今年も半年過ぎてしまいました。
まったく使い古された表現で恐縮ですが「歳をとると月日の流れが異様に早い」を実感している日々で、なんだかめまぐるしく日常が流れています。
まあ、その原因の大半は、4月からほとんど毎週自転車イベントを設定していたからで、20・30歳代のころとは違い、イベント中は何とかなるものの、終わった後に相当のダメージが残るようになってきました。
まあ、本人が好きでやっている事なので「心地よい疲労感」なのではありますが、健康を害することが有っては「本末転倒」なので、十分気を付けてスケジュールを調整して行く必要はあるようです。

さて、先日2日に、今年の参加イベント前半戦最後のビックイベントである「銚子センチュリーラン」に出場してきました。
と、書くまでもなくこのブログを見ていただいている読者の方々で、参加された方々はこの「プロレスラー体型」の異形のサイクリストを発見された方も多かったので、既にご承知だとは思います(笑)。
皆さん気軽に声をかけて頂きましてありがとうございました!。
ま、調子に乗って「本音炸裂」の記事ばかり書いていると、そのうちイベント会場で御叱りを受けるなんてことも有るかもしれませんね(苦笑)、
一応気を付けたいと思います(笑)。

えーい本当に前置きがクドイな(苦笑)、無理やり本題に入ります。
今回は僕自身3度目の銚子センチュリーライドで、その他のイベントでも何度も訪れている千葉県ですので、「お馴染み」のコースであり故に急いで走り抜けるのではなく、のんびり走ってイベントを堪能しようと思っていました。
また千葉在住の親友「M島」君も参加するとの事で楽しみにしていました。

前回までは成田に宿泊して会場に向かっていましたが、今回は前日に予定が有ったので、早朝(というより夜中)2:30に自宅を出て会場に向かいます。
途中コンビニで買い物などをしても、思ったより早く5:00には現地の千葉県栄町「ふれあいプラザさかえ」の駐車場に到着です。
スタッフの方々は既にこられていて、準備に余念がありません。
毎度の事ながらイベントを支えていいただけるスタッフの努力と熱意には頭が下がる思いですね。
しばらくして参加者も集まりだし、M島君もやってきました。


しかし、予報では「雨」のマークが午前中にまだ残っていて、嫌な空模様です。

まあ、当初の予報ではかなり雨が長く降るはずでしたが、上手くいくと「パラッ」と降られる程度で済みそうです。
せっかく「泥除け」を準備してきたんですがねぇ(笑)。

時間になったので早速受付にむかい参加手続きと「車検」を受ける事にします。

この車検は運営側には面倒な手間ですが、他のイベントも是非実施して欲しいと思います。

このあと開会式になります。
千葉県サイクリング協会の瀬尾会長の御挨拶です。

毎回この挨拶を拝聴してて思うのですが、本当にお元気でエネルギッシュな方ですね。

このあと来賓と、此処ではお馴染みのゆるキャラが登場します。


このお二人はFM78.0「ベイエフエム」のパーソナリティーの方だそうです。
御紹介された番組は栃木に住んでいると聞く機会が無いのが残念です。


準備体操で、この大会恒例のラジオ体操を終えた後、いよいよスタート地点に向かいます。

実は今回同行するM島君のバイクが変速系のトラブルを抱えている事が発覚し、調整したのですがかなり厳しい状態で、パーツも専用工具も無いので「様子を見ながら何とか走りきろう」という事もあり、どちらにしても飛ばせないので最後尾付近からのスタートにすることにしました。

まあ、こういうトラブルは何時もの事で(笑)、個人的には比較的ノンビリと記念撮影なんかをしてもらっています

しかし、自分の立ち姿というのは普段あまり見ない(見たくない)のですが、また太った・・・・というより、何故か上半身のボリュームが異様に増えたような気がします。
やはりどう見てもサイクリスタには見えないんですよねー(泣)。

スタート前、千葉県在住の「とも」さんとも半年振りにお会いする事が出来ました。
昨年お菓子の差し入れを頂きましたので、お返しにと草津で貰ったサコッシュにお菓子を入れて、同行されるチームの方々の分も合わせて差し入れをさせていただきました。
ぼくはてっきりそのまま荷物を置いて後で食べるのかなと思いこんでおりましたが、ともさんはそのサコッシュを抱えてそのまま走行されて(!)、エイドステーションでチームの方々におすそ分けされていた事が、後に第一エイドステーションで判明いたしました。
うわー、かえって荷物になるようなことになってしまって、ともさん本当に申し訳ありませんでした!。
しかしともさんは、相変わらず僕が知っている以上に、想像を超えた「良い人」でありました。

7:00にスタートですが、最後尾付近ですので10以上経ってからノンビリとスタートになります。
このイベントはコースの都合もありますが、後ろからスタートだと成田空港までは街道の信号待ちが多く、走行スタッフの後ろに長い列が出来て、しばらくの間はノロノロと進むことになります。
交通量の多い街道ですから、ここで無理やり追い抜きをかけると、まして隊列を組んで長い列で追い抜きを繰り返すなどの行為を行いう大変危険であり、焦らずノンビリ走ることにします。

という事なので、安全第一、交通法規遵守の模範的サイクリスタを装う為(苦笑)、走行に集中して撮影画像が途絶える事となります(笑)。
ただでさえ文章がくどくて、綺麗な写真でも散りばめなければ見難いこと夥しいブログなんですが、此処は御勘弁してください。

さて、結局成田空港を過ぎて、結局第一エイドステーションの「道の駅オライはすぬま」まで各種集団の中で走ることになりました。
ここでチェックと補給を済ますと、今度は海岸沿いの県道を北東方向に銚子を目指す事になります。
ところが本日は北東の強めの風が終始吹き続けるという予報でしたので、この40km近い区間は結構厳しい行程に成る事が予想されました。
エイドステーションを出て、集団の後ろに下がりつつ、「少し楽をさせていただこうかな」なんて甘い考えを抱きつつ、左折して県道に入るととたんに強い向かい風が襲い、集団の速度が「ガクッ」と落ちました。
もはや20~23km/h程度のペースしか出ないようです。

このまま銚子まで走ればかなり楽に体力や脚の消耗も抑えて走ることは出来るのですが、「何か違うなぁ」という感情が湧いてきました。
本来サイクリングは「自分の事は出来る範囲で自分で何とかする」モノだという考え方に賛同している立場から言うと、これは違うだろ!と。

で、カッコを付ける訳ではありませんが、とにかく自分の能力の範囲で、無理なく走れるペースで走ってみて、結果として単独でも列車を引いていてもいいじゃないかと「脳内会話」で結論が出て、後続するM島君にペースアップを伝えて、下ハンドルを握りシフトダウンでケイデンスを上げて「平地向かい風巡航モード」で、集団を抜け出して走り出しました。
とりあえず平均風速5m前後程度なら、なんとか25~28km/h程度のペースは保てる実績はありましたから、その辺りのペースで銚子を目指す事にしました。

正直に白状させていただければ、あまり集団の後ろでノンビリしすぎていると、何せ広範囲に「正体」がバレておるモノですから(苦笑)、「soranekoさん、銚子は随分楽をして、ノンビリ集団に付いていましたね」などと思われるのが恥ずかしかったという感情があったことは否めません(苦笑)。
普段は人の目など気にしていないよと嘯いてカッコつけていても、まあ実態はこの程度の人間ですよという事ですねぇ(笑)。

この「九十九里ビーチライン」をこのまま走りぬけ、旭市を海岸線沿いに通過して飯岡というところから半島の山岳方面に向かいます。
山河路は専門外ですので(笑)、上る前にコンビニで休憩して此処からはひたすらノンビリマイペースで第二エイドステーションを目指します。
とにかくM島君のバイクはトルクを掛けられないので、上り坂では最も軽いギアでクルクル回してなんとか凌ぐ作戦を取りました。
まあ、それがなくとも僕は何時もそうなのですが(苦笑)。

半島の高台の上に出ると、この地域はいたるところに大型の「風車」があります。

気のせいかもしれませんが、以前に比べて明らかに風車の数が増えたような気がします。
やはり震災以降こういった「自然エネルギー」の活用は着実に進んでいるように思います。
そういえば平地にたくさんのソーラーパネルの並んだ「メガソーラー」も本当に頻繁に見かけるようになりました。

と、此処でも記念写真です。


M島君も恥ずかしがりながらパチリ!

イヤー、こういう時は同行者が居てくれて助かりますね。

この後数台の集団で名物の「ドーバーライン」を通過して、第二エイドステーションの「地球の丸く見える丘展望館」を目指します。
因みにこの辺りでぱらぱら少し雨が顔に当たる程度降りましたが、結局それ以上天候が悪化する事は無かったのは大変助かりました。
コレは誰か「晴れ男・晴れ女」が参加者に居てくれたのでしょう。
見知らぬ日頃の行いの良いであろう「晴れ男女」達に、感謝したいと思います(笑)。

ようやく第二エイドステーションに到着して、この大会の目玉である「スイカ」を頂く事にします。
この時期普通はスイカは初物で、ハウスモノなのだとは思いますがあまり美味しい物に当たった記憶が少ないのですが、「八街」と書かれた箱に詰められたこのスイカは、なんとこの大会専用に育成された物だということで、大変甘くて美味しいスイカでありました。

半島と太平洋が一望できるこの眺望は、確かに一見する価値がある物だと思います。
天気が良ければ富士山や、なんと我が栃木の「男体山・高原山・那須岳」もまれに見える事が出来るそうです。
「日本一早い時間に初日の出が拝める」ポイントの犬吠崎ですが、此処で初日の出を拝む事が出来るというのも、中々良いかもしれませんね。

さあ、折り返し地点を越えて後半戦です。
ノンビリ見学していたら、あららほとんど参加者の姿は無く、完全に最後尾になっていました。
コリャぁいくらなんでもノンビリしすぎたようです。
あわてて発進した走行スタッフの後についてコースに入りましたが、あれ?なんかGPS画面のルートからだんだん離れて、見覚えの無い随分マニアックな(笑)コースを走り出しました。
今年はコースが変更になったのか?と疑問に思いながらも付いていきましたが、なんと停止してコマ図を取り出して首を傾げ始めてしまいました(笑)。
どうやら完全にミスコースしてしまっていたようで、とにかく海岸線に出ようと進んだのですが、本当に砂浜に出てしまって、仕方が無いので多少の土地勘が有るので、こちらが先導してスタッフを元のコースに誘導して、先行している別のスタッフに追いつく事が出来ました。
まあ、こういった「アクシデント」もイベントの醍醐味の一つで(笑)、切り抜けられるだけの精神的な余裕を残しておくのもロングライドのスキルの一つだと思っています。

この後は走行スタッフの集団についていって、銚子市外を抜けて左折して第三エイドステーションのある多古町を目指します。
此処からは完全な追い風になり、雲も取れて晴れ間が広がる快適な走行になりました。

早い参加者は前走者を追い越しながら見る見る遠ざかって行きますが、こちらはマイペースで進みます。
M島君のバイクからいよいよギア鳴りが頻繁に聞こえてきたこともあり、あまり無理は効かないようです。

お昼ごはんを特に取っていなかったこともあり、途中のコンビニで頻繁に補給しながら、時にソフトクリームを食べながら(だって美味しそうだったんです)、再度のチェックポイントの多古町の「あじさい公園」に到着します。
此処まで来ればあと40km程度ですから、概ね最後のペース配分が読める辺りであり、細かいアップダウンはあるものの個人的には精神的には余裕が出てきます。

さてラストスパートで出発しますが、とあるショップのチームが先行していてしばらく一緒に走っていました。
えーと、なんと言うかあまり細かいことを言うと本当に後で面倒なことになりそうなのでホドホドにしておきますが、仲間内で一緒に走っていて本当に楽しそうで、嬉しくてハシャイデしまうのは自分にも覚えがあるので人のことは言えないのですが、同じ柄のジャージであれだけの数で公道でやりすぎると、もはや「数の暴力」というレベルと他人に見られてもい仕方が無いのかもしれませんね。
まあ信号無視とか道交法を違反するような悪質さは無く、意地悪なオジサンから見ると「無邪気だなぁ」と言うレベルではありますが、少なくとも並列で走行して後続の自動車から思いっきり顰蹙を買っていたのは間違い無いですし、危険でした。
チームの年配者がそういった点に配慮されて、グループ走行される事を望みたいですね。
でもコレは自分でチームを率いてツーリングするときや、ショップのチームに同行するときなどけして人事ではなく、自らも十分気をつけて行きたい事ではあります。

そろそろクドイ文章に胸もつかえてきたので(自爆)いよいよラストスパートです。
多古町から成田空港の東側を北上して、残り20kmを残したコンビ二のある交差点で、信号待ちをしていて発進した直後、後方から「カキッ!、ドガシャン」という音が聞こえてきました。
横断歩道を渡って反転してみると、M島君が停止しています。
良く見るよなんと後輪がフレームから脱落していて、慌てて近寄ると「リアディレイラーが外れた!」とM島君が絶叫してきました。
とにかく状況が理解できなかったのでバイクをコンビ二の駐車場に運んで、幸運にもコース誘導のスタッフが近くに居たので、恐らく走行不能だと判断して、リタイヤの連絡と回収の手続きをお願いしました。
ああっ!、なんだか最近同じような光景を目にした記憶があるのはけして「デジャブー」では無く、佐渡であった現実の惨事でした(泣)。

よくよくバイクを確認してみると、ディレイラーとフレームを連結している「ディレイラーハンガー」が、フレームのエンド部のラインに沿って綺麗に「破断」しており、ディレイラーはチェーンと共にスプロケに絡まり、後輪はハンガーがクイックの受けを兼ねていたので、外れてしまったようです。

どうやら変速不調を抱えたままイベントの練習も兼ねて300km近く走行しており、終始ガチャガチャ変速を繰り返したり、噛み込み不良で不正振動が出続けてディレイラーに負担がかかっていた応力が破断部分に集中した事により、繰り返し疲労破壊を起こしてしまったようでした。

もうM島君の落胆振りかける言葉も無かったのですが、何せこの手のトラブルや、イベントをリタイヤした無念のが判る経験者ですから(苦笑)、「怪我が無かっただけ幸運だと思ったほうが良いよ」と前向きに頑張ろうと励ます事に終始させていただきました。
ホント、これが50km/h以上出ている下り坂や、思いっきり踏み込んでいる上り坂で発生していたら、転倒は避けられず、怪我をしたくらいで済めばいいくらいの「最悪の結果」を招きかねない重大なメカトラブルでしたから、そういう観点で言えば、ほとんど速度の出ていない発進時に発生して転倒も無かったので、「不幸中の幸い」としか言いようが無いタイミングでは有りました。

しかし、ディレイラーハンガーという部品は、万が一転倒してディレイラーに衝撃が加わった時、フレーム構造を保護する為にわざと曲がりやすい、もしくは折れやすい「ヒューズ」の役割を構造上受け持っているのですが、この手のトラブルは発生頻度が結構高いのにもかかわらず、それによって後輪が脱落してしまうという構造その物に設計上の不備を感じてしまったのは僕だけでしょうか。
ま、今回の場合使用上の不備が招いたトラブルなので、メーカーに責任があるわけではないのですが、万が一破損が生じても機能上の重大なトラブルに至らないように配慮する「フェイルセーフ」の発想を取り入れて欲しいと考えてしまいました。

しかし、現場には終盤であったこともあり、大勢の走行スタッフも居て、休憩している参加者や後から来た参加者まで集まってしまい「大騒ぎ」になってしまいました。
まあ、スタッフの迅速な対応のおかげもあり、巡回している「回収車」がすぐ駆けつけてくれて、これ以上衆目の目に晒される事無く撤収する事が出来ました。
これが無ければ僕のように現地に置いていかれて最終回収車に乗せられることになっていたわけで、ありがたい配慮をしていただいたスタッフに感謝いたします。

で、僕まで回収されかかったので(苦笑)、「お願いだから僕は完走させてくださいよー」と、最後の20kmを、M島君の無念さも心に刻んで激走する事にしました。
幸い体力や脚の消耗はあまり無かったので、周囲を走っている、コーススタッフと共に前走者を抜いてどんどん前に出て行きます。
408号線を横切り、工業団地を抜けたところにある最後の「お楽しみ」である10%勾配の坂は、このイベント唯一の「全開モード」で、ダンシングをしながら思いっきり登ってみました。
過去2回の大会ではここに至るまでにかなりヘロヘロになっていて、軽いギアで攣りを抑えつつ何とか登っていた有様だったのですが、今回は気持ちよく上れる事が出来ました。
そういえば途中のコースの登坂路も含めて、今回は以前に比べて上り坂が短くかつ勾配も緩く感じられるようになってましたが、これも昨年から行っている「古峰ヶ原トレーニング」の成果なのでしょうか?。
イベントシーズンもおしまいですから、そろそろ「古峰ヶ原練習」も本腰で行わなければ成らないようですね。

最後のお楽しみもおわり、16:30ごろにはゴールできて、完走する事が出来ました。

たかが一枚の紙切れだとはいえ、最近自分もリタイアしていますし今回のこともあり、無時完走しましたという証の「完走証」の有り難味をしみじみと感じる今日この頃であります。

M島君のバイクは、フレームエンドの破損も疑ったのですが、ハンガー折損とディレイラーの損傷、搬送するときに車輪を外す為に食い込んでいたチェーンを切っただけで済んだようで、そう大きな費用もかからず修復する事が出来そうなのにはホッとしました。
しかし、僕のときもそうでしたが、バイクが破損したという事もそうですが、完走できなかったという現実がなんとも無念で悔しくてしょうがないんですよね。
その無念さをバネにしてリベンジを誓ったその時から、実は来年の「2014銚子センチュリーライド」のイベントは個人的に始まっているともいえるんですよね。
まあ終わってしまった事は無理やりキレイサッパリ忘れてもらって(笑)、バイクをリニューアルして来年を目指して頑張って欲しいと思います。

僕自身はそろそろロングライドイベントの付き合い方を見直していこうかなと考えています。
やはり目を吊り上げてわき目も振らないで一心不乱に走るというスタイルは性に合わないですし、さりとてあまり必要以上にペースを抑えてもフラストレーションが溜まるし、難しいところですね。
スタイルとしては、走っている時は出来るだけ一生懸命走って、「寄り道」という観光を楽しみながら制限時間一杯でイベントを楽しむという感じが好ましいかなと思っています。

色々と周りが見える余裕も出来てきましたから、同じコースやイベントでも違った角度で楽しむ事が出来そうなので、来年もこの「銚子センチュリーライド」には是非参加して、地元の皆さんとロングライドイベントの楽しみを共有していきたいですね。