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佐渡ツーリング、群青と黄金色の狭間 [雑談]

自分が退職を決めて、有給消化を含めて半年近くに成ります。

さあ、時間もできたことだし、この際日本中の自転車や航空機関連のイベントに・・・・と、コロナ禍さえなければそうなっていたでしょうね(苦笑)


さて世間の動向はともかく、自分はワクチン接種も完了して重い副作用も「今のところ」は出ていないという事で、他の用事も今はひと段落したタイミングで、久しぶりに「佐渡島」にツーリングに行くことにしました

恒例の佐渡ロングライドも2年連続で中止となり、その後も出かけるタイミングを逸していたので、今回は天候も含めてタイミングを見計らって出かけました。


以前だと車で島まで渡り、数日滞在してイベントや観光を楽しんだのですが、そうなると決して贅沢をしなくとも(時間の使い方が既に贅沢?)2泊3日の旅行で15万円程予算が掛かりました


まあ、「あくまで現時点」では工面できない予算ではないのですが、今後の事を考えると佐渡行だけでなく、旅行やイベントを出来るだけ少ない予算で賄う必要があり(諦めるという選択が無いのは悪あがき?)、今回はそのテーストケースもかねて、以下の行程を実施しました。

1、現地への移動に高速道路を使用しない(ガソリン代のみ)

2、宿泊は出来るだけ安いビジネスホテルなど利用

3、フェリーは車を運ぶと高いので、自転車で渡る

4、余計な観光はしない

5、お土産は最低限に控える。


と、まだまだ詰めが甘い!と怒られるような内容かもしれませんが、実際使用した費用を清算しら、3分の1以下に費用を圧縮出来ました

いろいろ検討すると、燃費や各種料金など総合すると、原付にソロキャンプの装備を詰め込んで現地に滞在し、自転車は別便で送るというパターンが一番コストが低いようです。


反面今回も思い知りましたが、お金をかけないという事はすなわちそれだけ手間をかけるという事で、延々と宇都宮市から新潟市まで一般道を走り、自転車に乗り換えてフェリーに乗るという工程は「とにかくひたすら疲れた」でした(苦笑)

ま、ぜいたくを言える身分じゃないですからねぇ。


さて肝心の佐渡ですが、タイミングを見計らって出かけたとはいえ、絶好の好天に恵まれました。

自分、過去のイベントも含めて、佐渡で天候が悪いことが無いのは、本当にありがたい限りです。

11日に現地で走る計画で、前日の10日に新潟で一泊して翌日新潟市の佐渡汽船ターミナル近くの駐車場に車を止めてそこから自転車でフェリーに乗ります。

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6:00出航ですが、5:20まで乗船手続きを完了させておくという事で、この時間に現地に赴いて準備します。

車で渡航して、現地で宿泊する方がはるかに身体的な負担は少ないですが、車で行くとフェリー代は往復約4万円かかりますが、自転車を載せるだけな9000円程度で渡れますので、この金額的な差は無視できません。

無論輪行なら「手荷物代」だけでもっと料金は安くなりますけど。


待機所まで行き、手続きを済まします。

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今回はボテッキア8AVIOを持ち出しました。
この機材で佐渡を走ったことが無いので、今後を考えてコースとの相性を見るという目的です。
フェリーふ頭には「おけさ丸」が既に着眼しています。
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しかし、本当に車がいません。
物資輸送のトラックの数もそうですが、日曜日だというのに観光の自家用車や、ツーリング目的のオートバイなどは本当に少ないです。
自転車に至っては、自走で乗り込んだのは自分ひとりきりでした。
旅客を見回しても、輪行袋など下げた人はいなかったので、少なくとも日帰りで自転車目的の乗客は、この便では自分だけだったかもしれません。
コロナ禍の緊急事態宣言中ですから、他県の渡航「自粛」・・・・この自粛という文字を見ているのもキーを叩いて変換するのも本当に頭にくるのですが、これでは本当にこの国は「自滅」してしまうのではないかと思うと、暗澹たる気持ちに成ります。
さて出航時間が迫って来てようやく明るく成って来ました。
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奇麗な朝焼けでしたね。
乗船は車両の先頭で真っ先に乗船します。
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自転車で乗り込むのは小豆島に行ったとき以来ですが、こんな感じで壁に固定されます。
今回は風も少なく穏やかだったこともあってか、車両の固定などは行われていませんでした。
以前自家用車で大洗から苫小牧行に乗船したときは、車止めやタイダウウンベルトなど厳重に固定していましたが、内航船はこんなものでしょうか?
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新潟港を離れます。
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さて出航してデッキで休んでいると、何故かカモメが群がってきました。
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余りに数が多く、この写真のように全く人を恐れず近寄ってくるので、何故かな?と思いましたが、どうやら乗客が海老煎を投げて餌付けしたようです。
まあ野生生物の餌付けの是非はともかく、驚いたのはカモメの「飛行性能」で、航行する船の起こす気流に乗って、羽ばたきもせず巧みに旋回を繰り返しながら近寄りつつ、見事なドラフティングで船に付いてきます。
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まあ餌付けして寄ってくるカモメを撮影しながらキャッキャとはしゃぐ観光客にとっては、華麗なカモメの「空戦性能」は旅の楽しみの一つ程度の物でしょうが、当のカモメにとっては死活問題であって、飛ぶ能力は生存能力そのものなわけです。
しかし本当にこの日は良い天気でした。
さて自分にとっては2018年以来の佐渡島上陸です。
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島影が見えてきました。
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8:30に着岸してから、上陸してそのままスタートします。
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何時もなら翌日イベントで、さてノンビリ温泉でも入って明日の準備をしようという所ですが、日帰り強硬ツーリングですので、仕方が有りません。
帰路のフェリーの時間を考えると、流石に一周210kmは無理で、両津港から佐渡ロングライドのスタート地点である反対側の佐和田まで自走して、そこから時計回りに両津まで帰ってくる115㎞のプランです。
走り始めるといきなりの向かい風・・・この日は西寄りの強い風が終日吹いていたのですが、体も出来上がっていないこともあって、それほどの高低差が有るわけでもないのですがヒィヒィ言ってしまいました。
佐和田に到着して、コンビニに寄って補給やトイレなど済ませて体調を整えて、さてコースインです。
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しかし、佐渡ロングライドではここに3千人レベルのサイクリスタが蠢いてスターしていくのですが、いや自転車は自分だけですし、日曜日という事もあって、この時間はひっそりしています。
フェリーもそうですが、「観光」という佐渡にとっての経済の動脈を絶たれている事が現地にきて実感できます。
これは日本全国同じことなのでしょうが、インバウンドという外人誘致も含めて、地方経済振興に観光を中心に据えることが、例えこの騒ぎが収まってもけして「最もふさわしい方策」では無い・・・・でしょうか?
基本的に西寄りの南西風がかなり強く吹いているので、このコースだとコース上の最西端にある七浦海岸までは向かい風で、おまけに結構高低差もあります。
しかし、何とも調子が良くありません
今までのイベントのようにこの日に向けて体調のピークを持ってきたわけでもなく、各種サプリや栄養食等で番線の対策をしていたわけでもない、通常のツーリングの状態ですが、にしても本当に登りは息が上がってペースが上がりません
まあ8AVIOはあまり高低差があるコース向けでない感触は以前より持っていましたから、その影響もあるでしょうが、やはりほとんど真夏並みに気温が上がって来て海風が湿度が高いので、玉のような汗を全身にかきながら、体温が下がらず心拍数が高止まりしています。
ここで一度休憩を入れて補給を実施、着ていたインナーウェアを脱いで「真夏モード」に装備も気持ちも切り替えて走りだしました。
コース上最も西にある長手岬を超えたあたりから北東に向うので、追い風となり徐々にペースを上げることが出来ました。
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此処からは比較的平たんコースで、追い風も手伝ってかなりペースを上げて走る事が出来ます。
そういえば過去の佐渡ロングライドに参加した時も、ほぼこのパターンで走行していました。
相川の市街地を抜けるあたりから、海岸沿いに黄金色の田園が見え始めました。
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これは見事な光景で、海は何処までも群青色の深みが果てしなく広がり、手前に黄金色の絨毯が敷き詰められています。
これが秋の佐渡のツーリングで味わえる風景なんですね。
なにせ5月中旬しか訪れたことが無かっただけに、佐渡の四季の一つを味わえることが出来たのは感激です。
此処からサイクリスタの通称である「Z坂」である、岩谷口の押出岬にある「眺坂」までは、平均30㎞/hで走りますが、こんなに急がなくてもよかったんですよね(笑)
当初は出来るだけ余裕をもって走れるように、帰路のフェリーは最終便の19:00発を予約していました。
これなら色々見学したり、1度くらいパンクで修理したり、ノンビリお昼ご飯を食べ辻間などが取れると思いましたが、そうなると新潟港に戻るのは21:30で、当然そのまま新潟で宿泊するにしても、余りに余裕がありません。
で、結局そのひとつ前の便が16:00なので、乗船手続きを考えると15:00には両津に戻らなければいけないことに成り、以前のようなペースで走れない以上、休憩時間を削っての強硬軍となってしまいました。
その反動で、ここに来るまでにかなり消耗してしまいました。
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とにかくコース上にはコンビニは当然として、その他のお店もなく、頼りはコカ・コーラの自販機と、持参した補給食のみで、明らかに燃料が欠乏した状態で、かなり消耗してしまいました。
このZ坂より高低差が激しくなり、まあ無理は禁物と軽いギアでノロノロと走り続けます。
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坂自体はそんなに劇坂という訳ではないんですが、なんで何時もここに来ると苦労する羽目に成るのか?、うーん進歩が無いなぁ(苦笑)
Z坂は路面とトンネルの改修が行われたようで、真新しい舗装に成っています。
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今回走ってみて、いろいろな場所で道路が新しくなっていましたが、場所によっては大雨などの影響でがけ崩れが起きてしまった場所などもあったかもしれません。
いつくかの場所はその「傷跡」があり、未改修の場所も散見されました。
ようやくこのコースの北端でもある大野亀が見えてきました。
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此処も結構な坂道があり、登りきるとロッジが有ります。
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当初はここでランチを取る予定でしたが、時間短縮で名物のソフトクリームをいただきます。
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これも毎度毎度のパターンで、ロングライドに至っては、区間タイムまでいつも同じというのも何の因果でしょうかね。
とりあえず此処を13:00に出発すれば、残りは36㎞程度ですから、普通に走っていれば15:00には両津に到着するめどはついたので、ひとまず安心ですが、いよいよ体力が落ち込んで来たので、緊急用に持ってきた、栄養ジェルやクエン酸サプリなどを此処で大量投入して、ラストスパートです。
此処からは南西方向に走るので、完全な向かい風に成ると思っていましたが、島影や山脈の影響か、押し戻されるほどの向かい風ではなく助かりました。
最後まで好天で景色は良かったですが、暑さにはやられましたね。
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両津まで10㎞の看板が見えたあたりでは、スタミナは完全に切れており、大量の汗をかいていたので水分だけでなくミネラルまで欠乏している状態で、足も攣ってきましたが、久しぶりに気合を入れてなんとかペースを保って、ジャスト15:00にはフェリーターミナルに到着しました。
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乗船の変更手続きを済ませて、あとは時間待ちですが、とにかく補給をしないと持たないので、売店で大量のジュースやお茶を飲んでしまいました。
なにか食事をとも思いましたが、どうも固形物を受け付けず、結局今回の佐渡では、コンビニの補給とソフトクリームだけしか食べておらず、グルメ的にはせっかくの佐渡なのにぃ!!という事に成ってしまいました。
帰路のフェリーの中で軽食とも考えましたが、結局「佐渡牛乳」だけ飲んで、済ませて、新潟に帰ってきました。
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この後、夕食を取ってホテルの大浴場で湯に浸かったあと、22:00頃缶酎ハイを飲んでベットに横になったとたんに記憶が無くなり、翌朝までぐっすり寝てしまいました。
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翌日は新潟市内から国道8号線を南下して、三条市から長岡市を経由して、只見町経由の山岳ルートのワィンディングドライブを堪能して、福島県の三依から鬼怒川温泉経由で自宅に帰ってきました。
正直かなりの強行軍で、流石に疲れた・・・というか、このところの気温上下の激しさで、持病の副鼻腔炎が久しぶりに出てきた影響で、どうも体調がすぐれないようです。
もっと事前に体調管理や栄養補給(カーボローディング)等を行い、走行に際してもサプリメントや栄養補助剤などを効果的に使用すれば、もっと良いパフォーマンスで走れたと思います。
まあ、時間的制約が無くなった事をもっと利用して、余裕を持った計画でノンビリとイベントを楽しむための試みとしては、まあまあ上手く行ったと思います。
今のところ再就職も難航していて幸いな事に(???)スケジュールも余裕が有るので11月~12月頃に九州に長期旅行を計画しています。
公私ともに何事も無ければ出すけどね(苦笑)

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えすぷれそ

ずっと昔佐渡に行ったことがあるので懐かしいです。
大野亀は雨の中登った記憶がありますが、Z坂は記憶にないです。
日帰りとかでガッツリ走った感を感じるのもいいと思いつつ、天気よければ外海府で1泊したいなあ。
by えすぷれそ (2021-09-17 23:16) 

soraneko

えすぷれそさんへ

Z坂の場所には昔から道はありますが、接続道路含めて随分改修されていると思います。
自分が走り出したころから比べても、トンネルがずいぶん増えたり、コース全体が結構変わってるイメージが有りますね。

やはり日帰りは断腸の思いです(苦笑)
佐渡は海産物が美味しいのはもちろん、お米も水も良く当然美味しい日本酒も豊富なので、宿泊しながらノンビリ回る方が絶対良いですよね!!
今度「トキエア」とい会社が、佐渡空港への定期便も予定していますし、多くの人たちが魅力ある佐渡へ訪れてほしいと思います。






by soraneko (2021-09-18 17:16) 

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