なんとなく、のんびりと自転車の話題を書いている場合ではないように思います。
時代には大きな「転換点」があって、1965年生まれの自分だと、世界的な転換点として、覚えているだけで「ニクソンショック」「石油危機」「ベルリンの壁の崩壊」「湾岸危機」「9.11テロ」「リーマンショック」などがあります。

例えば「サラエボのオーストリア皇太子暗殺事件」や「ナチスドイツのポーランド侵攻」「真珠湾攻撃」などは、各々世界大戦の発火点や、発動そのものであったりするわけですが、今回のアメリカによるイランの「ソレイマニ司令官を空爆暗殺」が、後世の歴史の教科書で「第三次対戦の発火点であった」と評されるに値する大事件とならなければいいなと、一市民としては心から祈りざるを得ません。

そんな時にのんきに自転車の話題とは・・・・は気が引けるのですが、個人的には今年に入ってからショッキングなことがありました。
それは、長年参加してきたサイクルイベントが、まるで申し合わせたように今年からなくなってしまったからです。

まず、3月に滋賀県琵琶湖で行われていた「琵琶湖一周ロングライド」が、コースの都合が付かなかったいうことで、今年は中止になりました。
次に4月に行われていた栃木県の「宇都宮サイクルピクニック」ですが、会場の都合が付かないということで今年の開催は見送られました。
更に同じく4月にある「ツールド草津」のヒルクライムですが、火山の影響があり当分の間は開催されないことがアナウンスされていました。
あと、8月に行われていた青森の「津軽ロングライド」は、主催者側の高齢化を理由に、廃止が決定されたとのことです。
また9月に茨城で開催されていた「笠間ロングライド」は、所々の理由により(泣)、昨年の開催は見送られており、今年も今のところアナウンスはありません。
またレース関係では栃木県で開催されていた「ツールド栃木ロードレース」も、今年限りで来年以降は開催されないことが決定されています。

このように理由はさまざまですが、馴染みのイベントが開催されないのは本当に寂しい限りです。
かつて、「補助金の交付が終わったから」と言って開催されなくなったイベントや、「地元住民に迷惑をかけて怒らせたのが原因」で行われなくなったヒルクライムイベントなどもありましたが、自転車イベントそのものの数が爆発的に増えており、「ポタリング」「グルメライド」などの楽しみながら走るイベントか、もはや自転車アドベンチャーとも言える過酷な「ブルベ」に、サイクルイベントは2極分化してきており、伝統的なサイクリング協会が主催している「センチュリーライド」などは減少する傾向にあったのも事実です。

また自転車イベント同士で日程がかち合ったり、他のスポーツイベント(マラソンなど)とも競合しているのも事実で、参加者を集められない、または主催者の地方自治体の期待する効果が出ないと判断されてしまっているのも原因ではないかと自分は考えています。

まあ、「自転車ブーム」と「ロードバイクブーム」と呼ばれて久しく、一時の爆発的な勢いはなく、また楽しみ方も「多極分化」していますので、やはり自転車を取り巻く環境も変革期を迎えたということなのかもしれません。

自分自身は、もともと一人でコツコツと楽しんでいましたし、イベントがなくとも多分勝手にいろいろな場所を走り回っているだけでしょうから(苦笑)、そういう観点で言えば「今までと変わらず、特に困ったことはない」とも言えますし、本来サイクリングは「自主独立、自己完結、自己責任」だと思っていますから、人様がどうのこうはありませんし、例えば「ロードバイクでレースじゃなければ」という一元的なものでなく「いろいろな人がいろいろな愉しみ方で自転車と関われば良い」と思っていますので、ブームの終焉も特に気にはなっていません。

ただ、自転車は、老若男女、身分や職業、人種、国籍、宗教を問わず、「自転車」というキーワードでで、「誰でも仲間になれる」素晴らしいアイテムだとも確信しています。
ですから、ロードレースの人も、サイクリングの人もMTBの人も、シクロクロスの人も、ブルベの人も、ヒルクライムの人も、「お互いの立場を尊重しつつ、緩くも確実な繋がり」を持って、「自転車仲間の集まり」として、大きな勢力になることで、世の中を動かす力になれると思います。

周辺を見ると、どうも既得権益や縄張り争いや虚栄心や競争心、もっと辛辣に言えば「老害」などにより、仲違いすることが多い事例を多く見受けます。
ですが、こういう時代だからこそ、「自転車仲間」が手を取って「自分たちの未来は自分たちで切り開く」「勇気」と「融和」が、今だからこそ求められているのではないでしょうか?

まあ冒頭にあるように「第三次世界大戦」ともなれば、とても自転車どころではありませんので、こんな呑気な事は書けないでしょうから、平和を享受できる今この瞬間に、皆さんに自分の考えをご披露しておこうと考えて、今回の記事となりました。

ホント、お願いだから「のほほん」と自転車イベントを物色して、また来年のことが考えられる一年であってほしいですよね!