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夢の「極超音速飛行機」は、軍事利用で実現 [雑談]



この「極超音速飛行体」というのは、弾道ミサイルのように一度宇宙に出るのではなく、マッハ5以上の速度で、「大気圏内」を飛行する技術が必要で、難易度が高い技術を要求されるのだそうです。

大気圏内でマッハ3くらいから「熱の壁」といって、空気抵抗で超高温になるので、耐熱技術が必要になり、高度を維持して長距離を飛行するためには、「ロケットエンジン」では不可能で、マッハ5以上でも安定的に作動するジェットエンジンが必要で、その開発は相当困難なのだそうです。
このX51が試験した「スクラムジェットエンジン」は、極超音速の「衝撃波」を使って空気を圧縮して燃焼させる物で、「台風の中でロウソクをともし続ける」に匹敵する困難さがあるそうです。

また「ウェーブライダー」という技術も、通常の航空機が主翼で揚力を得て飛行するのとは違い、胴体の先端で発生させた、超音速衝撃波を利用して、揚力を発生させる技術なのだそうです。
衝撃波に波乗りして飛行するような物なのでしょう。
ちなみに「Zガンダム」の飛行形態が、このウェーブライダーですね。

まあ、難しい能書きはともかく、マッハ5以上で、地球の何処にでも飛べる飛行機という事で、昔この技術を利用した「極超音速旅客機」で、東京からニューヨークまで3時間で飛行するなんて構想もありました。
結局、「軍事利用」として、「大陸間飛行極超音速ミサイル」という形で軍事利用、つまり「人殺しの道具」として実現しようとしているわけで、夢と違って現実の世界は残酷ですね。
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キキ

soranekoさんは、スカンクワークスの本はもちろん読まれてますよね?
まぁ、それはともかく、”非常にお金が掛かる話”なわけで。
日本でやったら真っ先に事業仕分けの対象でしょうね。

by キキ (2010-05-28 20:03) 

soraneko

キキさんへ

スカンクワークス・超音速と来れば、A12→YF12→SR71、またD21ドローンなどですよね。
スカンクワークスで、クラレス・ケリー・ジョンソンとなると「マルヨン」ことF104ですよね。

ご指摘の書籍は興味があるのですがまだ見ていないです。
僕の航空機の知識は、松本零士・新谷かおる両氏の、戦争漫画シリーズやエリア88、1950年代からの航空雑誌の「古本」収集コレクションから得た雑多な知識で、怪しいところ満載です(苦笑)。
同世代の人間に「スーパーコンチの優雅なラインが萌えるね」なんていっても「キョトン?」とされる始末で・・・。

まあ、民主党でなくとも、「実績の無い革新技術」の兵器開発は、日本ではタブーですよね。
民間で開発となると、それはもう(苦笑)。

そういった「空」の夢を絶たれた多くの技術者が、自動車業界に相当数流れ込んでいたそうですね。
by soraneko (2010-05-28 20:44) 

キキ

いやぁ、多くの技術者の下りでsoranekoさんには”オートバイ産業”と言ってほしかったなぁ(笑)。
三菱のシルバーピジョンや中島のラビットはともかく、新明和工業といえばそれはもう。日本の航空機の法人の元祖ですよね。
飛行艇は有名ですが、バイクはポインター号でしたよね。

って、私はあまり詳しくないですが。
by キキ (2010-05-28 22:23) 

nabe

うーーーん酔っ払いには理解できません^^; 要はガンダムですかね?
by nabe (2010-05-28 23:38) 

ももんが

新聞で記事を読んで単純に「おお~」と言ってしまいました。
やっぱりこういうモノは軍事利用から来るんですよね~。

by ももんが (2010-05-29 06:14) 

soraneko

キキさんへ

戦後、翼を失った飛行機会社や技術者は、まずスクーターやオートバイ、オート3輪を作るところから再スタートしたのですね。
大規模な生産設備もほぼ壊滅していましたから、「町工場」レベルでなんとかなるところから、再出発するしかなかったんでしょうね。

自動車云々は、もっと後年、飛行機を作りたくて、工科大学に入った人も、日本の航空産業が衰退していた時期に、止む得ず自動車会社に入社していたという話を良く聞いていたものですから。
by soraneko (2010-05-29 08:11) 

soraneko

nabeさんへ

うーん、これは戦闘機やモビルスーツのような人が乗って戦う兵器ではなく、スコープ付きのライフルで遠くから狙い打つ「狙撃銃」のような物のようです。

実用化されると、世界中を人工衛星でくまなく監視して、どこかの国や地域で問題が起きると、警告無しでマッハ20の速度で、1時間以内にミサイルを撃ち込めるという兇悪なシロモノのようです。

こんな物が出来ると、事実上アメリカに対抗する手段はありませんから、核兵器に頼らなくとも十分軍事的優位を確保できるという構想のようです。
これをして「非核化が進んで世界が平和になる」といわれても、今ひとつ納得は行きませんけどね(苦笑)。
by soraneko (2010-05-29 08:44) 

soraneko

ももんがさんへ

大きな声では言いたくはありませんが、特にアメリカの場合、国防予算で膨大な開発費をつぎ込んで、世界中から優秀な技術や人間をかき集めて最新兵器を作り、その軍事力やテクノロジィで、世界の頂点に立つという、揺ぎ無き国家戦略が有りますから、こうなるのでしょうかね。

技術の進歩が人間を幸福にしてくれる事自体は喜ばしいのですが、そこに「犠牲」や「流血」が付き物というのが、考えさせられるところでは有ります。


by soraneko (2010-05-29 08:59) 

とも

より速く空を飛ぶためには、現行の技術では難しいのですね。
飛行機に限らず「より速く」という欲求にはロマンを感じますが、単なる移動手段としては、あまり世界が近くなるのはちょっと…「中国へ日帰り出張」とか「九州で半日」とかといった仕事はイヤです(-_-;)
by とも (2010-06-05 09:13) 

soraneko

ともさんへ

民生用として考えれば、何も「大気圏内」を、マッハ20にも達する速度で飛行する意味はまったく無いわけで、膨大な開発費をかける理由が無かったのでしょうが、軍事用ともなれば実現してしまうところが残念です。

航空機の発達や、高速道路、高速鉄道などによって、国内外の移動時間は飛躍的に短縮されて、その恩恵は計り知れない事は否定できませんが、失う物や、また、新たな「摩擦」が生じる事の衝突を生み出してしまう事も事実であり、純粋な技術的には素晴らしいのでしょうが、僕も全面的に賛成する心情には成れそうに有りません。
by soraneko (2010-06-05 11:03) 

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