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スポーツ界の「体罰」と「暴力」に喝! [雑談]

最近の運動部関連の「体罰」について、そもそも「勝利至上主義」や、「金メダル至上主義」など、スポーツ全体に思う事があるのですが、真剣に書き始めると本が一冊出来そうな勢いで(苦笑)、とてもちゃんとまとめられそうにないので、思う所を幾つかご紹介したいと思います。

1、勝利の美酒は誰が味わうのか?

最近同僚からよく聞く話なんですが、少年サッカーなどは父兄中心で行われて、子供が始めると結局付き合わされる羽目になるそんなんですが、やはり強いチームほど、指導者たる「父兄」の力の入れ込みようが半端ではなく、チームによっては、かなり暴力的な発言や威嚇行動、具体的な暴力などに寄る「恐怖」で子どもたちを動かそうとする指導者が少なからずいるそうです。
あまつさえ、審判や相手チームにもまるで「ヤクザ」のような態度で脅したり悪態をついたりしているそうで、如何なる手段を持っても勝利に固執するその姿は、そのチームが勝つことによって、いった誰が一番得をしているのか、よく解ってしまいますね。

また、これは僕が最近感じたのですが、ツーリングをしていると学校の壁や塀に、これ見よがしに「〇〇部、〇〇大会優勝」のような横断幕や垂れ幕がずいぶん目立つようになったなということです。
まあ学校の誇り、地域の誇りという事なんでしょうが、その学校のスポーツ部が強いという事をそんなに周りに示すことにいったい何のメリットがあるのかなと疑問に感じてしまいます。

僕の通っていた高校は、当時新設校で、いわいる「大学受験ランク付」で言えば、あまり高くなかったのですが、野球部が甲子園に出場したことで有名になった学校でした。
あくまで当時聞いた噂ですから真偽は不明でしたが、赴任してきた校長先生が、教育委員会に入り出世を望んでいたのに、大学受験では成果の望めない事に奮起して、野球部で甲子園に出場させることで「箔」をつけるため、実力のある指導者を招いて、中学の有名選手を集めたということでした。
なにせそれまでなかった「校歌」を、甲子園で歌わせるために急遽作ったとも噂されていたくらいでした。
僕は勝利から見放された弱小部に所属していましたが、練習場は奪われるは、部の予算は3桁も差を付けられるはと「世の中は一部の勝利者のみが称賛を受け、大多数の敗者は地にまみれるしかない」という冷たい社会の「常識」を身をもって体験したという事で、これも優れた教育活動なんだなと皮肉を言っておりました。

2、運動部は暴力的な世界?

スポーツの世界は実力がものをいう世界ですが、結局「体力勝負」とあれば、「理屈より拳」という風潮があることは否定できない事だと思います。
まして、成績の良い選手、チームであればあるほど、言い方は悪いのですが「力」で他を屈服させてきたともいえ、概ね余程の挫折がなければ「力に頼る高慢ちきな人間」になってしまった人をうんざりするほど見てきました。
だいたい、「指導者」ともなると、ある程度その世界で実績を積んできた「実力者」であることが多いわけで、本人が余程人間的に成熟して、キチンとした指導指針を持たない場合、「暴力」に訴えるのがいちばん手っ取り早く、下手をすると自分も散々やられてきたことなので、暴力に抵抗感がなくなってしまう事は自然なことなのかもしれません。

最近問題の「柔道」ですが、僕が少年柔道をしていたころは、地域の「道場」が中心で、かなりの人格者が指導者であったりして、「礼に始まり礼に終わる」という言葉の通り、まさに「心技体」を重んじていたので、間違っても指導者が手を上げることはなく、先輩後輩の間でも暴力行為が有った事は皆無でした。
所が、高校生になり「学校スポーツ」としての柔道部というと、少なくともそこの部員は「これが本当に柔道をやっているのか?」と首をかしげるほど人間性が低く、相当暴力的な人間が多かったので、僕は柔道に幻滅して以後帯を締めることを拒んでしまったという事が有りました。
個人的に「講道館柔道」と、オリンピックを頂点とする「スポーツ柔道」はまったく別の物と考えるようになり、勝利と暴力に支配された有名選手が、名誉と金を求めて格闘家に成ったり、指導している女子部員を婦女暴行したり、金メダルを取るため、選手の尊厳を貶めるような行為をしたとしても、それはまったく不思議ではないと考えています。
ホント、講道館の創始者である「加納治五郎」は、あの世で怒り狂っているのではないでしょうか!。

あっ、ホントにまとまりがない記事で申し訳ありませんが、要するにスポーツ界における「体罰」や「暴力」というものは、大変根が深く、問題を起こした指導者を処罰すれば済むような問題では無いという事を言いたかったんです。
まあ、暴力に走る指導者は、人間性が浅くインテリジェンスが低いことも見逃せないい事実で、手を出さなければ威厳が出ない、人を指導も出来ないという人間を指導者にするなと言いたいですね。
所詮暴力と恐怖で指導されて、自分で考えることの出来ない選手は、絶対に成功することは出来ず、良くある「名門有名チーム」で有名な選手が、プロに入って物にならないという話はよく聞きますが、自分で自分をマネージメントできないからで、それじゃしょうがないですよね。



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ももんが

勝ちたい子はほっといても勝ちに行くんですけどね〜。
元教育関係者ですが、指導は本当に難しいです。
だからって体罰はイカンですけどね。
by ももんが (2013-02-02 21:31) 

nabe

非常に信じがたい出来事ですよね。
オイラも小学生から剣道の地元道場に通っていましたが、先生が偉大な方(全日本選手権で優勝してた)だったので暴力や暴言は一切なかったですね。 もちろんその先生の息子さんの先生も同じでした。 
そしてその道場に出入りする親さんで剣道をやられてた方も一切そういったことがなかった環境でした。
当たり前のように教えられた指導法がおとなになって子供に教える立場になった時に出るのかもしれませんね。 
でも高校の何かスポーツに力を入れることは分かる気がします(笑) オイラの通った高校はサッカーは強豪で、その他にもインターハイとか常連の部活が多かったもので。 垂れ幕は当たり前でしたよ(笑)
by nabe (2013-02-02 22:31) 

potere

頷きながら読ませていただきました。

「指導」「教育」は相手がいる事ですからね。
"信頼関係の中で時に手を上げる・・・"と良く耳にしますが、指導する側とされる側・・・既にこの時点で両者の立場の違いが明らかであり、そこに信頼関係があったにせよ、それは極めてデリケートな絆だと思います。

勿論、人によっては深い絆で結ばれているケースもあるとは思いますが万人に充てはまる論理ではないのですからね。

私も今思えば体罰を受けていたよな~
中学校時代、体育の先生に限らず、数学や社会科の先生においても宿題を忘れただけで頬を叩かれていましたから。
小学生の頃にも木琴の棒で頭をコツって叩かれていました。

当時は当たり前の事の様に受け止めておりましたが、今になって考えると、体罰を受け止めていた子供の方が大人の対応をしていて、指導する立場の大人(先生や監督etc)の方がむしろ子供の様な思考や達振る舞いだったのじゃないかと感じています。

会社にもいますよね・・・朝から晩までパワハラしている子供の様な上司や経営者が(笑
by potere (2013-02-03 19:11) 

teruteru

 内柴氏の事件に続いてこの件。
園田氏が責任を取るだけでは済まされないはず。
警視庁の現職警察官でもある園田氏が告訴されると、柔道界だけの問題ではなくなります。
他にも連帯責任を取らされる全柔連幹部がいると思われます。

 礼に始まり礼に終わる柔道の内情がこれでは有望な若者が柔道を目指さなくなることが心配です。
by teruteru (2013-02-03 22:16) 

やっとこ

体の問題は簡ではなく、ひもといて行くと根が深い問題ですね。
by やっとこ (2013-02-05 07:39) 

soraneko

ももんがさんへ
その子のモチベーションを高めるのは拳ではなく、その子に適した方法で「目的意識」を持たせるかという事だと思います。
そうすれば、仰る通り自ら自分の人生を切り開いていくと思います。
by soraneko (2013-02-05 19:37) 

soraneko

nabeさんへ

自分が柔道を習っていた時は、とにかく畳の上以外で、その力や技を自分の欲望や感情に任せてふるってしまう事は、厳しく戒められていました。
オリンピックに柔道の試合の様子を報道でチラッと見たとき、選手たちがそれは不思議なくらい萎縮して、まったく実力を出せていないことに、「これは相当指導陣が恐怖で締めつけているな」と思っていましたが、成程そういう事だったという事のようです。

高校のみならず、大学においてもスポーツ部の成績が本当に受験生の数にに直結しているらしく、経営を考えれば力が入るのも無理はない事なのだとは思います。
でも、勝利のあくなき追及のために、多くの子供たちの心身が傷ついていることも事実で、首をかしげてしまうんです。


by soraneko (2013-02-05 20:04) 

soraneko

potereさんへ

学生時代を通じて、本当に御世話になった良い先生や、「こいつ自分が大人になったら絶対イジメ返してやる!」と復讐を誓うような(苦笑)、人間的に下劣な酷い教師もいました。

同じ怒られるにしても、やはり生徒たちの為に怒っているのか、自分の感情や欲目の為に理不尽に怒りをぶつけているかは、子供心にハッキリわかっていたように記憶していますね。

そういえば、子供を虐待する親は、自分も親に虐待された過去を持つ割合が少なくないそうで、運動部の「しごき」や「体罰」なども、過去から連綿と受け継がれてきた「負の遺産を」、21世紀になり、いい加減に清算しなければいけないのだと思います。
by soraneko (2013-02-05 20:16) 

soraneko

teruteruさんへ

そうなんです、現職警察官が起こした暴行事件でもあるわけなんですよね。
しかし警察という世界も、コテコテのカビの生えた「体育会系」の世界で、序列と暴力でかろうじて規律と対面を保っているような組織だと言われていますから、この事件など「氷山の一角」にすぎないのかもしれません。

柔道界は、オリンピック名声を得ることによる恩恵を一部の人間たちが貪ろうとしているうちは変わることは無いのかもしれませんね。
まあ、実態として柔道で「食い扶持を得る」為には、構築されている限られたシステムに頼るしかないわけで、その受け皿が警察や、その天下り先の「警備会社」だったりするわけですよね。
by soraneko (2013-02-05 20:28) 

soraneko

やっとこさんへ

たしかにかなり根が深い問題で、単純な理屈や正義感だけではとても解決できない問題だと思います。
個人的には目的の達成や、まして教育の為に「暴力」を行使しない「英知」をもって、物事の解決に当たる「勇気」をふるって行きたいと考えています。

by soraneko (2013-02-05 20:40) 

kanchi

私も昔は全柔連の末席を汚していました。 全柔連は組織が昔のままでしたから、幹部クラスを全て更迭するくらいのことをしないと、良い方向に向かわないかもしれませんねぇ。 文科省が監督官庁というのも遠因ではないかとも思います。

園田前監督も警察組織のしごき体質の延長で暴走していたのかなぁ。。
警視庁がどう立ち振る舞うかで、組織の自浄作用が残っているか判定できそうです。

by kanchi (2013-02-10 11:13) 

soraneko

kanchiさんへ

なんとなくkanchiさんの言わんとするところは理解できそうです。
恐らく「既得権益」がガッチリ組み込まれている以上、警察組織も含めて自浄作用はほとんど望めないでしょう。

それにしても、国際柔道連盟に「暴力行為」が原因で謝罪しなければ成らないとは、何たる破廉恥な事でしょう。
本当に恥ずかしい事です。
by soraneko (2013-02-10 17:42) 

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