最初にお断りいたしますが、「2020栄~銚子センチュリーライド」はコロナの影響で、早々に中止が発表されていましたから、開催されていません。

主催のCCA(千葉県サイクリング協会)の対応は、他の主催者が右往左往している中で、素早く的確な対応でした。


と、いうのは頭では分かっているんですが(苦笑)、だってだってなんだもん!で、走りたいのが人情と言いう物じゃないですか!

県越えの自粛解除をもって、梅雨の中幸いにも天気も何とかなりそうなでしたので、昨日「独りぼっち」のライドを実施してきました。

本来の大会は6月7日で、この日程には意味が有ります。

かつてこの大会は7月末の梅雨明けに行われていたのですが、自分が最初に出たときは物凄い蒸し暑さで、コース上で暑さにやられて屍累々の有様で、終盤のコンビニで誰も動き出さず「もうこんなの走りたくない!」となってしました。

6月第一週の日曜日に変更されたのは「梅雨前で気持ちよく走れる時期」という事で、おかげで同様の理由で設定している他のイベントとブッキングしてしまう事にはなりました。


さて、まずは前々日の金曜日にイベントの用意をしなけれななりません。

自分自身も2月に南房総のイベントに参加して以来の自粛で、装備品や、自動車での搬送準備が出来ていなかったので、有給休暇で・・・とこれも、コロナ前にこの時期のイベントに備えて取得していた休暇でした。

昨日は2:00に起床、3:00自宅発で元々の会場である「栄ふれあいプラザ」に向かいます。


5:15に現地に到着、施設は当然何もなければ閉まっていますので、離れた砂利の駐車場の隅に邪魔に成らないように駐車します。





一応イベントと想定してですので、イベント用の8AVIOで出撃します。





さて5:45と、イベントの予定時間より早めにスタートして、ノンビリ走る事にします。

しかし、何時もなら仲間と話しながら、多くの参加者に囲まれて走る所がこの寂しさです!



当然ながら近所で散歩する人しかいないという、現地の何時もの朝の光景のなか、黙々と進みます。


今回のコースは昨年走ったコースがガーミンに入ったままですので、そのままスタートボタンを押してナビゲートしてもらいます。

正直「勝手知ったるよその土地」で、コースもほぼ覚えていますから要らないんですけどね(苦笑)。


しかし、雨こそ心配はないもののとにかく湿度が高く、全体的にもわーっとしていて、近くの成田空港のアプローチラインでも、低い高度で機体が見え隠れするほどです。



今回はいつものツーリングのレベルで来ているので、特別な体の準備や綿密な補給の計画もなく走っていますが、そのせいではないでしょうが、序盤のアップダウンの続く山間部の走行が苦しいですね。


平坦地に出るとある程度体も温まり、そこそこのペースで走れるようになっています。

ちなみにサイコンはMAP表示にしてあるので、そもそもどの程度の速度が出ているのかを見ないで走っています。

まあ、そんないい加減な走り方をしていたら、なんかペースが落ちてきた・・・オイオイ2時間も走りっぱなしじゃあないですかい!

序盤でシッカリ補給いないと後半戦で必ずバテるので、こういう走り方は良い子は真似しちゃいけません(笑)


気が付くと旭市千潟町の見覚えのある「ヤマザキディリーストア」が見えてきます。

この「豆大福」のノボリに誘われてここで休憩です。




ちょうどここに来るとお腹がすいて、手作りサンドとこの「豆大福」で補給します。








この豆大福、程良い「塩見」で、豆をよく噛み砕くと豆の風味が口いっぱいに広がって本当に美味しいです。


ここから一山超えると、利根川沿いに出ます。

ここは半島の内陸部の高いところで、ようやく青空の一部が見えてきました。





此処を下っていくと利根川になります。



利根川も河口付近はもうすでに海ですよね。


後は黙って川沿いに進めば良いだけですので気楽なものです。

銚子市の中心地を抜けて、漁港を掠めて犬吠崎を目指しますが、漁港の隅にある埠頭に海上保安庁の警備艇が停泊していました。




海上自衛隊の護衛艦はよく見に行きますが、巡視艇をまじまじ見るのは初めてかもしれません。


ここ銚子は利根川の河口で、また銚子沖は黒潮と親潮がぶつかる海流の複雑な海域の「海の難所」であって、救難活動を行う海上保安庁の第3管区として巡視艇が配備されています。

元々「国防」としての海上自衛隊と「沿岸警備」としての海上保安庁は、方や防衛省、方や「海の警察」で組織としては別の省庁で、鉄壁の縦割り行政の我が国においては、御多分に漏れず仲が悪いことではつと有名です。


国際的に見えれば「沿岸警備隊」で交際法上の「軍隊」ではありませんし、元々日本の海上保安庁はアメリカの「アメリカ沿岸警備隊(USCG)」を元に創設されたと言われています。

一般的に国民が目にするのは海難救助がほとんどだと思いますが、沿岸警備ということで、密猟、密輸、海賊行為、領海侵犯などに対応する都合上、「丸腰」ではなく、巡視艇は相応の武装を施されています。

まあ、相手は軍隊ではなく、軍艦と対峙するわけではないということで(今のところ表向きは!)、大砲やミサイル、対空武装はなく、多くは機関銃、機関砲などが装備されています。


しかし、さすが日本の船だけあって、艦首に向かって弧(シアー)を描き、高速発揮のためのV字船首に波浪防止の浪切板のラインが綺麗で、建造には手間がかかるのでは?と思います。

戦争中では、欧米(特にアメリカは)等は、大量生産するため性能に極端に影響のない工作は極力廃止し、本当にバスタブのような真っ平らの甲板と舷側の船をバーゲン品のように建造して、使い切れないでよその国に貸し出す始末でした。

「戦いに勝つ」為にはどちらが正しいのかは歴史が証明していますが(泣)


まあ今は平時(だったというべきか?)ですし、予算もあるのである程度希望の性能を得るための手間は許容されるのでしょう。

しかし、舷側の鉄板が波打っていないということは、ある程度の厚みと硬さがあるということで、防弾装甲板というより、船舶の衝突・・・要するに犯罪者の船の「ぶちかまし」に対応しているのでしょう。

後方の推進部や操舵装置も太い鉄骨のガードが張り巡らされているのも、まず相手は此処にぶち当てて航行不能にさせようとするからです。

艦橋前にある20mmガトリング砲(バルカン砲といえばわかり易い)も含めて、この船の任務の激しさや厳しさが形に現れているということですね。

いかん!これじゃ何のブログかわからないぞ(笑)


漁港を抜ければ眼前にようやく「太平洋」が見えてきます。




残念ながら「青い海青い空」は今回もおあずけのようです。


ようやく犬吠崎灯台が見えてきて、空も明るくなってきました。

灯台の前の広場で一休みです。












イベントの場合「地球が見える丘」の駐車所で、このイベントのご褒美である「スイカ」を食べて後半戦に備えますが、エイドは自前の今回は補給の期待できるところで休憩します。


でお約束のスィーツです




これはソフトクリームは銚子名物の「醤油」がかけられています。

この醤油はスィーツとの相性がよく、ソフトクリームだとカラメルのような風味を味わえます。

ただしこのカップで頂いていると、かけられた醤油がそこに貯まり、醤油の味が勝ってくると、「みたらし団子」のような味がしてくるんですけどね。


しかし、周りを見ると、やはり湿度が高いせいか空模様がはっきりしません。

このライドのウリで、一番景観が良い「銚子ドーバーライン」も、あまり期待できそうにありません。




最も洋上の風力発電の風車は見えますのでかなりマシです。

ひどい時は「海霧」が海側から湧き上がって視界が効かなくなるほどですから。


しかしこの銚子ドーバーラインは犬吠崎側から走ると基本「上り」で、大した傾斜ではないのですがどうも体に力が入らなくて・・・は、明らかに補給が足らないのは歴然で、登りきって国道126号線のところにあるコンビニで補給します。

しかし補給もさる事ながらとにかく蒸し暑い!

ただ蒸し暑くて不快なだけで無く、湿度が高いというのが本当に体力を消耗させます。

そういえば、今月に入ってからのツーリングも、天気が良くないので早朝など肌寒程で、体がこの蒸し暑い環境で走るように成っていませんでした。

体温を下げようと大量の汗が出ますので、それだけ水分を補給しなければならず、しかも汗で塩分が排出されるので、ナトリウムやマグネシウムのようなミネラル分を補給しないと、神経の伝達に異常をきたして、これらが自律神経の機能を喪失させ暴走することで「熱中症」になります。


さて補給も済んで半島の内陸部を通って旭市の九十九里海岸に行きますが、ここが今回最も晴れたポイントになりました。










まあこの風車の群れが綺麗に見えただけで、今回は満足しましょう。

このように今回は走っている様子をツイッターで中継しながら走る方法を試してみました。

そもそもツイッターを始めた理由はこの「速報性」がひとつで、これは防災が目的です。

何か起きた時にリアルタイムで現地の情報が、マスコミや官憲のフィルター無しで拾う事ができますし、また自分が被災した時の模様の発信や、最悪「救難要請」にも使えます。

しかし、こういう非常時に「情報の真偽を精査する能力の無い」クズのマスコミは有害なだけですし、発令情報など、気象庁や警察、消防、自衛隊の指示に従わなければならない場合が多くなりますが、なにせ肝心の「政府」の中枢たる政権は、いつの時代でも「正義の名のもとに民衆を欺く」実績はあります。


まあ、ツイッターは見たまま考えたまま、考察も不十分に短文で発信するので、当然意図していない「誤報」や勘違い、または意図したフェイクや、どこぞの大統領のような偏った政治的意図をもっての発信がありますから、情報の不正確さや薄さは当然のものという前提で、注意して取り扱わなければいけないSNSではあります。


しかし、普段ブログで駄文をダラダラ垂れ流ししてきた自分にとっては、このツイッターの文字制限の中で意図を伝える作業は至難の業となります(苦笑)

とまあ、その「至急、短文で簡潔に伝える」トレーニングをする為というのも、目的の一つになっています。


内陸部の台地を抜けて、国道126号を抜けると海岸線に出られますが・・・目の前は新しい防波堤で海は見えない状態になっています。

この旭市は東日本大震災で千葉県では最も被害が大きかった所です。

今も被災して壊れたままの家や、歯抜けのように撤去された跡地が広がる光景をみれば、如何なる津波をも防げる堤防が欲しくなるのは当然の流れではあります。

でも、おそらく東日本大震災の時の津波を基準に「かさ上げ」された堤防でしょうが、正直これが「未来永劫安全を保証する堤防」にはならないことも、岩手県では証明されてしまったのが東日本大震災でした。


さて堤防沿いに自転車道らしきものが整備されています。









思い出しましたがこの「太平洋岸自転車道」とはHP「https://www.kkr.mlit.go.jp/road/pcr/about-pcr.html」によると「千葉県銚子市から神奈川県、静岡県、愛知県、三重県、和歌山県の各太平洋岸を走り、和歌山市に至る延長1,400kmの自転車道構想」というものだそうです。

たしか以前報道で、ルート沿いに案内表示が記されていますと聞きましたが、来る途中見た自転車走行帯表示の青矢印はこれだったんですね。




構想としては面白いですし、自分もチャレンジしてみたいですが、例えば道路の整備や案内など「しまなみ海道」のレベルに比べると、とてもこれを目印に走れるレベルではないですし、沿線自治体(特に所轄の警察)に対してどれくらい周知されているかも未知数です。

またこれをして協力しましょうという民間企業や沿線の店舗などが揃ってこないと、せっかくの構想も、他にもある行政側の都合で作られては消えていった観光施策の一つとして、風化してしまう可能性は否定できないでしょうね。

なんでもそうですが、官製や大企業の都合で旗振りされものは、また彼らの都合で旗を降ろされてしまうというのがこの世の常であって、与えられたものは容易に奪われるという事は頭に入れておいて損はないですね。


ちなみにここは海岸沿いに元々自転車道が整備されていましたが、東日本大震災のあとはソレを復興させるつもりはないようで、このようになっています。



まあ、現時点までの多くの行政の人たちや政治家等にとって、いくら流行ったからといって、自転車などは特に眼中になく、まして自転車道に割り振る予算などは「びた一文無い」が、残念な現実だと思います。

しまなみ海道やつくば霞ヶ浦りんりんロード等は、あくまで「例外事例」であって、我が郷土の「鬼怒川自転車道」などは、草刈をしてくれているだけ有難いと思うしかないのでしょうね。


海岸線を1時間程度走り、瑳市野手のセブンイレブンを目印に内陸部の瑳市中心部に向かって右折します。

しかし、日差しがあるのに低いところにある薄い雲というのが靄の膜があるような海岸線特有の蒸し暑さで、内陸部に曲がった途端、目の前は本当にお風呂場の中のように湯気で煙っている感じで風景が広がり、気温は30度程度ですが、汗が全身から溢れ出してベタベタして、その上体が冷えません。

内陸部に向かうと、沿岸より気温がどんどん上がってくるのも事実なんですが、不思議な事に、この区間が毎回毎回一番苦しい走りをする区間になります。


イベントだと最後のエンドステーションになるのが、多古町の「あじさい公園」ですが、エイドはないのでその隣接する「道の駅多古あじさい館」で補給を取ります。




しかし気になったのが、お店側ではなくお客さん側の「感染リスク意識の低下」です。

低下というと元々有ったように聞こえますが、実は大変残念ながら、郡部に行けば行くほど感染せない努力をしているとは思えない人が、緊急事態宣言中でも少なくなく、解除後は顕著になっているようにも見えます。

具体的にはマスクの装着率も低く、そもそもずらっと並んだり、大声ではしゃいでいたりと、混雑する店内も「ソーシャルディスタンス」の気配がありません。

最も、これだから感染が広がる事はあまりないのでは?と自分は考えていますが、問題は感染に気がつかない、感染したこと自体を隠して仕事する一定の割合の人間と接触する確率は、緊急事態宣言中よりも残念ながら上がってしまうということは、ここ最近の感染者の再増加を見れば歴然でしょう。


多分ですが、シッカリ感染症対策をしていれば、実はある程普の混雑や飲食は問題ないと自分は考えていて、であれば、経済活動を止めるべきではないのですが、どうしても一部いる「不届きもの」や「無知の罪人」が一定数存在してしまい、結局彼らが局地的とは言え感染を広げてしまうことが、「コロナウィルスの有る、普通の生活」を阻んでしまっているのではないでしょうか?

無論このウィルスは不明な点があまりに多く、ワクチンや治療薬も確立していない現在、「普通に」は無理な話ではありますが、結局特に無策の今の国の施策では、一定の感染率があり、国民の行動量に比例して感染しているだけというのが、冷酷な現実なのでしょう。


さてここは名前のとおり「あじさい」がきれいに咲きそろうところですが、すでに盛りは過ぎてしまっています。




さてこの後は30km位ですので、ラストスパートです。

例によってこの期に及んでようやく体が馴染んで回せるようになってきたので、追い風も味方して快調にすすめま・・・イテテテ!左足のハムストリングスが攣り始めました。

これはミネラル不足が原因で、タブレットをかじって、サドルの座る位置とペダリングを変更することで、使う筋肉を変えて解決します。

このあたりは年の功で、まあ、足が攣ったくらいで驚いていたら、ロングライドは出来ませんよね!(笑)


このあたりになるとサイコンの地図すら不要の「勝手知ったるイベントルート」で、程なくスタート地点に戻ってきました。








しかしながら、当然ゴールを迎えてくれるスタッフや参加者はいません。




また、いつもだと仲間とノンアルコールビールで「乾杯」ですが、本日は独り寂しく「ガリガリ君九州みかん味」

を、隣のドラックストアで買って、一人で凱旋です。







まあ「ぼっちツーリング」が日常の何時ものルーティンではありますが、流石この場所で独りきりは「アイスの冷たさより独り身が寒い」のが身に沁みますね(苦笑)。


さて、そんなことは判りきった上で走っり切った「一人ぼっちの2020栄~銚子センチュリーライド」を無事完走しましたが、これまた判りきったこととは言え、「面白くない」ツーリングでした。

たとえば独りきりで日本中のいろいろなイベントに走りに行き、当然そこに顔見知りなんぞは存在しませんが、そのイベントに参加するという行為で、参加者は無論のこと、主催者とも「同じ時間と空間を共有した仲間」としての一体感を自分は感じています。

また、普段ソロツーリングが当たり前だからこそ、そういう暖かさをイベントに求めていたのかもしれません。

まあ野クルのキャンプに参加したリンちゃんみたいなものかもしれませんね(苦笑)



結局コロナ禍はその機会を完全に奪ってしまったわけで、所謂「コロナ後の世界」が、どのような事になるかは全く先が読めませんし、コロナ前に戻ることは無いというだけは確実のようですが、どのような形であっても良いので、また多くの仲間と走れる機会を、戻すのではなく自分達で作っていかなければならないのでしょうね。