SSブログ

第7回津軽半島センチュリーライド完走、8月に紫陽花のお出迎え [イベント]

先日8月2日、青森県五所川原市で開催されました、第7回津軽半島センチュリーライドに参加して、無事完走してまいりました。
いろいろなところに出没するどすこいライダーではありますが、東北では3県目の初の青森のイベントです。
津軽半島は、もうかれこれ29年前に泊まりがけの東北ツーリングで・・・、いやその頃は無論自動車ですが、東北一周をしようと車中泊の連泊で訪れたとき以来です。
僕の体型もその頃とは劇的に変わって(ヤセた方で(笑))いますし、あの当時の記憶も薄れがちではありますが、今の津軽をよく見てみたいというのが今回のエントリーの目的でもありました。

さて前日の1日に9:30頃自宅を出て青森に向かいます。
自宅のある栃木県宇都宮市からだと「東北自動車道」に乗れば、終点近くまで走れば良いだけですが、600kmという距離がありますので、これだけでも立派な「耐久ロングライド」になります。
当日は連日の猛暑がピークの時で、自動車の温度計は朝だというのに35℃付近から下がらず、福島付近ではついに37℃に達していました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 003.JPG

結局岩手県あたりまで35℃が続き凄まじいばかりの暑さでした。

青森県内に入り流石下がってきて、東北自動車道と八戸自動車道の分岐する「安積」付近になるとやっと30℃あたりに落ち着いてきました。
「浪岡」というインターを降り、国道101号線を北上すると、30分ほどで五所川原市に入ります。
この国道101号線沿いは「りんご畑」が続いており、「青森りんごの原木」なんて看板があるくらいで、さすが津軽に来たなという感じが、「他県」から来ると感じます。
地元付近の方々はというと、これは後述します。

この日は今回のイベント会場である「つがる克雪ドーム」がある、エルム街・・・・えっ?「エルム街の悪夢」とは関係がないでしょうが(笑)、区画整理された比較的新しい商業区画にあるホテルに宿泊します。
ちなみにどこの地方に行っても、よく新し道沿いにある「ショッピングモール」やイオンなどが並ぶところにある店舗は全国展開の大型チェーン店で、普段見知った店舗ばかりで安心はするのですが、その地域ならではの特色や雰囲気というものは一切感じられません。
まあ、地元の人達にとっては便利になるのでありがたいのですが・・・・・。

とまあ、身勝手な事を言う旅人の戯言はさておき、とはいえ少しは「青森」を味わいたいと、本当なら地元の居酒屋や大衆食堂を探して巡ったりしますが、今回はイベント対応でホテルでの夕食になります。
で、一応「地のもの」という事で「けの汁」と「バラ焼き」を注文しました。

B級グルメでおなじみになった「十和田バラ焼き」です。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 004.JPG

こういうコッテリ系は、おかずに最適で、ま想像通りの味です。

これは地元の郷土料理の「けの汁」です。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 005.JPG

細かく切った野菜、ズンダ、干しアワビが特徴で、この写真のものはかなり上品に作られたものですが、一般的に家庭で食べられているものは、もっと「具沢山」で、各々の家庭のレシピはあるでしょう。
よくダシが出ているスープでたくさんの野菜が煮込まれていて野菜の甘みも強く、ズンダがまろやかさを出しているようで、先のバラ焼きとは対照的に素朴な味わいですが、これは僕の好きな料理で、熱燗が合いそうですね。
なんてことばかり書いているので、最近は自転車ブログというより、グルメブログと認識されちゃう事が多いのですかねぇ(苦笑).。

イベント当日の2日は、4:30頃激しい雨粒が窓にぶつかる音で目が覚めました。
たしか前日の夜の天気予報では、曇り位の天気だったはずが、前線が南下していて、気象レーダでは強い雨雲が津軽半島に次から次へとかかっている様子が見とれ、天気予報も雨予報に変わっちて、「聞いてないよー」とまたもや気象庁に騙された感じです。
まあ、雨程度で騒いでいても仕方がないので、5:30にホテルを出て、朝食をコンビニで調達して、すぐ近くの「つがる克雪ドーム」に向かいます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 006.JPG

この時点では一応雨は止んでいますが、この空模様ではほぼ終日雨を覚悟するようです。

駐車場に着くとすでに係りの方が誘導していて、何人かの参加者も駐車場に到着していて、さすがサイクリスタは皆気が早いですね。
受付が開始される6:50まで時間はあるので車内でゆっくり朝食ををとり、装備の準備を始めます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 007.JPG

流石にこの手のイベントも手馴れたものですが、やはり時間的にゆとりがあるとしっか確認しながら準備が出来るので、忘れ物や手違いの危険性が減り、安心して本番に望めますね。

周囲の参加者の方も各々準備を初めて、お互い初対面なのですが挨拶を交わして楽しくお話をさせていただきました。
初めて参加する人や、何度も参加しておられる大ベテランの方など、いろいろな方との交流は貴重な情報収集の場でもあり、今回もこのコースについてのことを色々と教えていただきました。
あれよあれよと時間が来たので、会場に向かい手続きをします。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 009.JPG

第7回津軽半島センチュリーライド150801 010.JPG

6:50、会場ではすでに今回主催の「五所川原サイクリング協会」の方々が準備を終えていて、すでに受付は開始されていました。

イベントではどこのイベントでも必ず「ゼッケン」をつけて、参加者の識別を行うのですが、一般的には印刷された紙などをジャージに安全ピンで留めたり、シールをヘルメットに貼るのが今のスタイルですが、この大会では三角系の「ペナント」を、フレームに取り付ける、この手のイベントとしては「古典的」な方法でした。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 012.JPG

昔のサイクリングイベントでは一般的な方法で、ロードレースなどはシートポスト後方に付けている形は今でも使われていますが、最近では僕もこの方式のイベントは震災前の「宮城センチュリーライド」以来2度しかお目にかかったことはありません。
それはそれで趣があって良いのですが、取り付けは紐でフレームに固定するのですが、これは細いパイプのホリゾンタルな形状の、いささかクラシカルなバイクを想定したもので、最近の太い異型断面のカーボンバイクなどでは、取り付けにくいなという感じではありました。

いよいよ7:30分の開会式が近づいてきます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 013.JPG


この頃になると一旦上がっていた雨がまた激しく振り出し、施設の軒先に避難しての開会式となりました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 016.JPG
第7回津軽半島センチュリーライド150801 017.JPG

黒い雲の塊が流れていて、シトシト振り続けるというより、ときおり激しいにわか雨に見舞われるという感じの天気で、恐らく本日は終日今感じの天候なのでしょう。

参加者は総勢200人程度と、関東圏のこの手の大会に比べればこじんまりした感じではありますが、地元青森県と東北近県のサイクリスタ主体で、見た感じ皆さん走りなれたベテランの風情と風格がにじみ出た方々が多く、これはしっかり走らないと置いて行かれるなぁと気を引き締めます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 020.JPG

この大会は、最近流行りの「グルメライド」とか、初心者も気軽に参加できるロングライドイベントという趣向ではなく、正真正銘の正統派「センチュリーライド」という感じで、コース設定も結構中・上級者レベルの感じながら、制限時間はきっかり8時間以内であり、休憩も含めて平均速度は20km/h、実質AV25km/h以上で走らなければ完走扱いにはならないという、結構ハードな大会ではありますが、それはそれで気合が入ります。

8:00にいよいよスタートです。
僕は第2集団でしたので、2分遅れでスタート、いよいよ初体験の津軽の地を走り出しました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 021.JPG


なにせ未知のコースでペース配分もへったくれもなく(笑)、前述した通りあまりのんびりもできないという感じで、集団で市街地を抜けて郊外の国道339号線に出たところで、早い集団に乗ってどんどん先を目指していきます。
先週末に400km近く走ったダメージが結構足に残っていたはずですが、意外に軽快に回せます。
体調の方は比較的良好で、睡眠もシッカリとれていますので、今季のイベントの中ではベストな感じです。
ただしダメージを取るため一週間通勤でも自転車に乗らなかったので、AV30km/h以上、メーター読みでは33km/hあたりで走るこのペースでは、心拍数が150台後半に張り付いたまま一向に下がりません。
下手をするとHRは165辺りまで上がっていて、当然こんなに上がったまま走り続けると体力が持たないのですが、この時は不思議とイベントの高揚感も手伝って苦しくはありませんでした。

先行者をどんどん追い抜き、早い集団を乗り継いで「十三湖」方面に北上していきます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 022.JPG

流石に先頭を目指す集団のペースに耐え切れず途中で見送って、それでも30km/h以上はキープして1時間程走ると左手に十三湖を遠望しつつ、右折して県道12号線を、津軽半島の東岸の外が浜町方面に向かって山間部に入ります。

山間部とは言え道は綺麗に整備された広い道で、一件勾配があるようには見えないのですが、徐々に速度が落ちてきて維持しようとするとHRがみるみる上がっているので、あれれ登っているの?という感じでペースが落ちてきます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 024.JPG

ようやくこの頃になると周りをのんびり見る余裕も出てきますが、普段走っている山道とは、どうやらこのあたりは「スケール感」が違うようで、勾配の感じとかが最初は全く読めませんでした。
日本全国いろいろな大会に出ていますが、よく「何時も走っている場所と感じが似ている」とかの印象を受ける場所が少なくない中、流石にここ津軽半島は、今まで走ったことがない新鮮な印象を受けました。

9:24、約40km走行して80kmコースの折り返し地点となる第一CPに到着します。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 025.JPG

流石に飛ばしてきたまま山間部のコースに突入したので、この時点で結構消耗してしまいました。

ここでは補給として地元でとれるメロンが振舞われています。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 026.JPG

ここで他県からきた僕は、えっ?りんごではないの?と思うのですが、そもそも収穫時期が違いますし、五所川原はメロンとスイカの産地でもあるそうで、大量のメロンが用意されていました。

このメロンが、甘いだけでなくほのかな香りも漂う逸品で、恐らくブランド物の高いものではないこともあり、関東地方には流通していない種類なのだと思いますが、暑い中走ってきたこともありいくらでも食べられるという感じで、綺麗なお嬢さん方に進められて随分たくさん頂いてしまいました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 028.JPG


このあと参加者が続々とCP1に到着したところを見計らって10分休憩してここを後にします。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 029.JPG


CP1を出ると「蟹田大平沢辺」というところをすぐに右折して県道14号線に入ります。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 030.JPG

ここでご一緒されたパナソニックのオーダーのクロモリバイクに乗る御仁に、「この先にコンビニがあって、以後しばらく無いからそこで補給するんだ」というお話を聞いて、そこまではご一緒させていただきましたが、いや早いこと早いこと!、正直ドラフティングに入らない範囲で追従していきましたが、付いていくのがやっとでした。

この県道14号線はJRの「津軽海峡線」と平行に北上しています。
津軽海峡線という名前から想像すると、知らない方はのんびりした地方のローカル線を想像されるでしょうが、もはや完全に「新幹線」の線路であり、遠目に見える線路も駅舎も近代的なもので、おおよそのんびりとした感じではなく、何となく違和感がありました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 032.JPG


10:10頃、津軽海峡沿岸の「今別」にあるコンビニに到着して補給をします。
この先しばらく補給が見込めないということで、早いお昼を取って、栄養ゼリーとかチョコバーとかを大量に買い込みます。
こんな時装備しているモンベルのフロントバックが威力を発揮してくれて、色々なモノを詰め込むことが可能で大変便利です。
そういえば銚子ツーリングの時には書きませんでしたが、バックのサイドポケットにスマホ用のバッテリーを入れて、最近電池が弱ったATLASのサイコンに接続して使いました。
電池容量が大きいので、恐らく一日中、それこそ24時間ぐらい走っていても電池切れになる心配はなさそうで、助かりました。

先ほどの御仁といろいろお話をして、その方は先に行かれたのですが、後から来た若い参加者が「〇〇さんとお知り合いですか」と訪ねてきました。
どうやら先ほどの御仁は、トライアスロンなどで地元では有名な方だったそうで、あまりに気さくに話しかけていたので、僕もその関係者かと勘違いされたのかもしれません(苦笑)。
もっもこんな「どすこい体型」のトライアスリートはいないでしょうし(笑)、単に図々しいだけなのですが、初対面であれ誰とでも親しく話せる性格は、ほぼ100%母親のDNAであり、「警戒感がなく誰にも近づいてくる南極のペンギン」の異名を誇る母親から受け継いだ、運動能力と合わせてありがたいDNAではあります。

随分のんびり休憩していたつもりですが、ログ上では10分程度で走り出していて、今別市街地を山沿いに走る国道280号線を竜飛岬に向けて走り出します。
いやこの道も直線が長く先まで見通せる道で、やはりスケール感が違います。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 033.JPG


しばらく走ると左手に海岸線が見えます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 037.JPG

おおっ、やっと「津軽海峡」が見えましたが、ここで自然と石川さゆりの「津軽海峡冬景色」を口ずさんでしまうところが、どうしようもなく悲しいかな「昭和のオジサン」全開なところです(苦笑)。

このあと外ヶ浜町三厩というところでバイパスは海岸線沿いに出るのですが、ルートはここを通らず、山側に入り並行して走る県道281号線を通ります。
ここは「あじさいロード」と名付けられている道で、道端に紫陽花がたくさん植えられています。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 038.JPG
第7回津軽半島センチュリーライド150801 039.JPG

季節的には完全に夏で、関東地方の紫陽花の見頃からは1ヶ月半遅いのですが、どうやらとちょうど見ごろだったようで、今年は「雨のあじさいツーリング」をしていなかったのですが、皮肉なことに8月の津軽半島で、まさに前線真っ只中の梅雨の末期と言えるような天候の中、紫陽花を愛でながら走ることができました。

などと長閑な事を言っていられるののここまでで、だんだん標高が上がってきまてペースが落ちています。
高いところに出た分景色は良いのですが、いかんせん天気がよく遠くまでは見通せません。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 040.JPG


しばらく走って給水ポイントで一休みします。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 042.JPG


此処は見晴らしが良い場所で、きっと天気が良ければ津軽海峡の対岸の北海道も見えたのではないでしょうか?
第7回津軽半島センチュリーライド150801 041.JPG


この先急に勾配がきつくなり、登ったところで国道339号線とぶつかります。
ちょうど「竜飛ウィンドファーム」という風力発電の風車が並んでいるところですが、この道を右折すれば竜飛岬までは直ぐですが、コースは左折していよいよ厳しい山登りセクションが始まります.
建設中の巨大風車を見上げながら(霧で上半分は見えない)いきなり10%程度の勾配のお出迎えでげんなりしますが、ここから400m位は登っていかなければなりません。

しかし、登れば登るほど霧が濃く、もはや「雲中」という感じで見晴らしなどサッパリで、前後に参加者はいるはずですがこれも視認できないので、だんだん心が折れてきます。
と、前方にリンスキーのチタンフレームのサイクリスタがいて、「僕もチタンバイクを持っていますよ」という話から意気投合して、二人で山頂を目指すことになりました。
正直一人で登っていたら泣いていた(苦笑)かもしれませんが、これは本当に心強く心底助かりました。

とはいえ天候はますます悪化して、激しい雨が叩きつけてきて、これでもかと我々を苦しめます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 044.JPG

この映像もすごいことになっていますが、実際はもっとすごかった印象です。

本当なら途中からCPのある見晴らし台が見えるらしいのですが、当然霧でまったく見えません。
まあ途中から「えーっあそこまで登るのぉー!」というのも精神を病みますから(笑)、ここは何も余計なものを見ないで、一心不乱に登っていくほうが良さそうです。

先のことを考えれば、特に脚にダメージを貯めたくないのですが、比較的好調です。
実は好調なのは理由がひとつあります。
会場で走行前に、無料でテーピングを施してくれるというサービスが有り、特に気になっている左の膝を中心に施してもらっていました。
スポーツ医学を基礎としたマッサージをやられている方々で、問診と足の筋肉や筋などの様子を見たうえで、「左膝は随分使い込んでいて、関節が落ち込んでいる状態になっているので、随分辛かったのでは?」とズバリ症状を診断してくれて、膝関節を元の位置に戻すような補正のテーピングを施してくれました。
効果はてきめんで、立って歩いているだけで左の足の接地感がシッカリしたことが分かり、蹴り出しがスムーズでリズムが良くなったことがわかります。
このおかげで、今まで力が入らないで抜けるような左ひざを庇いながら登っていた為、左足の他の筋肉に負担が掛かり、すぐに痛みが出ていた症状がかなり緩和されて、リズミカルに回せるようになりました。

とにかく遅いのは何時ものことなんですが、順調に11:55頃、81kmほど走って第二CPに到着です。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 046.JPG


この天候では当たり前ですが、周囲は霧で何にも見えませんね。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 045.JPG


本当ならかなり素晴らしい眺望の場所なんですがご覧の有様です。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 047.JPG
第7回津軽半島センチュリーライド150801 048.JPG

ここではバナナとおにぎりが支給されましたので、長めの休憩位を取ります。
これでようやく半分ですが、どうやら完走出来るペースであり、このイベントの「大ボス」はなんとかクリアしたわけで、あとはここまでの山登りはないので、なんとか走り抜ける目算が経ちました。

12:04に再スタートで今度は山を下ります。
路面は完全にウェットですが、路面状態がよく道も広いので比較的下っていて恐怖感は少ないです。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 051.JPG


遠くには雲が切れていて日本海が見渡せるようになってきました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 050.JPG


山を下りきると「竜飛ライン」は海岸線に出て、起伏のあるコースを南下していきます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 055.JPG

しかし初めて走るコースということもありますが、とにかくコースのロケーションが変化に富んでいて、「山あり谷あり海あり湖有あり」と、本当に走っていて楽しいコースです。
道の状態がよく、自動車も少ないのもそういった印象を強めているのでしょうね。

一時間、23kmほど海岸線や内陸の山岳路を走り、「一三湖」に到着です。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 056.JPG


ここは海岸沿いに内陸側に南北に長く横たわる「汽水湖」であり、何となく個人的には同じような成り立ちの、島根県の「宍道湖」と似た印象があります。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 057.JPG
第7回津軽半島センチュリーライド150801 058.JPG

ココも宍道湖同様「しじみ」が名産品で、近くのお土産物屋さんや食堂には「しじみ丼あります」とか「しじみラーメン」などのノボリが目立ちます。
時間に余裕があればこういう名産品を楽しむのも、ロングライドイベントの醍醐味ではありますが、確実な完走を目指してここはスルーします。

ここからは基本的に平地メインなので、ペースアップが可能なのですが、個人的には比較的少ない補給で飛ばしてきたので、どうやらスタミナの方が黄色信号になってしまい、ペースがどんどん落ちていきます。
次のCPまではと頑張っていましたが、たまらず途中で休憩を入れました。
チョコレートバーやミネラルタブレットを補給して、少し休んでからまた走り始めますが、心拍数が上がっていかないのに胸がどんどん苦しくなる感じで、やはりペースが上がりません。

13:35頃、最後のCPの「車力」というところの「むらおこし拠点館フラット」というところに到着します。
ここでは冷たいトマトとかドリンクを多めに補給して、買い込んだ補給食も食べてなんとか回復を図ります。
まあ、なんとか普通に走る分には問題ありませんが、せっかくの平坦地なのに、25~28km/h程度の速度以上は出せない感じです。
このあたりになると、途中何度もお会いした参加者の顔ぶれが揃ってきて、どうやら皆さんとペースが合ってきたようで、3~5人位の小集団で進んでいきます。

ここまで来ると平坦な水田地帯と里山の間を走る、同じような光景の道が続いていて、変化が無くなった事でそれはそれで辛くなってkます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 061.JPG


と、しばらく走ると右手に異様な形の大きな土偶が見えます。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 060.JPG

これは有名な「亀岡遮光器土偶」ではありませんか!
この土偶は縄文時代のもので、ミステリーオタク的には「これは宇宙服を着た宇宙人だ!」などという話で有名な土偶です。
このあたりは「亀ヶ岡石器時代遺跡」という、縄文時代遺跡群のある場所で、個人的んはこういうのは嫌いでないので、ゆっくり見て歩いて回りたいですね。

この時点で14:08で、131km地点ですから、このペースなら1時間程度走ればゴールできる計算で、休憩を含めてゆっくり走っても7時間30分以内では乾燥できる見通しですが、最後ということもありなんとか休憩なしで走りきろうという気持ちになります。
結局先のリンスキーの方と、第3CPからいっしょに走っているミニベロの方と3人の集団でゴールを目指すこ形になりました。
ミニベロでロードと肩を並べて走るこの方は大したものだと思っていましたが、ゴール後お話を聞いたら、浜松からこられた方でしたが、昔からレースを走っている方で、イベントで表彰台にも登ったことがあるとい健脚の方でした。

コースは五所川原市街地を左手に遠望しながら南に南下して、ぐるっと回り込む形で恐らく距離を稼いでいるようです。
国道101号線に入ると、今までののどかな田舎道から一変して、交通量が劇的に増えてひっきりなしに車が横を追い越していきます。
風が追い風基調になったのでペースを30km/h程度に上げますが、ミニベロの方が辛くなってきたようでしたので、「引きますか?」と前に出て残りの20kmほどを走ることにします。
こういう時この巨体は後ろに広大な負圧領域を作りますので(苦笑)、お役に立てるようです。

しかしお約束なのですが、この期に及んで雲が晴れて日差しが出ていました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 062.JPG

といえ、猛暑には程遠く27℃程度なんですが、疲れた体にはこの雨上がりの蒸し暑さは堪えます。

五所川原市街地に入り、いよいよ会場の「つがる克雪ドーム」見えてきて、ラストスパートに入ります。
結局時計では15:14ゴールで、7時間12分をAV25km/hで走行して完走いたしました。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 063.JPG
第7回津軽半島センチュリーライド150801 064.JPG


走行時間は6時間34分で、同じ距離を走った宮城センチュリーライドの6時間20分よりかかっていますが。初めてのコースで、山越えもありましたからまあまあの記録だったと思います。
無題.jpg


と、ここで終わらないのが僕の遠征で、ここから宇都宮までの600kmの道のりが残っています。
まず、近くの温泉を探して汗を流します。
以前同じ青森県の三沢市に行った時もそうですが、ここ五所川原付近も温泉が豊富で、どうやら田畑を掘れば温泉が出てくる所が多いようで「日帰り温泉」があちこちにあります。

このあたりでは温泉は日常のお風呂という感覚で、本当に「銭湯」形式で370円くらいでは入れる温泉もあり、僕が入った五所川原市街から南下した「鶴田」というところの高校の近くの「山田温泉」というところは、そういった典型的な「温泉銭湯」で、石鹸やシャンプーなどのアメニティーは全くありませんが、豊富な「アルカリ塩化物泉」の源泉がかけ流しであり、疲れた体をほぐしてくれました。
地元の方も汗を流しに訪れている地域密着型のお風呂なのですが、さぞかし「宇都宮」ナンバーのぼくの車は浮いていたでしょうね(笑)。

お風呂にゆっくり浸かって休憩してから自宅を目指して走ります。
さてお土産物を買おうと、国道335号線を走ります。
第7回津軽半島センチュリーライド150801 067.JPG

本当にこのあたりはリンゴ畑が広がり、お土産はリンゴ関係の物が何かあるのかなと近くの「つるた道の駅」で買い物をします。
ところが、地元の農産品中心のお店には、大げさに言えば「りんごのりの字もない」という感じで、どちらかというと葡萄やメロンを中心に品揃えがしていました。
一応青森名物という事で「煎餅」を数種類購入しましたが、販売のお嬢さんに「なんでりんごの名産地なのにりんご関係の商品をおいていないのですか?」と聞きましたが、怪訝な顔をされました。
印象として「なんでそんな事を聞くのか?」という感じで、「いやここは葡萄の産地なんで」という歯切れの悪い回答しか帰ってきませんでした。
他のお店の方に聞いても反応は同様で、「なんでりんごなの?」という感じでした。

ここではたと気がついたのは、まずりんごは収穫の季節ではなかったということがありますが、この道の駅の場合、恐らく顧客として想定しているのは県内の他地域の方々で、りんごはここ津軽としては何処にでもある、いわば「生活の糧」であり、確かにわざわざリンゴ関係の物を求めることはないなと気がつきました。
で、改めてエイドで出してもらった美味しいメロンを買って帰った次第です。

このあと東北自動車道をひたすら南下して宇都宮を目指しましたが、やはり最近無理は効かないようで、21時過ぎには猛烈に眠くなってきて、疲労もピークに達したので、結局仙台で不時着して、急遽宿を取って一泊して、翌日に帰ることにしました。
翌日は朝食を取ってすぐにホテルを出て、10:00頃に自宅につきました。
まあ、勤務が夜中からなのでなんとかなりますがキツイ事は間違いなかったです。

いや本当は一泊して現地の居酒屋で地の物で日本酒でも飲みたかったのですが、仕事の都合で撮っていた休暇がキャンセルされてしまったので、今回は強行軍のイベントでしたが初めての津軽半島センチュリーライドは、そんな変化に富んだ走りやすいコースの良さもあって、十分楽しめました。
天候は残念でしたが、この時期にカンカン照りというのもそれはそれで過酷過ぎるので、このくらいの天気で良かったと思います。

正直勢いでエントリーしてしまった「津軽半島センチュリーライド」でしたが、想像以上に楽しいイベントでした。
起伏に富んだコースのロケーションは、全国に名だたる他の大会に負けるとも劣らないと断言出来ますし、地元の方々の普段の生活の営みで食されている物は、十分観光資源になり得るものだと思いました。
僕自身ちょっと遠いので毎年来られるかは何とも言えませんが、機会を見つけてまた参加したい大会だと思いました。
最後に主催された五所川原サイクリング協会の皆さん、青森県サイクリング協会の方々、そして主催者として参加された全ての方々に御礼申し上げて、今回のブログを終了させてもらいます。







nice!(4)  コメント(8)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 4

コメント 8

soraneko

大型中年さんへ

我ながら2週連続のイベントは無茶かな?とも思いましたが、意外と無事にこなせました。
そのぶん平日の日常生活が犠牲になっていて、かろうじて仕事は何とかする以外、自宅に戻るとひたすら睡眠を取っていたような感じで、皆様方のブログにもお伺いできないなど、義理を欠いてしまっています。

自分は子供の頃から自動車大好きで、自動車関係で25年もメシを食べている人間ですが、それでも自動車に関する興味を既に失っていて、とはいえ北関東の田舎の場合無いと困るものですので、「道具」として所有するのなら、軽自動車で十分だと思っています。
コンパクトカーレベルの性能の車なら、僕なら鼻歌交じりで自転車載せて日本一周まで出来てしまいますよ(笑)

変な話ですが、例えば1300CCクラスのコンパクトカーですら、その動力性能や装備、パッケージングなど、我々が若い頃乗っていた「ハイソカー」なる豪華なセダンより実は優れている場合が多く、それ以上の性能や装備は「過剰性能、豪華装備」であったりします。
仰るとおり「ステイタス」や「所有する満足感」という虚勢を取り除いてしまえば、「たかがそんなもの」に300万も400万も出して、年間数十万円も維持費を出すのがバカバカしいと考えるのが正常な考え方ですよね。

「若者が車に乗らないから業績がよくない」と業界のお偉方は口を揃えて騒いでいますが、「斜陽産業」の人達は、未だ自分の乗っている船にどの位海水が侵入して、後どのくらいで沈むかという認識が無い、もしくは考えたくはないんでしょうね。

あっ、単なる愚痴とお聞き流してください(苦笑)
by soraneko (2015-08-09 08:03) 

大型中年

SORANEKOさま

センチュリーライドご苦労様と言うか・・・・、先週400km弱走ったばかりですよね。本当にお疲れ様です。 また、月曜日の朝帰って、夜出勤とはいえ、それが実行できるだけのバイタリティーが素晴らしいというしかありません。

私は車の運転が苦手で、600kmの移動ということだけで、聞いただけで沈没です。 自転車がメインで、買い物の運搬車に成り下がっています。
結果、あまりにも車に乗らないので・・・・、給油も3か月1回のペースです。
そろそろ、維持費が安い軽自動車で十分かと思っています。 

もう車にステータスを求める時代が終わり、近所の私ぐらいの中年以上の人は、どんどんランニングコストが安い軽自動車に変更しています。 車で仕事しているわけでないし、車で長距離走ることもないので、これで大正解です。

今週末は猛暑からやっと逃げられてほっとしています。 台風10号~12号が連れてきた熱波で、今年の夏はとにかく暑かったですね。 私は8月は午前中に終わるようなコースを走るつもりです。 
by 大型中年 (2015-08-09 08:08) 

初心者ライダー

自分も参加しました!!
土砂降りでしたね。人生初の自転車イベントの為かメカトラブル多発(ブレーキ、サイコン、サドルバッグetc.)、落車ありと、個人的にドラマが多かったですが、私も何とか160km完走出来ました!
ゼッケンですが、おっしゃる通りに太いチューブには付けにくかったです。しかも、紐が脆くて5kmくらいで切れました。上下反転させて下の紐を使うもまた速攻で切れましたし。。諦めて持ち運びました。次からは凧糸を持って行こうと思ってましたが、このタイプのゼッケンは珍しいんですね。
実は写真の何処かに写ってたりします。

来年も参加されますか??
by 初心者ライダー (2015-08-10 13:03) 

soraneko

初心者ライダーさんへ
コメントありがとうございます。

もしかしたら山頂のCP以降、海岸線付近をペアで走られていた方?
間違っていたらごめんなさい。
山頂CP付近で、ペアの方が色々とレクチャーしているのが聞こえてきて「もう片方の方は、恐らく初めて走るんだな」と思ったペアがおられたのは覚えていましたが。

しかし、ドラマチックな初めての自転車イベントになってしまいましたね。
間違いなく「記憶」に残る体験であったと思います。
僕もお恥ずかしながら、同じような体験はほぼ「やらかしている」ので(笑)、大変さは理解できるつもりですし、でも完走すればこそ味わえる「達成感」が、何者にも代え難い「心の糧」になっています。

ゼッケンですが、今はシールをヘルメットとか、太くなったダウンチューブに貼る方法が主流になっていますが、これはこれで趣があっていいなとも思います。
結束バンドとかで、きちんとつけられるように自主的に工夫されておられる参加者の方もいらっしゃいました。

来年は「絶対参加します」とは公約できませんが、できるだけスケジュールを調整して参加する方向で努力してみたいと思います。
それだけの価値のあるイベントだということは間違いないですよね。


by soraneko (2015-08-10 19:41) 

初心者ライダー

何度もコメントすみません。
1人での参加です!職場の自転車乗りには裏切られたので。おそらく参加者の中で最大の荷物を背負ったまま走ったアレです。雨の日走行も含めて全てが初めてで誰もアドバイスしてくれる人もいなかったので、盛大にやらかしちゃいましたが、良い経験になりました!!

ご存知かと思いますが、当日は弘前はねぷた祭り、青森市はねぶた祭りでしたので、輪行も出来ず行き帰りも実走しました。(50km追加です。。)

今年はたまたま一致しただけのようで、毎年ねぶた祭りとかぶる訳ではないらしいです。もし来年も参加されるのであれば、祭りもチェックすると良いと思います!!青森ねぶたも良いですが、観て愉しむとしたら弘前ねぷた祭りオススメです!!
by 初心者ライダー (2015-08-10 22:01) 

soraneko

初心者ライダーさんへ

いや、勘違い陳謝いたします。
大きな荷物が写っていますね、さぞ大変だった事はお察しいたします

自分の経験で恐縮ですが、自転車関係のイベントは、最初からうまくいって「楽しかったです」というより、若干お仕置きを(若干どころではない場合も)もらって、「チックシュォー!!」と悔しい思いをしたほうが、リベンジに燃えて気合いが入るような気がします(笑)。
ホント、経験に勝るものは無いですよね。

今回自転車イベントで津軽に来るという話を同僚にしたところ「この時期で青森行ってねぶたを見ないなんて間違っている!」と言われました。
確かにその通りで、出来れば時間を取ってねぶたも見られるように計画したいですね。
と言って、いつも休暇が取れないんですが(苦笑)。
by soraneko (2015-08-11 18:52) 

Lynskeyの人

ブログ発見してしまったw
その節はありがとうございました。
またどこかでお会いできる日を楽しみにしています!
by Lynskeyの人 (2015-08-14 00:14) 

soraneko

Lynskeyさんへ
コメントありがとうございます。

こちらこそ大変助かりました。
東北方面のイベントも積極的に参加していきたいと思っていますので、また何処かでお会いしましょう。
by soraneko (2015-08-14 16:09) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。