所謂、ホセメンドーサ戦後の矢吹君のような物で、「真っ白に燃え尽きた」とはおこがましいのですが、とりあえずの目標を達成して気が抜けてしまったのでしょう(苦笑)。
無論、ようやく400kmブルベをなんとか完走できた「だけ」ですので、まだやる事も目指す先もたくさんあるはずなのですが、毎度こういう時には目的を見失ってしまいます。

一つには、バイクの仕様や走り方など、ここ数年コツコツと試してきた事が形に成った事で、することが無くなってしまい、であれば走る方に集中すれば良いだけなんですが、そうならないんですよね(苦笑)
FELTは一応の完成を見たという事で、変に弄ってバランスを崩したくはなかったので、ここ数回のイベントは敢えてアルミフレームのマドンAに、フルクラムレーシングゼロという、ガッチリ固くて踏み応えのある組み合わせをして、あえてロングライドを走ってみました。


結果はほぼ予想とおりで、FELTとデュラC24の組み合わせと比べると、格段に「推進効率」が良く、ある程度のアップダウン等、強引に踏み込んだり、ダンシングして強行突破することができるようになりました。
「速さ」という点では明らかに一枚上手ですが、当然その反動が体に来るようになり、FELTでは400km走っても持った脚が、160kmのセンチュリーライドの途中で久しぶりに「攣り」が出てきたり、膝や筋が痛み出したりしました。

この辺りはほぼ解りきっていた事で、基本的に走り方で随分違いが出るという事なのですが、自分の所有機材で言うと、コンフォート性能は「マドンA」→「マドンC」→「FELT」→「パナチタン」となっていて、これも改めて確認できました。
ちなみに戦闘力で言うと「パナチタン」→「FELT」→「マドンA」→「マドンC」という位置付けであり、整備性を含む汎用性で言うと「マドンC」→「マドンA」→「FELT」→「パナチタン」となり、普段使用するに当たり、結局性能が一番低いパナチタンの出番が一番多くなり、続いてFELTの出番となってしまっています。

結局総合性能で言えばマドンCですが、チョット雨に降られたりほこりが溜まるとクランクを外してグリスアップが必要になる「BB90」に嫌気がさして「決選用」となったマドンCは年に数度の出番しかなく、イベント用としてして使用しているFELTは、流石に設計年次が10年前のバイクで、しかも第一世代のコンフォートバイクとして世に出たバイクですので、マドンCとの性能差がかなり大きく、160km以内のロングライドで「普段使いに気を使わない高性能なバイクが欲しい」という、まあ随分ワガママな欲求がここ数年鬱積していたというのが本音の部分ではありました。

さあ見苦しい言い訳シリーズはここまでにして(苦笑)、本格的なレーシングバイクを試してみたいという事で本題として今回購入した、「スペシャライズド ターマックS-WROKS SL3」です。
このバイクも既に7年近く前のバイクではありますが、当時のグランツールで大活躍したバリバリの戦闘機であり、個人的には初めて購入した走行性能特化のバイクで有ります。

ヤフオクでフレームセットの購入です。
ちなみにヤフオクで購入するときには個人的な決め事が有って、数件入札が入った物は落札しないようにしています。
ただでさえ売るほど自転車を持っているのに、「一生懸命自転車を買おうとする人の邪魔はしない」のが、最低限の自分なりの「仁義」だと思っています(笑)。
このターマックもやや年式が古いのと、サイズが大きい(560)のせいなのか、一度流れて2度流れそうになった最後に入札して落札しました。

ホイールセット、クランク、ペダル等高価な部品はマドンA・Cから取り外して流用して、それ以外の細かい部品を新品で揃えました。


まずステムを入れて、フォークをきっちり固定します。


ステムキャップやスペーサーを青い部品にしてアクセントにします。

ここはヘットパーツのベアリングに前のオーナーが親切にもキッチリグリスアップしてあり問題は無かったのですが、耐水性を期待して更にデュラのグリースを溢れるほど塗り込んでおきます。

BBはもともとプレスフットBBで、当時のカタログを見るとスペシャのカーボンクランクが使用されていたようですが、この個体はJISのねじ込みタイプに変えてあり、これも購入の決め手になりました。

写真がボケていますが、せっかくのS’WORKSなので、TOKENのセラミックBBを今回驕りました。

クランクはマドンCからFC7900の180mmサイズの物を移植して、アクセントにKCNCのカラーボルトを入れます。


変速系やブレーキ系は今回シマノの5700系で、これは職場の後輩からワンセットで購入てあった在庫品を使います。

ディレイラーはBBBのプーリーに替えてありましたが、変速性能も考えて、これも定番のデュラエースのベアリングタイプに交換します。

フロントディレイラーも組み込んで、形に成ってきましたね。


サドルはもうこれしかないという、スペシャライズドのルーベに、せっかくなので今回はS-WORKSのカーボンシートポストの組み合わせにしました。

ここも専用品の「IPS」シートポストとかは避けて、汎用性の有るものにしました。

と、此処からが大変で、STIレバーを付けて、シフトとブレーキワイヤーを取りまわすのが一番時間がかかったりします。
チェーンまで張って、ブレーキと変速系のセッティングまで行けば山場が過ぎたようなもので、あとは手を洗って綺麗にして、バーテープやアクセサリー類を付けます。




ようやく完成です。

この後ハンドルやレバーの位置決めをして、仮組した部品をトルクレンチで本締めして、ブレーキと変速系を微調整して試走しました。

タイトルの「原点回帰」ですが、自分が自転車生活を再開した時に買ったバイクが「スペシャライズド クロスライダー」というMTBよりのクロスバイクで、次も同じスペシャのシラスに乗っていて、スペシャライズドは相性が良かったのですが、ロードバイクとして一度もスペシャのバイクに乗った事が無かったので、ここで改めてスペシャライズドのロードバイクとの生活を始めるという意味で「原点回帰」としてみました。
とりあえず機能上の不具合は無いようなので、明日天気が持てば、セッティングを兼ねて久しぶりにつくば方面に試走してみます。