SSブログ

衝撃、隠しモータの自転車ドーピング発覚! [雑談]


世間では某元プロ野球選手の覚せい剤所持の事件で騒然となっていますが、僕個人的にはそんなことはどうでもよいくらいこちらの事件に衝撃をうけているとともに、「やっぱり有ったのか」という感じです。

とある雑誌のコラムでで、現在の電子機器の技術ならモーター内臓のコンパクトなBBと、フレームの中にビルトインされたバッテリーで十分なアシスト力が得られるという話を聞いたことが有り、何処がいち早く商品化するかというマーケットの問題では無く、「これは競技レベルで不正なパワーアシストに使われるのでは?」と危惧していました。

御存じのとおりUCI(国際自転車競技連合)の規定ではバイクの最低重量が6.8kgと決められちますが、市販のバイクですら優に1kgも軽い物が出ているくらいで、「いやいくらなんでも電池は重いでしょう」と思われるでしょうが「ポリマー型リチウムイオン電池」なら、それこそ「紙切れ」程の薄さにもできますし、スッキリ内臓出来た上に、コントロールは外部からブルートゥース等を使ってリモート出来るので、規定重量内に収めたうえ、本人がスイッチなど入れる不審行動の必要もないので、バイクをちゃんと空港にある「X線撮影」などで調査したり、出力計測が出来るローラーの様なベンチで回してアシスト量を計測するとかしなければ、判らないようにすることはいくらでも出来るように成っていたんです。

残念ながら自転車だけでなくプロスポーツの世界では、栄光を手に入れた事の見返りが莫大なだけに、「ドーピング」が無くなる気配はありません。
人間の方のドーピングが厳しくなっている現状で、自転車の方のレギュレーション違反に目が行くのはむしろ自然な事で、機材スポーツである自転車の場合避けられない事かもしれません。

モータースポーツの世界を長く見ていましたが、特にヨーロッパの場合レギュレーションに対する感覚が日本とはかなり異なり、「レギュレーションとは書いていない事はやっても良い」とか「見つからないようにレギュレーションの裏をかくのが正しい」という考え方が有り、たとえば「フォーミュラーワン」等では、伝統的な有名チームなどは昔から恣意的な「チョンボ」があり、業界での影響力が有るので、「御目こぼし」と、「あそこがやるのなら違反じゃないのでウチもやろう」という慣習が無いとは言えない世界でした。
アメリカ人の好きな「平等な上のフェアプレー」や日本人の好きな「武士道」などは、彼らにとっては紙くず以下の考え方なのでしょう。
「騎士道精神」はどうなのでしょうね(苦笑)

さて、今回の事件も、機材を使用した本人は「チームが間違って同じ型の友人の自転車を自分に用意した」等と子供の様な嘘をついていますが(笑)、これは組織的犯行であるという事を自白しているようなもので、またどんな見え透いた嘘でも最後まで突き通すというのが「大陸的」な正義でもあるんですよね。

ちなみにヨーロッパでは電動アシスト自転車は「eバイク」というジャンルでかなりマーケットが拡大していて、基本的にスポーツバイクに「ポン付け」して使えるものが人気ですので、遠からずアシスト内臓のBBと、電池内臓のシートポストを買って、スマホにアプリを入れるだけで「eバイク」がロードバイクで手軽に楽しめるようになるのもそう遠い先の話ではないでしょう。
日本の場合はあくまで「ママチャリ」の延長の「楽々アイテム」で、某メーカーが普及を図るにあたって、警察や行政などに働きかけるにあたって、「人力と電力補助の比率は最大1対2(10km/h以下)。10km/hから24km/h(変更後の規制)」という「自主規制」を設けてしまったために、ヨーロッパの高出力の物は道交法上「原動機付き自転車」として、安全保安部品を付けて免許が無ければ乗れないようになってしまっているので、この世界でも順当に「ガラパゴス化」が進んでしまっていようです。

今後あらゆる自転車競技の場において、電動(それ以外の動力も含み)アシストに対する規制や検査は行わなければいけなくなるでしょうね。
恐らく「なるほど、この手が有ったか!」とある意味パンドラの箱を開けてしまったとなると、規制と不正使用の「イタチごっこ」となる可能性もあり、競技関係者のモラルと自制心を期待したいところです。
実は最近実用化されているアイテムを利用すれば、いくらでも面白い物が作れそうなのですが、下手にアイデアをだすと・・・・・以下何時ものように自主規制です(笑)

しかし、「楽をする」という意味以外に、フィットネスとして自転車に乗るにしても、電動アシストシステムは魅力的なシステムかもしれません。
基本的に自分の力で走ることに意味があり、乗ることで体を鍛えるという趣旨であったとしても、たとえば厳しい登坂や、本当に疲労した時の旅先でもう少し距離を走りたいとか、不意の向かい風に困った時など、「行動範囲を広げる」という意味で、スポーツバイクの電動アシストが、ライダーに対して重量やコストの負担なく導入できる事は、自転車の可能性を大きく広がるものに成ると個人的には思います。
個人的には自転車には基本的に無い「エンジンブレーキ」のように、電動アシストが電気回生ブレーキとして使えて、その電力をサイコンやライト、グリップヒーター(笑)に使いたいと思っています。

自転車に限らず、技術の進歩が常にモラルの先を行ってしまっている感じが残念ですが、「技術は個人の歪な欲望追求の為ではなく、より多くの人達の幸福の為にある」という考え方で有って欲しいですよね。



nice!(8)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 8

コメント 4

わだち

グリップヒーター良いですね^^


by わだち (2016-02-04 08:48) 

soraneko

わだちさんへ

僕は、峠道などで逆に下り坂でブレーキを握り続けていることがとても辛いと思っているので、ブレーキとして「電気回生ブレーキ」としても電動アシストシステムがとても欲しいです。
グリップヒーターは勿論欲しいです!(笑)
by soraneko (2016-02-04 11:32) 

ソニックマイヅル

こんにちは。コメント頂きましてありがとうございます。自転車(バイク)の世界に隠しモーターがあるんですね。考えてもみなかった領域でビックリしています。^^;
by ソニックマイヅル (2016-02-04 17:43) 

soraneko

ソニックマイヅルさんへ

一昔前なら「見えないように内臓する」なんて到底無理だったんですが、携帯機器の発達にともなう電池性能の向上と、デジタル制御でそれこそ「ワンチップ」で複雑な制御が、昔なら「アキバのジャンク品」のような中華DSP等で出来てしまい、汎用品として手に入るようになったのが大きいのかもしれませんね。
by soraneko (2016-02-05 17:05) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。