昨日、宮城県サイクリング協会主催、恒例の「宮城センチュリーラン」に参加してきました。

このセンチュリーラン(正式には宮城センチュリーライド)は、会長さんのスピーチを聞き間違えていなければ今年で30周年を迎えるという由緒あるイベントだそうです。
宮城県の名取市から、福島県の相馬市を往復するフルの(160km)のセンチュリーランで、意味も無く険しい峠などの設定は無いので、初心者でも参加しやすいイベントになっています。


ただし、主催者側の意向で、一応サイクリングの経験者が、「自主独立」で楽しむことを趣旨としてるので、都市圏などで、イベント企業が主催するような「ホスピタリティ」はまったくありません。
走行しているもの同士が助け合うのは良いとして、あとは自分で何とかすると言うスタイルは、僕自身大変好ましく感じています。

金を払ったんだからと、偉そうに主催者に文句たれて、自分以外は全て敵とばかり尖っている連中を見ないで済むのは精神衛生上、好ましいことだと思っています。

うーん、この言葉に「トゲ」が有りますが(苦笑)。


さて、当日は此処においでになるコメンテーターの皆様方のご加護を持ちまして、快晴で微風、適温と、これ以上望めないと言うくらいの絶好のサイクリング日和となりました。
慌てて「雨装備」する事も無かったんですね(笑)。

昨年,人生初のセンチュリーライドとして出場したこの大会の時は、入念な準備と体制で、気合を入れて我武者羅に走った結果、完走はしたものの、ミスコースの防止とタイムアップを狙ったドラフティングの為、速い集団を見つけては付いて行くだけだったので、今ひとつサイクリングを「楽しめなかった」という反省がありましたから、今年は、能書きはともかく「楽しむ」事を主眼に走ることにしました。

前日のうちに仙台入りをして1泊、会場には6時前には着いてしまいました。



関係者はおろか、出場者の影もありません。

猫はノンビリ日向ぼっこしていましたが(笑)。


会場の「名取市サイクルスポーツセンター」は、仙台の南東海岸沿いの、名取市、閑上漁港の近くにあり、「朝市」や釣り、サーフィンをする人達では既ににぎわっています。

さて、いよいよエントリーの開始です。
結構ノンビリ準備されていますが、そのうち参加者がたくさん集まってきます。
今年は始まって以来の大盛況だそうで、正直、裁ききれないほどの参加者が受付の順番待ちに列を作っていました。


こちらは準備万端でスタートを待つばかりです。


会場で一緒になった方と会話をしながら待っていました。
その方は神奈川から来てるやはり遠征組みで、今年の昨年も来られて、ことしは既に「埼玉センチュリーラン」にも出られていると言う、ベテランの方でした。

さあ、そろそろ時間です。
今年は、協会からの案内が届く前にエントリーを出してしまうと言う気の早いことをしてしまったので、No6番と、フロントロウを確保してしまいました(笑)。

8:30にスタートです。
最初は細いサイクリングロードを抜けなければならないので、縦列になってゆっくり走ります。
しばらくして、広い道に出ると、ペースが上がってきました。
昨年はここで、イキナリ38km/h程度で集団が飛んでいきましたが、今年は30~33km程度と、自分のいつものペースで走っているので、集団の後ろを離れて走行します。

しばらくすると、案の定35km/h以上の速度で引き合いながらペースを挙げる集団に幾つか抜かれて、何人かはその集団についていきました。
こちらは、朝一緒になった方とペースを持続してしばらく走行します。
この方、意識して軽いギアで早いケイデンスを保ってペースを持続しているので、相当長距離走行になれている方でした。

本日は、本当に天気が良く、風も微風なので非常に走りやすい日です。
いつもの自分のペースなので、心に余裕もあり、周りの風景を存分に楽しめます。

さて半分も過ぎた頃で、第1CPの「磯浜漁港」で、通過チェックをうけ、エイドステーション(唯一)で休憩します。


休憩しているうちに、後続部隊が続々到着します。


此処からは本番の「海岸線コース」です。
やはり快晴の海岸は最高に気持ちいいですね。
福島県相馬市に入り、相馬港の港湾道路を抜けると、大きな「松浦大橋」というハープ橋を上ります。
これを渡ると、松浦湾と太平洋に挟まれた中州を7km程走る景色のよう場所に出ます。

ここで一人止まって記念撮影です。


ここはほぼ6kmほどの直線区間で、交差点も無いので、思いっきり飛ばせます。
が、先が長いので、ここは33km/hほどに抑えて先行する集団を追うことにします。
この中州を渡り、漁港の町を向けると、残り15k程は緩いアップダウンの続くコースになります。
参加者にとってはお楽しみのあとの「お仕置き」ともいえます。
この辺りで結構集団がバラけてくるんですね。

ここまではAV29.4km程度でしたが、どのくらい落ちるのでしょう。
今回僕は、此処のポイントでペースを極力ダウンさせない事も、テーマの一つでした。
一緒の集団がカックリ速度が落ちてきたので、途中から自分のペースで登坂することにしました。
今回、結局インナーに入れることも無く、ダンシングとの使い分けでそこそこのペースとスタミナ、脚の消耗を保って往復30kmの山岳コースを乗り切ることが出来ました。
折り返して、山岳コースをこえてAV28.9kmぐらいの低下で済みました。
まあ、獲得標高530m程度ですから、ヒルクライマーにとっては坂に入らないでしょうが・・・。

さてこれからは山もほとんどないので、のこり60kmほどは平地高速巡航になります。
このままゆっくり走れば完走は間違いなのですが、正直なにか物足らない感じもありました。
ニコニコ余裕の完走でもいいのですが、このところ「全力」を出していないのも事実でだし・・・・・。
思ったより体力もあり、脚もかなり余裕があるので、ここは一発残りの距離を出来るだけ負荷を上げて走ることにしました。

中州の道に出るところで、周りの集団に挨拶をして、35km/hくらいにペースを上げました。

うーん気持ちいいなぁと、しばらく走っていたら、後ろからエアロバーを付けたバイクが猛然と抜いていきました。
どうやら何か勘違いしていたようで、僕のドラフティングに入って機をうかがっていたようです。
その後にビアンキのバイクもダンシングで抜いていったので、少々「カチン」ときました。
まあ、「サイクリング」イベントの趣旨には反するのですが、海岸線沿いの交通量や民家が少ない道なので、安全を確認して、「お受け」する事にしました。
まだまだ血の気が多いですねぇ(苦笑)。反省します。
結局ここから35kmくらいは、35km/hから42km/hの間で、走行しました。
スピードは出ていますが、無用なバトルは無く、交通法規も守っての走行で、他の参加者でも今回は信号無視を繰り返すと言うような行為を見ることは有りませんでした。

途中5kmほどAV37km/hで集団を引きましたが、心拍数が169で張り付いていたのでペースを落としました。
トータルAVが30km/hになっていたからということも有ります。
まあ、密かに狙っていたことも事実で(笑)。

残り16kmほどの所で、信号待ちとなり、コンビニが見えたので、最後の休憩を取る事にしました。
と、いうより、往路のエイドステーションと、折り返し地点以外は休憩も補給もしていなかったので、どうやら最後のハイペースがたたり、完全にエネルギーが切れてしまったようです。
ハンガーノックまでは行きませんでしたが、かなりだるくなっています。
ここで、栄養ドリンクとアイスクリーム(即効性はある)を食べて、さあ、ラストスパートです。

名取川の橋を渡ると、あとは海岸線沿いの道を一直線です。
しかし、体力が完全にダウンしていて、オマケに前後に誰もいなく(車もい無い!)ですので、かなり辛くなってきましたが、最後の力で30~33km/hを維持して、なんとかゴールに飛び込みました。

ゴールの後は、しばらくその場でへたり込んでしまいました。
まあ、見っとも無いとはいえ、全力は出し切った感はありました。


ポラールのログは以下の通りです


走行距離    160.4km
最高速度    52.5km/h
AV速度     30.0km/h
最大HR    173
平均HR    141
最大Cad    104
平均Cad    80
消費Kcal    4599

ユピテルのGPSログです


しかし、4599Kclも消費しているんですね!。
バナナや栄養ゼリー、チョコバーなんぞいくら食べてもこれじゃ足らないぞ!。
これから宇都宮まで運転しなければならないのにもうぐったりです。

まずコンビニによって、オニギリとジャンボフランクを食べました。
なぜか甘い物が食べたくありません。

いつもなら「温泉」に浸かってからかえるのですが、そんな余裕も無く東北道に乗ります。
夕食はいつもの国見SAのレストランで取ります。
ここの景色は疲れを忘れさせてくれるんですよね。


ようやくお腹が膨れましたが、当然のように眠くなってきます。
よし!、ここは眠気対策の最終手段「懐かしのアニメソングメドレー」を絶唱しながら凌ぎます。
だけど、明らかに反射速度や認識力が低下しているので、ノンビリ走るトラックを目の前にマーカーで置いて、距離をとってのんびり80~100km/hで、車線を変更しないで走ります。

こちらは安全運転なのですが、普段高速なんか走らないような、なんだか危ない連中が多い事が気がかりでしたが、案の定事故が多発しています。
いつもの東北自動車道の矢板IC付近の渋滞に加えて、2件の事故で、白河IC付近も渋滞しています。

念のため安達太良SAでインフォメーションと、ついでに関東圏内の渋滞を携帯のサイトで確認して、今回も常磐道、北関東道経由で帰ることにします。
ついでにまたお腹が減ってきて人間に給油です。

疲れているときの「お団子」は最高でした。
渋いお茶が有れば、この「みたらし団子」は、あと5本はいけました(笑)。

あとは常磐道を、アニソン歌いながら淡々と走ります。
人間の燃費はよろしくないのですが、愛車ストリームの燃費、特に高速燃費は良好で、大人しく走ると、今回はなんと15.5km/ℓと、カタログ燃費を大幅に超える燃費を記録しました。
自転車で走る飲み食い代より、おそらくガソリン代のほうがはるかに安いようです(苦笑)。

なんだかんだで、「ラピュタ」の「君を乗せて」を唄いきって、声がかれる頃には自宅に着く事が出来ました(笑)。

今回も、タップリと自転車イベントを堪能する事が出来ました。
この宮城センチュリーランは、一般道中心ながら、交通量が圧倒的に少ないので、快適にサイクリングを楽しむことが出来ました。
また平地あり、海あり山ありとコースも変化に富んでいるので、面白いですね。
今回ノンビリ行くはずが、FELTに乗るとどうしてもそうは行かなくなりますね。飛ばしたくなるんです。
これは反省物です。

次回は出来ればグループでノンビリサイクリングを楽しみたいですね。