昨日某国営放送(回りくどいですね)の「ためしてガッテン」という番組で、病理性の「やる気がなくなる」症状についての放送がありました。
やる気がなくなる原因はいろいろあるでしょうが、その症例は自分の好きなこともやる気がなくなってしまうという深刻なもので、原因は「隠れ脳梗塞」で、脳のやる気を起こす部分に血液が流れなくなってしまうことだという恐ろしいお話でした。

心因性の、例えば具体的にストレスを認識していて「仕事だけはやる気がおきない」という話ではなく、無感情になり、すべてのことにやる気は起きないけれど、死にたくなる事はないという複雑な悩みをお抱えの方は、まず「ためしてガッテン」のHPを見てみて、思い当たるのならお医者さん(脳外科でしょうね)で脳のMRIを撮る「脳ドック」を受けることを強くおすすめします。

今回のお話はそれがメインではなく、やる気を起こさなくなった人の治療法として、「運動などをして男性ホルモンの分泌を促す」ということと「具体的な達成可能な目標をクリアして達成感を得る」という方法が紹介されていて、なるほど自分にも思い当たるフシがあったので、自分の実例を紹介することにしました。

自分の場合、病的なまでの肥満から医者に「50代になったら歩けなくなりますよ」と笑顔で宣告されて、有無を言わさずダイエットと運動をしなければいけなくなり、選択肢がない追い詰められた状況から選択した「自転車通勤」をきっかけに自転車の虜になり、ダイエットにも成功し(リバウンドして再チャレンジ中ですが(泣))、人生に生きる張りが出たわけです。
つまり「楽しい自転車生活」が僕の「やる気スイッチ」を入れてくれたわけで、身体が健康に成ったことよにり、「先の事は思い悩んでもしょうがないので、とにかく今を大切にして充実した生活を送ろう」とい精神状態にしてくれたわけで、10年前に自転車乗りを再開しなければ、正直今生きていたのかも怪しいのでは?というほど、当時は全てに対してやる気がなくなり、刹那的な感情が僕を支配していたのです。

そこで今回の話を聞いて冷静に分析すれば、自転車という有酸素運動を行うことで、おそらく加齢により分泌が低下していた男性ホルモン(男性型更年期障害の疑いもありました)の分泌が盛んになり、最初は10km走行して玉砕してから、距離を30km、50km、100km、時間を30分、1時間、3時間、6時間と細かい目標をたてて、それをクリアしていく喜びを味わっていたことが、まさしく僕の「やる気スイッチ」を入れてくれたというわけだったのです。

いろいろありましたが、今や僕の人生で、自転車との関わりは「無我夢中」というよりごく自然なことであり、前にも言いましたが「不都合な現実」を多々抱えながらも、毎日笑いながら生活を送れるようになったことに対して「やる気スイッチ」を入れてくれた自転車生活に、心の底から感謝したいです。

まあやる気スイッチの入れ方は人それぞれで、全ての人に自転車や運動を無理強いするつもりは毛頭ありませんが、やはり医学的にも運動の有効性は疑いようのないことであり、例えばマラソンや登山などでみんなが我武者羅に目標に向けて頑張っている事に、人生の生きがいを得ている事は想像に固くなく、まあ壮大な目標に向かうというのではなく、「冷静に考えれば僕には無理なんだけど、もしかすると頑張ってみると何時かは超えられるかもしれない」という目標を立て、「壁」を突破してみようとチャレンジすることは、けして無駄なことにはならないのでは?と思います。


またまた自転車の方の話で恐縮ですが、「限界と壁とは、自分の弱い心が作り出す人生の檻のようなものだ」という言葉があるのですが、サイクリスタのみなさんなら、おそらくピンとくるのではないでしょうかね!。