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自転車部品万話あれこれ [自転車本体]

今日も今日とて家事に追われるこの身ですが、コロナ禍や退職関連などで全くどこも出かけていない訳で、そろそろ「放浪癖」の血がウズウズ湧き上がって来て、腰が据わりません(苦笑)


ツイッター等で、苦しそうに楽しんでいる(笑)サイクリスタの皆さんを見ていると、焦燥感に駆られる・・・事もありますが、まあ時間は今のところたっぷりありますから、焦ることは無いんですけど、今は出来ることを一つ一つ重ねていくだけですね。


さて、このところの天候不良は各地で大きな被害を出しています。

被災地は当然として、インフラ網が被害を受けると、通販関連の輸送に大きな影響が出てしまいますが、選りによって寄「日本の大動脈」が寸断されたりしていますので、ミミッチイ私事ではありますが、FXの関連部品の配送が軒並み遅れてしまっています。


肝心な変速系が組めないと、ワイヤー関連やチェーンも張れませんから、今ある部品を組んでいくしかありません。

まあ、人様のオンボロクロスバイクの仕立てなど、どうでもよい話であろうとは思いますが(笑)


さて基本ジャンク品の寄せ集めで進めていますが、新規部品も結構あります。

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スプロケは、MTBの10速系で11-34Tの物を選びました。
これだけ大きいと「文鎮」のように重いかなと思いましたが、そこそこ軽いようです。
ホイールは、FELT Z25で使っていたWH6800を、オーバーホールして使用します。
RIMG5724.JPG
振れやスポークテンション等問題は無く、基本的にベアリングのグリスアップを行っただけです。
アルテグラWH6800はもうずいぶん古い機種で、今やディスクブレーキ主流でカーボンディープリムとかが当たり前の時代ですが、アルミのクリンチャーのホイールとしては、定番のカンパZONDAに匹敵する性能を持つホイールです。
その圧倒的に地味なグラフィックから、一般的に人気はZONDAに負けていますが、実力は伯仲していると思います。
タイヤは今回の目的からして、出来れば量販グレードのパナレーサーのパセラあたりを使うのが妥当だとは思いますが、自分が使う、まして全天候でのイベントの使用を考えると、相応のパフォーマンスは必然という事で、今回はパナレーサーのグラベルキングの新しい銘柄の”SS”の28Cを購入しました。
RIMG5723.JPG
このホイールは同じグラベルキングのブロックパターンの25Cのタイヤを使っていました。
流石に雨天時やちょっとしたあぜ道でも抜群のグリップと耐久性がありましたが、流石に舗装路を走ると「ゴー」というノイズが響き渡ります
要するにその音が出る分、エネルギーが音に転換されている分推進力が減衰されている訳で、下世話な言い方をすれば「スプロケ一枚分重くなる」事で、主に通勤用に使用していましたが、何せ今通勤する必要がなくなってしまいましたからねぇ、あはははは(苦笑)
てなことは、当のパナレーサーもご存じだという事で、トレット面のパターンを大人しいものにしたSSグレードが展開されたのだと思います。
RIMG5722.JPG
ただこのグラベルキングは、サイドウォールを強化してある分硬く、ホイールへの嵌め込みはかなり大変な部類のタイヤになります。
多分チューブレス対応のビードのホイールなどは大変かもしれません。
滅多なことではパンクしませんが、してしまうと屋外の修理は大変かもしれませんね。
最もこんな事で泣き言をほざいていては、どすこいライダーの沽券に関わりますので(苦笑)、自分はタイヤレバー無しで作業するコツは習得しておきました。
どうするかは?・・・いやいや、それは企業機密ですので、また後程(笑)
とまあ、そう新品ばかり使うわけには行かない・・・といより、中古部品は売るほどあるので(売っているし)、当然それらを整備して使います。
ペダルは以前購入した両面クリートのSPDペダルを使います。
RIMG5725.JPG
これは普通のスニーカーでも使えますし、やはり両面クリートのほうが気を遣わず使える分使いやすいのですが、これこそ文鎮のように重いので流石にロードには使えず、泥と油で汚れで放置されていたものを、汚れを落として、シャフトのグリースアップ、クリート部の注油等を施して装着しました。
自己流のペダルシャフトのグリスアップですが、いや良く回るように成りました
さてここまで作業して、何気なくリアエンド部に目を移すと・・・・・
RIMG5726.JPG
あれれっ?なんか間隔が広くないかい?
イヤーな予感がして計測してみると・・・・
RIMG5727.JPG
やっぱり135㎜あるー(泣)
この時代のクロスバイクは、ロードフレーム流用のフラットロードタイプだれば、エンドは130㎜ですが、そもそもMTBから発展したクロスバイクですから、MTBの規格の135㎜のエンド幅の物が多く存在しました。
そうなるとMTBのハブを使って700Çのリムと組み合わせたホイールを使ったりしますが、もともとロード用の部品を流用するのが目的ですので、ここは簡易的にスペーサで対処することにしました。
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これは、シマノの2.3㎜のスペーサーで、ロードのハブ130㎜+2.3㎜+2.3㎜ですから、134.6㎜と0.4㎜足りないように思われるでしょうが、きっちり135㎜にするために2.5㎜×2のスペーサーというはワッシャを入れると、フレームによってはきつくて入らない個体もあります。
多少隙間が有っても、クイックで締め込めばしっかり固定できるとう算段で、此処に何かあると困るので、クイックもディオーレの135㎜の物にして、シマノの部品で構成しておきました。
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さて工業製品である自転車がそんなことで?と思われる方もおられるでしょうが、実は自転車フレームの工作精度はそんな物で、工場で精密機械のように0.1㎜以内の「公差」で作られている訳ではありません。
それこそ、90年代後半までの自転車は、特に欧州の老舗工房などは、「家内制手工業」というようなものであり、寸法の合わないエンドの穴をヤスリで削って水平を出す・・・なんて事が普通でした。
一部メーカーや工房が高額品を高精度で作っていたりしましたが、やはりこのあたりの量産品の精度を上げて行ったのはアメリカのメーカー辺りではなかったでしょうか?
一般的に日本人はアメリカの工業製品を軽んじているきらいがありますが、事が量産品質という点に関しては、アメリカに敵う国は「かつては」ありませんでした。
余談ですが、第二次世界大戦のころの日本には、「工業規格」という概念が無く、機械であっても一品物を手作業で仕立てるというレベルで、戦闘機なども、修理で主翼を交換しようと別の機体から外して取り付けると右と左で長さが違い、そもそも取り付け部のボルト穴の位置なども全く合わず、削った盛ったでようやく取り付けると、左右で羽の面積や角度が違うので、バランスが取れずに傾いて飛んでしまうなんてことが普通だったそうです。
日本も戦後この「量産品質」を磨いて世界と戦ってきたのですが、そのお手本となったのは喧嘩相手でボコボコにされたアメリカの量産技術でした。
更に脱線しますと(苦笑)、本田技研工業が自社の生産技術向上と工作機械の買い付けのために、経営陣がアメリカを視察したとき、アメリカ軍の軍用規格(MILスペック)の考え方を、自社の社労開発に取り込んで、開発要件という考え方を取り入れたと聞きます。
イヤー、流石に無職の暇人だと余談が長い長い(苦笑)
あっ、ちなみにこの量産品質で、日本の特に自動車当たりの量産技術を取り入れて、高品質のフレームを安価に大量に供給するようになったのが、GAIANTを筆頭とする台湾の自転車産業だそうです。
と、今日の所、与太話も此処までにしておきましょう。

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えすぷれそ

あー、DeoreだとMTB用のコンポなんでそういうサイズになってしまうんですね。
ちなみに、自分のランドナーはもともとリア6段だったのでエンド126mmだったようなのですが、8速化したときにロード用の130mmになりました。今でもホイールはめるときエンドを少し広げてます。クロモリだからそういう雑なことができるのかもしれませんが。
by えすぷれそ (2021-07-05 23:11) 

soraneko

えすぷれそさんへ

これがエンド100㎜のママチャリ企画だと完全にご愁傷さまですよね(苦笑)
126㎜だと、クロモリならチェーンステーの取り付け部を「焙って」広げる話も聞きますね。

本当なら135㎜用のシャフトを購入してハブを組みなおすのが一番間違いないんですが、今回は最も簡単な方法を取りました。

古いMTBとか折り畳み自転車とか再生するときには、この問題は必ず突き当たります。
もっとも、最近のディスク用のスルーアクスルとかが加わるともっと複雑なことに成りますが、自分は当分そこまで手を出すつもりもありません。



by soraneko (2021-07-07 17:07) 

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