うむー、もはやこれは「自転車ブログ」とはいいがたいかな(苦笑)

本来コロナ禍のなか3年ぶりに開催された「佐渡ロングライド2022」の内容が中心の記事のはずでしょうけど、今回は「オートバイで佐渡に渡って自転車イベントに参加する」という方がメインになりました。


今までだと、どうしても限られた時間での参加という事で、融通が利く自家用車での移動で、高速道路で新潟に行きそのままフェリーで佐渡に渡って、しかも最初の頃はイベント当日の最終のフェリーで帰って来て、その日のうちに帰宅するという、ああっ若かったんだなぁ・・・(苦笑)

だけでなく、高速代やフェリー代、宿泊費など結構な予算が掛かっていました


今後も継続してこのイベントに関わろうとすれば、今や潤沢にある時間を利用して、予算を最小限に抑えてイベントに参加する方法を構築する必要があり、今回は自転車を現地に送り、オートバイで下道だけで新潟に行き、佐渡に渡るという方法を取りました。

単純に自動車と125ccのオートバイで行く旅費を比較すると以下の通りに成ります。



この部分だけ見れば、完全に半額以下の予算で済みます

無論此処にはオートバイで走る疲労度合いや、移動中の天候悪化などのリスクは含まれてはいません。

やはりフェリー代金の差が一番大きいです。

自動車なら自転車を搬送出来て、宿泊を最近お得意の「車中泊」等で済ますことが出来れるので、フェリーを使わない範囲なら、旅費総額はトントンと言う感じです。


さて、今回は移動で1日使う予定で、5月12日に自宅の宇都宮から新潟まで高速を使わないで下道で行きますが。ルートの選定と、山岳コースの試走はある程度済ませておいたので、特に問題は有りませんでした。



問題?ではありませんが、ナビで使用している自転車用サイクルコンピューターのブライトンですが、ルートの自動検索と再建策が自転車設定で、道路の状態に構わず最短距離を選んでしまうので、それが険しい「酷道」であろうとも、冬季閉鎖であろうとも構わず誘い込んでしまうんですよね(苦笑)


自家用車で使っているホンダの「インターナビ」は、通信機能で道路工事や災害などの通行禁止や渋滞にも対応して自動で通行できる最適ルートを計算してくれるのですが、長年その恩恵に預かり過ぎていたようで、人間楽をし過ぎてはいけませんね(笑)


今回体力の事も考えて新潟で一泊して13日翌朝の始発の便で佐渡に向かいます。

9:20の便ですが、例によって気が早いので、1時間前には佐渡汽船のフェリーターミナルに到着です。




既に何度も利用していますので戸惑う事は有りませんし、去年自転車で乗船しているので、2輪の乗船プロセスも同様なので問題は有りません。


さてお昼ごろ佐渡に到着したので、本日は基本的には昨日の疲れを取る事が第一という事で、ランチは少し豪華にします。

例によってGoogleセンセイのお世話で(笑)畑野という町はずれにある「まちの洋食屋 ルアッシュ」さんを訪ねます。




前回佐渡に来た時には検索に引っかかっていなかったなと思ったら、昨年開店したそうですが、失礼ながらのどかな風景の田舎ポツンとあるスナックのような(以前スナックの店舗を改装した)お店ですが、本格的な洋食をリーズナブルに頂けます

頂いたのは洋食の定番である「カツレツ」で、チーズをポークで挟んだものを衣をつけて焼き上げて、これまた格的なデミグラスソースで食べる「絶品」でした!


翌日14日は準備日に充てて、洗濯物をコインランドリーで洗ったり、イベントの受付、搬送さて来た自転車の組み立てと調整、装備品の確認などを行いました。


受付に当たって今回はPCR検査の証明書や抗体検査の結果の提示が義務に成っていました。


自分は事前に薬局で購入した抗体検査キットで、受付当日の朝に検査を済ませて提出しましたが、「これでは検査日が分かりません」とか言い出したので、検査したときのNHKの放送を背景に撮影しておきました。


それでも「当日の放送かわからない」とか言い出したので、頭にきて「大体アバウトな方法の提示しかなく、いくらでもごまかせる方法もあるのを、ちゃんと提出しているのに、余計な出費を強制して置いて、融通の利かない事をこの期に及んで言い出すのはおかしいんじゃないか?」と抗議しました。


他の参加者も色々と提出書類にイチャモンつけられていて、受付に長蛇の列が出来ていたので、「こんな事にておいて受付何時まで経っても終わらなくなるけど本当にそれいいの?」と大人げなく(苦笑)怒気を含めて詰め寄って、受付は無事通過しました。


まあ感染に関しては島民、特にお年寄りの方々が、科学的根拠とかでなく、ひたすら感染拡大を恐れていた様子がありましたから、大会委員会が神経質になっている事は理解できます

住民や行政を説得して開催にこぎつけるのに多大な努力を要したことは想像に難くないのですが、もっと合理的な方法は有ったと思います。


何とか受け付けも済んで展示ブースを覗きますが、飲食関係の出店は無く、協賛企業も少なめだったので、例年に比べればかなりさみしい会場の風景でした。







そういえば、以前記事にした自転車メーカーの「コーダブルーム」さんのクロスバイクで佐渡ロングライドを完走するプロジェクトですが、あの「安田大サーカス 団長」をアンバサダーに迎えて、団長がクロスバイクに乗って参加する様でした






ま、流石にストック状態という訳には行かなかったようですね(笑)


ステックタイプのバーでバランスを取る面白い自転車もありました。




いよいよ大会当日の15日の朝です。

ここ数日天候が安定していない感じで、天気予報によっては雨予報もあったのでこの位なら良しです。



何時もなら足の踏み場もないほどの会場ですが、やけに寂しいと思ったら、今回は参加者が1500人くらいだったそうで、何時もの1/3以下という話で納得です。




今回は限定大会という事で、参加数を抑えたそうです。


確かにスタート地点も、ゲートがはるか先にある感じで待機していましたが、今回は異様に近いことから、参加者が少ない事も解ります。





おっ、団長が挨拶しています



さて走り始めましたが5分も経たず「あっ!ダメだこりゃ」となりました



身体が重くとにかく代謝が上がらないので負荷がかけられません。

今回はあまり序盤に飛ばさず、最近のロングライド走法通りに、最初は極力抑えて、徐々にペースを上げて後半頑張る戦術を考えていましたが、こりゃ完走もおぼつかない感じです。


19km 先の相川ASまでに既にヘロヘロに成りました。



実は今回のエイドで一番美味しかったのは、個人的には此処の「おかゆ」で、美味しい佐渡のお米から炊きだしたこのおかゆは、美味しいだけでなく「暖かさと栄養が体に沁み込む」感じで、胃腸に負担をかけないところも、優れた補給食だと思います。





おかゆのおかげと、追い風基調のおかげで、多少はペースを上げて走りだせました。



何度佐渡を走っていても、島民の皆さんの応援は本当にうれしいものですが、このお父さんの応援は走行中のライダーにとって、本当に力に成ったと思います



とはいえ、今回は天候はあまり味方に成ってくれる感じではなく、この曇った鉛色の空と海は、正直何時もの佐渡の魅力があるとは言えません。


此処は我慢が肝心で、とにかく現状のパフォーマンスでの巡航速度を維持するしかありません











72㎞の弾埼ASから両津までは南下するコースですが、比較的調子も戻って来たので、周囲のライダーと同じペースで巡行して、中間地点の両津ASで昼食に成ります。









両津には11:00に到着で、何時ものペースからすれば1時間ほど遅い時間に到着となりました。

何時もの事ですが、調子が悪いときは此処でリタイヤしてしまおうか悩むところで、162㎞地点の小木ASまでなら問題なく完走できる自信はありましたが、そこからが佐渡の本番という所で、体力もさることながら脚が持つ自信が無かったのでかなり悩みましたが、まあダメならそこまで走り切ってそこから考えようと発進しました


走りだしたものの、此処から138㎞の多田ASまでは本当に辛くて、向かい風になった事もあり、ようやく20㎞/hを維持するのがやっとという有様で、補給をしてからは多少マシになりましたが、こりゃアカンと走行スタッフの曳く車列に入って、何とか小木ASに辿り着きました。

小木ではエイドの補給もそこそこ、近くのたらい船乗り場の売店でソフトクリームを食べて何とか体力を維持させます。









まあ、此処からは本当に書く気も起きない程消耗していて、本当にシンドイライドでした。

小木を出た後、距離はともかく勾配の厳しいミニヒルクライムがあり、今の自分ではインナーローで、止まるような速度でノロノロ上るだけです。

幸い痛みなども無く登り切りましたが、今回は此処で完全に脚が終わってしまいました


上り坂どころか平地でも力が入らず、本当なら184㎞の素浜ASを超えて、最後の上り坂を登り切った後はラストスパートで飛ばしまくるのですが、とにかく時間以内に完走で切らばよいので、ノロノロと17:30頃、無事210㎞を走り切り、佐和田のゴール地点に到着しました。







曇っていた空がゴールに近づくにつれて、ゴールと同時に夕陽が見えてくるというのは、よくある「イベントあるある」で、今回のイベントを象徴する空模様でした。


久しぶりの佐渡ロングライドでしたが、完走した満足感と言うより、極度の疲労感や敗北感のような物が胸に渦巻いた苦いイベントとなってしまいました。

当初の予定通りとはいえ、時間を最大限使い切って走り、楽しむことを目的としていましたが、何時もより3時間も余計にかかってしまい、とにかく完走することが精一杯でした。


ただ、この辺りはほぼ想定通りと言うか、状態からまともに走れないだろうことはかなり前から想定していたので、怪我も無く事故にも会わず完走できた事で満足しなければなりません。

追い込んで走っていなかったこともあり、脚も攣らずに何処にも痛みは無く、体力の消耗以外210㎞を走行したとは信じられない程ダメージが有りませんでした

これは根性とかそういう物ではなく、「ダメージを最小限に抑えて長距離を走る」と言う「スキル」に関しては、長年の経験や知識が行かされたという事なのでしょう。


まあ本当の所、今回のイベントは個人的には「オートバイ(PCX)による泊りがけのツーリングとフェリーの旅」が精神的比重が大きくなり、無意識に帰路の旅路の為に「オートセーブ機能」が働いて体力を抑えていたというのが、今回の不調の大きな理由だったのかもしれません。


さて一泊して翌日の16日に始発の便で新潟に戻ります。

帰路のフェリーで、気になっていた食堂のカレーを食べてみる事にしました。


この手のカレーは大抵業務用のビーフカレーの缶詰やレトルトを温めたものが多いのですが、これはチキンが煮込まれたコクのあるカレーで、美味しかったです。


新潟に接岸前にバイクに戻って下船の準備をしますが。なんとオートバイにロードバイクを分解して搭載している車両を見かけました。



これはYAMAHAの全軸2輪の3輪バイクの「トリシティ」でリンちゃんの乗っていた125ccではないので150か300ccのタイプのようです。


ライダーの方の許可を貰って撮影したのち色々とお話をしましたが、この方既に自動車を売却してしまい、バイクしかないのと、普段輪行を行っている事から、輪行で分解する要領でパッケージングして、バイクに搭載しているとのことでした。

シートが広いスクータータイプだから出来たという事ですが、トリシティの安定性も効果があるのでしょう。


以前スクーターに小型のキャリアを牽引してロードバイクを載せてイベントに来ている方もいましたが、今後こういうバイクでの自転車の搬送は、増えていくのでは?と個人的には考えています


さてこの日はお昼に新潟について、その日のうちに強行軍で自宅に帰るのではなく、安全策を取って中間地点の福島県只見町に宿を取って、途中温泉に入りながら早めに休もうと思っていたのですが・・・・

先に書いたブライトンのナビで、JR只見駅を検索してセットすると、国道49号線を使い会津方向に向かい、途中から国道252号線を使い、あまり過酷な路面状況の悪い道を使わないで只見に行く予定でしたが、国道290号から魚沼経由で反対方向から252号線で只見に行くルートを最短距離として選びました。


所がこちらは福島県境で雪崩の影響でこの日通行止めとなってしまい、それに気が付いたのは290号から325号に合流して電光掲示板を見たからで、その先で「道の駅いりひろせ」で情報を取ろうとしましたが、そこの職員に事情を聴こうとしたら「そこの張り紙の通りです、迂回路?そんなものは知りませんね」と言う塩対応に、一瞬強い殺意を覚えましたが(オイオイ)、ぐっとこらえて元の道を戻る事にしました。




そういえば以前この「道の駅いりひろせ」に来た時も、嫌な思いをした事が在り、同一人物?

まあ恨みはしませんが一生忘れませんよ(笑)


しかし此処に来るまで150㎞近く、此処から迂回で只見までが150km近くと、結局この距離を普通に走れば自宅に帰れるほどの距離を走って、なんとか19:30には宿「みな川旅館」さんには到着することが出来ました。

遅れると連絡はしておきましたが、夕飯抜きの宿泊で、近くの店は既に閉店してしまいましたから、宿の風呂にゆっくり使った後、買っておいた日本酒とおつまみで、晩酌をして寝てしまいました。


良く朝起きると只見駅付近の長閑な風景が目に入りました。





























以前別の只見の旅館に泊まった事が在りますが、腹いっぱいにもてなすのがこの地方の習わしのようで、美味しい朝ごはんを期待していましたが、素朴ですが地元の食材を使った美味しい「日本の朝ごはん」をたらふく頂くことが出来ました



歳のせいもありますが、こう言う朝ごはんが一番おいしく感じますね!

この後は自宅に向かい走りだし、順調にお昼ごろには帰還できました。


これにて今年の佐渡ロングライドのミッションは終了いたしました。

自転車も無事自宅に送られていて、装備品の整理も済みましたが、別のミッションが週末に控えていたので、その準備もあり、ブログのアップが本日となりました。


まあそのミッションもバイク絡みで、5月は3000㎞程、それも栃木県を2周ほどして只見に行って佐渡を往復するなど、山道中心で走っていましたので、ようやくライドのコツを体が覚えてきていて、それなりに走れることが出来るようになりました。

泊りがけに必要な装備なども確認できたので、バイクでの泊りがけのツーリングで色々なところに出かけたいと思います。


自転車は?

うーん、自転車に乗る目的の一つが「旅」であったのですが、そちらはバイクに任せる事に成ったので、今後は健康維持のライドが中心の活動に移行する事に成りそうですね。