という記事を見て、思わず見入ってしまいました。
これです


米海軍の第七艦隊と聞いてもピンと来ない方も多いでしょうが、ある意味「七つの海を支配する」アメリカの太平洋の力の象徴とも言える海軍戦力ではあります。
むかし「ベトナム戦争」の時は、第七艦隊が海軍の尖兵で、北ベトナムを攻撃していましたから、あまり良い印象を持たれない方も多いでしょう。
とはいえ、事実上日本の防衛にとって、切っても切り離せない存在である事は事実で、これまたご批判の対象ではありますが、世界で唯一アメリカ本土以外に「原子力空母」の母港が日本(横須賀)にあり、「抑止力」として日本の平和に貢献している事も、否定できない現実ではあります。

「ウルトラセブン」はウルトラシリーズの中でも特別な存在として多くファンが今でもいて、まさか外国の軍隊がサービスとはいえ演奏しくれるとは思わないという珍しさもあり、このこと自体は好意的にコメントされているようです。
僕自身といえば、単純にこの「セブン!セブン!セブン!」というメロディーを聞いただけでも遠い目になってしまいますが(苦笑)、複雑な心境でもあります。

現代のアニメや特撮、ゲームなどとは違い、これはまさしく「時代」ではあるのですが、ウルトラセブンが放映されていた当時はベトナム戦争の最盛期であり、また世界中に「反戦」や「反米」の声が渦巻いていた背景もあり、当時のアニメや特撮も子供向けながらそういった思想が盛り込まれた作品が多く見られました。
ウルトラセブンも特にメインライターである沖縄出身の「金城哲夫」氏が、「核兵器」や「少数民族」などをテーマに扱った子供にとってはかなり難解なエピソードも多く、単純に「勧善懲悪」の娯楽作品ではない部分があったことを覚えています。

物凄く意地悪な言い方をすれば、力を持って世界を征服して、日本(沖縄侵攻)に「侵略」してきたとも言えるアメリカ海軍の軍楽隊がセブンのテーマを演奏している姿を、もし金城氏が存命して目にしていたら、どのように思ったのでしょうかね?。

なんだか固苦しい話で申し訳ありませんが、こういう話ができる方々は次々と鬼籍に入られていて、だんだん世の中から忘れ去られようとしていますが、決して日本人が忘れてはいけない事でもあり、知っているものの「責任」として、若い世代に少しでも伝えていかなければと思います。

地球を守りきったセブンは、英雄として賞賛されて終わるのではなく、傷つきボロボロになりながら、それでも地球を守って、愛する人の手を振り切り故郷に帰っていったんですよね。