魚沼ロングライド2013、厳しい自然と暖かい人の良さが好印象 [イベント]
別に秘密にしていたわけではなかったんですが、特にアナウンスすることもなく新潟県魚沼市の「大湯温泉」で開催された「魚沼ロングライド」に参加、完走してきました。
なんというか今年参加したイベントは、ブルベを除けば何度も出場したことのあるイベント(もてぎなんかは何度出たか忘れてしまいました)ばかりで、実績が有るので計算が成り立ってしまう「こなれる」というか「手慣れた」感じはあるのですが、なんだかそれでこじんまりと出来上がってしまうのも発展性が無いなと思い始めていたとき、「イベントエントリー」のHPでぼんやりイベントを探していて目に付いたのがこのイベントでした。
地元の方には申し訳ないのですが、隣県とはいえ栃木県という田舎に住んでいる自分にとっては「魚沼」と聞くと美味しいお米しか浮かばず、新潟県であることは解っていていも具体的にどの辺りに有って、どのようなところだかはイメージがわかなかったというのが正直なところでした。
距離は120kmとロングライドイベントとしては短い方ですが、コースを見ると、こりゃどう考えても山ばかり走っているよなぁとため息が出ます(笑)。
これは実際取ったログですが、青い線の高度推移をみるとなんだかまるでヒルクライムイベントのような勾配と高度のコブが3つもあるではないですか!。
コース図を見ると獲得標高が1800m以上もアリ、イベントの連戦で疲れいるところにこれは無理かなとも思いましたが、とにかく見たことのない場所のロケーションを味わいたくて参加を決断しました。
さて前回の記事に有る通り前日に現地に入り、まずメイン会場である大湯温泉の「交流センターユピオ」で、エントリーを行います。
と、入り口にウルトラ兄弟の四男がお出迎えをしています。
「帰ってきたウルトラマン」のウルトラマンジャックの人形ですが、なぜこんなとこに?。
スタッフに聞いたところ、以前イベントが有った時に持ってきた人形を、何故だかそのまま置いて行ってしまったのでそのまま「ゲートガード」に使っているとの事で、なんだか随分のんびりした話だなぁと感心するやら笑ってしまうやらでその場は済んでしまいましたが実は、色々な意味で受ける「カルチャーショック」の開幕にすぎなかったのです。
この後記事にありました旅館に泊まったのですが、実はこの地に来てから感じていた「ある違和感」に気が付いてしまいました。
まあ、大したことではないのですが、地元の人と色々会話をしていて「アレ?なんだか何時もと勝手が違うぞ?」と感じてたことです。
御存じのとおり人見知りしない上に図々しいオジサンですから(迷惑ですよね(笑))、気さくに軽いジョークでも混ぜて親しげに話しかけるのですが、なんだか会話がうまくかみ合いません。
正直この旅館の方の第一印象も、接客業の人にしては愛想がなくぶっきら棒で、なんだか第一印象がよろしくなかったのですが、ここはこちらも大人なので、極力冷静に対応して何度か会話をしてみたところ、有ることに気が付きました。
それは、愛想が無かったのはどうやら初対面の人間に対して緊張している(僕の場合怖がっている?)ようで、尚且つあまり冗談が通じないのは、努めて真面目に対応しようと一生懸命答えているからのようで、この地域の人達が実は「誠実でシャイで真面目な人たち」だったという事でした。
これは僕の方が反省しなければいけない事で、やはりある程度の歳になると、こなれた自分なりの流儀で「当たり前」のように人と接してしまいがちですが、人それぞれ個性があるように、広い日本ですから地域によってもやはりそこの場所によって人間性が違うわけで、それを踏まえて特に初対面の人には慎重に接するべきだという、社交術としては「当然」のとこを、どうやら僕は忘れていたようです。
うん、こういう色々な刺激があるのも「旅」の良いところで、何時もと違う「非日常」と触れる事が出来た、貴重な体験だと思いました。
さて話をイベント本番に移します。
朝5:30に旅館を出て、車で3分ほど先の近所のイベント会場に向かいます。
既に大勢の参加巣が来ていて、あまり遅くなると止める場所に困るような状態でしたから、早めに来て正解でした。
早速バイクを出して用意をします。
マドンAは銚子センチュリーランからの連戦で、実のところあまりちゃんと整備していないのですが、トラブルもなくしっかり走ってくれています。
この大会が終わったら、オーバーホールをしなくては!。
パンフには6:10には集合とありますので急いでスタート地点に行きま・・・・・、あれ?誰もいないぞ?。
参加者はそれぞれの場所でノンビリ準備していて、だれも集まってくる気配もなく、何故だかスタッフも慌てている様子はありません。
正直他の大会と比べると、なんだか随分ノンビリした印象ですが、だからと言ってピリピリしてはいけないいけない!、「郷に入らば郷に従え」で、とにかく始まるのを待ちます。
第2回大会という事で、慣れていない所もあるのかもしれませんが、ある意味歴史のある3000人も集めるメジャーな大会や、イベント企画会社が仕切る商業ペースのイベントと違い、なんだかこの「のほほん」とした雰囲気が僕個人的にはとても好ましく感じるんですよね。
万全の体制やホスピタリティを期待する向きの方にはおすすめしませんが、地元のサイクリング協会や、観光組合の方たちが「手弁当」で一生懸命運営してくれる、こういう地方の大会のノンビリとした温かい雰囲気を味わうのも悪くないと思いますよ。
イベントの方は予定より早い時間始めてしまえという事で(笑)、15人ずつ5分間隔でスタートしていきます。
何もそんなに間隔をあけなくともいいのではないかとも思いますが、一般公道に「大集団」を作らない配慮だと思います。
これが1000人も参加者がいるとこんなに悠長に行きませんが、今回は200人くらいの参加者なのでこういう方法がとれるのでしょうね。
スタート地点では参加者の家族が一生懸命応援しています。
じつは今回感心したのは、200人規模のサイクリング大会であるこのイベントでありながら、とにかく地元の方々の声援が熱心で温かった事です。
多分とぎれとぎれにしか参加者が通過しないハズですが、大会の旗を持った住民の方が自宅や庭先、玄関先から皆さん手を振って応援していただきました。
一番驚いたのは、なんと葬祭場で恐らく親族を誰かを見送った(これから見送る)喪服を着た参列者が、大きく手を振って応援してくれたことです。
小さな子供さん達は判るのですが、お年寄りの方々もそうで、これには正直困ってしまって(苦笑)、笑顔で手を振って応えるのもあまりに不謹慎かなと、スタンディングで立ち上がり、深々とお辞儀をさせて頂きました。
たしかこれは以前他の大会でも体験したことで、たしか秋田のセンチュリーラン「いってくるーど田沢湖」のときだったと思いますが、やはり地方の方の「律義さ」というか純粋さには頭が下がりますねぇ。
都市部でこういう場面になったら「こんな時にテメーらふざけてんじゃねー!」と怒鳴り込まれても不思議ではないんじゃないかと思います。
あっ、今回も脱線が多いですね。これじゃ今日中には書き終わらんわ(苦笑)。
ようやくこちらもスタートします。
此処からは約10km程下り勾配で小出市街地に向けて走ります。
何時もは、最初はウォーミングアップもかねてのんびり走るのが普通ですが、下り坂ということもあり35km/h程度のハイペースで集団が進んで行きます。
しばらく市街地を走り、そこを抜けて関越自動車道の堀之内PAの横辺りから山間部に入り、いよいよ最初の山岳セクションに入ります。
極端にキツイ勾配があるわけではないのですが、相応の勾配の上り坂が結構延々と続いていきます。
もうこれはここで脚を消耗させるわけにはいかないので、何時ものように男らしくインナーローでクルクル回しながら淡々と登っていきます。
正直体重はイベントを走るMaX状態で(泣)、今回本当に心配だったのですが、カメのようなノロノロとしたペースなら、息も上がらず脚も持って一定のペースで上がる事ができるようでした。
とはいえやはり登り坂は正直しんどいですねぇー!。
登りきると結構標高が有ります。
山の稜線沿いに進んで、しばらくすると、上原高原という所に出ますがここが絶景で、北海道の高原のような光景で、まっすぐな道がどこまでも伸びていきます。
天気が抜群に良かったこともありますが、この光景を見れるだけでも参加した価値はあると思いました。
この後第一エイドステーションを経て麓に降りていきます。
正直麓の平らなところだけ走っていれば僕は満足なのですが(笑)、程無く第二のというより今回最大の難関である峠三連発の登坂に入ります。
登っていくと横にスキー場のゲレンデ見えて、頂上に何かの建物が有ります。
コース図に「星の家」とありますが、あのドームは天文観測用の望遠鏡のドームのようですが、ま、まさかあそこまで登るのでしょうか?。
一所に走っていた参加者とそんな話をしながら、イヤーな気分を味わいながら走っていると、GPSのコースは山頂付近に向かって伸びていきます(泣)。
なんとか頂上に付きました。
天文観測所を設けているだけあって、いや抜群の見晴らしの良さです。
しかし、正直いうと、脚の消耗が進んでいて、回るのですがトルクがかからない状態になっていて、これ以上の登坂は正直御免こうむりたい所です。
が、じつはこの先同じような強度の峠が後二つもあるんです!。
ロケーションの良さに感動していたのもつかの間、もうこうなるといつものように猛烈につまらなくなってきます。
登っている間は辛いだけですし、下りに関してもクローズドしていない一般道を猛スピードで下るわけにもいかないので、特にブラインドドコーナー(先の見通しの出来ないカーブ)などかなり速度を落としざるを得ず、ブレーキを握りしめ慎重に降りていくのですがこれも辛いだけで、正直この辺りになると精神がだんだん蝕まれていくんですね(笑)。
なにせこの時点でも50kmと半分も走っていないのに、4時間近く費やしてしまっていて、本当にお先真っ暗になったというのが正直なところでした。
こうなってくると体力というりだんだん精神力の勝負になってくるのが情けないですね。
ここから先はJR只見線沿い延々と登っていくルートです。
只見線は「乗り鉄」で乗ったことが有り、見覚えのある光景を本当は楽しみたかったのですが、もはやそんな余裕はなく、本当にノタノタ上ることしかできないのは我ながら歯がゆい物はありました。
ようやくお昼の出るエイドステーションのある、浅草地域という所にある破間川ダムの鉄橋の横の広場に付きます。
ようやくここで一休みで、栄養補給をします。
此処ではバナナのほかにオレンジや、オニギリと漬物、トン汁のセットを頂いて、少しは回復することが出来ました。
何せコースの途中はコンビニはおろか自販機すらまともな無いような場所ばかり通過していて、自前で補給するのにはかなり厳しいコースでした。
この辺りは僕の準備不足という側面もアリ、もっと真剣に状況を想定して補給食やドリンクを用意しておけばよかったです。
此処のエイドステーションで食事を配っている人に見覚えがあますが、なんと宿泊した旅館の御主人がボランティアで参加していて、ここの係りをされていました。
準備もアリ、夜中から動き回っていたとの事ですが、ご苦労様です。
今回の大会で、関係者に一つだけお願いしたいのは、大変でしょうがエイドステーションの「給水」をもう少し充実させてほしいと感じました。
やはり、スポーツドリンク系の補給が出来ないと、今回のように暑くなると汗でミネラルが出てしまい体力の消耗や脚の「攣り」を誘発させてしまうので、自前で補給が困難なこのようなコースの場合、エイドステーションに用意してほしいなと思いました。
ただ、山の中でエイドステーションを設置するのは大変で、今回も給水にはこのような給水車が駆り出されて活用されていました。
多少回復してきたのと、しばらくは下り基調という事もアリ、遅れを取り戻そうと体格の良い、一人は外人さんのコンビの後に付いてペースを上げて走り出します。
登りの時は余裕がなかったのですが、こういうコースの写真を撮ります。
雪国で4mもの積雪がある豪雪地帯ですから、こういった「スノーシェード」が沢山コースに現れました。
本来ならというより僕に余裕が有ればこういう長閑な風景を楽しめるコースではあります。
この後神湯温泉という所のキャンプ場のエイドステーションを経て、小出市街地に戻り、大湯温泉までの10kmの緩い上り坂をスパートしてゴールを目指します。
ただし、僕の脚は此処に来るまで何度か攣りそうになったのを誤魔化しながら走っていましたが、とうとう完全に釣りそうになったので、ゴール5km手前でいったん降りて、自販機でスポーツドリンクを補給して、ストレッチで脚を回復させるはめになってしまいました。
正直今年のイベントで一番脚がシンドイコースだったようで、本当に参りました。
あとはスタート前に出会った関東の元気なオジサン達のチームと一緒に走り、なんとかゴールすることが出来ました。
ゴール会場もスタッフや地元の方の温かい拍手での出迎えが有り、これはとても温かい物を感じました。
今回走行したログです
120kmのコースで6時間もかかってしまい、平均速度はAV21.6km/hと、本当にノタノタと走ることしかできませんでしたが、気圧高度計のログとはいえ、記録された獲得標高は2197mもありました。
ほんとこれはヒルクライムイベントを3本くらい走った獲得高度が有り、「100kgデブ」の僕が、足が攣りそうになる程度で完走できれば上等な方なのではないかと自分自分を甘やかさせておきます(笑)。
これは前日「参加賞」としてもらった「魚沼のコシヒカリ」です。
今回もこれを無事に貰う事が出来たのは嬉しい限りです。
贅沢を言えば、やはり自分の名前は入れて欲しいと思いますが、注文が多くてスミマセン。
さて初出場した魚沼ロングライドですが、とにかくコースのロケーションは抜群で、関係者や地元の方々も親切で、正直200人しか参加者が集まらないのは勿体無いような大会だと思いました。
ただ、昨年も参加した方のお話だと、一緒に参加された方は、このコースのあまりの過酷さに恐れをなして、今年は頑として参加を拒んでしまったという事も有ったそうで、確かにAコースはビギナーや山岳路に慣れていない方にとっては「お仕置き」に近いものがあり、二の足を踏んでしまうのは致し方ないと思います。
とはいえこの世界は過酷であれば有るほど、山が多ければ多いほど燃えて来る「変態」が数多く生息しているのも事実で(笑)、コース設定でビギナー向きもありながら、「過酷」を謳えば謳うほど闘志を燃やして参加してくるサイクリストはけして少なくは無いと思います。
この記事を読んで「よし、イッチョ挑んでみようか!」と思われた方は、、魚沼の人の温かさやロケーション、美味しいお米を堪能すべく、来年はぜひ参加される事をお勧めいたします。
そういう僕はどうするかといえば・・・・・、エーと、少し考えさせていただけないでしょうか(苦笑)。
少なくとも参加するのであれば、体重が落ちたベスト状態に持っていき、登坂応力をあと2段階くらい向上させてから参加したいですね。
だってこの素晴らしい大会を、余裕を持って走ることで存分に楽しみたいじゃないですか!。
なんというか今年参加したイベントは、ブルベを除けば何度も出場したことのあるイベント(もてぎなんかは何度出たか忘れてしまいました)ばかりで、実績が有るので計算が成り立ってしまう「こなれる」というか「手慣れた」感じはあるのですが、なんだかそれでこじんまりと出来上がってしまうのも発展性が無いなと思い始めていたとき、「イベントエントリー」のHPでぼんやりイベントを探していて目に付いたのがこのイベントでした。
地元の方には申し訳ないのですが、隣県とはいえ栃木県という田舎に住んでいる自分にとっては「魚沼」と聞くと美味しいお米しか浮かばず、新潟県であることは解っていていも具体的にどの辺りに有って、どのようなところだかはイメージがわかなかったというのが正直なところでした。
距離は120kmとロングライドイベントとしては短い方ですが、コースを見ると、こりゃどう考えても山ばかり走っているよなぁとため息が出ます(笑)。
これは実際取ったログですが、青い線の高度推移をみるとなんだかまるでヒルクライムイベントのような勾配と高度のコブが3つもあるではないですか!。
コース図を見ると獲得標高が1800m以上もアリ、イベントの連戦で疲れいるところにこれは無理かなとも思いましたが、とにかく見たことのない場所のロケーションを味わいたくて参加を決断しました。
さて前回の記事に有る通り前日に現地に入り、まずメイン会場である大湯温泉の「交流センターユピオ」で、エントリーを行います。
と、入り口にウルトラ兄弟の四男がお出迎えをしています。
「帰ってきたウルトラマン」のウルトラマンジャックの人形ですが、なぜこんなとこに?。
スタッフに聞いたところ、以前イベントが有った時に持ってきた人形を、何故だかそのまま置いて行ってしまったのでそのまま「ゲートガード」に使っているとの事で、なんだか随分のんびりした話だなぁと感心するやら笑ってしまうやらでその場は済んでしまいましたが実は、色々な意味で受ける「カルチャーショック」の開幕にすぎなかったのです。
この後記事にありました旅館に泊まったのですが、実はこの地に来てから感じていた「ある違和感」に気が付いてしまいました。
まあ、大したことではないのですが、地元の人と色々会話をしていて「アレ?なんだか何時もと勝手が違うぞ?」と感じてたことです。
御存じのとおり人見知りしない上に図々しいオジサンですから(迷惑ですよね(笑))、気さくに軽いジョークでも混ぜて親しげに話しかけるのですが、なんだか会話がうまくかみ合いません。
正直この旅館の方の第一印象も、接客業の人にしては愛想がなくぶっきら棒で、なんだか第一印象がよろしくなかったのですが、ここはこちらも大人なので、極力冷静に対応して何度か会話をしてみたところ、有ることに気が付きました。
それは、愛想が無かったのはどうやら初対面の人間に対して緊張している(僕の場合怖がっている?)ようで、尚且つあまり冗談が通じないのは、努めて真面目に対応しようと一生懸命答えているからのようで、この地域の人達が実は「誠実でシャイで真面目な人たち」だったという事でした。
これは僕の方が反省しなければいけない事で、やはりある程度の歳になると、こなれた自分なりの流儀で「当たり前」のように人と接してしまいがちですが、人それぞれ個性があるように、広い日本ですから地域によってもやはりそこの場所によって人間性が違うわけで、それを踏まえて特に初対面の人には慎重に接するべきだという、社交術としては「当然」のとこを、どうやら僕は忘れていたようです。
うん、こういう色々な刺激があるのも「旅」の良いところで、何時もと違う「非日常」と触れる事が出来た、貴重な体験だと思いました。
さて話をイベント本番に移します。
朝5:30に旅館を出て、車で3分ほど先の近所のイベント会場に向かいます。
既に大勢の参加巣が来ていて、あまり遅くなると止める場所に困るような状態でしたから、早めに来て正解でした。
早速バイクを出して用意をします。
マドンAは銚子センチュリーランからの連戦で、実のところあまりちゃんと整備していないのですが、トラブルもなくしっかり走ってくれています。
この大会が終わったら、オーバーホールをしなくては!。
パンフには6:10には集合とありますので急いでスタート地点に行きま・・・・・、あれ?誰もいないぞ?。
参加者はそれぞれの場所でノンビリ準備していて、だれも集まってくる気配もなく、何故だかスタッフも慌てている様子はありません。
正直他の大会と比べると、なんだか随分ノンビリした印象ですが、だからと言ってピリピリしてはいけないいけない!、「郷に入らば郷に従え」で、とにかく始まるのを待ちます。
第2回大会という事で、慣れていない所もあるのかもしれませんが、ある意味歴史のある3000人も集めるメジャーな大会や、イベント企画会社が仕切る商業ペースのイベントと違い、なんだかこの「のほほん」とした雰囲気が僕個人的にはとても好ましく感じるんですよね。
万全の体制やホスピタリティを期待する向きの方にはおすすめしませんが、地元のサイクリング協会や、観光組合の方たちが「手弁当」で一生懸命運営してくれる、こういう地方の大会のノンビリとした温かい雰囲気を味わうのも悪くないと思いますよ。
イベントの方は予定より早い時間始めてしまえという事で(笑)、15人ずつ5分間隔でスタートしていきます。
何もそんなに間隔をあけなくともいいのではないかとも思いますが、一般公道に「大集団」を作らない配慮だと思います。
これが1000人も参加者がいるとこんなに悠長に行きませんが、今回は200人くらいの参加者なのでこういう方法がとれるのでしょうね。
スタート地点では参加者の家族が一生懸命応援しています。
じつは今回感心したのは、200人規模のサイクリング大会であるこのイベントでありながら、とにかく地元の方々の声援が熱心で温かった事です。
多分とぎれとぎれにしか参加者が通過しないハズですが、大会の旗を持った住民の方が自宅や庭先、玄関先から皆さん手を振って応援していただきました。
一番驚いたのは、なんと葬祭場で恐らく親族を誰かを見送った(これから見送る)喪服を着た参列者が、大きく手を振って応援してくれたことです。
小さな子供さん達は判るのですが、お年寄りの方々もそうで、これには正直困ってしまって(苦笑)、笑顔で手を振って応えるのもあまりに不謹慎かなと、スタンディングで立ち上がり、深々とお辞儀をさせて頂きました。
たしかこれは以前他の大会でも体験したことで、たしか秋田のセンチュリーラン「いってくるーど田沢湖」のときだったと思いますが、やはり地方の方の「律義さ」というか純粋さには頭が下がりますねぇ。
都市部でこういう場面になったら「こんな時にテメーらふざけてんじゃねー!」と怒鳴り込まれても不思議ではないんじゃないかと思います。
あっ、今回も脱線が多いですね。これじゃ今日中には書き終わらんわ(苦笑)。
ようやくこちらもスタートします。
此処からは約10km程下り勾配で小出市街地に向けて走ります。
何時もは、最初はウォーミングアップもかねてのんびり走るのが普通ですが、下り坂ということもあり35km/h程度のハイペースで集団が進んで行きます。
しばらく市街地を走り、そこを抜けて関越自動車道の堀之内PAの横辺りから山間部に入り、いよいよ最初の山岳セクションに入ります。
極端にキツイ勾配があるわけではないのですが、相応の勾配の上り坂が結構延々と続いていきます。
もうこれはここで脚を消耗させるわけにはいかないので、何時ものように男らしくインナーローでクルクル回しながら淡々と登っていきます。
正直体重はイベントを走るMaX状態で(泣)、今回本当に心配だったのですが、カメのようなノロノロとしたペースなら、息も上がらず脚も持って一定のペースで上がる事ができるようでした。
とはいえやはり登り坂は正直しんどいですねぇー!。
登りきると結構標高が有ります。
山の稜線沿いに進んで、しばらくすると、上原高原という所に出ますがここが絶景で、北海道の高原のような光景で、まっすぐな道がどこまでも伸びていきます。
天気が抜群に良かったこともありますが、この光景を見れるだけでも参加した価値はあると思いました。
この後第一エイドステーションを経て麓に降りていきます。
正直麓の平らなところだけ走っていれば僕は満足なのですが(笑)、程無く第二のというより今回最大の難関である峠三連発の登坂に入ります。
登っていくと横にスキー場のゲレンデ見えて、頂上に何かの建物が有ります。
コース図に「星の家」とありますが、あのドームは天文観測用の望遠鏡のドームのようですが、ま、まさかあそこまで登るのでしょうか?。
一所に走っていた参加者とそんな話をしながら、イヤーな気分を味わいながら走っていると、GPSのコースは山頂付近に向かって伸びていきます(泣)。
なんとか頂上に付きました。
天文観測所を設けているだけあって、いや抜群の見晴らしの良さです。
しかし、正直いうと、脚の消耗が進んでいて、回るのですがトルクがかからない状態になっていて、これ以上の登坂は正直御免こうむりたい所です。
が、じつはこの先同じような強度の峠が後二つもあるんです!。
ロケーションの良さに感動していたのもつかの間、もうこうなるといつものように猛烈につまらなくなってきます。
登っている間は辛いだけですし、下りに関してもクローズドしていない一般道を猛スピードで下るわけにもいかないので、特にブラインドドコーナー(先の見通しの出来ないカーブ)などかなり速度を落としざるを得ず、ブレーキを握りしめ慎重に降りていくのですがこれも辛いだけで、正直この辺りになると精神がだんだん蝕まれていくんですね(笑)。
なにせこの時点でも50kmと半分も走っていないのに、4時間近く費やしてしまっていて、本当にお先真っ暗になったというのが正直なところでした。
こうなってくると体力というりだんだん精神力の勝負になってくるのが情けないですね。
ここから先はJR只見線沿い延々と登っていくルートです。
只見線は「乗り鉄」で乗ったことが有り、見覚えのある光景を本当は楽しみたかったのですが、もはやそんな余裕はなく、本当にノタノタ上ることしかできないのは我ながら歯がゆい物はありました。
ようやくお昼の出るエイドステーションのある、浅草地域という所にある破間川ダムの鉄橋の横の広場に付きます。
ようやくここで一休みで、栄養補給をします。
此処ではバナナのほかにオレンジや、オニギリと漬物、トン汁のセットを頂いて、少しは回復することが出来ました。
何せコースの途中はコンビニはおろか自販機すらまともな無いような場所ばかり通過していて、自前で補給するのにはかなり厳しいコースでした。
この辺りは僕の準備不足という側面もアリ、もっと真剣に状況を想定して補給食やドリンクを用意しておけばよかったです。
此処のエイドステーションで食事を配っている人に見覚えがあますが、なんと宿泊した旅館の御主人がボランティアで参加していて、ここの係りをされていました。
準備もアリ、夜中から動き回っていたとの事ですが、ご苦労様です。
今回の大会で、関係者に一つだけお願いしたいのは、大変でしょうがエイドステーションの「給水」をもう少し充実させてほしいと感じました。
やはり、スポーツドリンク系の補給が出来ないと、今回のように暑くなると汗でミネラルが出てしまい体力の消耗や脚の「攣り」を誘発させてしまうので、自前で補給が困難なこのようなコースの場合、エイドステーションに用意してほしいなと思いました。
ただ、山の中でエイドステーションを設置するのは大変で、今回も給水にはこのような給水車が駆り出されて活用されていました。
多少回復してきたのと、しばらくは下り基調という事もアリ、遅れを取り戻そうと体格の良い、一人は外人さんのコンビの後に付いてペースを上げて走り出します。
登りの時は余裕がなかったのですが、こういうコースの写真を撮ります。
雪国で4mもの積雪がある豪雪地帯ですから、こういった「スノーシェード」が沢山コースに現れました。
本来ならというより僕に余裕が有ればこういう長閑な風景を楽しめるコースではあります。
この後神湯温泉という所のキャンプ場のエイドステーションを経て、小出市街地に戻り、大湯温泉までの10kmの緩い上り坂をスパートしてゴールを目指します。
ただし、僕の脚は此処に来るまで何度か攣りそうになったのを誤魔化しながら走っていましたが、とうとう完全に釣りそうになったので、ゴール5km手前でいったん降りて、自販機でスポーツドリンクを補給して、ストレッチで脚を回復させるはめになってしまいました。
正直今年のイベントで一番脚がシンドイコースだったようで、本当に参りました。
あとはスタート前に出会った関東の元気なオジサン達のチームと一緒に走り、なんとかゴールすることが出来ました。
ゴール会場もスタッフや地元の方の温かい拍手での出迎えが有り、これはとても温かい物を感じました。
今回走行したログです
120kmのコースで6時間もかかってしまい、平均速度はAV21.6km/hと、本当にノタノタと走ることしかできませんでしたが、気圧高度計のログとはいえ、記録された獲得標高は2197mもありました。
ほんとこれはヒルクライムイベントを3本くらい走った獲得高度が有り、「100kgデブ」の僕が、足が攣りそうになる程度で完走できれば上等な方なのではないかと自分自分を甘やかさせておきます(笑)。
これは前日「参加賞」としてもらった「魚沼のコシヒカリ」です。
今回もこれを無事に貰う事が出来たのは嬉しい限りです。
贅沢を言えば、やはり自分の名前は入れて欲しいと思いますが、注文が多くてスミマセン。
さて初出場した魚沼ロングライドですが、とにかくコースのロケーションは抜群で、関係者や地元の方々も親切で、正直200人しか参加者が集まらないのは勿体無いような大会だと思いました。
ただ、昨年も参加した方のお話だと、一緒に参加された方は、このコースのあまりの過酷さに恐れをなして、今年は頑として参加を拒んでしまったという事も有ったそうで、確かにAコースはビギナーや山岳路に慣れていない方にとっては「お仕置き」に近いものがあり、二の足を踏んでしまうのは致し方ないと思います。
とはいえこの世界は過酷であれば有るほど、山が多ければ多いほど燃えて来る「変態」が数多く生息しているのも事実で(笑)、コース設定でビギナー向きもありながら、「過酷」を謳えば謳うほど闘志を燃やして参加してくるサイクリストはけして少なくは無いと思います。
この記事を読んで「よし、イッチョ挑んでみようか!」と思われた方は、、魚沼の人の温かさやロケーション、美味しいお米を堪能すべく、来年はぜひ参加される事をお勧めいたします。
そういう僕はどうするかといえば・・・・・、エーと、少し考えさせていただけないでしょうか(苦笑)。
少なくとも参加するのであれば、体重が落ちたベスト状態に持っていき、登坂応力をあと2段階くらい向上させてから参加したいですね。
だってこの素晴らしい大会を、余裕を持って走ることで存分に楽しみたいじゃないですか!。
2013-06-10 21:00
nice!(4)
コメント(6)
トラックバック(0)
お疲れ様でした。
完走おめでとうございます。
山間部のイベントは風光明媚なのは良いとして脚にはきつそうですね。
私なら遠慮したい所です。
言われてみれば新潟のサービスはそんな感じでした。
by ももんが (2013-06-16 23:06)
手作り感満載の大会ですね。
いい大会を見つけられたと思います。
しかし、ひたすら山山山ですね。
by teruteru (2013-06-16 23:24)
ももんがさんへ
数年前なら1億円貰っても絶対に出なかったでしょうね(苦笑)。
「通過」するだけなら何とかなるレベルになったので、やっとこういうロケーションを楽しめるようになりました。
とはいえ、「力技」でトルクをかけて無理やり登っているので、チェーンは完全に伸びきるは、膝に痛みは有るはと、やはり体重が効いていますね。
県民性でひと括りにするのは失礼だとは思いましたが、これがほかの新潟の地域の場合はどうなのかという事は、興味があります。
旅はまだまだ続きそうですね。
by soraneko (2013-06-17 20:56)
teruteruさんへ
本当に山ばかりでしたねぇ(泣)。
今回は天気が良く景色が抜群でしたからまだ救われましたが、途中から楽しむ余裕もなくなってしまいました。
運営は細かいことを言えばまだまだな部分はありますが、関係者の熱意は十分感じる事は出来ます。
安全管理やコースの誘導などはしっかりしていましたし、色々なサイクリスタの意見を取り入れて、更に魅力あるイベントにしてくれると嬉しいですね。
個人的には、こういうイベントの方が参加していて楽しいです。
もっといろいろな地域のロングライドイベントに顔を出したい所です。
by soraneko (2013-06-17 21:05)
お疲れさまでした。
登りのあるサイクルイベントにカラダが慣れてきてませんか。
そうなると、ますます見た目がプロレスラー化しそう。。
単に坂を上れないデブのひがみです。
by kanchi (2013-06-19 11:53)
kanchiさんへ
確かに重量の割には登れるように成っていて、体幹筋肉や上半身も使えるようになったからなのかもしれません。
太る前までは故ジャンボ鶴田氏似ていると言われていて、順当に太ってからは本当に関取とよく間違えられましたが、また元に戻ったようです。
ホントこのままだとこのブログも「闘魂ライダー」とかに変更しなければならないようですね(苦笑)。
by soraneko (2013-06-21 14:37)