたので、先に進みます。
道の駅の前の県道310号線を西に進み、新4号線を越えて旧国道4号線に向かいます。
途中で右手に大きな建物がありますがここは「自治医科大学病院」です。

この辺りは子の大きな大学病院の南側に新しい町が出来て、住宅地を中心に開けたところです。

目の前にアンダーが見えてきますがこれは「JR宇都宮線」のアンダーで、これを越えると旧国道4号線にぶつかります。

この旧4号線を真っ直ぐ北上すれば宇都宮の中心地まで1時間ほどで着くのですが、ここは混雑している市街地を避けて、宇都宮を西に迂回するルートを進みます。

4号線を右折して直ぐに交差点があるので標識を「壬生」方面に左折し県道183号線に入ります。


住宅街を抜けて田園地帯に入ると目の前に河川が見えます。


古ぼけた朽ち果てる寸前の標識にはかすかに此処に自転車道があるように読み取れます。


しかしのそ先はこの有様で、これはMTBで行けと言う事なのでしょうか(苦笑)。


此処に来るまでのルートもお世辞にも整備してるとは言いがたい状態です。

これは栃木県が運営している「姿川自転車道」で、宇都宮の南端から、小山市の「思川自転車道」に接続されている「ハズ」の自転車道なのですが、現実にはほとんど放置されているのがわかります。
因みに「思川自転車道」も似たような状態で、本当なら「渡良瀬遊水地」にはいり、そのまま利根川に繋がるので「利根川自転車道」まで自転車道伝いで行けるはずなのですが、この「重要性」に気が付いている行政担当者は恐らく皆無なのかもしれません。
人・物・金・情報は、繋げて動かさなければ価値が出ないという経済の大原則について、キチンと理解している政治家が居ないと・・・・いや我々有権者が理解して、声を上げていかなければいけないんでしょうね。

本題に戻ります。
県道183号は栃木県壬生町の中心部に繋がります。
この壬生町も色々と見所は有るのですが、今回は先を急ぐので中心街の県道2号を経て、県道172号で鹿沼市に向かっていきます。
しばらく北上すると「北関東自動車道」が東西に伸びており、高速の下をくぐると国谷新田というところの交差点が見えてきます。


この交差点を右折して直ぐに、高速道路沿いに何か施設が見えてきます。


ここが「道の駅みぶ」になります。


此処は北関東道の「ハイウェイオアシス壬生」というSAも兼ねており、ここで休憩することにします。
先ほどの休憩から40分しか経っていませんが、ほとんど向かい風の中を走ってきたので結構消耗してきたようです。
ここでは地元名物の栃おとめの果肉入りソフトクリームで一息入れる事にします。

此処は地元の物産も豊富にあり、軽食の食べられる食堂もあります。

休憩所で回りに目を凝らすと入り口になにやらロボットが!

これは「スパー戦隊シリーズ」の「超電子バイオマン」に出てきたバイオロボではないですか!。

となりにはプラレールやらオモチャがたくさん展示されています。

ここ壬生にある「おもちゃのまち」というところは、おもちゃ関係の工場や問屋があり、バンダイの工場やミュージアムも此処にあるんですね。
このエリアの北側は大きな公園に成っていて、「壬生おもちゃ博物館」なんかもありますし、ここの公園エリアでは「仮面ライダー」の撮影なんかが行われています。
うーん何だかオタクっぽい話でスミマセン(苦笑)。

さあ、あとはゴール目掛けてラストスパートです。
後20Kmくらいなので、元気ならば1時間とかからない道のりですが、実はこの辺りから「関東平野」ではなくなり、なだらかな丘陵地帯になります。
基本僅かながら上り基調で、アップダウンが繰り返される道のりは確実に体力を削って行きます。
東北自動車道の鹿沼ICの標識が見える辺りで、右折します。

じつはこのまま直進して「緑3丁目」というところの交差点を右折して、県道268号線入るほうがわかり易いのですが、じつは今回のルート、昨年行われた「ブルベBRM415宇都宮200km」のコースを参考にしていて、こちらの迂回ルートを通っているんですね。
選定理由としては、交通量の少ないところを選んでいるというのも有りますが、ブルベの場合、「わざと」間違いやすいコースを選定することもありますから、ルートラボのデータを無視して、直進してしまってもいいのかもしれません。

確かにこんな狭いところ、土地勘が無ければ見落としてしまいますよね。


この後狭い住宅街の道を抜けると、先ほどの県道286号線にぶつかるので、そこを右折します。
しばらくして国道293号線の看板が見えればしめたものです。


後はこの293号を突き進めば、ジャパンカップの開催会場である「森林公園」まで一直線です。
ああっ見慣れた山が見えてきました、あと300mでゴールです。

公園入り口のセブンイレブンに到着して、ようやくゴールしました。
あっ疲れていて写真を撮るのを忘れていました(苦笑)。

千葉の関宿城記念館を9:00にスタートして、お昼休憩や寄り道込みで13:10分に到着しました。
距離は73.3kmで、宇都宮の自宅から関宿までが67.kmだった事を考えると、若干遠回りしていますが、宇都宮の東側からだと中心地を突っ切って10kmほど走らなければいけないので、宇都宮市内に寄るか否かで選択すればいいのかもしれません。
今回走行ペースはAV24.3kmと、大体センチュリーライドを何とか完走できるペースで走ってみたので、ロングライドに慣れている方なら無理なくこのペースで到着出来るはずです。

さて今回初めての試みとして「ルート案内」を行って見ましたがいかがでしたか?。
もしこの記事にお目にかかって、宇都宮まで来てみようと考えてる方がいらっしゃいましたら、参考にしてみてください。
個人的には今回の記事が好評でも好評でなくとも(笑)、勝手に「栃木ツーリズム」を標榜して、色々なところにいけるサイクリングルートを開発して紹介して行きたいと思います。

さしあたって、今回たどり着いた古賀志から、国際観光地「日光」に大きな道を使わずいける「裏道」を今度はレポートしてみたいと思います。
何時になるかは僕の気分次第ですので悪しから(笑)。
あっ、今度開催される「ツールド日光」までには何とかしてみます。