SSブログ

頑丈なクロスバイク、FELT QX65完成 [自転車本体]

このところ作業にとりかかっていたクロスバイクFELT QX65ですが、10年以上前に7万円以上で販売されていたバイクです。

ただ、この個体は非常に不幸な生い立ちのバイクで、これを買ったオーナーは相当乱暴に乗ってロクな整備もせずに、ボロボロな状態で売りに出してしまったようです。


あくまで自分の見解ですが、スポーツバイクというものが分からない、例えば子供や学生が乱暴に取り扱って、フレームは傷だらけでチェーン落ちなども頻繁にあったようで、その上適切な整備・修理を施さず、状態が悪化してもう使えないと、そのまま売り払ってしまったようです。


普通ならもうこんな個体は利用しようがないのですが、元々MTBから発達したものなのか、フレームが非常に頑丈に作られており問題が無く使えます。


となれば、消耗品やコンポーネントの交換で生き返ってしまうので、自分のようにあきらめの悪い自転車乗りは、何とかしたくなっちゃうんですよね(笑)

ちなみにFELT社は、元々アルミフレームでは評価の高い会社です。


通常このような状態のバイクはおそらく廃棄処分にされてしまっている事がほとんどでしょう。


あきらめの悪い自分は(苦笑)、過去に数台こういうバイクをゴミ貯めから路上に蘇らせた事が在ります。


さて、本日はタイヤに空気を入れて試乗しながら最終調整です。

その前に、実用性を高めるため、サイドスタンドを取り付けました。

RIMG5569.JPG


ネットで調べたらこのQX65用の社外品を売っていました。

チェーンステーの取り付け位置にきれいにボルトオンで取り付けられました。

汎用品だとフレーム傷つけたり、結局緩んでしまったりするんですよね。


あと、誰が利用するにしても、自分の立場からして道交法に準拠していないバイクを路上に出すわけには行かないので、ベルと、リアのリフレクターも取り付けます。

RIMG5568.JPG
RIMG5567.JPG

これに前照灯を付ければ道交法では問題なく公道を走れます。


ちなみに自転車には「車検」は無く、その上整備不良でも、余程の事が無ければ路上で検挙はされませんが、万一事故を起こしてしまった場合や、整備不良が原因になった場合、過失ポイントが加算されて、より加害責任が重くなるという事は、ご存じない方は覚えておいてください。


フレームにはフレームの材質と種類、サイズのステッカーが残っていました。


ちなみに6061というのは、旧JIS規格の6000系素材のアルミニウムで、強度があり腐食にもに優れている素材です。


ただし溶接特性は良くなく、強度を落とさずその後の割れなども起こさない溶接を施すには高い技術が必要になります。


BUTTEDというのはバテットチューブの事だと思いますが、溶接するパイプの両端の素材の厚みより、中間に行くほど薄くしていく工法で、強度と軽さを両立するために利用します。
通常2段階で薄くしていきますが、クロモリのパイプなどは、物によっては3段階で薄くして行ったり、段差なしで徐々に薄くしている高級パイプも存在しています。
まあ、最近の人で、こういう所を気にして自転車を購入する人は、圧倒的に少数派なのかもしれませんね(苦笑)


この44という表示は、FELTのサイトで調べたところ、サイズは身長150~165㎝の方が適性の寸法のようです。

RIMG5570.JPG
ちなみに傷だらけのフレームは、反射テープなどで隠すことにして、特にチェーン落ちでかなり傷だらけのチェーンステーはカーボン柄のガードシールで傷を隠しました。
RIMG5571.JPG
このシールやステッカーや保護シートによる傷隠しは結構使える技です。
9速のコンポーネントに交換したのは(もともとは7速)先にも書きましたが、付け加えてタイヤはPanaracerのパセラで28mmサイズの新品、ホイールは元々別のクロスバイクについていたもので、アレックスリムですが、ハブはシマノなので物としては良い方です。
RIMG5572.JPG
RIMG5573.JPG
RIMG5574.JPG
RIMG5575.JPG
ホイールは見た目や状態もさることながら、ハブがしっかりとしたものが使われていることが最大のポイントです。
シマノ製ならまず問題は無いですが、モノによってはかなり工作精度が低い粗悪品をしれっと入れている物も少なくはなく、そうなるとオーバーホールしても使い物になりません。
この組み合わせならクロスバイクとして街乗りに使うには十分なスペックで、トータルすれば元々のカタログスペックよりかなりグレードアップしています。
こうやって見るとややホイールベースが長いフレームですかね。
RIMG5566.JPG
試乗してみましたが、ガタつきもなく異音の発生もなく、ブレーキや変速系の機能もばっちりで、ハブやBBのオーバーホールや新調、あとこのパセラというタイヤの特性で、カタログ値12.2kgという重量にしては軽快に走ってくれて、路面の当たりもマイルドで乗りやすかったです。

ジオメトリーの特性で、よく言えば操縦性がマイルドで直進性が良く、まあ、悪く言えばロードバイクなどに比べれば反応が穏やかすぎてキレはありませんが、反応が穏やかなので初心者でも安心して乗れるでしょう。
しばらくは試乗やレンタル用として自宅において置き、希望者がいれば売却したいと思います。
おそらく新品で5万円程度のクロスバイクと同等の性能と快適性があり、消耗品がすべて新品なので、安心して長く付き合えるバイクだとは思います。
 

nice!(7)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 7

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。