昨日はロックシップ氏のお子さん希望の「乗り鉄」に便乗して、東武日光線→鬼怒川線→会津鉄道野岩線→JR只見線を経由して、福島県の会津若松市に行ってきました。

せっかくですから今回は自転車も自動車も絡めず、純粋に公共交通機関オンリーで行くので、僕自身は造り酒屋さんの日本酒の試飲が目的になります(笑)。
とはいえ「未成年」連れである以上「誰かが」正気を保っていないとマズイという事で、いつものように電車に乗ったらソレ乾杯!とお気楽にはいきませんよね(笑)。

ともかく今回はできるだけいろいろな種類の列車に乗ろうということもあり、栃木県の栃木駅からJRと東武の新宿相互乗り入れで使われている双方に乗ることになります。
僕自身東武鉄道の「スペーシア」は何度か乗っていますが、JRの日光号は初めてです。

これは元を辿れば「成田エキスプレス」で使われていた253系ですね。

乗った感じは流石に「骨董品」のような旧国鉄の183系や485系とは雲泥の差で近代的な感じがしますが、個人的にはJR九州の「かもめ」に使われている885系などに比べると、視覚的にも快適性も、なんだかものたらない感じはします。

今回は慌ただしく乗り換えで、「新今市駅」で鬼怒川線に乗り換えです。
ここでどこから「弁当、駅弁はいかがですかー」という、いやなんとも懐かしい声が響いてきました。
どうやら接続待ちのお客さん目当てで駅弁の構内販売が行われているようです。

僕が子供の頃はけして珍しくはなかった光景ですが、特急電車の窓が開かなくなり、ましてや長距離旅行者は新幹線にごっそり持って行かれてからは、駅弁といえば駅の売店か車内販売があたりまえになっていましたよね。

特にお腹もすいていなかったのですが、オツマミ&お茶菓子がわりにと購入して食べました。
中身は取り立てて特徴のある具材はなく、ありふれた「幕の内弁当」でしたが、一つ一つのオカズが丁寧につくられていて、たいへん美味しかったです。
僕は個人的に最近の駅弁は「えーっ、この値段でこの内容はボッタクリだよなぁ」と思うことが多かったのですが、今回のお弁当は1000円とは言え、雰囲気も含めて個人的には満足感がありました。
あとは透明のプラっスチックの容器のお茶と、冷凍みかんがあればいうことはないんですけどねー!。
おもいっきり昭和のノスタルジーですね(苦笑)。

さて「鬼怒川温泉駅」で、会津鉄道の「AIZUマウントエキスプレス」に乗り換えて、紅葉真っ盛りの奥鬼怒川や南会津の渓谷の風景を楽しむことになります。


季節的には今回ドンピシャで紅葉の真っ盛りで、快晴なこともあり文句のない紅葉を堪能できます。

やはり自分で運転しているわけではないので、のんびり眺めることのできる鉄道旅はこういう時は間違いがあないですね。
列車内は高齢者の旅行者で満員でしたが、例えば車で大渋滞の山道にはまり込むことを考えれば比較にならないです。

さて今回の目的地は会津若松市の七日町駅です。
ここの駅を出て中心部に向かう道沿いは古い商家が多く風情があります。
今回は時間がなかったので駅からすぐのところにある「そば処さくら」というお店でそばをいただきます。

なんというか地元栃木や茨城で食べている蕎麦と、また違った感じで、まるで葛切りのような弾力のあるコシがあり、ノドごしの良い蕎麦でした。
汁のお出汁もしっかりしていて、大満足でした。
そして当然、日本酒も頂くわけで(笑)、蕎麦と日本酒のコラボは最高ですね!。
このお酒は、正しくこの近所の造り酒屋さんの「鶴の江酒造」さんの生貯蔵酒で、ここは規模が小さいのですが手を抜かない良心的な酒作りには定評のある蔵元さんです。

こちらもゆっくり見たかったのですが、列車の時間の関係で滞在時間が短いので今回は泣く泣くパスで、こちらの「末廣」さんの酒蔵に行きます。

1850年江戸末期創業の古い酒蔵です。
郊外に大きな工場があり、今はそちらがメインですが、「酒蔵見学」が出来て、こちらでも少量のお酒を昔ながらの製法で醸造しています。

ここで湧いている地下水でお酒が作られます。

あまりゆっくり試飲できなかったのですが、当日の晩酌用にこちらおすすめの「山廃」の純米酒を一升瓶で購入しました。
僕自身はこれが目的なんですね(笑)。

慌ただしく帰路に着きます
復路はコースは同じなのですが、違う編成に乗ることになります。
「トロッコ会津ロマン号」という、展望パノラマ車両と「お座敷」の車両で編成された観光列車です。


午後になると雲が出てきて暗くなってきますが、渓谷の景観は相変わらず見事です。

景色の良いところに差し掛かると、「撮影タイム」で停車してくれるところが観光列車ですよね。

日本で唯一と言われる「茅葺き屋根」の駅舎の「湯野上温泉駅」で、単線の列車交換と「観光」もあるのでしょうが17分も停車します。


ここには「足湯」の温泉もあり目玉の一つになっています。

みなさん足湯でリラックスできて、特に今回お鉄小僧と飲んべいの男たちの、事実上「お目付け役」のお嬢さんも大満足でした。

このあと「田島駅」で普通列車に乗替えて、さらに鬼怒川公園駅で最後のお楽しみの「スペーシア」に乗って本日のミッションは終了しました。
晩酌はロックシップ氏のお宅で頂きましたが、買ってきた純米酒はクセがなく、かつふくよかな味わいで、グイグイ飲んでしまいましたが、翌朝不思議と二日酔いにはなりませんでした。

いやー、なかなか楽しかったですが、慌ただしく通過するだけではなく、のんびり温泉に浸かって、あとは熱燗でシメたいところではありますな(笑)。