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祝ダイエット達成で、2013年モデルのTREKマドンを購入! [自転車本体]

「あ、アンタはアホですか」と言われてしまいそうです。
2011年モデルを持っている上に、なんでまたモデルチェンジしたからといって、いくらなんでも無駄使いもたいがいにせいや!と怒られてしまいそうです。

これが今度購入した2013年モデルのTREKマドン「2.3」です。
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えっ?2.3て、2シリーズは確かアルミフレームで、マドンではなかったのではと思われるでしょう。
僕もつい最近TREKの発表があるまではそう思っていましたが(笑)、2013年モデルの2シリーズは、マドンを名乗る事になったのです。

ある意味トップグレードとして、ツールなどでの活躍で名声を獲得した「マドン」の名前を最大限に利用した、「えげつない」ブランド戦略と感じる方もいらっしゃるでしょうが、とうとうアルミのマドンが出てしまいました。
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現物を良く見て、今までのマドンと並べて見ると、「確かにマドンだなぁ」というデザインにはなりました。
ヘッド周りから前の三角の部分のボリュームは確かにマドンです。
流石にアルミの溶接部は、カーボンフレームのような流れるラインには成っていません。
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そもそも何故今更アルミフレームを買うことになったのかと言いますと、セカンドバイクとして所有している「ピナレロFP2」の存在が関係しています。
マドンを購入するに当たり、そのあまりに高額で高級なバイクである事に怖気づいた僕は、このバイクを普段から平然と「道具」と割り切って使う勇気がなく、扱いがデリケートではないアルミフレームのセカンドバイクを計画したのですが、それで購入したのがFP2でした。

このFP2は、流石イタリアンバイクだけあって、抜群のデザインとカラーリングで、所有する満足度は抜群であり、欧州人向けに設定されていたジオメトリーが、僕のサイズにピッタリと合致して、ピナレロ特有の優れた直進性と素直な操縦性、回すとスルスルと速度が上がる巡航性能のよさで、平地主体のツーリングにはもってこいのバイクではありました。
カッコ優先で選んだ、カンパのカムシンというホイールとミシュランPro3のタイヤとの組み見合わせは、絶妙のバランスをもたらし、硬いバイクと言われるFP2に絶妙の乗り心地を与える事にも成功しました。

しかし、唯一の誤算は、2008年度モデルまでに使われていた、ONDAのカーボンバックにありました。
このカーボンバックのモノポスト形状のシートステーは、主に振動の吸収と、穏やかな操縦特性を与える為に、かなり横方向に振れる設計になっていたようで、確かに乗りやすいのですが、明らかに踏み込むと推進力を減衰させてしまっているようでした。
最初に乗り換えた時に、同じホイール履いたFELTのZ25に比べると、加速や反応がワンテンポ遅れるような感触が有ったのは、このカーボンバックに有ったのだと思います。

であれば、それを踏まえて、スムーズなペダリングで、高ケイデンスを持続するような乗り方をすればいいだけで、事実そのように走れば、気持ちが良いほど速度が伸びていく美点を備えていました。
ところが、そうは行かない状況の変化がライダーの方に起きてしまったのです。

一つは、イベントの連続で、マドンを中心にトレーニングを続けてきた結果、マドンにあわせたライディングスタイルに変化していった事です。
マドンの持つ、高い剛性と推進効率の良さを前提に、僕の体重と脚力を生かして、長いクランクでトルクを掛けて登坂をクリアするような乗り方に替えていったので、どうしてもその「くせ」でFP2に乗ると、リズムが取れずフラストレーションが溜まるようになって来ました。
具体的にはトルクを掛けると、後輪のホイールが振られたり、タイヤが横滑りしているような感覚を覚える事が多くなったのです。
走行中安全な範囲で、シートステーやチェーンステーを見てみると、ペダルの動きに合わせて、これが驚くほど横方向に触れている事が判りました。
昨日の「笠間センチュリーラン」で、後ろを走った仲間からも同じ事を指摘されて、僕の勘違いでは無い事がはっきりしました。
実はこの現象は始めて見るものではなく、クロスバイクで、同じモノポスト形状のカーボンバックを持った「「シラス」でも体験している事でした。
面白いことに、横剛性の無いシマノのRH500ホイールだと判らないのですが、剛性のあるシマノのRS20や、更に横剛性のあるMAVICのキシリウムエキップに履き替えると、はっきりと確認できたのでした。
FP2も、あまり横剛性があるように思えない、カンパのカムシンをはいたときには気に成らないのですが、ボンドレガーのアイオロスや、キシリウムエリートを履かせると良く判るように成ります。

もう一つの原因は、自分自身のパワーウェイトレシオが上がった事だと思います。
体重を減らして、もてぎに向けて高速よりの走り込みをしたので、相対的なパワーウェイとレシオが向上して、自分でも「脚が良く回るようになったなぁ」と感じていましたが、それに伴い、FP2の特性がより鮮明に感じられるように成ったのです。

先の山岳ロングライドイベントである「笠間センチュリーラン」を走行して、後半の山岳コースで、この事がはっきりした事をきっかけに、以前から考えていた、やはりもっと剛性の高いアルミフレームが必要であると言う事が決定的に成りました。
実はその方向で今年に入ってから幾つかのアルミフレームも検討していましたが、以前から気に成っていたスペシャライズドの「アレー」が、2013年モデルでかなり進化して、その上戦略的なプライスダウンも行われていて結構リーズナブルになったことから、FP2を下取りに出して、アレーを購入する計画が進行していました。

と、そこにこれも以前から候補に挙がっていたTREK2シリーズが「マドン」となって出たと聞いて、色々と情報を収集してみると、これがかなり魅力的なバイクである事が判明しました。
スペシャライズドもそうですが、TREKもどうやらキャノンディールの「CAAD10」の人気と売れ行きはかなり気に成っていたようで、一時は入門用に追いやったアルミフレームが、パフォーマンス方向でも需要があると認識したらしく、自社のアルミバイクを大幅に梃入れしたと言うのが、どうも裏の事情のようです。

ともかく新型マドンに導入された空力理論「KVF」を、ハイドロフォーミングというアルミ整形技術で、アルミ素材で実現させて、シフトワイヤーもインナー化して空気抵抗を減らし、高剛性の「E2ヘットシステム」や、プレスフットBBである「BB86」で車両剛性を高めて、5700のコンポーネントや、新型のボンドレーガーレースのホイールを入れて、実売価格16万9千円と言うのは、これまたかなりの戦略的なプライスダウンだと思いました。

一昔前なら20万円は絶対に下らない内容だとは思うんですが、その上コンパクトのクランクと、Rrのスプロケが、ティアグラの12-30Tと言う、初心者が山岳路を走ったり、ヒルクライムをはじめるのに好都合なアッセンブルがなされていて、「マドン」というブランドもさることながら、明らかに日本の、「MTBやクロスから初めてロードバイクを始めましょう」という人にうってつけのバイクだと思いました。
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で、現物を見ようと、お世話になっているショップに出かけて、お話を聞いたところ、「うーん、丈夫なマドンが欲しいと言う人向けかもしれませんね」と言う話を聞いて、即決で注文をしてしまいました。
コレは、ある意味長年の減量の目的をクリアした「自分への御褒美」でもあります。

まあ、僕個人的には普段のトレーニングや、チョッとしたツーリング、輪行や、航空輸送を伴う遠距離の遠征に使う目的であり、出来る限り今のマドンと同じ感覚で乗れて、程ほどのパフォーマンスがあり、そして何より丈夫で取り扱いに神経質に成らないで済むバイクが希望だったので、ためらう理由はありませんでした。
唯一気に入らなかったのは例のプレスフットBBですが、これはなんとか取り扱いや保守に慣れてしまおうと覚悟を決めて目をつぶる事にしました。

さてとりあえず納車されたばかりなので、各部のセッティングをマドンの・・・えーい面倒くさい!今までのマドンはカーボンなので以後「マドンC」、2.3はアルミだから「マドンA」にします・・・・、という事でマドンCのセッティングに極力合わせて、ボトルゲージやセンサー類を取り付けて、一応走行可能なところには持っていきました。

まあ、もてぎも控えていますのでとりあえずはもてぎが終わったら、ノンビリとこのバイクを乗りだしてインプレなどをしてみたいと思います。

えっ、FP2はどうなるの?ですが、FP2のコンポーネントはマドンAに移すので、マドンAのシマノ5700、105系の新品未使用ののコンポーネントと、ワイヤーなどの消耗品類を取り替えて、オーバーホールの上でショップの「委託販売」で売り出す予定になっています。
とはいえ、何せサイズが大きく(560)、恐らく180cm以上の方で無いと合わないシロモノなので、需要があるとは思えないんですよね。
という事で、しばらくはロードバイク3台保有と言う、これまた贅沢なことに成ってしまいそうです。
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コメント 16

nabe

うひょ~贅沢ですねえ。
FP2欲しいくらいです。 って絶対に合わないでしょうけど(笑)
TREKばかりになってしまいましたね。
オイラのセカンドカーはクロスバイクですが安いロードかMTBが欲しい所です。
by nabe (2012-09-22 21:26) 

soraneko

nabeさんへ

FP2が嫌いになったわけではないんですが(苦笑)、流石にロード3台所有は世間をはばかるので、売り出すことになりました。

個人的にTREK信者というわけではないのですが、職業柄工業製品としての信頼性やバランスを考えると、「面白くない」方向での選択になります。
そういう意味では、国産メーカーの方が特異な分野だと思うんですけど、この体格が「アメリカン」なので(笑)。


by soraneko (2012-09-23 06:57) 

とも

あービックリした!
なるほどセカンドマシンでしたか。
仰るようにブランド戦略である側とともに「マドン」という名を冠するに値する性能を有するという自信でもあるのでしょうね。
FP2はsoranekoさんのライディングスタイルには合わないとのこと。記事を拝見して理解しました。今回のマシンでは走らせ方のベクトルも合い、混乱は無くなりそうですね。
「このバイクを普段から平然と…」のくだり、お気持ちよくわかります。
私もKEBELですら同じですから。2台3台と欲求は尽きません(汗)
円高の影響も大きいのでしょうけど、最近はコストパフォーマンスの良さがより顕著になってきたように思いますので、ちょっと手を出してみたくなります。
by とも (2012-09-23 10:56) 

やっとこ

いや〜 驚きました。
剛性の違いはやはりありますよね〜 わかります。

by やっとこ (2012-09-23 19:13) 

ロックシップ

んん~…?
一緒にサイクリーに見に行って、その場でFP2即決して購入したのであっけにとられたのもつかの間、もう売却予定ですかいな!
(@_@;)

まーロードバイクはファッションだけで乗るもんではないでしょうから、理由はよくわかります。(きっとFP2の前のオーナーも同じ理由を抱えていたのかもしれませんな)
しかし理由分かりますが…趣味にかけられる予算も絞られている妻帯者にとって、この乗り換えは理解出来そうにありません。
自転車道、一直線ですなァ。
by ロックシップ (2012-09-23 19:29) 

soraneko

ともさんへ

いやなんとも確信犯的なタイトルでスミマセン(笑)。

チョット試乗しましたが、流石僕の体重でもビクともしないですし、ダンシングで振っても綺麗に進みます。
まあ、同じマドンでも、トップグレードを同じ・・・とはいきませんが、値段の差を考えれば、同ではマドン7とか買う人いませんしね(笑)。

しかし、数年前までは「ど真ん中ロードバイク」などと某紙が特集していたミドルクラスのスペックのバイクが、この値段んで買えるのは驚きです。


by soraneko (2012-09-23 19:47) 

soraneko

やっとこさんへ

些細な違いと言えば言えるし、それでまた自転車かうの?という疑問ももっともですが、なんというか我慢できませんでした。
まあ、楽しみながらのんびり乗れる、味のあるクロモリフレームの「WAZOO」が有るのが前提での選択でした。

by soraneko (2012-09-23 19:56) 

soraneko

ロックシップさんへ

なんというか予想通りの反応で、何も言い返せませんな(苦笑)。
この辺りは独身者の特権とも思いますが、妻帯者で「苦しいんだよ」と言いながら「アレ、何時買ったの!」なんて話も珍しくはない話で、この辺りは「ルビコンの川」を渡ってしまわないと理解できない(しなくても良い)話ですね。

まあ、いつ経済状況が変わって僕もどうなるかはわかりませんが、今は出来る範囲で、こんな金属とゴムで出来た機械に情熱を注ぐ「バカ」になれて良かったですし、出来るうちはしばらくバカを続けていきたいものです。
by soraneko (2012-09-23 20:14) 

teruteru

 保管場所に資金とうらやましい限りです。
これだけ短期間にいろいろ乗り続けるとフレームの特性の違いや自分の脚力や身体条件に合うペダリングやセッティングが見えてくるのだと思います。

 数年後には高千穂遥氏のような体型になりそうですね。
by teruteru (2012-09-24 01:02) 

soraneko

teruteruさんへ

環境が恵まれていることは、大変ありがたいことで、家族の理解にも感謝が必要ですね。

色々な素材、構造のフレームを乗り比べるのに、僕の場合はサイズの問題で借りることが出来ないうらみがあり、結局自分で買う羽目になりましたが、概ね特性と方向性は決まってきたと思います。
by soraneko (2012-09-24 06:02) 

ももんが

アルミもマドンになったのですか。
トレックのバイクは直線基調でカッコイイですね。
羨ましいです。
私も複数所有へ向けてがんばります。
by ももんが (2012-09-24 20:02) 

soraneko

ももんがさんへ

どうなんでしょうね、僕は気になりませんが「マドン」というブランドを特別扱いしたい人たちには面白くないという事もあるのかもしれません。

デザインは今年度モデルに採用された、チューブ形状の空力処理「KVF]の、後端をスパッと切り落とした形状は、好き嫌いが分かれているそうです。
カーボンだと、昨年度モデルのように、流れるようなラインがボリューム感が有っていいのかもしれませんが、アルミフレームだと、スッキリとしていて合っているかもしれません。
by soraneko (2012-09-24 20:56) 

kanchi

あはは、やっちゃいましたね。 独身だと物欲に負けてしまうサガなんですよね~

かつて私も数年の間にドイツ製のアッパークラスのセダン3台にM3、M5、CLKと立て続けに買ってしまった時期があります。嫁も子供といったリストリクターが存在しないと歯止めがかかりません。

私と違って soraneko さんは健全の域だと思います。
by kanchi (2012-09-24 23:21) 

soraneko

kanchiさんへ

ホントやっちゃいましたね。
ただkanchiさんに比べると二桁程スケールが小さいようですが(笑)。
TREKのバイクは工業製品としては優れていますが、なんというか「事務的」な感じで、嗜好品という風情には欠けるきらいはあります。
ま、出来の良い道具が欲しかったので、それでいいのですが。

出来の悪い奴ほどかわいいという所は有りますよね。
by soraneko (2012-09-25 07:02) 

Kemanchi

深いデスね〜
私もTREKの購入を検討している一人です。
参考になりました。
by Kemanchi (2012-12-27 08:04) 

soraneko

Kemanchiさんへ
コメントありがとうございます。

なにせ日本人の標準体型を著しく逸脱している人間の感想ですので、「ああこういう意見もあるんだ」程度に受け止めてもらえば幸いです。

とにかく雑誌などの媒体の場合、バイクの「インプレ」を行うライターがバリバリの競技志向の方が多く、体型もそれなりで尚且つ相当のパフォーマンスをお持ちの方の「感性」で語られてしまうと、我々のような「普通のオジサン」には「本当にそうなのかなぁ」と感じることが有ります。

オマケに「ハイエンド」バイクばかり持ち上げられて称賛されても、高額なドイツ車ばかり称賛する某自動車雑誌のようで(笑)、てんで参考にならないんですよね。
by soraneko (2012-12-27 19:26) 

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