いよいよ本編突入です。

自転車イベントというと朝が早いのですが、佐渡は特に朝が早いのが大変です。
210kmAコースの第一グループのスタートが5:30で、5:15には集合がかけれれます。
自転車の準備開始が一時間前で4:00、朝食などで30分で3:30、ホテルを出るのが30分前で3:00、着替えやトイレ、備品の確認などで30分前でで起床が2:30というタイムスケジュールとなります。

これですから、前夜祭と称して仲間と酒盛りでもしてドンチャン騒ぎでもしようものなら、酔っ払ったまま酒も抜けない状態で210kmを走る羽目になってしまいますね(笑)
事実そういうグループを毎年何組か見かけるのですが(笑)、それはそれは過酷なイベントになってしまうでしょうね。
まあ。それはそれで、本人たちは「良い思い出」になるのですが、結構走りきっちゃったりしているようです。

佐渡はその過酷さに反して完走率が非常に高いのが特徴で、多くのライダーは「相応の準備と覚悟」の上エントリーしているのでそういう結果が出るのでしょうが、僕が見た範囲では、リタイヤしてしまう方の場合、緊張のあまり前夜寝付けなかったとかでコンディションを崩してしまう場合が少なくないようです。

先の記事で佐渡は渡航が大変だと書きましたが、こんなことも含めてやはりスタートラインに立つまでの過程が、既にロングライドの一部であり、バイクの選択や調整、整備、人間の方のコンディションで走り込みやウェイトコントロール、また現役で働いている方の場合は休暇を取るための仕事の調整、家族持ちの方の場合は奥様やお子さんへの説得(笑)、等等・・・・・。
個人的にはこれらの事を考えれば、万全の準備が完了していてスタートラインに立てれば、そのイベントは既に80%は完了していると思えるんですよね。

と、ここまでが何時ものようなクドイ前置きで(オイオイ)いよいよ僕のスタートからのお話です。
今回は個人的には「前夜まで」はほぼ完璧に準備を出来たと思いますが、唯一の誤算はタップリ睡眠をとるつもりが、途中で目が覚めて2時間ほどしか寝られなかったことです。
その前日も3時間しか寝ていないので、実質2日で5時間ほどしか睡眠を取っていません。
これは緊張のためとかではなく夜勤をしているためで、睡眠の時間帯がずれているため、昼間の生活に一時的に戻っても、すぐには元に戻らないため、ぐっすり熟睡できないんですよね。

以前ならこれで本格的に体調を崩して、おまけに動揺してしまいとても走るどころではなかったでしょうが、なんというか最近「肝が据わってきた」とでも言うのか、ただジジィになったので鈍感になったのか、今回は特に開き直ってしまいました。
「ここまで来るのに2年越しで頑張ってきたのだから、とにかく出来る範囲で最善を尽くそう」と覚悟を決めてしまっていたので、若干の頭痛と鼻水が出るのを投薬で抑えて、バイクの準備を進めました。

今回の相棒は当然のように本気イベント使用のマドンCです。
今回のために特別に用意した部分はありませんが、タイヤやチューブ、携帯ポンプなど、細かいところは昨年から本日に照準を定めて、イベントでの使用実績をもとに調整と整備、を進めてきましたので、バイクに関して安心ができます。
イベントに関係する装備品も、基本的に普段使用しているツーリングの装備が中心で、やはりこのイベント用に特別に用意したわけではないのですが、故にトラブルが出にくいやり方だと思っています。
補給食やドリンク、サプリメントも、既に200」kmを走るために使用実績がある云わば「コンバット・プルゥーブン(戦闘証明済)」のものですから安心ですね。

5:15に僕の出る210kmAコース第2グループの集合エリア「佐和田体育館」の駐車場に向かいます。

まだ薄暗い中多くの参加者でごった返しています。
初参加で緊張している人、仲間で楽しそうに談笑している人たち、誰とも目を合わさずじっと動かないで待っている人など、様々なサイクリスタが集まっています。

ここから自転車を押して、800mほど歩いて、海岸沿いのスタート地点に移動します。

この時点では、雲が多くて日が出ていないため、やや肌寒い感じです。

5:30、Aコース第1グループからスタートです。

佐渡は210kmAコースを3つにわけいます。
簡単に言うとA1がとにかく早く走りたいグループで、A2が通常のロングライドイベントの一般的なペースで
走りたいグループ、A3が時間いっぱい使ってとにかく完走できれば良いグループという感じで、これは早い集団が次から次へと追い越しをかけると、交通規制のない細い道では対向車が来て危険だということで実施されているグループ分けです。
色々と意見もありますが、確かに乱暴な追い越しをかける場面などは随分少なくなっているので、安全上は有効な方法であり、他のイベントも採用しても良い方法だと思います。
ただし、自分より早いグループを上手に利用する機会が減ってしまうことも事実なんですね(笑)。

僕のA2グループの集団は、大体5:40にスタートします。
何時もだと最初の1時間は体を温めてから、様子を見てペースを上げていき、終盤残った体力でスパートかけるという走り方なのですが、先に書いたように壊滅的に寝不足で、正直コンディションがよくわからなかったこともあり、とにかく早いA1グループを追いかけて、いつもより速いペースで手加減なく走り出しました。
心拍も勾配区間で最大心拍に上げてみて、負荷をかけて体を早く温める戦術です。
また本日は佐渡は終日強い南西方向の風が吹くという予報ですので、「追い風基調」である前半戦の72km先の「はじき野AS」までに、出来るだけマージンをとっておき。向かい風のパートと後半の「山登り」のぶんの時間を稼ごうという作戦でした。
HRをつけていませんが、体感的に130~160付近と、肩で息をする寸前くらいのペースで20km先の「相川AS」を目指しますが、こんな感じで本当に210kmも持つのでしょうか?

続きます。