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もはや真夏の猛暑!阿鼻叫喚の那須山登り! [イベント]

本日は「2017那須ロングライド」のお手伝いとして、サポートライダーとしてイベントを走ってきました。
しかしですよ、自分は今年に成ってから「山岳路」という物を、ほとんど走っていません!。
平地は何とかそれなりに走れるようになりましたが、山登りという物は、物理的な総重量が全ての世界ですので、このお腹の周りに着いた「サボったリング」の脂肪の輪が、絶望的な重さを生んでいて、果たして那須山の上の方まで登れるのでしょうか?

実はサポートライダーの枠が締切になっていて、本当は上まで登らないコースのサポートを希望しようとしていたのですが諦めていた所、ショップのO出さんから「100kmコースの欠員が出ましたが如何ですか?」とメールが来て、自分の状態などまったく忘れて二つ返事で受けてしまっていたのです(笑)
ところが不思議なもので、いままでモヤモヤしていたものが、出場が決まった瞬間に「やる気スイッチ」がカチン!と音を立ててはいり、もう反射的にイベントに向けての体の調整が、ほとんど「無意識」で始まってしまいました。
まあ、こんな事10年もやっていたのですから(笑)、この状態が自分にとっての「生活習慣」に成っていたのでしょうね。

さて例によって気が早いので、6時集合のところ5:15には現地について準備をします。
登録をして6:30からスタッフミーティングで、宇都宮ブリッツェンの柿沼社長が説明をします。
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参加者のスタートは7:30ですが、もう相当ごった返しています。
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参加人数は2700人で、そのサポートの人達なども含めると3000人近い人たちがこの付近を走るのですが、とにかく安全第一で参加者をサポートするのが自分の任務に成ります。

スタートして集団の半分から後ろ辺りでノンビリと走ります。
しかしこの時点で既に気温は28℃辺りに成っており、最高気温は麓で34℃とほぼ真夏並みの暑さに成るのが本当に危険です。
朝に梅干しのようなぼやけた赤い朝日がのぼっていましたが、これは湿度が非常に高い証拠で、しかも風もほとんど無いとあれば、本気で熱中症の参加者が心配です。
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個人的なレベルですが、自分は途中では立ち止まっている参加者は全て声をかける事にしました。

幾つかのエイドステーションを飛ばして、マウントジーンズスキーリゾートの駐車場のエイドステーションを目指しますが、長い先が見える、いつ終わるともしれない坂が長く続いたところで、突っ伏してしまっている参加者が居ました。
ミネラル錠剤や水分を分け与えて様子を見ましたが、走行続行不可能という事で、大会本部に連絡して、レスキューの回収を出してもらいました。
完全に熱中症で、自分成りのペースで登っていたようですが、完全にこの暑さと湿気が計算外だったようで、手足のしびれも出てきましたので急いで戻してもらいました。

この後もあちらこちらで止まっている人の半分は、予想外の暑さでHRが上がり過ぎて、乳酸が想定外に溜まったせいで脚が攣ってしまった参加者でした。
で、今回大活躍したのがこれです。
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これはトクホンのDASHREROという鎮痛消炎剤で、良く使われているクールサロンパスよりも、特に足の攣りには良く効く事を確認しているもので、足が攣った参加者の患部にスプレーすると、本当にある程度回復して走れるようになるのです。
今回は「こんなことも有ろうか」と大容量の大きい缶を持っていきましたが、新品を下して最後にはほとんどなくなるほど大活躍しました。

とにかくこんな事をして歩いているので、自分自身が遅いのに輪をかけて相当遅れてしまいました。
でもようやく那須山登山口駐車場に何とか到着しました。
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ここは食事として、名物の「ウナギオムスビ」が出るのですが、とにかくのどが渇いてドリンクを何度ももらいました。

FELTも昨日ハンドルとSTIレバーブーツの交換が済んだばかりですが調子は上々です。
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この後サポートの本来の任務の下山ライダーとして、参加者の集団を率いて、安全に麓に下すために山を下って行きます。
本来ならりんどう湖のエイドステーションまでのサポートですが、前方のスタッフのグループに追いついてしまったので、麓のセブンイレブン付近で自分は降りて、先のグループに集団をお任せします。

これで任務終了・・・・とおもいきや、休憩しようとしていたコンビニで、なんと動けなくなっている参加者が居て、手当てを同じグループに指導して、結局自走不能という事で、これまた回収車を呼んで、参加者を搬送するまで現地に止まっていました。
幸いなことに、ショップのチームで顔見知りで、自分の会社の専属医の方が近くにいたので、専門家の指示で処置が出来たのは不幸中の幸いでした。

そんなこんなで結局戻ってきたのが14:45頃で、100kmに参加していたM島と合流して自分の那須ロングライドは終了しました。
昨日危惧した通りで、参加者の熱中症での搬送が続発して、那須町の救急車が全部出動して、それでも足らないと、消防のレスキューの車両までイベントに出動してしまうという、大変な大会に成りました。
まあ本来この時期のこの気温には成らないのですが、成ってしまったのですから、相応の「危機管理」が求められるわけで、この規模の大会としての安全性の向上の為に、色々と努力しなければいけない事が、まだありそうな感想を持ちました。
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大型中年

SORANEKOさんへ

サポートライダーお疲れさまでした。
熱中症になった方がいらっしゃったとのこと、本当に大変ですね。
気温が高すぎるといっても、イベントを中止にすることができないのがつらいことですが・・・参加者も、もし中止になっても大人対応で対処いただきたいと思います。
私も暑い中は走っていますが、自転車は強大な扇風機の中のような空冷の環境であると考えられますので、今まで熱中症に至ったことがありません。自転車に乗らない人から見ればよく注意いただきますが、本当に不思議ですね。
by 大型中年 (2017-07-10 07:56) 

わだち

お疲れ様でした。

人気のライドイベントでは、幅広い方多くの方々が参加されるので、サポートも経験豊かなライダーでないと難しそうです。その点soranekoさんは様々なスキルをお持ちなので介抱された方はかなり助かったと思います。

土日は、那珂湊、大洗はとても暑かったのですが、日立まで北上すると風が冷たくて良い感じでした。

年々夏の気温は異常に高くなってきているのでそういった日はそれなりの装備かそれなりのライド内容で走るか、あるいは走らないという選択も考えてサイクリングは続けていきたいと思っています。
by わだち (2017-07-10 09:02) 

soraneko

大型中年さんへ

イベント自体中止となると、その影響と損害は凄まじいモノになるそうで、中止の判断は無理だったとは思います。
これが地方のサイクリング協会主催のイベントなら「自転車は自己責任」の精神で、なんとかなる人が参加しているという前提も成り立つのですが、こういう一般の方を対象にする大会の場合、イベント自体がどのくらいのリスクがあるのかという知識もなく、また対処するだけのスキルもない方がエントリーしてくるわけで、そういう方々のケアを怠ると、重大な事故につながると自分は考えています。

熱中症で最も警戒すべきは実は「湿度」でして、湿度が低ければ汗をかいて走行していれば「気化冷却」でクーリングできるのですが、今回のように湿度が高いとか、高所で日差しが強いよかの場合、汗をかいたくらいでは冷却が追いつかない事態になったときが危険です。
ましてヒルクライムの上りの場合、HRが上がって発熱しているところに加えて速度自体が遅いので対気速度が低く冷却能力も落ちているので、今回のような状態は最悪の環境と言えました。

とにかくHRの管理だけは夏場は絶対条件で、同じ強度で走っていていきなりHRが上がってきたり、体に力が入らなくなれば、もうそれは熱中症の初期症状で、無理は厳禁となりますので、どうかお気をつけください。
by soraneko (2017-07-10 19:57) 

soraneko

わだちさんへ

そうなんです、早い人などはそれなりに普段鍛錬していますし経験も豊富なので、ある意味危険行為だけ注意すればよいだけなんですが、それこそ山岳イベント発挑戦という人や、大きなイベントに挑戦するので前日よく眠れなかったなんて人の場合、気持ちだけは前に行くのですが、体がついていかないケースが多く、自分の状態が自分で分かっていなかったりして、周りでよく見てあげないと、限界を超えて生命の危機に瀕するなんてことも真面目に起きてしまうんですよね。

精神的にいつ果てるともなく続く上り坂にやられてしまうというケースもあり、冗談を言って気分をほぐしたり、自分の「やられた恥ずかしい過去」など話して「終わらない上り坂はありませんよ」とかアドバイスしただけで、蘇る人も少なくないので、「しくじり先生」としての存在価値は充分あったとは思います(笑)
by soraneko (2017-07-10 20:03) 

チースケ

サポートライダー、お疲れさまでした。
何年か前のサイピクでも亡くなられた方がいて、その後開催時期を大幅に前倒しして春の開催にした記憶があります。

自転車の場合、風を受けているので、どのくらい汗が出ているのか分かりづらく、熱中症のリスクが高いと感じます。

この時期、ボトルの二本体制に加え、水場を見つけると頭からウェアまで水でずぶ濡れにして走ってますが、乾くのもあっという間ですし、乾いたウェアに汗からでた塩がびっしりで驚きます。
熱中症や脱水症状になるわけですよね。
by チースケ (2017-07-11 07:41) 

soraneko

チースケさんへ

もう前日のうちに気象情報などから「これは大変な事に成る」と思ったので、焼け石に水だと思いましたが自分のブログで注意喚起をしたり、熱中症の対策グッズをたくさん用意して本番に臨みました。

この手のイベントの悩ましいところは、地元の観光振興などが絡んでいますので、参加者は出来るだけ多い方が良いのですが、間口を広げれば経験の少ない方も多く参加してくるわけで、そういう参加者のケアもシッカリ整えておかなければ、取り返しのつかない事に成ってしまう訳です。
規模とスケールが違いますが、F1レースなどは、救護体制として専門医も待機していて、なにかあればヘリコプターで緊急搬送できるようになっていたりします。
自転車イベントもスポーツイベントである以上、専門医の方が救護本部に待機していて、走行スタッフも「ファーストエイド」の救急救命の技能認定のレクチャーを受けるメンバーを揃えるくらいの準備は今後検討されるべきではないかと思います。
ただそれをすべて「雇う」となれば当然予算がいくらあっても足りなくなるわけで、そういった技能や、高いボランテリィ精神を持ったサイクリストも決して少なくは無いはずなので、普段からそういう人たちのネットワークを作ったり、組織化して各種サイクルイベントをサポートするというようなことが望まれてくるのではと思います。
by soraneko (2017-07-11 19:11) 

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