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悩ましい自転車の異音!、金属同士の接合が問題 [雑談]

本日霞ヶ浦まで行って、往路は調子よく4時間くらいで行ってしまいましたが、復路は5時間30分もかかってしまったのは、寝不足によるホロウもありましたが、じつはパナチタンでペダルを回すと「カチカチ」という異音が出て、色々ボルトを締め直すとかしていて余計に時間がかかってしまったんですね。

走りながらペダリングを変えたり、ダンシングしたり、いろいろな乗り方をして解ったのが、どうやらシートポスト付近から異音が出ているということでした。
霞ヶ浦150607 017.JPG

この異音の場所特定は本当に厄介で、プロの自転車屋さんも「正直異音を直してくれと持ち込まれるのが一番嫌なんだよね」と言わしめる程で、特定までに多大な苦労を必要とします。

幸い今回はダンシングすると異音が出ないことと、手放ししてもイオンが出ることからFELTのようにヘット周りでもなく、サドルに乗るときにいろいろな方向にモーメントをかけて乗ると音が消えるポイントがあることなどから、シートポストとフレームのクランプの接合部分だろうと見当がつきました、

走行中も場所を変えたり、何度もクランプを締め直したりしても、最初は収まるのですが、直ぐに異音が再発してしまうことから、帰宅して対策を施すことにしました。
まずシートポストとクランプを抜いてポスト、フレーム、クランプの汚れをパーツクリーナーで取ります。
で、出番なのがこのケミカル類です。
霞ヶ浦150607 018.JPG

金属同士が接合しているところで異音がする場合、緩みやクラック等がなき場合、殆どの場合接合面の「スベリ」が原因となります。
同じ機械特性の金属なら問題は少ないのですが、例えばクランクとペダルのように、クランクはアルミでペダルのシャフトは鋼鉄などの場合、主にアルミ側が柔らかいため滑りが発生して、応力が加わると接続面が滑って「カチっ!」という音が出ることがあります。
温度変化が大きい時も、金属の膨張率が違うので歪が溜まりやはり異音が出る時がああるんですね。

今回の場合、パナチタンにはボンドレガーのカーボンシートポストを入れていて、あまり問題はなかったのですが、今はシマノProのアルミのシートポストが入っているため、チタンのフレーム、鉄製のシートクランプとの何処かで滑りが出ていると判断しました。
フレームもクランプ部分は単一のパイプではなく、薄いチタンのパーツが複数組み合わさっていましたから、こういう部分とか、クランプとの接合部分は、主にグリースなどを塗っておきます。
隙間が狭い場所はグリースが入らないので、CRCやオイルなどを垂らして浸透させます。
これでグリースやオイルが緩衝となり、部分的に応力が蓄積されないのでイオンが消える場合があります。

またシートポストとフレームの間には、「スベリ」を防止するこのアイテムが必要になります。
霞ヶ浦150607 019.JPG

これは本来カーボンパーツの接合で、強く締めすぎるとカーボンが割れてしまうため、シリコンの細かい砂が混入しているクリームを塗って、シリコン砂が噛み込むことで滑りを防止する「ファイバーグリップ」という商品で
、これは金属でも使えて、必要以上にネジを締めすぎないためと、滑りを完全に止めるために、非常に有効なアイテムで重宝しています。

これらを塗布して、シートクランプをトルクレンチで慎重に締めて試乗したところ、ウソのように異音が止まったことから、今回の対策は成功したようです。
まあ全ての異音がこれで止まってくれれば苦労はしないのですが、案外このケースによる異音の発生はいろいろな部分で出ることが多いので、異音が出て困っている方は一度お試し下さい。
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大型中年

SORANEKOさま

異音は本当に難しい問題で、幸いFELT F85は、フロントホイールのベアリングから一回ありました。この時は手が出ず、すぐ自転車屋に持って行ったら、オーバーホールして部品を取換えてくれたら、ウソのように無くなりました。
異音らしい異音はこれが最後で、後は出ていません。丈夫なF85に感謝しています。

これは異音と呼べるものとは違いますが、リアディレーラーの不調による異音はたまに出てきますが、走っているとイライラしますので、ツーリングの前にSTI調整をするようにしています。 
それでもワイヤーが伸びきってきたときは、自虐的ですが、自転車のおじさんに診てもらうようにしています。(このオジサンは客にも厳しく、「素人が、精密機械の105は調整するな!」と言われています。 でも、確かに腕がいいです!)
これで、事故等を除いてノートラブルなのは、シマノパーツの堅牢性と信頼性の高さだと思います。
by 大型中年 (2015-06-07 20:24) 

soraneko

FELTは、僕のバイクも最初の頃はほとんどノートラブルで、特にシマノのコンポーネントは微調整の必要もありませんでした。
後々自分で分解してみると、シールがしっかりしていたり、ビギナーが使う想定で作られていたことがわかりました。
ハイエンド方向に行くと軽量化のため、かえって部品単体の耐久性が落ちる傾向もありましたから、そのあたりのバランスを考えると金属パーツを多用したバイクの方が、良いような気もしました。

自転車の組立にはやはり「匠の技」が生きてくるもので、熟練のメカニックに丁寧に組んでもらうと各部の作動もキレがあり、かつキチンと長持ちするように工夫されていて、僕も大きなレースとか控えるているときなど、メインバイクは年に一度ほどの頻度で、長年のお付き合いのショップで、キチンと整備してもらっています。
by soraneko (2015-06-07 20:37) 

とも

以前、アルミのGIANT車で異音に悩まされた末、シートポストにグリスを塗布して解決したことを思い出しました。
経験不足ということもあるのですが、思いがけないところが原因になっていることがよくあります。その時は異音の発生源とは違う前方から聞こえてくるような気がしたりして、原因の箇所をなかなか特定できませんでした。最近では、踏み込んだ時の異音=たわんだホイールとブレーキシューの接触なども、気付くまでに少々時間を要しました。
まぁ、経験を積んでいくしかないのでしょうね。

by とも (2015-06-07 22:47) 

teruteru

過去にシートポストから金属系の異音が出たことがありました。
原因はファイバーグリップのような滑り止めを使わずクランプをきつく締めたため変形したためでした。
このような小道具や規定の締め付けトルクはちゃんと守らなければならないですね。
結局、カーボンの滑り止め剤とトルクレンチを購入しました。

6-66をお使いですか!
自分もマリングリスを使って、北海道で融雪剤によるネジやワイヤーの塩害対策に威力を発揮しました。
不思議と自転車のメンテナンス本に載ってないですね。
自転車雑誌に広告出さないからでしょうか?
by teruteru (2015-06-07 23:42) 

soraneko

ともさんへ

異音が出た場合、とにかくその「出処」を掴むまで、もぐらたたきのように色々と試して、潰し込んでいくしかないんですよね。
金属フレームの場合、打音が共鳴していろいろなところからも音が聞こえてくるので本当に厄介です。

まあ異音が出るというのは、大きなトラブルが出る前兆の場合もあるわけで、しっかりと原因究明をしておかないと、後々自分が大変なことになってしまいますから、結局は自分で解決していかなければいけないんだと思います。
by soraneko (2015-06-08 19:43) 

soraneko

teruteruさんへ

やはり機械の整備にはそれなりの「手順」やノウハウがあるもので、単に緩めたり締め付ければ良いというものでは無いという事ですよね。
自分の場合、自動車の仕事をしているので、工具の使い方や、金属部品の物性等はあらかじめスキルはあったのですが、やはり自転車にはそれ相応のノウハウがありますね。

ケミカル類は、やはり仕事で錆び付いた部品を外したりするのにいろいろな方法があって覚えたものです。
6-66を普通に使ってしまっているので、浸透性や潤滑性能など、普通の5-56や、類似品などはもう使えなくなりました。
by soraneko (2015-06-08 19:49) 

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