変な話で恐縮ですが、昔から自転車関連で頑張ろうとすると、必ず何らかの障害があり、双六で言う「スタートに戻る」みたいなことが多く有りました。
病気になる、怪我をした、身内に不幸があった、天候が悪い、仕事で大変に成った、etc、etc・・・・・・。
今年も色々・・・もうあり過ぎて覚えていないんですが(苦笑)、ここ最近走りに行くと必ず路面がぬれていたり雨が降りだしたりと、必ず帰ってくるとバイクは洗わなきゃならんは、パンクは多いはと、愚痴の一つも言わないとやってられません。

こういう時は、自然と乗る距離も少なくなり、パフォーマンスも気分も落ち込んで行く一方なので、このような「不都合な現実」に逆らうべく、強制的にロングライドを仕込んで無理やり走りに行きますが、ちょうど開催されていた千葉県の幕張で開催されている「サイクルモード2018」に、自走で見に行って、1泊挟んで往復276kmを走ってきました。
松戸市在住のM島君と合流して向かう計画で、松戸に10日の7:00に集合・・・・・えっ?という事は宇都宮を遅くとも1:00頃には出なければいけないので、今の日の長さだとほとんど「ナイトライド」になります。

という事で、ひざびさの夜明かしナイトライドになりますので、ヘルメットにキャッツアイのベルクロで取り付けるライトアダプターを装備しました。

これで昔買った小型のLEDライトを生かすことが出来ます。

久々の長丁場のナイトライドで、慎重を期して早めに家を0:00頃出ます。
雨が夜半まで降っていたので路面はハーフウエットで、嫌な予感が有りましたが、郊外に出た途端、ガスが出てきました。


鬼怒川沿いの田園の道を走りますが、もはやこうなると何も見えません。

暗いだけでなくこうなると横から何か出たり、路面い穴が開いていても全く回避できません。
オマケにどうやら細かい雨雲が残っていて、所々でじとじとと降られるという最悪のコンディションの中、とりあえず淡々と走り続けます。
そういえばちゃんと乗るのは2週間ぶりなのですが、やはり60kmを越えたころから猛烈に辛くなってきました。

1時間ごとにこまめに休憩を入れながら、なんとか4:23頃に利根川を越えて千葉県に入ります。



あっ、ちなみに今回は、前回の江戸川沿いのルートでは無く、夜間の安全性を最優先に、交通量の少ない県道の裏道を中心に、極力最短距離をルートラボでコースを作成して、ガーミンに入れました。

宇都宮市から下野市を通過して茨城県の結城市に南下して、そこから八千代町、坂東市を通過して取手市の新利根橋を渡り、手賀沼をかすめて国道6号の南側の平行するルートで松戸市に向かいます。

ある程度前日昼間に仮眠を取っていたのですが、流石「夜明かし」なので、夜明け前のこの時間当たりに眠気がピークになります。
ある程度コンビニのイートインで仮眠を取って・・・まるでブルベでもしているようですが(笑)、時間前にはM島君と合流出来て、7:00には今度は幕張を目指して走ります。

流石この辺りはもうほとんど住宅地で、田舎道しか普段走っていない自分には、道の狭さや交通量の多さは、「恐怖」であり、本当に神経を使います。

踏切で待っていたら、それは京成線で、真横に電車が止まっています。


こういう風景も田舎者には新鮮ですね(笑)、

予定通り9:00頃には幕張メッセに到着です。
で、以前開催されている会場に行くと、あれれ?やっていない・・・・と今年は北側のホールなんですね。
で、自転車を自転車置き場に預けようとすると、いきなり「身分証明書を提示ください」ときます。
えっ?なにそれと申込書を書かされて、入場の時にまた提示を求められます。
なにやらこの段階で、自分は物凄く嫌な気分を味わって、寝不足も手伝って不機嫌に成ってきました。

さて中に入ります。

オープンは10:00ですからしばらくここで並んで待つのですが、どうも例年より観客が少ない気がします。
ホールも縮小されている感じで、出展も年々少なくなっていると聞きますが?
それにもまして、待っている時の係員の説明というか対応が不親切で、尚且つ横柄な感じがして個人的には先の駐輪場の件も有り、更に印象が低下していきます(笑)。

なんというか、係員の表情に「笑顔が無い」んですよ。
まあちゃんと仕事はこなしているんですが、事務的に物でも整理されているような、少なくともお客様を「おもてなし」している感じから程遠い印象が有ります。
まあそんな連中は無視して(笑)会場に入ってぶらぶらします。
今年は特にお目当てのバイクや装備品は無かったですし、自走で来ているので、カタログや配布物ももらわないように、ただぶらぶらと眺めるだけになります。

その中で2点注目する物が有りました。
一つは「BIXXIS」というブランドのチタンバイクです。

このブランドはりる人ぞ知る「デ・ローザ」の一族の一人である「ドリアーノ・デ・ローザ」が、本人いわく「商業主義」に走ったデ・ローザから独立して、本当に自転車乗りの為に、本人の納得のできる良い物を作る為に娘と二人で立ち上げたブランドで、本人が一台一台念入りに作成して、完全にフルオーダーして作られているそうです。
日本の代理の方が仲介して、注文主と直接やり取りして、本人の特徴を掴んでそれに合ったフレームセットを作り上げるそうです。
フレームセットで60万円という事ですが、絶対的な値段はともかく、僕は高いは思いませんでした。

もう一つは「アンテック」という、実は自動車を塗装する機械(塗装ブース」や飛行機の塗装の専門業者が企画して作られた「NAGIBIKE」というミニベロです。



このブランドのバイクを、会社の駐輪場で見かけていて「何なんだろう?」と思っていたので、お声をかけたのが、チーフプロデューサーの高橋さんで、ご親切に色々と説明を頂きました。

なんでも発端は、会社の自転車好きのメンバーが、「ミニベロでロードバイクのように走るバイクが作れないか」という所から企画を出したら「通ったいました」(笑)とのことです
こちらの会社は広島県の尾道市にあり、有名な「しまなみ海道」の自転車振興に貢献されています。
今回出品されているバイクはコンポーネントはシマノ、ホイールやカーボンパーツは「BOMA」、タイヤはパナレーサーの協力で提供されているもので、「オールジャパンプロダクト」を謳っています。
ジオメトリーがロードと同じように成るようにフレームが構成されていて、重量は7kgを切っています、
小径車ですから小回りも聞いて運びやすいと、うーん個人的には「理想的」なバイクです。

色々と見回って、14:00には会場を出て・・・・と、預けていた自転車を出そうと渡された書類を出したら、また身分証明書の提示を求められます。
流石にこれにはカチンときました。
そもそもHPの記述にも「自転車は自己責任で云々」と書いてあるのに、保管するだけでこの対応はあまりに大げさを通り越して異常です。
まあここまでは我慢できたんですが、やっと自転車を出そうと出口に向かうと、なにやら長い列が出来ていて、どうも出口の手続きがもたついています。
保管している書類と、こちらが持っている書類をいちいち照合した挙句の果てに「身分証明書を提示してください」と言われて、いくらなんでも温厚で有名な自分でも(ウソです)堪忍袋の緒が切れて、そうですね5年ぶりくらいに大爆発して「なんだ貴様ら!、何度も身分証明書を提示させてどういう事だ!、この無礼者!!」
と怒鳴って仁王立ちになりました。
一瞬で周囲が凍りついてしまったことは判りましたが、こういう時はチコちゃんが言うには、中年男性の前頭葉は活動が鈍っていて暴走しやすいらしく(笑)、しかも徹夜明けで130km走って、3時間近く歩き回ってナチュラルハイに成っていたことも有り、完全に怒りを抑えられませんでした。
ついでに最近毎朝見ている「暴れん坊将軍」に影響されていて(笑)、頭の中にはおなじみの戦闘シーンのBGMが響いている状態で、危うく係員を「成敗」するところでした(苦笑)。

まあ「暴力事件」を起こさない程度の自制心はかろうじて残っていましたが、反面黙り込んで仁王立ちで相手を睨みつけた結果、係員は顔面蒼白と成り後ずさりしてしまいました。
さぞかし怖かったでしょうね(苦笑)。
この件に関わらず、とにかく朝から関係者の対応が気に入らなかったからの大爆発ですが、その他の対応も、「問題が起こらないようにしたい」という主催者側の都合を押し付けられたとしか受け取れず、来場者に気持ちよくイベントを楽しんでもらおうという姿勢は、自分にはミジンコほども感じられなかったです。

せっかくの日本最大の自転車の祭典なのに、自転車で来場して悪い気分を味わってしまうとは・・・・。
正直この手の対応を受けた自転車イベントが過去にもあって、そういう主催団体も少なからず存在することも現実なんですが、そういったイベントが処々の理由で消えて行ってしまった事ももう一つの現実であり、遠からずこのイベントも・・・・・、ですかね。

さて、帰路は1時間30分ほどで松戸に戻り、この日はM島君のご自宅で厄介に成ります。
が、翌日M島君が茨城県の坂東市で行われる「将門ハーフマラソン」に出場するという事で、朝の4;00にはM島君の自宅を出発で、2日連続のナイトライド開始です(笑)。

正直全身がだるくて、頭も痺れてボーとしています。

こういう時は何かが起きるもので、ガーミンのetrek30xのルート設置がうまくできません。
で、なんだか柏の繁華街に迷い込んだとたんに電池が切れて、あわててコンビニで電池を買って交換します。
この単三電池を交換できるのがこのetrekの利点なのですが、再起動したら前日の軌跡データが消えてしまって、ルートも呼び出せない状態で、どうも道を間違えて、4㎞も元に戻ったりして、ウロウロしてしまいました。

何とか手賀沼を越えて、新利根大橋手前のコンビニに不時着して、ホッとコーヒーとサンドイッチを流し込んでようやく目が覚めてきました。
出掛ける時もM島君の奥さんにオニギリとお味噌汁の朝食を頂いたのですが、どうも前日のライドの内容からすると明らかに補給不足だったようで、猛烈にお腹が空いて仕方が有りません。
この後も空腹を抱えて、軽いハンガーノックの様な状態だったので、慌ててコーラで糖分を補給します。

利根川を渡るころは夜が明けてきました。

うーん前日は同じルートでも、暗かったのでまったく景色に見覚えが有りません。

利根川東岸の、守谷の河岸段丘を上り下りしてヒイヒイ走っていたら異様な建造物が目に入ります。

うーんウルトラセブンの地球防衛軍のレーダーみたいな形で(笑)、横の崖が開いて「ウルトラホーク1号」が出てきそうな雰囲気です。

この後補給した物の糖分が回ってきたようで、体のだるさは無くなりましたが、どうやら脚が売り切れてしまったようで、スタミナはともかく、作り込んでいない身体の脚が持たなかった感じです。
県道58号線を北上しますが、途中で鬼怒川を渡るときにこんな橋が有りました。

レトロなトラス橋ですね。

その後ノロノロと走って、オマケに途中でパンクまでして、ようやく11時ごろには自宅に戻ることが出来ました。
サイクルモードはともかく(笑)、事故怪我も無く何とか往復276kmを無事に走れましたので、当初の目的は達成できました。
パナチタンや装備品、特にナイトライドの装備品も確認できましたし、状態も解ったのでこれからの冬のライドに備えての準備も出来そうです。

でもこの記事を書き終えてもまだドロドロのバイクの掃除が残っています。
陽が落ちるまでには何とかせねば!