年も押し迫っているこの時期に、新規部品の投入も無いのですが、マドンAにシマノのアルテグラ、今年度モデルのWH6800ホイールを投入してみました。

またもホイールですかと呆れた話でしょうが(苦笑)、5月の「佐渡ロングライドでスポークが破断した直後から考えていた事です。

一度こういう事があると、どうしたものかその部品への信頼が無くなるもので、代替品として同様のホイールというと、クリンチャーで比較的軽いセミディープリムのホイールという事で、僕の体重からすると勢いMAVICのコスミックカーボンシリーズになってしまうのか、シマノのデュラエースC35辺りが候補になっていました。
でもなー、デュラでも15万円からで、まあ贅沢な話コスミックカーボンのC40ともなると28万円もするわけで、そんなに予算をかける必要が本当にあるのかと、6か月以上ウジウジ考えていました。

で何でアルテグラなの?という事になりますよね。
実はこのホイールは前作のWH6700が出た時から大変気になっていたホイールなんです。
とにかくコストパフォーマンスが良いという評判は聞いていましたし、正直ポタリングからのんびりロングツーリングがメインになっている今の使い方で、「リーサルウェポン」が必要になる事もないし・・・・・・・。
まあ、決め手になったのは、マドンAにキシリウムエリートを組み合わせて走っていて気になっていた「100kmで完全に足が売り切れる」という出来事でした。
無論走り込み不足や体重増加、ポジションの変更などが主な理由なんですが、思い返してみるとこのキシリウムエリートというホイールは、カーボンフレームのFELT Z25や、TREKmadon6とか、どちらかというとガジガジ゙に固いフレームではないバイクに組み込んでいたので、ホイールそのものの印象は「固いな」とは思っていましたが、ある意味回す反力がダイレクトに返ってくる傾向のあるアルミフレームのTREKmadon2に組み込んで、初めて走っていて「脚が売り切れる」という現象に至ったのでは?と考えました。
マドンAは、主にボンドレガーのアイオロス5.0ACCを組み込んで使う事が多く、このホイールは踏み込むとある程度「しなり」が有ってからコシが出るタイプのホイールで、アルミフレームのダイレクトな感覚を相殺してくれていたのかもしれません。
まあ、その辺りをはっきりさせたくて、どすこいライダー御用達のMAVICでないホイールという事で、トータルバランスを考えて今回はWH6800になったというわけです。

はあ、長いですね(苦笑)。

また、僕的には決め手になったのがスポークの張り方です。

ハブから交差するところなくストレートに伸びています。
通常の「タンジェント組」で、スポークが交差するところのフリクションで横剛性を確保するタイプのホイールだと、僕の体重とトルクだと擦れて摩耗して、最終的には折損してしまうんですね。

あとこのホイールは「チューブレス」仕様で、このようなバルブが組み込まれていました。

今回は比較のために最近使っているパナレーサーのレースA25Cを組み込みますので、後で機会が有れば試してみたいですね。

さて、昨日タイヤとスプロケを組み込んでマドンAに投入して、初期馴染も済ませてありますので、本日は益子方面にツーリングがてら、慣らしとインプレを行う事にします。
今日はある程度日が昇って温かくなる9:00スタートです。
本当はセンチュリーライドで確認すべきでしょうが、前日忙しかったのと、北東方向の風が強いことが予想されたので、日が落ちてくる15:00までで、100km以下の距離のコースを選びました。
北西の季節風が強く冷たい冬の間は、このパターンが多くなると思います。
寄り道しながらノンビリ走って現地に10:30に到着です。

と、ローソンで休憩していたところ、横にある「陶芸広場つかもと」という所で、朝市が開催されていました。

通常この辺りの朝一というと、地元の農産品が主体なのですが、個々の朝市は周辺で営業しているカフェなどの店舗や、オーガニック素材でこだわりの食材を販売するお店など、かなり特色のあるお店が多かったです。

その中でいい匂いがするお店でこれをたのんでしまいました。

歯応えのあるみっちりとしたパンとジューシーなハンバーグが絶妙の、美味しいハンバーガーでした。
何時もの通り、カロリー消費より摂取の方が多くなりそうな気配濃厚です(苦笑)。

この朝市ではちょうど地元のチームの方々も朝練が終わって休憩をされていて、「あっ、先週のイベントで一番乗りで来られた方ですね」と声をかけられました。
皆さん方は地元のEBIKOサイクルの「チューリングましこ」の方々で、実行委員として働いていた皆さん方に顔を(というよりこの巨体)覚えられていたんですね。
まあ、ここまではよくある話なんですが、そのうちの一人の方が「もしかしてIヶ丘小学校と中学校出身では?」と僕の母校の名前を言ってきました。
驚いたことに同い年の同級生で、「あのデカい奴は見覚えがあるなー」と声をかけてくれたそうです。
なんとも世間は本当に狭いですねー、というかホントに悪い事は出来ないです(苦笑)。

この後は早めに帰ろうと思いましたが、近くに「西明寺」と言うお寺がある峠道の、地元では有名なトレーニングコースがあるので、ホイールのインプレの為、登りに行くことにしました。
しかし体重MAXの今の状態のヒルクライムは自殺行為でした。
本当にノタノタとしか前に進めません。
結構勾配が厳しいコースだとは聞いていましたが、僕ごときがくるようなところではなかったのですね(笑)。


それでも登りきれば気持ちい物です。

景色も良いですね。

このあと寄り道せず帰宅しましたが、だいたいホイールの感触は掴めたと思います。
まず、最初の馴染が済むと、比較的早い時点で軽く回るように成ってくれました。
キシリウムエリートが、まるで固い板を回しているような感触が有ったのに対して、アルテグラは精度の良い回転体が軽やかに回っているという印象で、この周りの良さは、ハブが回ることでは定評のあるEASTONや、セラミックベアリングを入れて調整して劇的に回るようになったキシリウムエキップよりも良く回っていると感じました。

重量自体は1600g程度と決して軽いホイールではありませんが、走り出しの軽さと、脚を止めた時の空走感など、かなり軽やかに走れるホイールだと思いました、
発信の時に意識的にダンシングで振ってみたり、ヒルクライムをした感じでも、横によじれたり、推進力がそがれたりすることもなく、僕の体重で大丈夫なのですから、競技で脚力のある選手が使うのでなければ、十分な剛性があると感じました。

このアルテグラのホイールは、キシリウムエリートや、カンパのZONDA、フルクラムのレーシング3辺りと比べられるレベルだとは言われていますが、それだけのパフォーマンスは十分あるようです。
値段も3万円少々と他のライバルたちの国内販売価格の1/2以下、もしくは海外通販よりも若干安めと、それだけだと「格下」に見られがちですが、侮るなかれという所ではないでしょうか。

ただ残念なのは、このホイールに限らずシマノやキャッツアイなど、「モノは良いんだけどデザインがねぇー」というお馴染みの評価が当てはまってしまう、極めて「地味」なグラフックで、バイクのデザインやカラーリングが鮮やかだと、ほぼ完全に埋没してしまい、何のホイールを履いているのか判らなくなってしまいます。

これは、「所有する満足感」という意味ではいただけないポイントかもしれません。
ただ、バイクによっては例えば細いパイプで組まれていたり、カラーリングが地味なバイクだと、あまりホイールが派手だと浮いてしまう事になりますし、地味な方が好みの方もいますから、存在意義はあるのかもしれません。

問題の「脚の売り切れ」に関しては、距離が短いのでハッキリとしたことは言えませんが、かなり脚の負担は緩和された感触はあります。
これは後日また「オーバーセンチュリーライド」で確認する必要が有りますね。
またこのホイールの使い道ですが、「スポークが切れない」のならば、ロングランイベントに使いたい性格のホイールなので、主にマドンAの、ロングライド用に使う事になりそうです。
通常のトレーニングや山間部のトレーニングはキシリウムエリートを引き続き使う事にします。

じつはこのアルテグラのホイールを主に履くバイクは別に用意されることになります。
隠す必要もないのですが、お楽しみはまた後ほどという事で、組み上がったら近日公開します。