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宮城センチュリーライド、嵐の中の再開! [イベント]

本日は宮城県名取市を起点とする「宮城センチュリーライド」に参加してきました。
この宮城センチュリーライドは、僕が初めて参加したロングライドイベントであり、思い入れもあり毎年必ず参加する「ハズ」だったのですが、ご存じのとおり「東日本大震災」により、名取より相馬にかけてのコースは津波によりほぼ壊滅してしまい、ようやく今年に「試行」という形で再開することになりました。

まあ、あまり感傷的に書くべきではなく、また下手な能書きを垂れるのも忍び無いという事で、淡々とレポートを書きたい
と思います。

まずコースの紹介です。

ルートラボのコースですが、起点が今回名取市役所になっています。
以前スタート&ゴール地点だった「名取サイクルセンター」があった閖上地区は完全に壊滅してしまい、唯一残ったセンターの建物も取り壊されて、付近は工事中で立ち入りは出来なくなっていました。
宮城センチュリーライド試行_20140608 002(2).JPG


閖上は小さな漁港で住宅街もあったはずですが、もろとも流されてしまいました。
宮城センチュリーライド試行_20140608 003(2).JPG

本当に何もなく、港湾設備を再建中ですが、まだまだ先が長そうです。

と、此処までは前日の話で、宿泊して翌日のイベントに備えます。
本当はせっかく仙台付近まで来ているのですから、「牛タンで一杯」と行きたいところですが、明日に備えて早めに夕飯を済ませて就寝しました。
そういえば、最初のイベントで来たときは、初めてイベントで160km走るというので、不安と興奮が入り混じってなかなか寝付けなかったことを思い出しました。
今では床に入るやあっという間に熟睡できるようになりましたから、図々しい限りですね(笑)。

さてイベント当日、今朝の話になります。
7:30に受付開始ですが、例によって気が早いので(笑)、6時前には会場の名取市役所駐車場に到着してしまいました。
駐車場にはスタッフと思われる方が一人いるだけで、本当に開催されるのでしょうか?。
なにせ、参加証を郵送したきりで、特に連絡もないので仕方が無いのですが、そのぐらいでオタオタするどすこいライダーではありません(笑)。
だって、もう栃木の田舎くんだりから、ノコノコ来ちゃったんですからね!。

とりあえず7:00には参加者や宮城県サイクリング協会の皆さんも集まってきて、テントが設営されました。
宮城センチュリーライド試行_20140608 004(1).JPG

7:30に受付開始で受付を済ませます。

走行準備はほとんど済ませておきましたから自転車を出して準備をします。
宮城センチュリーライド試行_20140608 006(2).JPG

今日は平地メインのコースですので、ホイールはコスミックカーボンですが、バイクはパナチタンです。
とにかく早い時点で天候が「雨」で有ることが解っていましたから、「濡れても大丈夫」な選択で、可動部やボルト頭にタップリグリスを塗って、リアホイールには泥除けを付けます。

しかし、準備していてもテールゲートを開けた車内がずぶぬれになってしまうくらいの風雨です。
宮城センチュリーライド試行_20140608 007(1).JPG

結局、開催されるものの、距離を半分の80kmに短縮になる事が決まりました。
残念!というより正直ホッとしました(笑)。

さあスタート時間ですが、100人募集のところ、会場に来ていて参加するのは30人程度のようです。
この雨じゃしょうがないですよね。
此処から先はコースやイベントの様子を書くのですが、なんというか何時ものイベント気分で走れなかったので、あまり楽しくないレポートになっている事をお許しください。

コースは海岸線付近に出ると、以前走ったコースなのですが、津波と地震で景色が一変してしまったので、個人的に言えば「声も出ない」というのが正直なところです。
現地の人達は震災のあの日からこの「不都合な現実」と向き合ってきたわけですが、僕自身はここまで広域の被害を初めて目の前にしてクラクラしてしまいました。
今目の前に広がっている荒野に、津波が押し寄せてすべて流している映像がチラついて・・・・。
スイマセン、やっぱり感傷的になってしまいました。

もう一つ驚いたのは、海岸線の新しい防波堤が直ぐそこに見えるほど海岸線に近い地域でありながら、自宅を再建して戻っている人たちが少なからずいる事でした。
地元の参加者の方に聞いたところ、まず市町村レベルで「住居不可」とか「黙認」とかの対応がマチマチで、戻った人達は「もうあれだけの規模の津波は(自分たちが生きている間は)来ないだろう」と考えているそうです。

そんなこんなで往路40kmですからあっという間に折り返し地点に到着です。
この先は短縮されなければ内陸部に迂回するはずでしたが、それは海岸線沿いの橋が落ちてしまい通行止めになっているからだそうです。
宮城センチュリーライド試行_20140608 009(1).JPG

速い人は早々に折り返して戻りましたが、ほとんどの参加者は此処で休憩しながら談笑していました。

ここから同じコースを折り返しですが、とにかく海岸線から東寄りの強風が終日吹き付けているので、なんだかどの方向に走っても向かい風に走っているようでペースが上がりません。
復路は陸上側が目に入りますが、やっぱり遠くに見える山まで何もない感じです。
宮城センチュリーライド試行_20140608 010(2).JPG

遠くに走る車やガソリンスタンドらしき光が見えますが、どうやら国道6号線らしく、そこから内陸部は比較的被害が少なかったようです。

とにかくそんなに急いだつもりはなかったのですが、11:30頃にはゴールで来て「試行宮城センチュリーライド、ハーフセンチュリーコース」完走となりました。
29回開催されながら、30回を目の前に震災で中止となってしまったこのイベントですが、ようやく再開に漕ぎつけられたのは関係者の努力のたまもので、悪天候ではありましたが、参加することが出来て本当に良かったです。
こんな悪天候でありながら、参加された皆さんは本当に楽しそうに生き生きと走られているのが印象的で、みちのくのサイクリスタの強さに触れる事が出来たイベントでした。


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のっぽさん

あいにくのお天気でしたね!
震災にあわれた方の相当なご苦労があったのは、想像に難くありません。
言葉で言うのは簡単ですが、東北の方の力強さを感じます。


by のっぽさん (2014-06-09 14:49) 

soraneko

のっぽさんへ

時期が時期だけに覚悟はしていたのですが、強風には参りました。
被災地は車では何度か訪れましたが、やはり車窓から見る・・・・程度では見たうちに入らないという事が改めて思い知らされました。

でも現地の人達にとっては、毎日が、一分一秒が「目の前の現実」であり、各々生きるために現実的な選択を強いられているわけで、僕が言うのはおこがましいのですが、「泣き言ばかり言ってはいられない」というところなのかも知れません。
by soraneko (2014-06-09 21:20) 

やっとこ

天気が今ひとつでしたが、無事の完走お疲れ様でした。
悪天候の中でのハーフセンチュリーでしたが体調も回復傾向の様ですね。
やはり、走り込む事が一番ですね!
by やっとこ (2014-06-09 23:15) 

ももんが

お疲れ様でした。
天候もあいにくだったようで。
色々と考えさせられる記事でした。
by ももんが (2014-06-09 23:48) 

soraneko

やっとこさんへ

実は天候以外にも、走り出すまで色々とトラブルがありまして(苦笑)、参加すること自体「試練」のイベントでしたが、なんというか、快適に楽しんではいけない様な「うしろめたさ」も有った事は事実で、この程度の試練が有った方が、僕個人的には納得がいきました。

体調の方はまずまずですが、ウェイトがさらにとんでもない事になっていまして(泣)、どうしましょうかね!。
by soraneko (2014-06-10 05:52) 

soraneko

ももんがさんへ

僕も色々と考えながら雨に打たれて走っていました。
「逃げられない現実」と向き合って、それでも生きていくという事の現実を改めて直視しました。
話としては「小さい!」のですが、あまりに「デブ」という現実も直視してきましたので(苦笑)、秋に向かって減量を決意しました!。
by soraneko (2014-06-10 05:59) 

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