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気になり出すと止まらない!、自転車のポジション変更 [自動車]

昨日のブログで、ポジションを調整云々を書きましたが、実はサドルの角度を少し弄りました。
基本サドルの角度は水平に合わせるという「セオリー」に従っているだけで、あまり詳しい考察加えたことはありませんでした。
これも実は絶対な正解のない「先の見えない果てしなき旅路」のようなもので(苦笑)、迷宮にはまり込むとなかなか抜け出せなくなるものなんです。

自分のフェルトはとくに一昨年から「長距離イベント用」として遠征に使うことが多く、自家用車に積み込む場合、シートポストを外してしまうので、頻繁な抜き差しがありました。
そのせいなのかシートクランプも緩んでいたわけですが、シートポストの「やぐら」の部分もゆるんでいたのか、サドルがいつの間にか前傾していました。
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昨日は出先でしたので、自転車を置いて水平線のある構造物(フェンスとか)で見てこのように調整しました。
実は乗車していて「なんだかお尻が段々前にズレてきているな」と感じていたのと、前腕に体を支えるような力みが感じられたので前傾していることが分かりました。

見た目は水平に見えますが「水平儀」を置くと、着座位置が僅かに前傾していることがわかります。
RIMG0535.JPG

サドルも上面が波を打っていて水平でないものも(セラSMPなど)もあり難しいのですが。

今度は水平儀通りに水平にセットします。
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実はサドルの角度とペダリングに相関があることが分かっていて、他のポジションのジオメトリーが同じであるという前提で、大雑把ですが前傾させると太ももの前側の筋肉「速筋」が動いて踏むみ方向のペダリングになり、後継させると太ももの後ろ側の「遅筋」、いわいるハムストリングが動いてどちらかというと「引き足」方向の回すペダリングになるようです。

うーん文章で説明するのは難しいですね。
横から見てペダルの着座位置を中心点と仮定して、体の位置関係を見るとよく理解できますが、今度暇ならそういう相関図を作ってみますので、宛にしないで数年単位でお待ちください(苦笑)

一つよくある事例として、スポーツバイクに乗り始めた人が、ハンドルとサドルの高さの落差を広げた結果、踏みやすいからとサドルを前傾させているライダーをよく見かけます。
困ったことにこれが良くフィットした上に、なんの問題もなくパフォーマンスを発揮し続ける人もいるので良く解らなく成るのですが(笑)、一般的にはそのライダーは速く走りたくてそういうポジションに行き着いているので、確かにパワーがかけやすく、重いギアを回しやすいのでスピードは出ますが、大腿二等筋の前側の速筋を消耗させるので、結果そこの場所がロングライドなどでは攣ってしまうことになります。
また筋力がないライダーが、パワーを補おうと同じロジックに行き着いて、結果として足が持たないということもあるので、もし思い当たる方がいましたら、サドルの角度は水平方向に直してみてください。

先にも言いましたが、これは他のジオメトリィーとの「壮大な組み合わせのパズル地獄」ですので、サドルの高さ、前後位置、クリートの取り付け位置、フレームのサイズ、ハンドルの幅、突き出し量、などの組み合わせで自分の体の各部のサイズや関節の柔軟性、筋肉の付き方、筋肉の特性に、走り方や走るステージという要素も加わりますから、如何にポジション出しが難解で困難で、それでいて重要であるということがお分かりいただけるでしょうか?

自分の場合、サドルの角度を水平方向に戻した結果、今度はハムストリングのみが動きすぎて疲労してしまったので、5mm程サドルを前につき出してバランスを取ってみることにしました。
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これもまたロングライドを走ってみないと何とも言えないんですよね(苦笑)
と、これの繰り返しをシーズンインまでに完了させておかなければいけないんです。

これで位置関係が決まったので、シートポストが滑らないように一度引き抜いて、滑り止めの「ファイバーグリップ」を使います。
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これはジェルの中に、おそらく細かいシリコン砂が混入していて、この砂が素材に噛み込んで滑りを止めるというものです。
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シリコン砂は、一部で「魔法の粉」と呼ばれていて、部品接合の滑り止めで、いろいろやっても効果がない場合、最後の手段で使ったりしています。

このジェルをフレームのライナーの周りに塗りますが、以前にも塗ったことがあったはずですが、幾度かの抜き差しで綺麗に無くなっていましたので、再度塗布します。
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これで高さをデータ通りに調整してトルクレンチでボルトを締めればFELTの整備は終わりです。
まあこのほかもドライブトレイン系の汚れを洗浄剤できれいに落として、もう一度チェーンオイルを塗布するなど一通りの整備をして、何時でも出撃できるようにしておきます。

ここで終わりにしておけば良いのに、調子に乗ってGT改+の整備も始まってしまいました(苦笑)
同じくドライブトレイン系の汚れを落として注油しなおすのですが、どうせならとスプロケの交換もすることにしました。
もともとGT改+は9速化するときに中古品であったCS6500の12-27Tの完全にロード用(昔の9速アルテグラグレード)のスプロケを入れましたが、よくよく見てみると、最新のモノに比べるとギアの一枚一枚の歯の形状や、土台のスパイダーの形状、材質などが「古臭い」感じがして、当たり前ですが最新のものが大きく進化しているので、リアディレイラーをディオーレに変えた時に、スプロケも変える予定でした。
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シマノのCSHG80と言うものですが11-28Tと若干ワイドなギア比で、結構軽量なものでした。

で取り替えようと工具をで回したら、スプロケ外しの工具が滑って回りません。
よくよく見てみたら工具の「刃先」が摩耗して丸まっていて、よく噛みこまないようになっていました。
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右の工具は、以前しまいなくして一時行方不明になった時に新しく買ったものですが、買っておいて正解だったようです。
この工具は2007年に、当時お世話lになったショップの店員さんが「本格的に始めるのならセットで買っておいたほうが良いよ」と言われて買った整備セットの物ですが、そういえば10年間で何回スプロケットを交換したのでしょう。
当時はセットでけして安いものとは思いませんでしたが、十分元を取ったようです。

なんとかスプロケットもセットできました。
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で、せっかくホイールを外したのだかと、前後ホイールのハブのグリスアップまでしてしまい、今日は休養日にしようと思っていたのがへろへろになってしまいました(苦笑)
この他にも5月21日開催の「ツールド桜川」のエントリーで、慣らしついでにGT改+で郵便局に振込に行ったりと、結局週末は「いつものように」自転車三昧で終わってしまいました。

なんだか体を休める暇もなく、何処かに出かけるでもなく、のんびり映画をや音楽を鑑賞しているでもなく、こうやって最後に自転車のブログを書いて僕の週末は終わってしまうわけです。
これって結構幸せなんでしょうね(笑)


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喫茶こじろう

私もエンデューロ向けにポジション変更に手を出しているのですが、泥沼にハマっており試行錯誤を繰り返しております。今日は地元で今季初レースに出走したものの、サドル後退量が多すぎたか、ペダリングがしっくりせず苦痛でした。まだまだローラー回しながらあーでもないこーでもないと悩む期間が続きそうです(苦笑)
by 喫茶こじろう (2017-02-26 17:50) 

soraneko

喫茶こじろうさんへ

ご苦労お察し致します(笑)。
と、笑えない程試行錯誤を繰り返した挙句、雑誌で見た「セオリー」通りの方が良かったりと、先が見えなくなるんですよねー。
結局僕は以下の方針をたてました。
1、各部位の寸法は必ず記録しておけば、変更した経歴が解り易い。
2、変更した理由やメカニズムをはっきりさせておく。
3、マスターセットを決めておいて、迷ったら即戻す。
4、理由も解らないのに複数の寸法を同時に変更しない。
5、結果が出ていないのに、何度も変更しない。
6、しっくりくるのが「ベスト」とは限らない。
時間がかかりますが、ポジションは最悪間違えると体を痛める事に成るので(年寄は治り難い)ので、根気よく続けるしか無いようですね。
by soraneko (2017-02-26 19:10) 

大型中年

SORANEKOさんへ

SORANEKOさんの記事を見て、情けないことに本当に2~3年ぶりだと思うのですが水平度チェックしたら、ごくわずかに前上がりでした。これはボルトの遊びでも矯正できるごくわずかな誤差範囲でした。 サドルだけは私も水平信者です。今度の週末はどのように変わるか楽しみではありますが、99.999%違いなんて分からない。
ポジション出しは本当に迷宮ものです。私は一人で走っているので、(1)正解がわからない(2)疲れたり痛みが出れば自分を叱咤するしかない・・・まさに昭和年間のライダーです。しかし、今のポジションが完全に体に染みついており、なんとなく走れており、どこもいたくないので正解かなと信じています。でも、あるべき姿がわかっていないので、理論何て遠い夢です。(笑)
サドルの水平は居間CHKしましたが、サドル~クランク中心の大事な寸法は今から測定です。これもえらく久しぶりです。この寸法だけは、「ロードバイクの基本の基」でした。ありがとうございます。
by 大型中年 (2017-02-26 20:43) 

soraneko

大型中年さんへ

寒さの話と同じで、ポジションもよほど「トンチンカン」な物でなければ、体が慣れてしまうと何ら問題なく走れて「正解」になってしまうんですよね。
そう考えると人間の体との柔軟性や適応性というのは凄いですね。
個人的な理屈ではありますが、力学的にポジションは、クランク軸を中心とした場合の、力点と作用点の距離関係で決まると思っていて、あとは人間の体、骨格とか手足の長さとか、筋肉の付き方使い方との兼ね合いだと思っています。
とにかく寸法関係はしっかりと記録しておいたほうがよく、分解整備した時も元に戻せますし、状況によってポジションを変えた時の「再現性」も保証できます。

とまあ偉そうに書いていますが、僕も普段はすっかり頭から抜けていて、何かあった時に昔の記録とかひっくり返して大騒ぎしています。
同じバイクで同じポジションでも、走り込んでいくうちに「人間」の性能諸元が変化していて、合わなくなっているなんてこともありましたから、ポジションは本当に奥が深いですね。
by soraneko (2017-02-26 21:19) 

creeker

私も試行錯誤を繰り返した結果、今は前傾気味にして落ち着いております。
というのも以前腰を痛めてから「やまめ乗り」を知り、色々と試してみたら何となくフィットしているようです。
ですがロングライドでは極端に一部分疲労が溜まったりしているので、まだまだ改善の余地がありそうです(笑)
by creeker (2017-02-26 21:46) 

soraneko

Creekerさんへ

僕も「自己解析流、擬似ヤマメ乗り」(苦笑)に変更してから色々と試してみました。
上半身を倒しての重心移動と反動を利用するヤマメ乗りの場合、サドルとハンドルの高さの「落差」が大きくなかったらという前提ですが、もしかすると若干の(本当に少しだけ)前傾は有りかもしれませんね。
サドル水平の場合、立ち気味のポジションか、ハンドル位置が低い場合、前傾姿勢は骨盤を立てた「猫背」の姿勢の場合の「セオリー」かもしれません。
上半身を倒した場合の大腿骨の付け根の可動範囲と、ペダリングのパワーゾーン(時計の3時から7時とか)の相関性の問題で、若干前傾していたほうが回しやすいとかはあるかもしれません。
もちろん他のファクターとの兼ね合いなので、デメリットもあるとは思いますが・・・・・と、考え出すと夜も眠れなくなってしまいますね(笑)。
by soraneko (2017-02-26 22:42) 

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