歳を取ると一年が早いと言いますが、もう今年も終わりなんですよね。
個人的には最近一年が長いような気がしていて、それはとにかくやることが山のように有るのと、色々とやりたいこと、知りたいことが沢山あるからなのかとも思います。
そういった意味では、精神年齢は実年齢と反対にドンドン若くなっていくような気がしています。

さて我が家では大げさな年末大掃除とか、正月行事という物をほとんど放棄してしまっていて、元日の初日の出を拝みに行くのと、初詣以外の行事も無く、来客も無く、何処にも出かけないという、穏やかな年末年始を送るようにしています。
で、本日は丸一日珍しく時間が取れるので、懸案だったMTBの「GT」をオーバーホールすることにしました。

GTは最近出番がなく汚れたまま近所のお使い程度で使っていましたが、流石に中古品の寄せ集めのシフトやブレーキ類のコンディションが悪く、ついにRrディレイラーがまともに変速しなくなってしまいました。
実は、近距離ツーリングや冬のポタリング用にと、預かっている29erを改造して使おうとも思ったのですが、僕の事なので凝りだすと結構な予算がかかってしまいますし(苦笑)、せっかく使っていたGTを朽ち果てさせるのも忍びないと、中古部品を使って調子が悪くなった所を中心に、思い切って新品を導入してリニューアルすることにしました。

Vブレーキは元々ついていたもので錆を落として使っていたのでだいぶくたびれています。


ハンドルグリップはだいたい経年劣化で何故かゴムがべとべとになるんですよね。


クランクセットは新品で「アセラ」を入れたのですが、僕の体重ではどうも剛性不足で歪んできました。



という事で集めた部品がこれです

ブレーキはVブレーキ本体をアリビオグレードに、クランクは「ホローテックⅡ」のBBを使う「ディオーレ」に変更します。
本当は180㎜クランクが使いたいので「XT」にしたかったのですが、値段が2万近いので断念して半額のディオーレにしました。
シフターとブレーキレバーは、一体式の「アセラ」にしてハンドル周りをスッキリさせます。
ワイヤー類も完全に新品を使って取り回しを自由に出来るようにさせます。
後は、ハンドルの幅が広すぎるのでパイプカッターで切って狭めて、ハンドルグリップも新調します。

まずハンドルグリップを外しますが、再利用しないので問答無用でカッターで切れ目を入れて外します。


次にクランクのフィッキングボルトを8㎜の6角レンチで外し、専用工具の「コッタレスクランク抜き工具」でクランクを外します。

これはママチャリ等普通の自転車にも使われている「四角嵌合」のBBを使っている自転車ならほとんど使えるものです。

シフターやブレーキレバー、Vブレーキも外して自転車を洗浄します。

此処を念入りに綺麗にやりたいところですが、この作業だけで1日かかってしまうので今回は最小限の洗浄と清掃で済ませます。

カセットBBは、やはり専用工具で回せば簡単に外せます。


BB自体はまだ綺麗でガタも無いので別の機会に使うため取っておきましょう。


フレームのBB周りを綺麗にして、見慣れた「ホローテックⅡ」のBBを何時ものように入れますが、GTはBBシェル幅が73mmなので、説明書の通りに2.5mmのスペーサーを入れて組み込みます。


何時もの見慣れた形になりましたね。

ここにディオーレのクランクを入れますが、こういう時ホローテックは簡単であっけなく組みつけられます。


お次はシフターを組んでハンドルグリップの幅を見て、ハンドルの狭くする寸法を決めます。

ハンドル幅は元々650mmもあり、恐らくダウンヒル用に使っていたと思われるこのバイクに合わせて組まれていたようですが、普段使いには明らかに広いだけでなく、実は600mm以上は道交法違反なので、法規に合わせる意味でも、両端で30mmづつ切り取って、590mmにします。

ハンドルの切り取りは汎用の「パイプカッター」を使います。
金属の配管等を主に切る道具ですが、自転車でも色々と使い道が有るので今回購入しました。


この写真のように本体のローラーに合わせてパイプと直角にセットするのがコツで、一気に切ろうとすると、カッターの「ローラーカッター」が曲がったりして綺麗に切れなかったり壊れたり知るので、少しずつハンドルを絞って根気よく回して行くのがコツで、焦るとたいてい失敗します(苦笑)

パイプの内径に筋が出てくれば、無理に切ろうとしないでカッターを外して、先を軽く叩くと「パッカーン」と綺麗に切れます。

新しく買ったハンドルグリップは、ボルトで固定するタイプなので、角度を調整して仮組します。


乗車してハンドルに手を添えてみると、ちょうど肩幅くらいで自然な広さに成ったので乗り易く成りました。

次にVブレーキ本体をフレームに取り付けます。

これも前後とか左右の取付け位置を間違わなければ特に難しいところは有りません。
最近はロードでもディスクブレーキが増えているくらいですが、整備のしやすさとか部品の安さとかを考えるとVブレーキも捨てたものではありませんよね。

部品がすべて組終わりましたので、ブレーキとシフトのワイヤーを組んでとりあえず完成です。

一応シフトやブレーキの簡単なセッティングを施して、近所を乗ってみましたが、まあ特別な部品を入れたりしたわけでないので「劇的に良くなった!」という事は無いのですが、クランクは軽くなって剛性が上がった効果は絶大で、かなり軽く回るようになりました。

とりあえず走りますという段階で、ワイヤー伸びの後にシフトの細かい調整や、ブレーキのシューの位置だしとかをキチンとすれば、かなり調子よく走れると思います。
これで風が強い時にロードに乗りたくない時など、近所をノンビリとポタリングしたり、来年は夜勤続きで中断させていた自転車通勤も、このバイクでボチボチ再開させたいと思います。

さてこの記事を持ちまして、今年の記事の更新は最後になります。
こんな感じで、特にクライマックスも無く、変り映えのしない僕の自転車生活の日常を綴ったこのブログを、多くの方が見ていただいている事、またご丁寧に暖かいコメントを寄せていただいてる皆様方に、この場を持ちまして深く御礼申し上げます。
個人的にはここ数年引きずっているプライベートのゴタゴタが今年も続いてしまっていて、公私に渡って大変で自転車に集中しきれない一年でした。
自分のブログを見返してみると、そこに体調不調とかウェイトが落ちないとかが有り、思ったような走りが出来ない事が、精神的な不安定に拍車をかけていて、不本意なパフォーマンスで臨んでいるイベントも多く、周りに迷惑をかけてしまった事が悔やまれます。
そんな中でもなんとかブルベで初めての300kmと400kmを完走したのと、獲得標高3000mのグランフォンドを完走したことは、なんとか前に進みたいというせめてもの「自転車乗りの意地」だったように思います。

来年はというと、特に環境が好転する事は無さそうで、それに「加齢」が進んでいる事も気がかりではあるのですが、いたずらに未来を悲観する必要もないですし、さりとて根拠のない明るい未来も描くつもりもないので、とにかく日々の生活や仕事、週末のツーリングやトレーニングなど、変り映えしない日常を、まじめにコツコツと積み重ねて行こうと思っています。

自転車に話を絞ると「次はブルベの600kmだね」という声が周りから聞こえてきますが、今のところ予定は未定で、以前から書いている「栃木県のツーリングルートの紹介」も進んでいないので、こちらも取りかかりたいというのが本音の部分です。
イベント数だけは流石にここ数年過密だった反省があり、出来れば「1か月1回」程度に抑えて、ツーリングや練習を増やそうとは思っています。
何はともあれ「何事も無い何時もの日常」を送れるのが一番幸せであり、皆様方におきましても、来年も穏やかな一年が送れますことを祈りいたします。

では皆さん良いお年を!