細切れに記事にしていてお見苦しいとは思いますが、なんとかブログの方の2015佐渡ロングライドもゴールすることができそうです。

さて一昨年より20分も早く着いたものの、足をかなり消耗させてしまったので、両津BSで、ストレッチのサービスを受けることにします。
これはスポーツ整体系の学校の生徒さん達が、実習を兼ねて毎年ボランティアで施してくれているもので、ここ両津と160kmの小木ASで実施されています。
僕は前回までだと後半の山登りに備えて小木で受けているのですが、時間的に余裕があるので両津で受けることにしました。

プロの整体師の方ではなく、学生さんですので些かぎこちないところはあるのですが、一生懸命やってくれている姿勢がそれを補ってあまりある「癒し」があり、足の筋肉のこわばっている部分をかなりほぐすことができました。
結局一昨年とほぼ同じ時間の10:16ごろ両津BSを出発しました。
2011年の時よりは10分ほど早い時間のようですが、大した差ではありません。

さて両津湾沿いに南下していきます。

このあたりでは特に隊列に入るでもなく、淡々と進んでいきます。

5kmを過ぎると半島の高台に上っていき、若干のアップダウンが続く道になります。

流石に疲れも出ているのと南寄りの風が強いのもありペースが上がりません。
この時点では10時間ぐらいで完走できればいいかな?という気持ちもあり、何時ものツーリングペースぐらいで、上り坂は極力負担をかけずに走っていました。

115km付近の弁天崎あたりから両津湾を抜け西に進路が変わりますが、西寄りの風が更に強く押し寄せてきてペースが更に落ちていきます。
流石に単独ではタマランと、いくつかの集団に入りますが、よせばいいのに早い集団についていこうとペースが上がってきます。
もう無理がきかないと思っていた脚も、不思議と上り坂をダンシングで突破する走法にチェンジしてから幾分回復してきて回るようになりました。

ここのコースは基本平坦で緩やかに海岸線沿いに走る見晴らしが良いコースなのですが、見晴らしが良いのが災いして(笑)、遠目に走る集団がチラチラ見え出すと、どうしてもそれに追いつきたくなるんですよね(苦笑)。
で、更に早い集団に乗り換えたり、時には先頭が疲れてペースが落ちるとローテーして先頭で曵きをやるなど、調子に乗って結構飛ばしてしまい、11:41に140kmの多田ASについた頃にはヘトヘトになってしまいました。

10分程で急いで補給をして更に20km先の小木を目指します。

ここから先も結局向かい風と戦いながら同じように走っていて、せっかくの風景を楽しむゆとりもありません。
せっかくのんびり走ろうと決めていたのに、ここが僕の人間の小さいところなのかもしれませんね(笑)
で、12:50に小木ASに到着です。
結構疲れているので補給を・・・・・と言いたいところですが、エイドの補給食やスポーツドリンクにどうしても手が出なくなっています。
要するに飽きちゃった(笑)、というのは提供していただいている皆様方に失礼なことは重々承知しているんですが、やはり変化がないと辛いのは事実ですね。
特に疲れてくると、スポーツドリンク系の鼻について飲みにくくなるんですよね。
おにぎりなんかも、漬物なんかをおいてくれると随分違うと思うんですが、贅沢な話なんですかねぇ・・・

で、近くのお土産屋さんで、コーラとソフトクリームで補給をしますが、要するに炭酸系が飲みたくなったのと甘いものが欲しかったんですね。
そんなこんなでのんびり補給して、13:06に小木ASを出発します。
驚いたことにこの時点で2013年より4分ほど早いだけで、本当に同じようなペースで走っていますね。
実は初年度の一番早く走っていた時も、ほとんど同じ時間にここを通過しているんですね。

ここからは海岸線を離れてやや上下のある細い道をクネクネと進みます。
このあたり「宿根木」は古い漁村が立ち並ぶ「街並み保存地区」で、できればのんびりと訪れたいところですが、走っている当人はかなり心のゆとりが無くなっている頃でもあるんですね(笑)。

沢崎灯台を超えると真野湾沿いに東寄りのコースに変わり、ようやく追い風になりホットしたのも束の間、このコース最大の難所と悪名の高い(笑)、通称「佐渡太鼓交流館坂」の上り口に13:36に到着します。
まず2分ほど息を整えて覚悟を決めて男らしくインナーローでノタノタ登り始めます。
悪名高いといってもヒルクライムのように高低差800mも登るわけではなく、高低差176mを2.5km、平均勾配7%という、レベルではあるのですが、息継ぐ暇なくダラダラ上るイヤラシいタイプの坂で、普通ならともかくここまで170kmも走っているのですから、精神的なダメージの方が大きいのかもしれません。

と、ここで遠目に見覚えのある姿が見えたので頑張って並んでみたら「チースケ」さんでした。
まあ、広い佐渡ヶ島で長い長いコース上で、よりによって一番苦しいところでお会いできるというのも、「縁」がありますね(笑)。
しばらく走ると「どんどこどんどこ」と太鼓の音が聞こえてきますが、これは終着点にある佐渡太鼓交流館の皆さんが、太鼓を叩いて声援してくれいているんですね。
ここに限らず、もう10回も行われている当大会で、いい加減地元のみなさんも飽きているのかとも思いますが、未だに各所で力いっぱい応援してくれている姿を見ると、やはり力が沸いてくるというものですね。

さてようやく登り切り、しばらくチースケさんと一緒に走っていますが、この先に忘れようにも忘れられない忌まわしいポイントが近づいてきました。
山の中の道を走り開けたところを左折して海岸線に再び降りるのですが、この173km地点こそ、一昨年スポークが破断して、リタイアを余儀なくされた恨みの場所なんですね。

一昨年のログは2013年5月12日14:07で停止しています。
今年は14:01と6分早いだけこのポイントを「通過」することができました。
正直言って、今回のイベントの中で一番感慨深かったのがこのポイントを通過した時で、2年越しの喉に引っかかっていたものが取れたような感じがしました。

さて、ここを越えれば何となく完走が見えてくる感じですね。
素浜の海岸は、島の他の場所と違って砂浜が広がる穏やかな海岸で、追い風もあり快調に飛ばせます。

180kmの素浜ASを超えると、少し戻ってまた高台に登ります。
ここは高低差140mを2.5km、平均勾配5.6%という緩やかな坂なんですが、流石にここまで来ると勢いよく抜いていく参加者は少なく、皆喘ぐように登っている感じです。

坂を登りきれば国道350号に出ますが、あとはゴールのある佐和田まで23km程になります。
ここも実はしばらく登り基調で高低差90mを3kmと平均勾配3%の道が続きます。
この坂を登りきってしまえば残りは10kmほどで、上りはありませんから思いっきりラストスパートがかけられるのですが、最後の登坂でほとんど脚を使い切ってしまい、概ね全体の筋肉に痙攣が走っています。

まあ仕方がないのでのんびり行こうかなと思いましたが、その時早い集団が追い抜いていき、なんと先頭で牽いているライダーのバイクは「ランドナー」ではないですか!
こちらはロードでもヒーヒー言っているのに、重くて走行抵抗の大きランドナーでこちらより早いなんて!
周囲のライダーは一様に驚いていましたが、流石にこれに置いていかれるわけには行かねー!とばかり、最後の力を振り絞って、思いっきり足を回してついていき、佐和田の海岸線に出ました。

海岸線に出て右折すれば、朝出発したスタート地点のゲートが見えます。
15:18、スタートしてから9時間38分で、2015佐渡ロングライドを完走することができました。
と、ここで感慨にひたっている暇はなく、急いで駐車場に戻り、着替えもせずに帰路のフェリーターミナルのある小木に今まで走っていたコースを逆走します。
本当は小木にあった温泉でゆっくりしようと思っていたのですが、いつの間にか廃業していたので、16:00頃にはもうフェリーの乗船待ちのエリアに駐車していました。

なにせ今回は今日中に戻らなければいけないので、急いで着替えて軽い食事を撮り、お土産を買って、2時間ほどここで仮眠をとりました。
20:00に小木を出航し、直江津に21:40接岸、桟橋に降りたのがほぼ22:00で、コンビニで補給して自宅まで自走し、自宅に着いたのが2:40と、こちらも過酷な「ロングライド」になってしまいました。

ブログの方も夜勤の合間を縫って、体調が良い時に細切れに記事にしていたので、結局1週間もかかり、こちらも「ロングライド」となり、この記事を投稿して、僕の2015佐渡ロングライドはやっと終わったと言えるようです。

まあ、とりあえず今年の最大の目標はクリアできたのでホッとしています。
ログなどを見て、過去のデータともいろいろ比較しましたが、毎回全く同じようなペースで回っていたようなんですね。
走行時間や平均速度だけ見れば初年度走ったときは一番早いですが、コースも違いますし、あの時はほとんど追い抜いていく早い集団を乗り継いで走っていましたから、今回風が強かったことや、結構単独で走っていたことも考えると、実のところ2011年当時とほとんど変わらないパフォーマンスで走っていたと思います。
無論機材は良くなっていますし、なにより走り方や体のケアなどは確実に向上していますから、常日頃このブログで書いているように「加齢による体力の低下を機材とスキルで補う」という事が証明されたと思います。

まあ50歳代最初のイベントとしては、幸先の良いスタートを切れたと思います。
あとは60歳代に向けて、これをどのくらい維持できるのか、10年後の答えを見るのを今から楽しみにして、また新たなスタートを切りたいと思います。