2008年に僕が買った初めてのロードバイクである、2007年式のFELT Z25ですが、2011年にマドンCと当時購入したピナレロFP2が納入されたことを機会に一度は引退したバイクです。


その後、物置で眠っていましたが、その当時やはり物置に溢れかえっていたパーツ類と合わせて、2013年に現在の姿に復活させました。

使い道は考えていなかった・・・・というより必要性は全くなかったのですが、とにかくパーツ単位で置いてあると場所を食うのと、自分のバイクの整備の練習も兼ねて組み上げただけですので、一応「泊まりがけの長距離ツーリング用」という、ほとんど普段出番がないコンセプトでまとめてそのままになっていました。

いまや普段使いのバイクには「パナチタン」まである以上、全く「お呼びでない」のは間違いないのですが、さりとて当時カタログ価格で37万円もするカーボンバイクを、普段はほぼローラー用として使っているというのも考えものだなぁと漠然と考えていました。
購入当時、コンポーネントは「デュラエース」が変速系に使われていて、一時はイーストンのエアロ系ホイールなども入れて大活躍していたバイクで、実のところ、各種記録を見てみると、そのときが一番パフォーマンスが高かったというのも認めたくない事実なんですね。
無論現在乗っているマドンCの方が格段性能は上なのは間違いないのですが、パフォーマンス的にはそのマドンに乗って、40代前半の頃の自分とドッコイドッコイだというのが現実です。
加齢を言い訳にしたくはないですが、正直当時ほど真剣にパフォーマンスアップに情熱を傾けていないのも事実で、「楽しんで乗ろう」方向にどんどん向かっているのが情けなくもあります。

さて本題ですが、基本的なパフォーマンスは申し分のないバイクを、何かもっと使ったほうが良いという方針の上で、現時点気になる部分を洗い出してみました。
まずは、気になっていたのがティアグラグレードのCS4600のカセットスプロケットです。

これはもともと2013年式マドン2.3に組み込まれていたものです。
当時販売されていた同価格帯の他メーカーのいわいる「エントリークラス」に多く搭載されていて、恐らく脚力のまだ乏しいビギナー向けに12-30Tというワイドで、軽いギアが選択できるようにシマノで設定されたのだと思います。
ただ、当時ジマノの純正品で30Tが選べるということで、山岳仕様にわざわざこのスプロケに入れ替えるライダーもいたようです。
ただティアグラだから悪いというのではありませんが、恐らく値段設定の問題で材質が限定されていて、329gもあり、交換しているときに手に持つと「文鎮」のような重さがありました。

だからというわけではないのでしょうが、同じ12-30TがアルティグラCS6700でも選べるようになりました。


こちらは重量は書いていませんでしたが28Tのギアの重量が209gであることから、恐らくCS4600より100gは軽量化されているものと思います。
実際手に持ってみても重量の差は明らかで、気分的にも随分違いますね。
またこれは気分の問題ではなく、回してみるとチェーンとの擦過音が少なく明らかに抵抗も減っていて、変速の確実性とキレの良さは「雲泥の差」があります。

余談ですが、シマノの変速機の変速の確実性は定評があありますが、その多くの部分はこのギアの「歯」の形状や強度などによる部分が多いのではないでしょうか?
これはクランクのアウター/インナーギアにも言えることで、アウターギアの裏側などを見ると、複雑なガイドラインが彫り込まれています。

お次にこれが今回のメインの改造ですが、ハンドルのステムを110mmから130mmに延長しました。

これは、もともとこのFELTを再組みしたときは、ポジションよりとにかく手元にあるパーツを組み合わせただけだったことと、この自転車は「クロスバイク」のように体を立てて楽に乗ろうと考えていたことと、その後のポジションの変更検討の結果、有名な「ヤマメ式」の「お辞儀乗り」を具現化させるため、ステムの延長をマドンやパナチタンは施してあり、ほぼその効果は確認できていたこともあります。

合わせてスペーサーの位置を変えて5mmハンドルを下げて、ブラケットの角度も寝かせたことにより、前方に伸びてかつ、重心も下げました。

これは「お辞儀乗り」のほかに、この当時ほとんど最初に出た「コンフォートカーボンバイク」だったZ25が、ヘットチューブが長く傾きが強く(キャスター角が寝ている)ホイールベースも眺めと、やや特殊なジオメトリィのバイクであり、直進安定性は良いのですが、簡単に言うと「アンダーステア」でコーナーを曲がると外側に膨らもうとする力が強く、ハンドリングにやや癖のあるバイクであることの対策でもあります。

ステムを伸ばして低くすることでブラケット位置が変わり、モーメントの作用点が移動したことで、仮想軸線上(キングピンオフセット?)キャスター角が起きた状態になるのではと仮定しました。
なんだか書いていて自分でもよく分からなくなってきましたが(苦笑)、ええぃ!論より証拠で明日乗って確認してみましょう!。

最後にもう一つ、サドルの位置の変更で、ハンドル位置からサドルの中心点の寸法を、マドンやパナチタンと合わせようとしたら、BBBのシートポストのオフセット量では、サドルを目いっぱい下げても足りなかったので、CAAD8につけていた、可変オフセット機構のあるリッチィのシートポストと交換して、マドンCと同じ位置関係にしました。

かなり後ろ乗りな感じですね。

トータルでの変更の結果こんな感じになりました。

サドル自体も常用しているスペシャライズドのルーべにして、クランクも180mmのものに入れ替えれば、恐らく山岳イベントにも使えるかもしれません。
ま、とりあえずこの形で問題がないのかはこれから確認していきます。