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クランクの「Qファクター」、体格との関係は? [雑談]

多くのサイクリストにとって「坂道」は、できれば避けたい物だと思います。
とはいえ、この狭い日本、必ずどこかには坂道があるわけで、出来ればなるべく楽に通過したいと思うのは僕だけではないと思います。

さて、今更ながらですが、ロードバイクのFELTに乗ってはや1年3ヶ月経ちますが、今まで一度たりとも坂道が軽快に上がれたという記憶がありません。
むしろ通勤車のシラスの方が、気分的には楽に登れるようで、あまつさえ、MTBのリッジランナーの方が、はるかに軽快に登れるように感じてしまう事に頭を抱えてしまいました。

坂の場合、重量の占める割合が大きく、8kg程度のFELTが、12.5kg程度のリッジランナーより坂が心地よくないという事自体理解が出来ません。

絶対的なスピードはともかくとして、この感覚は何なのでしょう?

もちろんギア比やジオメトリーなどの違いがあるわけで、一概には言えないのですが、ペダルを高回転で回して、高速走行するような場合は圧倒的にFELTが楽なのですが、坂道や、全力走行などをするとき、つまりトルクを掛けるときには、どう考えてもシラスやリッジランナーの方が「踏み易い」のです。

もちろんギア比、ポジション、クランク長などを詰めてきたのはご存知だと思いますが、それにより格段乗りやすくなったとはいえ、どうしても納得がいきません。

「我が坂登り、楽に成らず、じっと足を見る」と、リッジランナーに乗っているとき、ヨーク足元を見て「はた」と気が付きました!。

「クランクの幅が違う!」

とまあ当たり前の話で、今更なんですが実測してみる事にしました。
以下、いい加減な方法ですが、コンベックスを当てて、フレームパイプの中心からクランクまでと、ペダルの踏み面のセンターラインで測定してみました。
jitaku _090803 002(1).JPG
jitaku _090803 007(1).JPG


また、自分の歩幅はどの位なのか?、自然に構えて無理が無い幅はどのくらいなのかも測定してみました。
jitaku _090803 009(1).JPG


その結果が以下の表です
名称未設定 1のコピー(1).JPG

ネットなどでも調べましたが、クランクの幅(Qファクター)は、ほぼこれくらいでした。

で、結果は一目瞭然で、自分の歩幅に対して、シラスがほぼ同じで、リッジランナーはかなり広め、FELTはかなり狭い事が判ります。

一般的にQファクターは、狭い方がトルクの伝達効率がよく、スムーズなペダリングが出来るといわれています。
ネットで調べたり、色々な人のブログを読んでも、同様の傾向があります。
これはマシンによって、クランクやチェーンライン、フレームの構成などにより、むやみやたらに狭くするわけには行かない物だそうです。
一般的な傾向としては、MTBは広めで、ロードは狭くなっているようです。

僕もQファクターは狭い方が良いと何の疑問も無く思い込んでいましたから、広い方が踏みやすいというのは説明が付きません。

ただ、これも「体格」の問題もあるはずで、僕のように関取体格で足のトレットが広めの場合、無理して狭いQファクターで踏んでいても、「楽ではない」事は間違いないようです。

今のところ調べた範囲では答えは出ませんが、自分なりにペダルのクリートの調整などで幅の違いなどを調べてみるつもりです。

しかし、我ながらしつこいですね(苦笑)。

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コメント 6

kanchi

目に鱗的な話です。

私も狭い方が力の伝達効率は良いと思い込んでいました。体格によっては必ずしも狭ければ良いという訳ではないのですね。

いつもためになる話で参考になります。ただ気持ちだけで、生かせていないのですが。。
by kanchi (2009-08-04 00:12) 

soraneko

あくまで感覚的な話なんですが・・・・。

力学的に考えれば、Qファクターが広いと、垂直に踏み込んでも水平に外側のモーメントが発生して、加重が「逃げる」理屈だと思うんです。

だけど、試しに「内股」でペダルを踏み下ろしたときの筋肉の使い方と、今回山岳コースを走行して発生した脚の痛みは一致していました。

効率だけの問題では無いのかもしれません。
狭いQファクターでのペダリングの筋肉の使い方に「慣れる」必要があるのかもしれません。

もしくは、体格や走行条件、機材との組み合わせで、効率と快適との適正なバランスの取れる、Qファクターがあるのかもしれません。

とにかく「雑誌の記事を頭から鵜呑みにするのは危険」という話を改めて思い出しました。


by soraneko (2009-08-04 20:51) 

とも

こんばんは!
Qファクターが自分の歩幅に合っているほうがいいのは言われてみれば当たり前だったかもしれませんが、soranekoさんが疑問を投げかけなければ自分は気付きもしれませんでした。
ウチの場合も以前のクランクと比べるとQファクターは狭くなっているはずなのですが、残念ながらその違いを感じ取れる感性を自分は持ち合わせていないようです(^_^;)
それにしても深い考察力と探究心には、いつもながら敬服いたします。
by とも (2009-08-04 23:19) 

soraneko

あくまで「自分が楽に踏める」というレベルでの話ではあります。
絶対的な効率は、やはりQファクターは狭い方が良いのだと思います。

ただ、最近感じている事として、雑誌などの特集などは、それこそトップアスリートのレベルでの話ではないのかと・・・・・。

ケイデンスが140も出せて、300Wの出力を出し続けられる人と、我々ホビーサイクリストとでは自ずと違いが有るのではないかと思っています。
by soraneko (2009-08-05 20:18) 

クロモリ

ポタ用ロードのペダルをシマノSPDから昔のエッグビーターCに換えました。
Qファクターの広がりは体感できる程で、ショート・スピンドルに換えるべき?と思いました。しかし貧脚信号GP番長の私には、何故かしっくりきたものです。こちらの記事を読んで、自分の体感は間違っていないと嬉しくなりました。感謝です。

by クロモリ (2012-07-20 00:53) 

soraneko

クロモリさんへ
コメントありがとうございます。

Qファクターに関しては、「狭ければ狭いほど良い」という話しか出てこないので「ホンマかいな?」と、頭に来ていました(笑)。
自分の体験から気づいたことですが、「力学」的に考えれば至極当然のことで、体格や、そのライダーが主に使用する「スピードレンジ」、ケイデンスなどによって、本来もっと重要視されてもよいセッティング項目だと思います。

ロードバイクが流行って久しいですが、「ロードレース」の観点からのみ語られる事が未だに多すぎますよね。
多くのサイクリスタにとってはけして適切な内容とは思えないことも多く、もう少し「ツーリング」や「トラベリング」といッた側面で、適切な情報を流してほしいと、特にメディアには強く訴えたいです。




by soraneko (2012-07-20 22:23) 

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